当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社経営の基本方針
当社グループは、「顧客重視」の立場から、お客様のニーズに機敏に応え、お客様にとって、なくてはならない企業であり続けるため、様々な業界に向けて製商品を提供し、社会インフラの充実を通じた豊かな社会づくりに貢献できる「提案型企業」を目指すことを経営の基本方針としております。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、資本効率を示す自己資本当期純利益率(ROE)を主要な経営指標とし、今後もM&A等による戦略投資、成長に向けた積極的な事業投資の拡大による収益力向上に努めるとともに、資本効率向上に取り組むことによりROE10%以上を目標としております。
(3)中期的な会社の経営戦略
当社グループは、設立以来、事業環境の変化に対応し続けることを通じて、強みを培ってまいりました。引き続き、経営基盤を強化し成長戦略を推進することで、事業環境の変化に対応しつつ、持続的な成長と長期的な企業価値向上を目指すことを基本方針としております。なお、これまで培ってきた当社の強みと策定している成長戦略は以下のとおりであります。
①当社グループの強み
a.仕入の強み
(a)国内6ヶ所の工場生産品及びOEM工場生産品が30%を占めるなどメーカー機能を有しており、ユーザーニーズに応じた多様な製商品の提供が可能であること。
(b)多数の仕入先を有し、特定の仕入先に依存していないため、安定供給が可能であること。
b.売り方の強み
全国の販売拠点で在庫を保有し、即納体制を整えるとともに、災害時に緊急を要する資材を即座に供給できること。
c.供給先の強み
建設業界に留まらず多様な業界・業種に対して小口分散販売を行い、特定の業界の景気に左右されにくいこと。
②成長戦略
a.オーガニック成長
これまで培ってきた強みを強化し、既存事業の収益力向上につなげるため、全セグメントにおいて、新規販売先の開拓、新商材の提供、売り方の工夫、販売ルートの開拓、拠点展開、自然災害への対応といった取り組みを行ってまいります。
b.周辺強化による成長
既存事業以外で今後成長が見込まれる分野への事業展開を進めるため、海外市場への展開、隣接する業界への進出、デジタル化への対応、ネット事業の拡大といった取り組みを行ってまいります。
c.M&A戦略
オーガニック成長、周辺強化による成長を加速させるため、M&Aにも積極的に取り組んでまいります。
(4)経営環境
今後のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による経済社会活動の制限緩和に伴い経済活動の回復が期待されるものの、原油や資材価格の高止まりが懸念されるなど、先行きは引き続き非常に不透明な状況にあります。
当社グループ関連業界におきましても、建設需要は長期的には堅調と思われるものの、労働力不足による物件の進捗遅れや資材価格の高騰に起因する設備投資の抑制などが懸念されます。
(5)会社の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、長期的な企業価値向上を実現するため、次のような課題に取り組んでまいります。
①事業ポートフォリオ経営による成長性と収益性の達成
公共投資及び民間設備投資に係る売上が当社グループの相当部分を占めておりますが、事業環境の変化の速度が増す状況において、持続的な成長と長期的な企業価値向上を実現するためには、既存事業を強化するのみならず、今後成長が見込まれる分野への積極的な投資が不可欠と考えております。そのため、成長戦略を遂行することで、既存事業の強化と今後成長が見込まれる分野への進出を加速してまいります。
a.既存事業における受注の拡大
既存事業において、ユーザーニーズを的確にとらえた付加価値の高い製商品の開発・提供やデジタル技術の活用をさらに進めるとともに、社員を効率的に配置することにより、販売力を強化し、受注拡大を実現してまいります。
b.海外市場やネット事業の強化
今後成長が見込まれる分野(海外市場、ネット事業等)では、取扱商材の拡充や新規販売先の開拓を含めた営業力の強化により、売上高比率を高めてまいります。
c.M&A戦略
当社グループは、企業の買収や資本・業務提携を、成長を加速させるための重要な戦略の一つと位置づけ、資本コストを意識しながら投資決定を行うことで、成長と財務基盤の強化との両立を図ってまいります。
②製品技術力の強化
開発、製造、品質の各分野において、グループ全体の技術を融合し、数々の経験と独創的なノウハウやデジタル技術を活かすことによって、多品種少量生産における製品の生産性向上に取り組んでおります。
③人的資本への投資
持続的な成長と長期的な企業価値向上を実現するためには、人的資本こそが重要であるとの認識のもと、通年採用・中途採用の実施、各種研修の実施、譲渡制限付株式付与制度の導入、働き方改革に対応した諸施策の見直しの実施等により、多様な人材が活躍できる環境の整備に努めております。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
当社グループは企業活動を行うにあたり、社会の持続可能性を考えた経営が、企業としての持続的な成長に繋がるという認識を持っております。
