第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、「もっと音楽を世に もっとサービスを世に」を社是とし、「カラオケを通じた音楽文化の振
興」、「楽しいコミュニケーションの場の提供」を基本方針としております。この方針のもと、当社グループは、創業以来培ったノウハウと蓄積したコンテンツをベースに、カラオケ事業を核として、一層の事業拡大とより高い収益を確保し、当社グループのステークホルダーの期待に応え、社会貢献に資する企業を目指してまいります。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、継続的・安定的な成長と企業価値の向上を図るため、自己資本当期純利益率(ROE)及び各事業の営業利益率を重視するとともに、1株当たり利益(EPS)の増加を目指してまいります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

国内におけるカラオケ市場は、娯楽の多様化や高齢化の進行等の影響を受け、エルダー市場は拡大するものの、ナイト市場の減少等により、全体としては僅かながら減少傾向で推移するものと予想されます。しかしながら、カラオケは広い世代に支持される身近なレジャーとして定着しており、参加人口は現在の水準(約4,700万人)を維持するものと考えております。

このような環境認識のもと、当社グループは、高い市場占有率を有する業務用カラオケ事業及びカラオケ・飲食店舗事業に経営資源を積極的に投入することにより、競争力及び収益力の強化に努めてまいります。また、新規事業の育成にも注力し、持続的な成長を目指してまいります。

 

(4)会社の対処すべき課題

中長期的な会社の経営戦略を踏まえ、当社グループが具体的に取り組む主な課題は以下のとおりです。

① 業務用カラオケ事業

・カラオケDAMの商品競争力の強化及びカラオケ利用者のすそ野の拡大

・エルダー市場の営業強化

・機器賃貸比率の向上とストック型収益モデルの強化

 

② カラオケ・飲食店舗事業

・顧客満足を重視したサービス品質の向上

・優良立地への新規出店

 

③ 音楽ソフト事業

・安定的利益体質への転換

 

④ 新規事業

・パーキング事業の拡大

 

⑤ 経営管理体制の適切な整備

・最適なガバナンス体制の構築

・コンプライアンスへの適切な対応

 

⑥ 事業を通じた社会、環境問題への対応

 

上記主要事業を含むすべての事業において、“わかりやすい、使いやすい”サービスを基本として、ご利用者皆様の歓びと楽しみを提供し続けることで、広く社会に貢献する事業展開を目指してまいります。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を、以下において記載しております。また、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。

本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであり、様々な要因によって実際の結果と異なる可能性があります。

 

(1) 各事業セグメントにおける業績変動要因

当社グループの事業は、①「業務用カラオケ事業」、②「カラオケ・飲食店舗事業」、③「音楽ソフト事業」、④「その他の事業」の4事業により構成されておりますが、以下のような要因により当社グループの業績及び事業展開が影響を受ける可能性があります。

① 業務用カラオケ事業

a.スナック、クラブ等やカラオケボックス店舗の閉店による業務用カラオケ市場の縮小により、業務用カラオケ機器の出荷台数や設置台数が減少し、業務用カラオケ事業の売上高が減少する可能性があります。

b.新商品の投入及びこれに対する市場の支持の程度により、業務用カラオケ機器の出荷台数や設置台数が変動し、業務用カラオケ事業の売上高に影響を与える可能性があります。

c.同業者との競争の激化に伴う販売量の減少及び販売価格の下落により、業務用カラオケ事業の売上高が減少する可能性があります。

② カラオケ・飲食店舗事業

a.出店計画に対する店舗候補物件の確保の程度により、出店数が変動し、カラオケ・飲食店舗事業の売上高に影響を与える可能性があります。

b.ユーザーニーズの変化による市場の支持の程度により、カラオケ・飲食店舗事業の売上高が変動する可能性があります。

c.店舗間の競争の激化に伴う客数の減少及び客単価の下落により、カラオケ・飲食店舗事業の売上高が減少する可能性があります。

③ 音楽ソフト事業

a.市場に支持される音楽CD、DVD等の発売の程度により、販売数量が変動し、音楽ソフト事業の売上高に影響を与える可能性があります。

b.媒体の変化による音楽CD、DVD等の販売量の減少及びインターネット等他の媒体による販売量の増加により、音楽ソフト事業の売上高及び損益が変動する可能性があります。

