「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(平成31年1月31日内閣府令第3号)による改正後の「企業内容等の開示に関する内閣府令」第二号様式記載上の注意(30)の規定を当事業年度に係る有価証券報告書から適用しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「限りある地球資源を有効活用し、業を通じて社会に貢献する」を企業理念の根本に据え、限りある資源である貴金属をリサイクルして有効活用を図る「貴金属事業」と、きれいな環境を次世代に引き継ぐ「環境事業」、並びに、地球の豊かな恵みである食資源を安定的に供給する「食品事業」の3事業を柱として事業展開を図っております。
当社グループは、「顧客重視」「株主重視」を経営の基本方針としております。顧客ニーズを的確に把握し、顧客との共存共栄を目指すところに、当社の発展の道がみえてくると考えております。資源リサイクル事業を通じた資源確保への寄与、貴金属加工販売を通じた先端産業発展への寄与、環境事業を通じた環境保全への寄与、食品事業を通じた食生活・食文化への貢献を目指し、不断の営業努力によって、業容の拡大と適正利潤の獲得に努めてまいります。
① 経営環境
当連結会計年度における全般的な経済環境は、日本経済は、輸出や鉱工業生産の一部に弱さが見られたものの、雇用情勢や所得環境の改善が続くなど、全体的には緩やかな回復基調で推移しました。海外経済は、アジア及びヨーロッパに弱さが見られたものの、雇用情勢や個人消費が堅調なアメリカ経済の影響もあり、総じて緩やかな回復基調となりました。先行きについては、日本経済は引き続き緩やかな回復の継続が期待されておりますが、通商問題の動向、中国経済の先行き、世界経済の動向と政策に関する不確実性、金融資本市場の変動などから下振れリスクもあり、不透明な状況が続くものと見られます。
当社グループの貴金属関連事業の主力顧客であるエレクトロニクス業界は、車載関連での好調は維持されたものの、スマートフォンの低迷やデータセンター需要が頭打ちとなるなど、半導体・電子デバイス分野には減速感が見られる厳しい状況となりましたが、中長期的には、車載関連の更なる成長や、IoT並びに次世代通信技術である5Gの導入及び普及拡大などから市場の拡大が期待されます。
当社グループの食品関連事業の主力顧客である食品製造業界は、国内の個人消費に力強さを欠く中で、加工食品需要の高まりや海外展開の拡大などにより、緩やかな上昇傾向で推移しましたが、中長期的には、高齢化や女性の社会進出の増大などにより、加工食品の需要拡大は更に高まるものと予想され、また、新興国等の人口増加に伴う海外の需要拡大が期待されます。
② 中長期的な会社の経営戦略
当社グループは、当連結会計年度を最終年度とした中期経営計画(2016-2018年度)に変わる新たな計画として中期経営計画(2019-2021年度)を2019年5月13日開催の取締役会において決定しております。
中期経営計画(2019-2021年度)では、貴金属関連事業及び食品関連事業の両事業を成長の牽引役とし、製品及び技術開発、国内外の拠点整備及び機能拡充等の事業拡大に必要な成長投資を積極的に行う方針のもと、貴金属関連事業においては「東アジアで資源循環を創造するリーディングカンパニー」、食品関連事業においては「お客様の商品開発のベストパートナー」を各セグメントのビジョンとし、以下に記載の経営戦略を掲げ、収益拡大を目指し取り組んでまいります。
また、会社を支える経営基盤の強化として、①ITを活用した管理機能強化と自動化・省力化を推進し生産性を向上、②成長を牽引する経営人材の創出、③適材適所で多様な人材が活躍できる働きがいと働きやすい職場環境づくり、④ガバナンス強化と多岐にわたるリスク管理の徹底を掲げ、事業拡大とともに事業を通じて社会に貢献することで持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
(セグメント別の経営戦略)
当社グループは、中期経営計画(2016-2018年度)において、「既存事業の収益極大化」・「新たな収益源の構 築」・「東アジア地区での積極拡大」と、それらを支える「最適な管理体制の構築」・「人材育成・確保」を経営戦略の重点方針に掲げ企業価値の向上を目指した結果、貴金属関連事業においては、貴金属製品の販売量及び産業廃棄物処理の取扱量の増加などが収益拡大に貢献し、食品関連事業においては、顧客ニーズを的確に捉えた商品の開拓・提供により、国内販売における収益基盤の強化が進んだことなどから、中期経営計画(2016-2018年度)の最終年度である当連結会計年度において、数値目標とした連結売上高2,000億円、連結営業利益40億円、連結営業利益率2.0%をいずれも達成することができました。
しかしながら、貴金属関連事業では、主要顧客である半導体・電子デバイス分野の生産状況には減速が見られ、貴金属リサイクルの取扱量が下期以降に伸び悩むなど、既存事業の収益極大化や新たな収益源の構築に対し課題を残す結果となりました。また、食品関連事業では、東アジア地区を中心に積極的な営業展開を図るものの、事業拡大は道半ばにあり、新たな収益源の構築は引き続きの課題となっております。
経済の先行きに不透明な状況が続く中で、貴金属関連事業及び食品関連事業ともに、顧客ニーズに対応した高い付加価値を提供し続けることで競争優位性を高めて課題に対処し、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
また、収益基盤の強化によって創出した資金は、資本政策の基本方針である「成長性を捉えた事業機会への最適資源配分」・「財務健全性の確保」・「株主還元」のバランスを考慮することを前提に、将来に向けた成長投資へ優先的に振り向けるとともに、安定且つ持続的な配当の実施などを通じ、更なる株主還元の充実を検討してまいります。