取締役会を毎月開催し、取締役会規程により定めている事項及びその付議基準に該当する事項は、すべて取締役会に付議することを遵守して、重要事項の決定を行っております。
また、企業活動の中で、特に重要な影響を及ぼす課題(マテリアリティ)については、取締役会へ報告し、内容を精査しております。
(2)戦略
当社グループは、事業環境の変化に対応しつつ、持続的な成長と長期的な企業価値向上を目指すため、マテリアリティをはじめとするESG(環境、社会、ガバナンス)課題への対応を推進することで、想定されるリスクの低減や事業機会の創出を図ることとしております。そのための主な施策は次のとおりであります。
・既存事業を強化するためのオーガニック成長(新規販売先の開拓、新商材の提供、拠点展開、自然災害への対応等)
・既存事業以外で今後成長が見込まれる分野への事業展開を進める周辺強化による成長(海外市場への展開、ネット事業の拡大等)
・オーガニック成長・周辺強化による成長を加速させるためのM&A戦略
・デジタル技術の活用による業務プロセスの改善や生産性向上
・人的資本の強化(人材育成とダイバーシティ)
人的資本の強化に関しては、事業環境の変化に対応するために、キャリアや性別、国籍にとらわれない多様な人材の確保、育成が重要であると考えます。通年採用や中途採用により多様な人材を採用するだけでなく、次の人材育成方針を定め、人的資本の強化に努めております。
・多様なバックグラウンドを持った社員の個性や価値観の尊重
・各人の能力を最大限発揮し、やりがいをもって働くことのできる職場環境の整備
当該人材育成方針は、企業理念である「私達は未来を築く人材を育て、創意工夫と開拓の精神をもって企業活動を行うことにより、豊かな社会づくりに貢献します。」を基軸としており、当社で働く社員ひとりひとりが生き生きと働き活躍できる職場環境を整備することにより社員の多様性を活かした「提案型企業」として、持続的な成長と長期的な企業価値向上に寄与するものと考えます。
多様な人材が活躍できる環境を整備・向上するための取組みは次のとおりであります。
・通年採用、中途採用による多様な人材の採用
・階層別研修、目的別研修、通信教育の実施、資格取得費用の補助
・可能な範囲での在宅勤務の実施 等
(3)リスク管理
当社グループの直面し得るサステナビリティに関するリスク及び機会については、主にSDGs推進室が取りまとめ、評価・特定を行っており、社内各部門との協議を基に、取締役会にて報告を行い、取締役会による監督等を行っております。
(4)指標及び目標
当社グループでは、社会ニーズに応え続けていくことにより、一定水準以上の利益を継続して獲得することが必要との認識のもと、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。
|
指標 |
実績 (当連結会計年度) |
目標 |
達成時期 |
|
売上高 |
75,447百万円 |
85,000百万円 |
2026年3月期 |
|
経常利益 |
4,563百万円 |
5,000百万円 |
2026年3月期 |
|
新規開拓件数 |
2,541件 |
2,773件 |
2024年3月期 |
また、当社グループでは、上記「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)戦略」において記載した人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に基づき、特に経営の中核を担う管理職層においての多様性の確保が必要との認識のもと、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。
|
指標 |
実績 (当連結会計年度末現在) |
目標 |
達成時期 |
|
中途採用者管理職比率 |
31.3% |
20%~40%の範囲を維持 |
2025年3月末 |
|
女性管理職比率 |
1.0% |
5%以上 |
2030年3月末 |
|
女性役職者(管理職未満)比率 |
8.9% |
15%以上 |
2030年3月末 |
|
外国人管理職人数(注) |
1名 |
現状維持以上 |
2025年3月末 |
(注) 外国人管理職人数のみ、当社グループ全体での指標となります。外国人管理職人数以外の3指標については、当社における指標となります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
事業活動を進めていく上では、様々なリスクが存在しております。当社グループは、代表取締役社長を委員長とするコンプライアンス・リスク管理委員会を設置し、当社グループを取り巻くさまざまなリスク情報を収集・分析して具体的な予防策を策定することで、リスク管理やリスク対応力の向上に努めています。
(1) 日本国内における建設投資(公共投資・民間設備投資)への依存
当社グループの売上高の相当部分を占めている日本国内の建設投資は、大幅な成長が見込めない状況が継続しており、建設業界における景気の低迷及びこれに伴う需要の減少により、売上高や利益が減少する等、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、新規販売先の開拓、新商材の拡販、海外市場への展開、M&A戦略等の成長戦略を遂行し、今後成長が見込まれる分野への進出を進めております。