c.音楽CDの著作物は、独占禁止法で法定再販物として再販売価格維持制度(再販制度)が認められておりますが、今後独占禁止法の見直しが行われ、再販制度が廃止されると、価格競争が激化し、販売価格の低下により、音楽ソフト事業の売上高及び損益が減少する可能性があります。

d.上記の再販制度によって、小売店は音楽CDの販売価格を自由に設定できないことから、一定の範囲内で音楽CDを返品できる商慣行があり、販売不振のCDについては将来返品されるものがあります。当社グループは過去の返品実績などを基に適正に返品調整引当金の計上を行い、これに備えておりますが、予想外の返品が発生した場合には、音楽ソフト事業の売上高及び損益が減少する可能性があります。

④ その他の事業

a.放送事業者の事業の中止又は事業方針の変更により、BGM事業の売上高及び損益が急速に変動する可能性があります。

b.有線放送等類似サービスとの競争の激化に伴う契約者数の減少及び視聴料金の下落により、BGM事業の売上高が減少する可能性があります。

c.その他、新規事業に対する市場の支持の程度により、当該事業の売上高及び事業展開方針が変動する可能性があります。

 

 

(2) 法的規制

将来において著作権法、食品衛生法ほか、様々な関連法規や規則等が改正又は変更され、新たに事業活動が制約を受けることとなった場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(3) 競争

当社グループは「業務用カラオケ事業」において、商品やサービスが市場からの支持を得てきたことによりトップシェアを獲得してまいりました。しかしながら将来においても、当社グループが提供する商品やサービスが常に市場に受け入れられる保証はなく、また競争的な事業環境においてこれまでどおり優位に事業が進められない場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(4) 品質管理

当社が取り扱う商品は一定の品質管理基準に従って製造又は提供しております。しかし、全ての商品に欠陥が無いという保証はありません。また、生産物賠償責任保険には加入しておりますが、この保険が負担する賠償額等を十分にカバーできるという保証はありません。商品の欠陥に伴い、多額のコストや賠償金が発生した場合には、当社の商品が信頼性を損ない、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(5) 新商品及び新サービスの提供

当社グループが属する業界では、いずれも技術革新が急速に進んでおり、これに対応した新商品の開発や新サービスの迅速な提供が必要であります。しかしながら新商品と新サービスが成功するか否かは、その性質から複雑かつ不確実なものであり、以下をはじめとする様々なリスクが含まれます。

・新商品の開発や新サービスの提供に必要な資金と資源を、今後十分に充当できる保証はありません。

・長期的な投資と大量の資源投入が、成功する新商品又は新サービスの創造につながる保証はありません。

・ユーザーニーズの多様化や変化に伴い、当社グループが提供する新商品又は新サービスが市場に受け入れられない可能性があります。

・新たに開発した商品又は技術が、独自の知的財産として保護される保証はありません。

・新商品の商品化遅延により、市場ニーズに対応できなくなる可能性があり、さらには同業者が当社グループより先行して商品化した場合、この商品の市場における大きなシェアを確保できない場合があります。

上記のリスクをはじめとして、当社グループが業界と市場の変化を十分に予測できず、魅力ある新商品又は新サービスを提供できない場合には、将来の成長と収益性を低下させ、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(6) 企業買収、合弁事業及び戦略的事業提携等

当社グループは、各事業分野において、新サービスの提供及び新商品の開発並びに競争力の強化のため、外部企業の買収や合弁及び戦略的事業提携等を実施することがあります。このような施策は、事業遂行、技術、サービス、商品及び人事上の統合等において時間と費用がかかるなどの課題を含む場合があり、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。またこれら施策による事業の成否は、当社グループがコントロールできない提携先の決定や能力又は市場の動向によって影響を受けます。さらにこれらの施策に関連して計画以上の費用が当社グループに発生した場合や、当社グループが施策を通じて当初の目的の全部又は一部を達成できない場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(7) グループ外企業への依存

