文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) 経営方針
当社は、株主様、お客様、そして生産、流通、建築に携わる当社も、お互いに等しく「得」を恵る「三方一両得」の不変の経営理念を基本として、地球上のかけがえのない自然環境の調和と森林資源の育成を次世代へ引き継ぐ住文化の最重要課題として、日本の気候風土に適した、地域の人々に潤いとやすやぎを約束する新世紀型木造建築を常に提案し続け、大きな満足をお客様と共に享受する(withの思想)企業をめざしております。
(2) 目標とする経営指標
当社は、経営基盤強化のため、経営の最重点目標を収益の向上とし、経営指標として経常利益率10%以上を経営指標に掲げて、財務体質の充実、改善を図り、会社を発展させてまいります。
(3)経営環境、経営戦略及び対処すべき課題
今後の我が国経済は、更に少子高齢化が急速な勢いで進行し、住宅着工戸数の減少が見込まれます。一方で非住宅分野においては、木材利用促進法に基づく大型木造建築物の需要が増加することが予想されます。
このような状況を背景に当社は、非住宅大型木造物件等の需要増加に対応するため、三百年で三百万本以上の植林の実績を背景に、大型国産材製材工場(ウッド・ミル)の稼働率を高めると共に、品質の優れた『宮城の伊達な杉』(国産人工乾燥杉製材品)の一貫生産及び、多種プレカット加工(構造・羽柄・合板・サイディング)を推進し非住宅分野の営業強化をしてまいります。また、職人不足を解消する為の職人の育成及び現場対応を推進してまいります。
住宅への取り組みについては、高齢化とともに進行する介護対策を考えた、人にやさしい木をふんだんに取り入れたバリアフリーの居住空間及び健康住宅の提案を推進してまいります。
当社の森林から製材・加工・販売・建築までの一貫した装置産業を活かしながら、持続可能な森林経営と環境に配慮した森林資源の有効活用を通じて、地球環境を考えたSDGs(持続可能な開発目標)の取り組みと地域に必要とされる企業を目指し、内部統制の強化やコンプライアンス体制の充実を図り、ウッド・ミル、プレカット工場製品の価格競争力と品質の確保、安定供給を目指し、継続的な事業収益と企業価値の向上を図り事業を通じて社会貢献に努力してまいります。
<施策>
○営業力の強化
〇大型木造建築物の受注強化
○加工生産工場等における、増産と生産性の向上
○コンピュータシステム、IT(情報通信技術)の開発の継続
○流通センターにおける業務効率の向上(流通経費の削減等)
○与信管理の強化
○コーポレート・ガバナンスの充実、強化
○当社製材工場「ウッド・ミル」で加工した地産地消で地球温暖化対策に適合した宮城県産人工乾燥杉製材品「宮城の伊達な杉」の販売の強化
<具体的な取組状況等>
○プレカット工場担当社員の技術力の向上と増員、多くの住宅工法の加工に対応可能な新型プレカット機械の導入による増産と生産性の向上
○キャド・キャム管理センターを中心とする販売支援及び技術開発、並びにIT(情報通信技術)による情報発信及び情報収集網の整備
○流通センターによる現場配送車両の効率運用の実施(地域、積載量、1現場納材回数等)
○監査室を中心とした内部監査の強化
○国産材人工乾燥製材工場「ウッド・ミル」の稼動率を高め、良質な宮城県産人工乾燥杉製材品「宮城の伊達な杉」の製造原価を低減することによる価格競争力の向上
○長期優良住宅仕様の「宮城の伊達な杉の家」等の販売強化
○プレカット4点セット(構造プレカット、羽柄プレカット・サイディングプレカット・合板プレカット)の販売強化
〇大型木造建築物対応プレカット加工機等の設備投資
当社の経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスク要因については次のものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
①当社の一般住宅関連の受注に関しましては、住宅市場の動向に依存しており、住宅着工戸数に影響を与える、金利の変動(住宅ローン金利に影響を及ぼす長期金利の変動)、大幅な地価の変動、税制の変更(消費税率の変更等住宅に関連する税制の変更)等があります。しかし政府の二酸化炭素削減対策や産業廃棄物処理問題対策の一環である国産木材の育成、使用策(公共建築物等木材利用促進法:低層の公共建築物の木造化の義務化、各種補助金等)により、国産木材の低層の公共建築物件、民間の大型木造物件が増加し、当社はそれを受注できるウッド・ミル工場(国産材人工乾燥製材工場)、プレカット工場(大型木造対応プレカット工場等)、大型木造建築技術等があるので、全体的には住宅着工戸数が減少しても大きな影響はないと判断しておりますが、今後、業界動向の激変や競合の激化によっては、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
②当社は、地震などの大規模な自然災害等の発生により生産設備等の被害を受け業務に支障が生じた場合、経営成績及び財政状況等が悪影響を受ける可能性があります。
経営成績等の状況の概要
(1)経営成績の状況及び経営者による状況の分析・検討内容