(2) 輸入商材への依存と為替変動
当社グループは、競争力のある商品の販売活動を目的として、中国等の海外から輸入商材の調達拡大を進めてまいりましたが、現状、調達元の約90%が中国となっております。そのため、米中貿易摩擦や中国の法規制の変化等により、調達元の事業の遂行が大きく左右され、商材の確保が困難になる可能性があります。また、仕入価格は為替相場の変動の影響を受けます。そのため、米中貿易摩擦の激化による商材の調達難や為替相場の大幅な変動により、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、新規仕入先の開拓や為替予約の締結に取り組んでおります。
(3) 価格競争
当社グループが属している各製商品市場と地域市場では、大幅な成長が見込めない中で競合他社との競争が激化しておりますが、競合他社との価格競争の激化が続き、適正価格の維持が困難になった場合、売上高や利益が減少する等、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、生産性向上による価格競争力の向上やユーザーニーズを的確にとらえた付加価値の高い製商品の開発・提供に取り組んでおります。
(4) 原材料等の市況変動の影響
当社グループの製商品の主要原材料である鋼材、銅、アルミは、世界的な需給動向によって変動する傾向があります。そのため、市況が大幅に変動した場合、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、販売価格への転嫁を速やかに実現できるように努めている他、複数の仕入先を持つとともに、生産技術に関するコストダウンを通じて収益性の向上に取り組んでおります。
(5) 災害等によるサプライチェーンへの影響
当社は主力製品の製造拠点として全国4ヶ所に工場を有しておりますが、災害、停電、感染症の蔓延等、操業を中断する事象が発生した場合、工場相互間での補完や協力工場への生産委託を行ったとしても生産能力が低下する可能性があります。また、当社グループは、国内外の多数の仕入先から商材を調達するほか、一部工程を外注しておりますが、災害、事故、感染症の蔓延等により、仕入先・外注先の操業停止や物流ルートの寸断・停滞等が発生する可能性があります。これらの影響により、製商品の供給やサービスの提供が長期間にわたって滞った場合、売上高や利益が減少する等、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、以下の取り組みを行っております。
・全国4ヶ所に設置した当社工場全てにおいて主力製品を生産するとともに、製造ラインの中断による潜在的なマイナス影響を最小化するために生産設備の定期整備点検を行っております。
・全国の営業店で製商品を在庫するとともに、複数仕入先の確保に努めております。
(6) 感染症による事業活動への影響
当社グループは、全国に拠点を構え事業活動を行っておりますが、新型コロナウイルス感染症等の治療法が確立されていない感染症が流行し、世界的なサプライチェーンの混乱、物件の進捗遅れや民間設備投資の抑制などの影響が長期化した場合や、従業員の感染や事業所でのクラスターの発生など事業活動の継続に影響が出るような事象が発生した場合、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、これらのリスクの発生に備えたマニュアルを策定し、必要とされる安全対策や事業継続のための対策を講じております。
(7) 取引先の信用リスク
当社グループは、小口分散販売を進めており、多数の得意先を有しております。原油や資材価格の高騰等の影響を受け景気の先行きが不透明な状況となっており、取引先の倒産等により貸倒損失が発生した場合、利益が減少する等、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、取引先の信用度合いに応じて与信限度枠を設定し、不良債権の発生防止に努めております。
(8) 固定資産の減損リスク
当社グループは、持続的な成長と長期的な企業価値向上を実現するため、M&Aを随時実施しております。近年は複数のM&Aを実施していることに伴い、相応ののれん及び顧客関連資産等を計上しておりますが、当連結会計年度において、株式会社フコクの株式取得時に認識したのれんの減損損失611百万円を計上いたしました。
当社グループは、企業の買収や資本・業務提携を持続的な成長と長期的な企業価値向上を実現するための重要な戦略の一つと位置づけており、今後もM&Aに積極的に取り組む方針としております。そのため、今後も、経営環境や事業の状況の著しい変化等により、当初期待したキャッシュ・フローが創出できないと判断される場合、のれん及び顧客関連資産等の固定資産の減損損失が発生する等、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、M&Aの実施時には、対象企業の財務内容や事業計画等について十分な検討を行っております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末(56,009百万円)と比較して2,153百万円増加し、58,163百万円となりました。これは、現金及び預金、売上債権並びに棚卸資産の増加等を主因として、流動資産が2,766百万円増加した一方で、拠点展開の整備等による有形固定資産の増加等があったものの、のれんの減損損失の計上及び償却による無形固定資産の減少等を主因として、固定資産が612百万円減少したことによります。