当社グループの販売する業務用カラオケ機器「DAM」は、当社が企画開発を行い、その生産をヤマハ㈱をはじめとするグループ外企業に委託(OEM生産)しており、これらグループ外企業と1年更新の「技術の提携」及び「仕入の提携」に関する契約を締結しております。将来的にこれらグループ外企業との契約条件が変更になったり、契約解除になった場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

 

(8) 知的財産

当社グループが提供する商品は様々な知的財産権を取得しております。一方で新たに企画開発する商品についても、第三者の知的財産権を侵害しないよう常に留意し、調査を行っておりますが、当社の調査範囲が十分かつ妥当である保証はありません。万一、当社が第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者より、損害賠償請求及び使用差し止め請求等の訴えを起こされる可能性並びに当該知的財産権に関する対価の支払い等が発生する可能性があります。一方、当社が所有する知的財産権につきましても第三者に侵害される可能性は存在いたします。このような場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(9) システムダウン

当社グループが提供するサービスは電話回線、携帯電話、インターネットさらには衛星放送等の様々なネットワークを通じて音源や映像等のコンテンツを配信又は送信しております。このため自然災害や事故等によりこれらネットワークが切断された場合、一時的にサービスの停止を招くこととなります。また、当社のハードウエアやソフトウエアの欠陥や外部からの不正な手段によるコンピューター内への侵入、さらに当社担当者の過誤等によって、システムダウンが発生し正常な情報の発信が行われない可能性があります。このような場合、当社グループが提供するサービスの信頼性が低下し、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(10) 情報管理

当社は、顧客個人情報をはじめとして通信カラオケにおける楽曲歌唱情報など様々な情報を有しております。また、一部事業においては個人情報を利用したサービスも展開しておりますが、当社では、従来より、個人情報をはじめとする重要情報の管理には十分に留意しております。しかしながら、今後、何らかの要因により個人情報ほかこれら重要情報が漏洩等した場合には、責任追及など社会的な問題に発展し社会的信用を失う可能性が存在いたします。このような場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(11) 人材の確保や育成

当社グループが今後成長していくためには、規模の拡大に見合った人材の確保と育成が必要であります。これら人材の確保又は育成ができなかった場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

(12) 固定資産及び投資の減損損失

当社グループが所有する固定資産につきましては、今後、当社グループの収益の変動によっては「固定資産の減損に係る会計基準」により損失を計上する可能性があります。 

また、当社グループが保有する有価証券及び投資有価証券については、その価格変動によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13) 商標等の貸与

当社は、カラオケルーム「ビッグエコー」をはじめとする様々な商標を保有し、ブランド力の向上及び価値の保護に努めております。これら商標を当社以外の者が営業等を目的に使用する場合には、原則として当社の子会社含め「商標使用許諾契約」を締結しその使用を認めております。一方、創業以来の長年に亘る取引関係に基づき当社社名の使用を認めている取引先が1社存在するほか、過去からの取引と一定の契約に基づき「ビッグエコー」の商標使用を認めている取引先が存在いたします。これらの取引先に不測の事態が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 

 

 

(14) コンプライアンス・内部統制

当社は、業務の有効性及び効率性、財務報告の信頼性、事業活動に係る法令等の遵守並びに資産の保全という観点から内部統制システムの充実に努めております。またコンプライアンスについては、グループ共通の行動規範として「第一興商グループ行動規範」を制定し、経営層のみならず従業員一人ひとりがこの行動規範を遵守し、法令・社会規範・倫理に則した行動を行うよう、周知徹底に取り組んでおります。また、「グループリスク・コンプライアンス委員会」を設置し、この委員会の統括下でグループ会社のコンプライアンス及びリスク管理の徹底にグループ一体となって取り組んでおります。しかしながら、コンプライアンスを始めとした内部統制システムには一定の限界があるため、その目的の達成を完全に保障するものではありません。このため、将来において法令違反等が生じた場合は、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。 