当事業年度における我が国経済は、豪雨や地震の自然災害を受けたものの、雇用・所得環境の改善が継続し、緩やかな回復基調が続きましたが、米国の保護主義的な通商政策の長期化、中国経済の減速傾向、地政学リスクの高まり等により先行きは、依然として不透明な状況が続いております。
住宅建築業界及び木材建材業界におきましては、住宅ローンの低金利、政府による住宅取得支援策の継続がされたが、令和元年10月の消費税増税による駆け込み需要が期待されましたが、当事業年度の全国の新設住宅着工戸数は95万戸(前期比0.7%増)、当社に関係が深い木造住宅の新設着工戸数につきましては54万戸(前期比0.1%減)となりました。
このような状況のもとで、当社は木材利用促進法及び持続可能な森林資源の有効活用等による、地産地消の流通に取組み地域材の製品生産から加工流通まで合理化を追求し、収益改善に努め地域貢献に努力してまいりました。
このような活動が評価され、平成31年1月に宮城県内産業の発展や地域経済の活性化に最も貢献した企業・団体、個人をたたえる『第7回富県宮城グランプリ』に当社が選ばれました。
県内最大の製材工場として林業の振興はもとより、会員工務店50社と『宮城の伊達な杉の家を創る会』を設立。県産材を主体とする高品質な製品を供給する仕組みを構築したことが高く評価されました。引き続き県の産業振興に貢献してまいります。
住宅資材事業では、震災復旧復興需要が減少し住宅着工戸数が減少している中、県産材、地域材活用の戸建て住宅及び非住宅大型木構造のプレカット受注を営業戦略の柱として、ウッド・ミル製品「宮城の伊達な杉」をはじめ、建材・住設・合板等のトータル受注の営業展開を推進し、プレカット・宮城の伊達な杉の安定供給と品質向上を目指してまいりました。
ホーム事業では、宮城の伊達な杉の家として健康快適住宅『いやしろの住まい』の普及推進に努めました。高性能住宅であることを前提に、選ばれた自然素材を採用し心身の健康を配慮した設計ノウハウと健康素材で、構成される住まいの提案と住宅の高断熱化と高効率設備により、快適な室内環境と大幅な省エネルギーを同時に実現した上で、太陽光発電等によってエネルギーを創り年間に消費するエネルギー量が概ねゼロとなる、ZEH住宅と地域材を活用した『宮城の伊達な杉の家』として拡販を行いました。
この結果、当事業年度の業績は、売上高4,541百万円(前期比24.7%減)、営業損失4百万円(前期営業利益190百万円)、経常利益38百万円(前期比84.1%減)、当期純利益39百万円(前期比82.1%減)となりました。
当社経営指標として経常利益率10%以上ですが、当事業年度の経常利益率は0.9%となっているため、「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」での施策等を実行し、目標を達成できるよう努力してまいります。
なお、セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。(各セグメントの売上高は、外部顧客に対するものであります。)
ア. 住宅資材事業
大型木造物件と地域に根ざした営業展開を図るため地場工務店に対する営業活動に注力し、売上高3,888百万円(前期比14.0%減)、営業利益104百万円(前期比61.6%減)となりました。
イ. ホ-ム事業
大型物件、注文住宅等の完成工事高の減少により、売上高609百万円(前期比58.4%減)、営業利益50百万円(前期比20.8%減)となりました。
ウ. 賃貸事業
賃貸事業は、売上高43百万円(前期比1.4%増)、営業利益32百万円(前期比2.4%減)となりました。
(2)財政状態
① 資産
当事業年度末の資産は6,453百万円となり、前事業年度末に比べ32百万円増加しました。これは主として現金及び預金が466百万円減少した一方、受取手形が116百万円、商品及び製品並びに販売用土地建物が112百万円、未収入金が113百万円、建物並びに機械及び装置等の有形固定資産が198百万円それぞれ増加したことによるものであります。
② 負債
負債は2,591百万円となり、前事業年度末に比べ35百万円増加しました。これは主として未払消費税等のその他が142百万円減少した一方、長期借入金が195百万円増加したことによるものです。
③ 純資産
純資産につきましては、3,861百万円となっており、内訳としましては、株主資本が3,873百万円、土地再評価差額金△10百万円を含む評価・換算差額等が△11百万円となっております。
(3)キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前事業年度に比べ466百万円(30.6%)減少し、1,059百万円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において営業活動の使用した資金は、356百万円となりました(前事業年度は705百万円の増加)。これは、主に税引前当期純利益が75百万円、非資金費用の減価償却費が221百万円あったものの、たな卸資産の増加による資金の減少が183百万円、未払消費税等の減少による資金の減少が139百万円及び未収消費税等の増加による資金の減少が99百万円及び法人税等の支払額が54百万円あったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において投資活動の使用した資金は、276百万円となりました(前事業年度は770百万円の増加)。これは、主に設備投資受取助成金収入が165百万円及び保険積立金の解約による収入が92百万円あったものの、有形固定資産の取得による支出が515百万円あったためであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において財務活動の結果得られた資金は、167百万円(前事業年度は、531百万円の減少)となりました。これは、主に約定弁済に伴う長期借入金の返済による支出が91百万円及び配当金の支払額が38百万円あったものの、長期借入金の借入による収入が300百万円あったためであります。