負債合計は、前連結会計年度末(23,942百万円)と比較して935百万円増加し、24,878百万円となりました。これは、短期借入金の返済による減少等があったものの、仕入債務及び未払消費税等の増加等を主因として、流動負債が647百万円増加したとともに、長期借入金の増加等を主因として、固定負債が288百万円増加したことによります。
純資産合計は、前連結会計年度末(32,066百万円)と比較して1,218百万円増加し、33,285百万円となりました。これは、剰余金の配当844百万円の支払いによる減少等があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益2,414百万円の計上による増加等があったことによります。
この結果、自己資本比率は前連結会計年度末(53.7%)比、0.1ポイント改善し、53.8%となりました。
② 経営成績
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種の進展などにより経済社会活動の制限が緩和され、一部に弱さがみられるものの持ち直してまいりました。しかしながら、原油や資材価格の高騰などに起因する景気下振れリスクの高まりなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当社グループ関連業界におきましては、民間設備投資が持ち直していることに加え、公共投資や住宅投資が底堅く推移しております。
このような状況のもとで、当社グループは、新型コロナウイルス感染症対策を講じつつ、新規販売先の開拓や休眠客の掘り起こし、新商材の拡販などの営業活動に取り組んでまいりました。また、2021年10月には栗山アルミ株式会社を子会社化するなど、当社グループの成長を加速する各種施策も推進しております。なお、現在の事業環境を踏まえて将来の回収可能性を検討した結果、のれんの一部を減損処理いたしました。
以上の結果、建設需要の回復や資材価格高騰分の販売価格への転嫁に加え、前連結会計年度に子会社化した栗山アルミ株式会社の売上高が寄与し、当連結会計年度の売上高は75,447百万円(前期比14.1%増)と増収になりました。
利益面につきましては、売上総利益率の低下、運賃や人件費を中心とする販売費及び一般管理費の増加などを増収効果で吸収したことにより、営業利益は4,355百万円(同21.2%増)、経常利益は4,563百万円(同19.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,414百万円(同5.7%増)と増益になりました。
当連結会計年度におけるセグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、当社グループの報告セグメントは「産業資材」、「鉄構資材」、「電設資材」から、「産業資材」、「鉄構資材」、「電設資材」、「足場工事」に変更いたしました。そのため、以下の前期比較については、前期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
<産業資材>
前連結会計年度に子会社化した栗山アルミ株式会社の売上高が寄与したことに加え、製造原価や仕入価格上昇分の販売価格への転嫁等の結果、当セグメントの売上高は37,610百万円(前期比11.1%増)となりました。利益面につきましては、製造原価や仕入価格上昇分の販売価格への転嫁を進めたことに加え、人件費の増加に伴う販売費及び一般管理費の増加を増収効果で吸収した結果、セグメント利益は2,352百万円(同17.9%増)となりました。
<鉄構資材>
大型物件を中心とした鉄骨需要の回復や製造原価や仕入価格上昇分の販売価格への転嫁により、鉄骨部材、アンカーボルト、ブレースなどが好調に推移した結果、当セグメントの売上高は19,963百万円(前期比24.0%増)となりました。利益面につきましては、製造原価や仕入価格上昇分の販売価格への転嫁を進めたことに加え、運賃や人件費を中心とする販売費及び一般管理費の増加を増収効果で吸収した結果、セグメント利益は1,712百万円(同31.2%増)となりました。
<電設資材>
設備投資の回復や半導体不足による商品供給遅延が解消するとともに、メーカー各社からの仕入価格の引き上げ等に応じた価格設定と店舗LED化等カーボンニュートラルに順じた営業展開を推進した結果、当セグメントの売上高は9,502百万円(前期比10.4%増)となりました。利益面につきましては、仕入価格上昇分の販売価格への転嫁、仕入価格引下げ交渉の徹底、特値の活用、売上総利益率を意識した営業展開に加え、販売費及び一般管理費の増加を増収効果で吸収した結果、セグメント利益は313百万円(同34.2%増)となりました。
<足場工事>