 

(15) 訴訟事件等

現時点において、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす恐れのある訴訟事件等はありません。しかしながら、当社グループの営業活動等が何らかの重大な訴訟・紛争事件等に巻き込まれた場合、その経過又は結果によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(16) 災害などによる影響

当社グループの店舗や支店所在地を含む地域で大規模な地震や洪水、台風等の自然災害が生じた場合、被災状況によっては正常な事業活動が困難となり、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。なお、文中の分析に関する事項は、当連結会計年度末現在における当社経営者の認識に基づいております。

 

(1) 経営成績の状況

当連結会計年度(2018年4月1日~2019年3月31日)におけるわが国の経済は、上期に相次いだ自然災害による影響はあったものの、引続き堅調な雇用情勢・所得環境を背景に、国内景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、世界経済は、米国発の通商政策問題長期化による景気減速のリスクが高まるなど、先行き不安定な状況で推移いたしました。

当カラオケ業界におきましては、ナイト市場は漸減傾向が継続しており、カラオケボックス市場は都市部での大手チェーンを中心とした出店は堅調でありましたが、郊外立地店舗等での閉店がこれを上回る状況で推移いたしました。一方、エルダー市場においては、カラオケ活用が介護予防や健康増進につながることへの認知が拡がり市場は順調に拡大したものの、カラオケ市場全体としては減少傾向となりました。

このようななか、各事業におきまして諸施策を実施した結果、当連結会計年度の売上高は143,833百万円(前年同期比1.7%増)、利益面におきましては概ね順調に推移いたしましたが、業務用カラオケ事業において、積極的に推進する営業資産の買収などに伴う一時的な費用の発生が影響し、営業利益は19,672百万円(同6.8%減)、経常利益は20,881百万円(同4.5%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、不動産の譲渡に伴う特別利益の計上などにより15,600百万円(同18.9%増)となりました。なお、当連結会計年度における売上高及び親会社株主に帰属する当期純利益は、過去最高となっております。

 

(百万円)

 

前期

当期

対前期増減

増減率

売  上  高

141,370

143,833

2,463

1.7%

営 業 利 益

21,103

19,672

△1,430

△6.8%

経 常 利 益

21,857

20,881

△976

△4.5%

親会社株主に帰属する当期純利益

13,115

15,600

2,485

18.9%

 

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

(業務用カラオケ)

当事業におきましては、引続き安定収益と位置付ける機器賃貸件数の拡大に加え、旧機種から新機種への入替え促進による情報提供料収入単価の向上に注力いたしました。また、カラオケ市場の活性化とカラオケDAMの差別化を図るため、「B’z」や「安室奈美恵」を始めとする人気アーティストのミュージックビデオやLIVE映像を独占配信するなど、商品力の強化に努めました。エルダー市場におきましては、(一社) 日本音楽健康協会との連携等により、DKエルダーシステムの普及活動を推し進め、稼働台数の拡大に注力しております。また、昨年11月には、宿泊市場・宴会市場に特化した新商品「Party DAM 20V」を発売し、商品ラインアップの充実に努めました。

以上の結果、「LIVE DAM STADIUM」の発売から3年経過したことに伴い、商品出荷が軟調に推移したことにより、売上高は前年同期比1.5%の減収となりました。利益面におきましては、概ね順調に推移いたしましたが、機器賃貸件数の拡大に繋がる営業資産の買収などに伴い、営業利益は前年同期比9.8%の減益となりました。

 

(百万円)

 

前期

当期

対前期増減

増減率

売  上  高

64,430

63,444

△986

△1.5%

営 業 利 益

14,333

12,926

△1,407

△9.8%

 

 

 

(カラオケ・飲食店舗)

当事業におきましては、収益基盤の拡充を図るため、カラオケルームにおいて「ビッグエコー」の新たなフラッグシップ店舗、「梅田茶屋町本店」「渋谷センター街本店」を含む17店舗及び飲食店舗7店舗を出店いたしました。また、当期はビッグエコー30周年にあたり、「ビッグエコー」ブランド力の更なる向上を図るため、顧客満足度を高めるハード・ソフト両面の強化に注力いたしました。