セグメント別の対処すべき課題は、以下のとおりであります。
① 貴金属関連事業
貴金属事業においては、グローバルな競争に対応した製商品・サービス力の強化を図り、収益力を高めてまいります。この中で、「東アジアで資源循環を創造するリーディングカンパニー」をビジョンに掲げ、国内拠点の整備を進めるとともに、海外拠点における地域戦略の強化に取り組み、各海外現地法人においても、電子部材、化成品等の販売や貴金属リサイクル原料回収の拡大を図ってまいります。また、省金化等の事業環境の変化にも対応し、貴金属回収技術の向上を進めるとともに、エレクトロニクス等の顧客ニーズに応えた化成品の開発や、省力化による効率改善などの研究開発にも積極的に取り組み、事業の差別化及び営業の拡大を進めてまいります。
環境事業においては、当社グループが所有する廃酸・廃アルカリ処理設備や全国の許認可網及び物流ネットワークを活用しつつ、顧客ニーズに対応してサービスを拡大し、付加価値の向上に努めてまいります。
② 食品関連事業
食品事業においては、「お客様の商品開発のベストパートナー」をビジョンに掲げ、当社グループがこれまでに培った品質保証に関するノウハウを活かし、安全・安心且つ高品質で安定的な食品原料の供給によって事業の差別化を図り、変化する顧客ニーズを着実に捉えた営業の拡大を目指してまいります。この中で、為替変動などのリスクにも適切に対処し、収益性の確保を図ります。また、各海外現地法人を活用し、良質な供給ソースの確保とともに、新規顧客の開拓を進めてまいります。
当社グループは、2019年5月13日開催の取締役会で決定しました中期経営計画(2019-2021年度)において、計画の最終年度となる2021年度(2022年3月期)の業績目標を連結売上高2,200億円、連結営業利益55億円、連結営業利益率2.5%、連結自己資本利益率(ROE)6.0%としております。
「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(平成31年1月31日内閣府令第3号)による改正後の「企業内容等の開示に関する内閣府令」第二号様式記載上の注意(31)の規定を当事業年度に係る有価証券報告書から適用しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループは、このようなリスクの認識に基づき、TRM(トータルリスクマネージメント)委員会を中心に必要なリスク管理体制を構築し、リスク発生の回避及びリスク発生時の影響の極小化に努めております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループの貴金属関連事業が取り扱う製品の生産に用いられる主要原材料は、主に金、銀、白金、パラジウム等の貴金属元素を含有するリサイクル原材料であり、その仕入価格及び販売価格は原則として貴金属地金の市場価格に基づいており、国際商品市況及び為替相場の変動による影響を受けます。当社グループは、価格変動に伴う相場リスクを回避する目的で商品先物取引を行っておりますが、全量に対する回避は困難であるため、製造及び在庫期間における貴金属価格の動向によっては、価格変動が業績に影響を与える可能性があります。
当社グループの食品関連事業が取り扱う商品である水産品、畜産品、農産品等の食品加工原材料は、取扱品の大部分が外国産品であり、その価格は、仕入・販売いずれも商品市況、為替相場の変動による影響を受けます。当社グループは、先物為替予約を行い、販売価格への転嫁によりこれらの変動に対応しておりますが、商品の需給バランスなどにより販売価格への転嫁が困難な場合に、これらの価格変動が業績に影響を与える可能性があります。
当社グループの食品関連事業は、すりみ、エビ、イカ、カニ、タコ等を中心とした水産品加工原料、生鮮野菜、乾燥野菜、冷凍野菜等を中心とした農産品加工原料、鶏肉、豚肉、牛肉等の各種素材肉、鶏卵を中心とした畜産品加工原料を輸入し、水産練製品、冷凍食品、惣菜、製菓等の食品メーカーへの卸売りを行っております。当社グループでは、法令に基づく食品表示の徹底はもとより、海外産地の品質管理指導や異物混入対策の強化などに万全を尽くしておりますが、食品の安全性等に係る問題が発生し、輸入禁止措置等がとられた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
環境問題についての社会的関心の高まりから、環境関連の法的規制は強化される方向にあります。当社グループの貴金属関連事業に関連する法的規制が強化された場合においては、それに対処するために、追加の設備投資負担が必要になることがあります。また、当社及び当社グループの一部は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づく事業者として、産業廃棄物の収集運搬、処理等の事業を行っており、各種法令の遵守が事業継続の大前提となっております。
当社グループでは、企業倫理と法令遵守を明文化した「企業倫理規程」を制定するとともに、コンプライアンスの実現のための取扱いを定めた「コンプライアンス規程」を制定し、経営活動全般にわたるコンプライアンスの実現に取り組んでおります。
