当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善が進むなど各種政策の効果もあって、緩やかな回復の動きが見られました。しかしながら、米国の通商政策の影響による景気の下振れリスクや金融資本市場の変動による景気への影響、継続した物価上昇が消費者心理に与える影響など今後の動向に十分注意する必要があり、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
ペット業界におきましては、健康維持や快適な生活環境を重視するペットオーナーに向けた高付加価値商材の伸長等により、継続的な市場成長を果たしておりますが、犬の飼育頭数減少や様々な物価上昇に伴う生活者の節約意識の高まり、人件費・原材料費・物流費などのコストの増加、流通各階層での価格競争など、ペット市場を取り巻く経営環境は依然として厳しい環境が続いており、既存の製品やカテゴリーにおける着実な利益獲得と共に、新たな成長戦略の構築が必要になっております。
当連結会計年度は現中期経営計画の最終事業年度であるとともに、2027年2月期から始まる次期中期経営計画の実現に向けた変革期とし、「選択」と「集中」をキーワードに当社グループにおける事業セグメントから日々の業務に至るまで、徹底的なローコストオペレーションを目的に見直しを行っております。
また、人的資本経営の一環として人財育成を目的とする社員への更なる投資を継続するとともに、本年度より新たな取り組みとして開始したサステナビリティ活動は、推進部会を中心に更なる強化に向け、社員ひとりひとりが参加する活動を継続しております。
成長戦略としては、デジタル化社会での経営戦略として「CED(Communication、Education/Entertainment、Design)」をコンセプトにおいた事業展開を更に推し進めることで他社との違いを明確にし、世界に発信できるマーケティング・デザイン・カンパニーとして、あらゆる角度からお客様をサポートしてまいりました。
ペットフード・ペット用品の卸売事業につきましては、トップラインの拡大と単品管理の徹底により安定した利益を創出するとともに、市場創造としては、飼育者の新習慣による市場の拡大を目的に様々な企画・提案活動を行っております。
イベント事業につきましては、『みんな大好き!!ペット王国2025』を2025年5月3日から4日にかけて開催いたしました。ペットとの生活の素晴らしさや、ペットと暮らす効用を実感・体験出来る『人とペットのふれあいの場』を提供するイベントとして本年も多くの生活者様にご来場頂いております。本年は新たな試みとしてペット目線での気づきを体験するコンテンツ「ペットのきもち研究所」を実施し、体験した生活者の方だけでなくお得意先からも高評価を頂き、開催日以降、様々なイベントや店頭での実施が複数決まっております。
一方、ペッツバリュー株式会社では、店舗開発事業におけるサービスレベルを向上させることに注力したものの、契約形態の一部変更等により管理店舗数は212店舗となっております。また、商品開発部では既存商品の拡販に努めるとともに、「あ!これいいね」をコンセプトに生活者に支持される価値ある商品開発を継続しており、ペットの抜け毛対策シリーズ第二弾として『毛が付きにくく、取れやすくなるスプレー』のリニューアル商品および人気ブランド『激落ちくん®』とのコラボ商品『わんだふるクリーにゃー』を2025年10月に上市いたします。
株式会社I&Iでは、お客様へのプロモーション戦略の強化並びに新たなチャネル開拓へ注力し、卸売事業として商品に様々な価値を付け、お客様の心を惹きつける販売促進企画に注力いたしました。また、お客様のウォンツを叶える商品をお届けすべく立ち上げたオリジナルブランド『ShareZ(シェアーズ)』からも、第二弾商品として冷凍製法のペットフード(フレッシュミール)となる『ShareZ まごころごはん』を2025年10月以降、店頭または専用サイトにて順次販売開始いたします。
以上の結果、当中間連結会計期間の当社グループの売上高は、一部のお得意先様における取引内容の変更等により528億7千5百万円(前年同期比0.9%減)となりました。また、継続的な売上・利益成長を見据え、インフラ構築としての物流センター並びに各種設備への投資、人的資本経営の実践による社員のエンゲージメント向上や次世代を担う多様な人財の確保などを行った結果、営業利益は6億7千7百万円(前年同期比20.0%減)となりました。
経常利益は6億8千万円(前年同期比20.1%減)となり、親会社株主に帰属する中間純利益は4億5千4百万円(前年同期比35.9%減)となりました。
なお、当社グループは、ペット関連事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
(2) 財政状態の状況
当中間連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ58億2千万円増加し、398億8千5百万円となりました。これは、主に現金及び預金が19億1千6百万円、受取手形及び売掛金が31億1千万円、商品が1億9千3百万円、未収入金が3億8千6百万円、投資有価証券が1億2千6百万円それぞれ増加したことによるものであります。
受取手形及び売掛金が増加した要因は、主に当中間連結会計期間末が金融機関の休日であることに伴い、当該日に銀行振込で回収予定の売掛金の回収が、一部翌月に繰延べられたことによるものであります。
当中間連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ53億8千万円増加し、279億6千5百万円となりました。これは、主に短期借入金が16億円減少したものの、支払手形及び買掛金が60億5千1百万円、未払金が8億2千2百万円それぞれ増加したことによるものであります。
支払手形及び買掛金が増加した要因は、主に当中間連結会計期間末が金融機関の休日であることに伴い、当該日に銀行振込で支払予定の買掛金の支払いが、一部翌月に繰延べられたことによるものであります。
当中間連結会計期間末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ4億4千万円増加し、119億1千9百万円となりました。これは、主に利益剰余金が3億6千3百万円増加したことによるものであります。
(3) キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ19億1千6百万円増加し(前年同期は25億4千4百万円の増加)、61億3千7百万円となりました。これは、投資活動によるキャッシュ・フローが1億5千4百万円の支出超過となり、財務活動によるキャッシュ・フローが17億6百万円の支出超過となったものの、営業活動によるキャッシュ・フローが37億7千7百万円の収入超過となったことによるものであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間の営業活動の結果得られた資金は37億7千7百万円となりました(前年同期は37億2千8百万円の収入超過)。これは、主に売上債権の増加額31億1千万円、棚卸資産の増加額1億9千3百万円、未収入金の増加額3億8千9百万円があったものの、税金等調整前中間純利益6億8千万円を計上したこと、仕入債務の増加額60億5千6百万円、未払金の増加額8億8千4百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間の投資活動の結果使用した資金は1億5千4百万円となりました(前年同期は4億3千9百万円の収入超過)。これは、主に無形固定資産の取得による支出1億4千3百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当中間連結会計期間の財務活動の結果使用した資金は17億6百万円となりました(前年同期は16億2千3百万円の支出超過)。これは、主に短期借入金の純減額16億円があったことによるものであります。
(4) 経営方針・経営戦略等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6) 研究開発活動
該当事項はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。