民間建設投資は回復傾向にあるものの住宅物件の需要減少により工事売上がほぼ横ばいとなりましたが、複数のスポット受注や足場機材価格の上昇に伴うレンタル需要の増加により足場機材の販売やレンタル売上が好調に推移した結果、当セグメントの売上高は8,371百万円(前期比10.6%増)となりました。利益面につきましては、外注工事比率の増加等による売上総利益率の低下に加え、人件費を中心に販売費及び一般管理費が増加した結果、セグメント損失は3百万円(前期はセグメント利益91百万円)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末(10,164百万円)と比較して569百万円増加し、10,733百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動の結果、前年同期に獲得した資金(1,227百万円)と比較して2,734百万円増加し、3,961百万円の資金を獲得しました。
これは、売上債権の増加1,793百万円、棚卸資産の増加949百万円及び法人税等の支払い1,386百万円等により資金を使用した一方で、税金等調整前当期純利益の計上3,957百万円、減価償却費の計上1,134百万円、減損損失の計上611百万円、仕入債務の増加1,292百万円等により資金を獲得したことによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動の結果、前年同期に使用した資金(2,373百万円)と比較して983百万円減少し、1,389百万円の資金を使用しました。
これは、有形固定資産の取得1,377百万円等により資金を使用したことによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動の結果、前年同期に使用した資金(22百万円)と比較して2,002百万円増加し、2,025百万円の資金を使用しました。
これは、短期借入金の純減少額1,000百万円及び配当金の支払い843百万円等により、資金を使用したことによります。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
産業資材 |
6,889 |
127.6 |
|
鉄構資材 |
6,334 |
121.3 |
|
電設資材 |
- |
- |
|
足場工事 |
- |
- |
|
合計 |
13,224 |
124.5 |
(注) 金額は販売価格により表示しております。
b.商品仕入実績
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
仕入高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
産業資材 |
24,097 |
104.9 |
|
鉄構資材 |
11,118 |
115.2 |
|
電設資材 |
8,219 |
110.8 |
|
足場工事 |
6,301 |
115.8 |
|
合計 |
49,736 |
109.3 |
(注) 金額は仕入価格により表示しております。
c.受注実績
当社グループは主に見込み生産を行っておりますが、足場工事セグメントにおける請負工事については受注生産を行っておりますので、請負工事についてのみ記載しております。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
産業資材 |
- |
- |
|
鉄構資材 |
- |
- |
|
電設資材 |
- |
- |
|
足場工事 |
6,938 |
101.7 |
|
合計 |
6,938 |
101.7 |
d.販売実績
当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② 経営成績」に記載しております。なお、総販売実績に対し、100分の10以上に該当する主要な販売先はありませんので記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。また、当社グループの連結財務諸表の作成における、損益又は資産の状況に影響を与える見積りの判断は、過去の実績やその時点での入手可能な情報に基づいた合理的と考えられるさまざまな要因を考慮した上で行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これらの見積りと異なる場合があります。
① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績等に重要な影響を与える要因については、第一部「企業情報」第2「事業の状況」3「事業等のリスク」に記載のとおりであります。
a.売上高、営業利益
足場工事は増収減益となりましたが、産業資材、鉄構資材及び電設資材が増収増益となった結果、当連結会計年度の売上高は75,447百万円(前期比14.1%増)、営業利益は4,355百万円(同21.2%増)と増収増益になりました。
産業資材は、前連結会計年度に子会社化した栗山アルミ株式会社の業績が寄与したことに加え、製造原価や仕入価格の上昇分の販売価格への転嫁を進めるなど、各種コスト上昇による売上総利益率の低下や販売費及び一般管理費の増加を増収効果で吸収したことにより増収増益となりました。
鉄構資材は、大型物件を中心とした鉄骨需要が回復したことに加え、製造原価や仕入価格上昇分の販売価格への転嫁を進めるなど、各種コスト上昇による売上総利益率の低下や販売費及び一般管理費の増加を増収効果で吸収したことにより増収増益となりました。