当社グループでは、製造過程において毒物や劇物を使用しており、廃液や大気への排出物に対して、環境に配慮した適切な処理を行っております。しかしながら、工場の事故等により、これらの管理に何らかの問題が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、貴金属関連事業・食品関連事業ともに、海外の様々な国や地域において事業活動を行っており、これらの国や地域の政治・経済・社会情勢等の環境変化に起因し予期せぬ事態が生じた場合には、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが事業活動を行う国や地域において、地震・洪水等の自然災害が発生した場合には、当社グループの事業活動に影響を与える可能性があります。当社グループでは、大規模災害の発生に備え、安否確認システムの導入、防災訓練の実施及び事業継続のための各種対策を講じておりますが、被害を完全に回避できるものではなく、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、気候変動等による異常気象が発生した場合には、当社グループの食品関連事業が取り扱う商品の生産等に影響する可能性があり、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(平成31年1月31日内閣府令第3号)による改正後の「企業内容等の開示に関する内閣府令」第二号様式記載上の注意(32)の規定を当事業年度に係る有価証券報告書から適用しております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態の状況
当連結会計年度の資産合計は、前連結会計年度末に比べ654百万円増加し、80,915百万円となりました。
当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,666百万円減少し、21,946百万円となりました。
当連結会計年度の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,320百万円増加し、58,968百万円となりました。
② 経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、雇用情勢や所得環境の改善が続くなど、全体的には緩やかな回復基調で推移しましたが、輸出や鉱工業生産の一部には弱さが見られる状況となりました。また、先行きにつきましては、通商問題の動向、中国経済の先行き、世界経済の動向と政策に関する不確実性、金融資本市場の変動などから世界経済の下振れリスクもあり、依然として不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社グループの貴金属関連事業においては、営業展開の強化と国内外の生産拠点活用により、貴金属原料の確保、化成品等の製品販売及び産業廃棄物処理受託の拡大に取り組みました。また、食品関連事業においては、顧客ニーズを捉えた商品の開拓と提供に鋭意取り組み、国内はもとより、海外展開の拡大も含めた積極的な営業活動を推進し、販売量の拡大に努めました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は208,338百万円(前連結会計年度比9.5%増)、営業利益は4,948百万円(前連結会計年度比1.4%増)となりました。持分法利益などの営業外損益を加えた経常利益は5,094百万円(前連結会計年度比0.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,391百万円(前連結会計年度比2.0%減)となりました。
セグメント別の状況は以下のとおりであります。
(貴金属関連事業)
当事業の主力顧客であるエレクトロニクス業界は、車載関連での好調は維持されたものの、スマートフォンの低迷やデータセンター需要が頭打ちとなるなど、半導体・電子デバイスの生産状況に減速が見られる厳しい状況となりました。このような状況の中で当社グループの貴金属関連事業では、貴金属リサイクルの取扱量は全体として横這いで推移し、貴金属化成品及び電子材料等の販売量は減少しましたが、金、銀、白金族などの貴金属製品の販売量及び産業廃棄物処理の取扱量は増加し、パラジウム価格の上昇もあり、売上高は前連結会計年度に比べ増加しました。
これらの結果、当該事業の売上高は132,771百万円(前連結会計年度比10.2%増)となり、営業利益は3,444百万円(前連結会計年度比1.1%増)となりました。
(食品関連事業)
当事業の主力顧客である食品製造業界は、国内の個人消費に力強さを欠く中で、加工食品需要の高まりや海外展開の拡大などにより、緩やかな上昇傾向で推移しました。このような状況の中で当社グループの食品関連事業では、水産品、畜産品、農産品ともに販売数量が増加し、鶏卵など一部の商品に販売価格の下落はあったものの、売上高は前連結会計年度に比べ増加しました。
これらの結果、当該事業の売上高は75,651百万円(前連結会計年度比8.4%増)となり、営業利益は1,503百万円(前連結会計年度比2.3%増)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は7,816百万円となり、前連結会計年度末に比べ244百万円の増加となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動により増加した資金は6,178百万円となりました。これは主に税金等調整前当期純利益、減価償却費及び売上債権の減少による資金の増加と、法人税等の支払いによる資金の減少の差引によるものです。なお、前連結会計年度の483百万円の資金の減少に比べ6,661百万円資金が増加しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動に使用した資金は2,166百万円となりました。これは主として工場設備の新設・更新等の有形固定資産取得によるものです。なお、前連結会計年度の2,262百万円の支出に比べ96百万円の支出減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動により減少した資金は3,708百万円となりました。これは主に借入金の返済によるものです。なお、前連結会計年度の3,506百万円の資金の増加に比べ7,215百万円の減少となりました。