ハード面におきましては、30周年キャンペーン企画の一環として、大手カラオケチェーン初となる、ビッグエコー全店へのWi-Fi及びスマホ充電器の設置やNTTドコモ社の「dポイント」サービスを導入するなど、お客様への利便性向上に努めました。

ソフト面におきましては、採用方法の多様化を進めると共に、全国30拠点を結ぶWeb研修の拡充を図り教育体制を強化するなど、人材の確保と育成に努めました。

以上の結果、当事業の売上高は、上期においては、大型台風など自然災害の影響から既存店売上高が軟調に推移いたしましたが、第3四半期以降、年間最大の繁忙期である12月を含め、カラオケ・飲食とも好調に推移し、また、前期に子会社化した株式会社Airsideの売上が通年寄与したことにより、前年同期比4.6%の増収となりました。営業利益におきましては、上記フラッグシップ店舗を含む新店舗の出店や、店舗スタッフの平均時給の上昇による原価増のほか、30周年を記念したお客様への還元キャンペーンなどの販管費の増加もあり、前年同期比0.6%の増益となりました。

 

(百万円)

 

前期

当期

対前期増減

増減率

売  上  高

61,009

63,799

2,789

4.6%

営 業 利 益

7,956

8,001

45

0.6%

 

 

(音楽ソフト)

当事業におきましては、引続きヒット曲の創出、新人アーティストの発掘に努め、一定の成果を収めました。また、当社グループネットワークの活用、連携強化による相乗効果と業務の効率化に注力いたしましたが、厳しさを増す市場環境のなか、売上高が前年同期比0.1%減少したことに加え、販管費が増加したことにより84百万円の営業損失となりました。

 

(百万円)

 

前期

当期

対前期増減

増減率

売  上  高

7,799

7,788

△10

△0.1%

営 業 利 益

△33

△84

△50

 

 

(その他)

当事業におきましては、BGM放送事業において光回線を活用した「スターデジオ光」に加え、モバイル回線を活用した「スターデジオAir」を昨年4月より提供開始いたしました。また、「ザ・パーク」ブランドで展開するコインパーキング事業の拡大に努めるほか、不動産賃貸、コンシューマー向けストリーミングカラオケサービスなども堅調に推移し、売上高は前年同期比8.3%の増収、営業利益におきましては、パーキング事業の先行投資などが影響し前年同期比4.7%の減益となりました。

 

(百万円)

 

前期

当期

対前期増減

増減率

売  上  高

8,130

8,801

670

8.3%

営 業 利 益

1,659

1,581

△77

△4.7%

 

 

 

営業外損益及び特別損益等の主な内訳は、次のとおりです。

 
(営業外損益)
営業外収益は、当連結会計年度1,658百万円となり、前連結会計年度の1,413百万円から増加いたしました。この主な理由は、外貨建てMMFの換算等により、為替差益214百万円を計上したことによるものであります。
営業外費用は、当連結会計年度449百万円となり、前連結会計年度の658百万円から減少いたしました。この主な理由は、前連結会計年度における借入金の返済及び社債の償還により有利子負債が減少し、支払利息が142百万円減少したことによるものであります。
 
(特別損益)
特別利益は、当連結会計年度6,013百万円となり、前連結会計年度の320百万円から増加いたしました。この主な理由は、札幌市に保有していた賃貸用不動産の売却等により、固定資産売却益が5,848百万円増加したことによるものであります。
特別損失は、当連結会計年度2,292百万円となり、前連結会計年度の1,374百万円から増加いたしました。この主な理由は、賃貸用不動産及び遊休資産の時価の下落等により、減損損失が715百万円増加したことによるものであります。
 

(2) 財政状態の状況

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ8,624百万円増加し、188,814百万円となりました。