電設資材は、設備投資の回復や半導体不足による商品供給遅延が解消するとともに、店舗LED化等カーボンニュートラルに順じた営業展開の推進や、仕入価格上昇分の販売価格への転嫁を進めたことによる売上総利益率の上昇に加え、販売費及び一般管理費の増加を増収効果で吸収したことにより増収増益となりました。
足場工事は、複数のスポット受注や足場機材価格の上昇に伴うレンタル需要の増加により足場機材の販売やレンタル売上が好調に推移したものの、外注工事比率の増加等による売上総利益率の低下に加え、販売費及び一般管理費が増加したことにより増収減益となりました。
|
セグメント |
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減率 |
|
産業資材 |
売上高 |
33,861百万円 |
37,610百万円 |
+11.1% |
|
|
(構成比) |
(51.2%) |
(49.8%) |
|
|
|
営業利益 |
1,995百万円 |
2,352百万円 |
+17.9% |
|
|
(利益率) |
(5.9%) |
(6.3%) |
|
|
鉄構資材 |
売上高 |
16,098百万円 |
19,963百万円 |
+24.0% |
|
|
(構成比) |
(24.3%) |
(26.5%) |
|
|
|
営業利益 |
1,304百万円 |
1,712百万円 |
+31.2% |
|
|
(利益率) |
(8.1%) |
(8.6%) |
|
|
電設資材 |
売上高 |
8,610百万円 |
9,502百万円 |
+10.4% |
|
|
(構成比) |
(13.0%) |
(12.6%) |
|
|
|
営業利益 |
233百万円 |
313百万円 |
+34.2% |
|
|
(利益率) |
(2.7%) |
(3.3%) |
|
|
足場工事 |
売上高 |
7,568百万円 |
8,371百万円 |
+10.6% |
|
|
(構成比) |
(11.5%) |
(11.1%) |
|
|
|
営業利益 |
91百万円 |
△3百万円 |
- |
|
|
(利益率) |
(1.2%) |
(-) |
|
b.経常利益
営業利益が増益となった結果、当連結会計年度の経常利益は4,563百万円(同19.8%増)と増益になりました。
c.親会社株主に帰属する当期純利益
株式会社フコクの株式取得時に認識したのれんの減損損失611百万円を計上したものの、経常利益が増益となった結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2,414百万円(同5.7%増)となりました。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金及び設備投資等資金は、主として営業活動によるキャッシュ・フローである自己資金を充当し、必要に応じて金融機関からの借入を実施することを基本方針としております。
この方針に従い、主に自己資金を充当し、当社グループの当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度より継続して、拠点展開の整備及び生産設備の更新等を中心とした有形固定資産の取得等に資金を使用しております。また、当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローでは、金融機関からの借入の返済を実施することで負債と資本のバランスに配慮しつつ、株主還元としての自己株式の取得及び連結純資産配当率(DOE)を指標とした配当金の支払いを行っております。
今後の資金需要のうち主なものは、運転資金の他、生産設備の更新や拠点の移転・建替等の設備投資やM&A等の戦略投資等で、主に自己資金を充当する予定でありますが、新型コロナウイルス感染症等の治療法が確立されていない感染症が流行し、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を及ぼす可能性が、翌連結会計年度においても起こり得るものと認識しております。その場合においても、基本方針に基づき、必要に応じて金融機関からの借入を実施する等、負債と資本のバランスに配慮しつつ、必要な資金を調達してまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
④ 経営方針、経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、M&A等による戦略投資、成長に向けた積極的な事業投資の拡大による収益力向上に努めるとともに、資本効率向上に取り組むため、資本効率を示す自己資本当期純利益率(ROE)を主要な経営指標とし、ROE10%以上を目標としております。
当連結会計年度におけるROEは7.9%となりました。
労働力不足による物件の進捗遅れや資材価格の高騰に起因する設備投資の抑制などが懸念されますが、生産性の向上や成長戦略の実行に必要となる設備投資や人的資本への継続的な投資等、当社グループの長期的な企業価値向上につながる投資を実行しております。
今後も引き続きROE10%以上という目標達成に向けた様々な取り組みを進めてまいります。
該当事項はありません。
特記すべき事項はありません。