参考) キャッシュ・フロー関連指標の推移
(注) 1 自己資本比率:自己資本/総資産
2 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
3 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
4 インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。
※株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに算出しております。
※キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
※第66期及び第69期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
※「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第70期の期首から適用しており、第69期以前の指標についても、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。
④ 生産、受注及び販売の実績
(生産実績)
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 当社グループにおける生産活動は、貴金属関連事業においてのみ行われております。
2 金額は、販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(仕入実績)
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 金額は、仕入価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(受注実績)
見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
(販売実績)
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針につきましては、「第一部[企業情報] 第5[経理の状況] (1)[連結財務諸表] [注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載のとおりですが、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に退職給付会計、賞与引当金、税効果会計、貸倒引当金、減損会計であり、継続して評価を行っております。
なお、見積り及び判断・評価につきましては、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
② 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ 財政状態の分析
(資産の部)
流動資産は、現金及び預金、原材料及び貯蔵品などの増加に対し、受取手形及び売掛金が1,980百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ400百万円減少しました。固定資産は、工場設備の新設・更新など有形固定資産が1,230百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,054百万円増加しました。これらの結果、当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ654百万円増加し、80,915百万円となりました。
(負債の部)
流動負債は、短期借入金が4,321百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ3,506百万円減少しました。固定負債は、長期借入金が1,945百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ1,840百万円増加しました。これらの結果、当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ1,666百万円減少し、21,946百万円となりました。
(純資産の部)
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益3,391百万円と配当金の支払い763百万円の差引により利益剰余金が2,627百万増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ2,320百万円増加し、58,968百万円となりました。
ロ 経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は208,338百万円(前連結会計年度比9.5%増)となり、前連結会計年度に比べ18,154百万円増加しました。セグメント別の売上高につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」に記載のとおりであります。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は19,827百万円(前連結会計年度比8.9%増)となり、前連結会計年度に比べ1,627百万円増加しました。売上総利益率は9.5%となり前連結会計年度比0.1ポイント低下しましたが、この主な要因は、貴金属関連事業における売上対原価比率の上昇によるものであります。