増減の主なものとしては、流動資産では、現金及び預金が11,644百万円増加し、有価証券が4,969百万円減少しております。

固定資産では、土地が1,740百万円及び敷金及び保証金が713百万円それぞれ増加し、のれんが658百万円及び投資有価証券が438百万円それぞれ減少しております。

負債の部につきましては、前連結会計年度末に比べ1,344百万円増加し、56,178百万円となりました。

増減の主なものとしては、流動負債では、未払法人税等が1,378百万円増加し、短期借入金が751百万円減少しております。

固定負債では、長期借入金が697百万円減少し、退職給付に係る負債が494百万円及びその他に含まれる長期預り敷金保証金が510百万円増加しております。

純資産の部につきましては、前連結会計年度末に比べ7,280百万円増加し、132,636百万円となりました。

これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益による利益剰余金の増加15,600百万円、剰余金の配当による利益剰余金の減少6,380百万円及び自己株式の取得による減少1,677百万円によるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ6,702百万円増加し、56,439百万円となりました。

当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの概況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、税金等調整前当期純利益が24,602百万円、減価償却実施額が15,108百万円及び法人税等の支払額が8,107百万円等により、前連結会計年度に比べ3,082百万円減少し、30,221百万円となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、有形固定資産の取得による支出が15,263百万円、有形固定資産の売却による収入が8,889百万円、無形固定資産の取得による支出が4,467百万円及び敷金及び保証金の差入による支出が2,094百万円等により、前連結会計年度に比べ8,649百万円減少し、14,192百万円となりました。

 

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、配当金の支払額が6,381百万円、長期借入金の返済による支出が2,016百万円及び自己株式の取得による支出が1,677百万円等により、前連結会計年度に比べ12,404百万円減少し、9,547百万円となりました。

 

(4) 経営指標の状況

当社グループは、経営指標として具体的な数値目標は設けておりませんが、自己資本当期純利益率(ROE)と各事業の営業利益率を重視するとともに、1株当たり当期純利益(EPS)の増加を目指しております。

 

前期

当期

対前期増減

自己資本当期純利益率 (ROE)

10.9%

12.2%

1.3%pt

連結営業利益率    

14.9%

13.7%

△1.2%pt

業務用カラオケ

22.2%

20.4%

△1.8%pt

カラオケ・飲食店舗

13.0%

12.5%

△0.5%pt

音楽ソフト

△0.4%

△1.1%

△0.7%pt

1株当たり当期純利益(EPS)

229円97銭

274円43銭

44円46銭

 

(注) %ptはパーセントポイントを表しております。

 

当連結会計年度における各経営指標の増減要因は、次のとおりであります。

 

(自己資本当期純利益率(ROE))

自己資本当期純利益率(ROE)は、前連結会計年度から1.3%pt増加し、12.2%となりました。その主な要因は、業務用カラオケ事業における営業資産の買収などに伴う一時的な費用の発生により営業利益が減少したものの、不動産譲渡に伴う特別利益の計上などにより、親会社株主に帰属する当期純利益が前連結会計年度から2,485百万円増加したことによるものであります。

 

(各事業の営業利益率)

各事業の営業利益率の増減要因については、「(1)経営成績の状況」におけるセグメントごとの経営成績に関する記載をご参照ください。

 

(1株当たり当期純利益(EPS))

1株当たり当期純利益(EPS)は、前連結会計年度から44円46銭増加し、274円43銭となりました。その主な要因は、自己資本当期純利益率(ROE)の増加要因と同様であります。

 

 

(5) 生産、仕入、受注及び販売の実績

① 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 2018年4月1日
  至 2019年3月31日)

前年同期比(%)

音楽ソフト

(百万円)

2,524

94.1

 

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.無形固定資産「音源映像ソフトウエア」の制作状況は次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 2018年4月1日
  至 2019年3月31日)

前年同期比(%)

業務用カラオケ

(百万円)

2,650

101.2

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

② 仕入実績

当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 2018年4月1日
  至 2019年3月31日)

前年同期比(%)

業務用カラオケ

(百万円)

11,369

84.6

カラオケ・飲食店舗

(百万円)