資本の財源及び資金の流動性について、当社は、事業運営上必要な資金を確保するとともに、経済環境の急激な変化に耐えうる流動性を維持する事を基本方針としております。
長期運転資金及び設備投資資金については、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの長期借入を基本としております。
短期資金需要については、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び当座貸越契約等による金融機関からの短期借入を基本としております。
なお、当期事業年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は1,325百万円、現金及び現金同等物の残高は1,059百万円となり、よってネット有利子負債は265百万円となりました。また、当座借越極度額は1,950百万円となっております。
(4)生産、受注及び販売の実績
①生産実績
住宅資材事業
|
製品 |
当事業年度 (自 平成30年4月1日 至 平成31年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
加工品(千円) |
1,911,180 |
102.2 |
(注)1.金額は製造原価で表示しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
②商品仕入実績
住宅資材事業
|
商品 |
当事業年度 (自 平成30年4月1日 至 平成31年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
素材(千円) |
20,895 |
105.8 |
|
製材品(千円) |
232,000 |
96.4 |
|
建材・住設備機器(千円) |
1,351,166 |
77.8 |
|
合板(千円) |
191,287 |
104.5 |
|
合計(千円) |
1,795,350 |
82.4 |
(注)1.金額は仕入価格で表示しております。
2.上記の金額は外部仕入先からによるもので、セグメント間の内部仕入高は含まれておりません。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
③受注実績
ホーム事業
|
区分 |
当事業年度 (自 平成30年4月1日 至 平成31年3月31日) |
|||
|
受注高 |
受注残高 |
|||
|
金額(千円) |
前年同期比 (%) |
金額(千円) |
前年同期比 (%) |
|
|
完成工事高 |
975,501 |
161.3 |
635,155 |
295.1 |
|
販売用建物 |
22,500 |
33.5 |
- |
- |
|
計 |
998,001 |
148.5 |
635,155 |
295.1 |
(注)1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の更改により請負金額に変更のあるものについては、当事業年度の受注高にその増減額を含んでおります。
2.受注高は、請負契約又は販売価額に基づいて表示しております。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
④販売実績
|
区分 |
当事業年度 (自 平成30年4月1日 至 平成31年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
住宅資材事業 |
|
|
|
商品(千円) |
2,015,856 |
80.5 |
|
製品(千円) |
1,872,373 |
92.8 |
|
ホーム事業 |
|
|
|
完成工事高(千円) |
555,577 |
40.7 |
|
販売用土地建物等(千円) |
53,497 |
52.9 |
|
賃貸事業(千円) |
43,702 |
101.4 |
|
合計(千円) |
4,541,007 |
75.3 |
(注)1.最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、100分の10以上の相手先がないため記載を省略しております。
2.上記の金額は外部顧客に対するもので、セグメント間の内部売上高は含まれておりません。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
該当事項はありません。
特に記載すべき事項はありません。