(営業利益)
当連結会計年度における営業利益は4,948百万円(前連結会計年度比1.4%増)となり、前連結会計年度に比べ70百万円増加しました。営業利益率は2.4%となり前連結会計年度比0.2ポイント低下しましたが、この主な要因は、貴金属関連事業における売上対原価比率の上昇に加え、貴金属関連事業・食品関連事業ともに人件費等の増加により売上対販売費及び一般管理費比率が上がったことによるものです。
③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性についての分析
イ キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
ロ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループは、貴金属関連事業におけるリサイクル原材料及び食品関連事業における食品加工原材料の仕入れ等の事業運営上必要となる資金の確保に加え、急激な環境変化にも備え流動性を維持する考えの下で、運転資金については営業活動により獲得したキャッシュ・フロー及び金融機関からの短期借入を、設備投資については営業活動により獲得したキャッシュ・フロー及び金融機関からの長期借入を基本としております。なお、当社は資金調達の機動性を高めるため、株式会社みずほ銀行をアレンジャーとする計4行の金融機関との間に3,000百万円の借入枠(コミットメントライン)を設定しております。
当連結会計年度末における有利子負債の残高は7,113百万円となりましたが、資金調達コストの低減に努め、金利変動リスクに対してもヘッジ手段として金利スワップ等を活用しております。
「第3[設備の状況] 3[設備の新設、除却等の計画] (1)重要な設備の新設等」に記載しています設備投資につきまして、未支払額である必要資金2,659百万円を営業活動により獲得したキャッシュ・フロー及び金融機関からの長期借入により賄う予定であります。
④ 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、中期経営計画(2016-2018年度)において、経営目標とする業績数値を最終年度である2019年3月期の連結売上高2,000億円、連結営業利益40億円、連結営業利益率2.0%としておりましたが、当連結会計年度においていずれも達成いたしました。
「第2[事業の状況] 1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等] (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、中期経営計画(2019-2021年度)では、計画の最終年度となる2021年度(2022年3月期)の業績目標を連結売上高2,200億円、連結営業利益55億円、連結営業利益率2.5%、連結自己資本利益率(ROE)6.0%としております。なお、中期経営計画(2019-2021年度)の初年度である2019年度(2020年3月期)の目標としましては、2019年5月13日に公表しております連結業績予想(2019年4月1日~2020年3月31日)の連結売上高2,000億円、連結営業利益50億円(連結営業利益率2.5%)、連結経常利益51億円、連結親会社株主に帰属する当期純利益34億5千万円となります。
当社グループにおける研究開発活動は、永年培ってきた貴金属製錬技術・産業廃棄物処理技術・精密洗浄技術・めっき薬品製造技術を基礎に「資源の有効活用」・「環境保全」・「高純度」・「高性能」をテーマとし、広く社会に貢献することを理念として、長期的視野に立った活動を推進しております。従いまして、当社グループにおける研究開発活動は、当社の貴金属関連事業を中心に行われております。
a 半導体・電子部品業界や宝飾品業界など幅広い分野より発生する貴金属含有スクラップに対し、濃縮・分離といった操作により効率良く貴金属を回収する技術開発、環境規制が強化されている硝酸を用いない手法の開発など地球環境に配慮した貴金属製錬技術開発、高純度製品製造技術開発などに注力しております。
b 製品性能の向上に伴い複雑化する半導体製造工程で使用される特殊合金の洗浄・剥離技術開発を行い新規設備の導入を行っております。
c 電子・半導体部品の製造に寄与する貴金属含有めっき薬品や有機物合成用に用いられる触媒用の貴金属化合物などの貴金属化成品の製品開発を行っております。
d 「資源循環」に主眼を置き、廃棄物中の有用物を資源として再利用する技術、並びに変化する廃棄物の処理難易度や厳格化する環境規制に対応した無害化処理技術の開発に鋭意取り組んでおります。
その他サンプリング技術及び分析の精度向上を探求しております。
研究テーマ:
1 貴金属リサイクル技術の研究
2 主に貴金属含有めっき薬品及び貴金属化成品製造技術の研究
3 半導体製造装置の洗浄及びメンテナンス技術の研究
4 産業廃棄物のリサイクル技術の研究
5 産業廃棄物の無害化処理技術の研究
6 上記の研究を支える分析技術の向上
また、これらの研究開発活動は一部社外の研究機関と共同で行い、早期に成果に結び付けられるよう推進しております。
当連結会計年度の主な研究開発成果:
貴金属回収技術の開発・改善を行い、効率向上と環境負荷低減に寄与いたしました。
顧客ニーズに対応した貴金属含有めっき薬品の開発を進め、事業拡大に貢献いたしました。
産業廃棄物の無害化処理技術の研究を行い、今後の規制強化に対応可能な排水処理技術の開発を進めてきました。
なお、当連結会計年度の研究開発費は