8,264

102.9

音楽ソフト

(百万円)

425

104.7

報告セグメント計

(百万円)

20,059

91.7

その他

(百万円)

537

97.8

合計

(百万円)

20,596

91.8

 

(注) 上記の金額は仕入価格で表示しており、消費税等は含まれておりません。

  

③ 受注実績

当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

 

④ 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度
(自 2018年4月1日
  至 2019年3月31日)

構成比(%)

前年同期比(%)

業務用カラオケ

(百万円)

63,444

44.1

98.5

カラオケ・飲食店舗

(百万円)

63,799

44.4

104.6

音楽ソフト

(百万円)

7,788

5.4

99.9

報告セグメント計

(百万円)

135,031

93.9

101.3

その他

(百万円)

8,801

6.1

108.3

合計

(百万円)

143,833

100.0

101.7

 

(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.いずれの相手先に対する販売実績も総販売実績の100分の10未満であるため、主要な販売先の記載は省略しております。

 

(6) 資本の財源及び資金の流動性に係る情報

① 主要な資金需要及び財源の状況

当社グループの主要な運転資金需要は、商品や食材等の仕入、通信カラオケ等へのコンテンツ配信サービスの維持コスト、店舗の運営費用並びに販売費及び一般管理費などであります。また、主要な設備資金需要は、カラオケ賃貸機器や音楽・映像コンテンツの取得、店舗の出店及び改修などであります。

これらの資金需要は、概ね自己資金により賄われております。自己資金では賄えない資金需要については、金融機関からの借入及び社債発行により資金調達を行っております。

 

② 資金の流動性に係る分析

当社グループの主な自己資金の源泉は、代金を毎月回収する通信カラオケの機器賃貸及び情報提供料収入に加え、現金売上が大半を占めるカラオケルーム及び飲食店舗の収入であり、これらの財源から安定的に供給される資金により運転資金は賄われております。また、近年においては、経常的な設備資金についても営業活動によるキャッシュ・フローにより賄えており、現金及び現金同等物の期末残高も高い水準にあることから、資金の流動性は十分に確保されているものと判断しております。

なお、当社グループでは、手元資金の有効活用を目的として、CMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入し、各社の余剰資金を当社へ集約することで一元管理を行っております。また、突発的な資金需要に対しては、迅速かつ確実に資金を調達できるよう、金融機関とコミットメントライン契約を締結し、流動性リスクに備えております。

 

(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

2015年
3月期

2016年
3月期

2017年
3月期

2018年
3月期

2019年
3月期

期末

期末

期末

期末

期末

自己資本比率(%)

60.5

62.0

62.9

68.7

69.3

時価ベースの自己資本比率(%)

120.0

157.2

136.5

178.3

169.8

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

1.2

1.4

1.1

0.7

0.7

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

98.6

79.7

118.6

103.5

188.7

 

(注)自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

3.キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

5.「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、2015年3月期から2018年3月期までの自己資本比率(時価ベース含む)については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値となっております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

(1) 技術の提携

当社は、下記のとおり技術の提携に関する契約を締結しております。

 

提携先

提携内容

契約期間

ヤマハ㈱

業務用音源カラオケシステムの製品開発

1993年1月30日より1年間、以後書面による異議申し出がない限り1年ごとの自動延長

 

 

(2) 仕入の提携

当社は、下記のとおり仕入の提携に関する契約を締結しております。

 

提携先

提携内容

契約期間

ヤマハ㈱

商品供給に関する契約

1993年6月1日より1年間、以後書面による異議申し出がない限り1年ごとの自動延長

 

 

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、カラオケに対するユーザーニーズを把握することを原点とし、それを分析し、映像・音源の基礎・応用技術などカラオケシステムの開発及び改良を行っており、これらの活動は当社の商品開発部及び開発管理部(当連結会計年度末人員38名)の一部が担当しております。

なお、上記は、「研究開発費等に係る会計基準」(企業会計審議会 平成10年3月13日)の「研究及び開発」に該当する活動ではありません。