(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「もっと音楽を世に もっとサービスを世に」を社是とし、「カラオケを通じた音楽文化の振
興」、「楽しいコミュニケーションの場の提供」を基本方針としております。この方針のもと、当社グループは、創業以来培ったノウハウと蓄積したコンテンツをベースに、カラオケ事業を核として、一層の事業拡大とより高い収益を確保し、当社グループのステークホルダーの期待に応え、社会貢献に資する企業を目指してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、継続的・安定的な成長と企業価値の向上を図るため、自己資本当期純利益率(ROE)及び各事業の営業利益率を重視するとともに、1株当たり利益(EPS)の増加を目指してまいります。
(3)会社の対処すべき課題
今後の経済見通しにつきましては、長期化している新型コロナウイルスの感染拡大について、依然として収束が見通せないことに加え、海外での政情不安や、燃料価格をはじめとした物価の高騰などが継続していることから、引続き先行き不透明な状況で推移するものと予想されます。
当カラオケ業界におきましては、主力市場であるナイト市場、カラオケボックス市場ともしばらくは厳しい事業環境が継続するものと予想されます。
当社グループにおきましても、業務用カラオケ事業では、コロナ禍の影響によって減少した稼働台数の回復に、ある程度の時間を要することが見込まれます。カラオケ・飲食店舗事業においては、引続きカラオケルーム内の消毒など基本オペレーションを徹底し、お客様が安心・安全にカラオケを楽しんで頂ける環境づくりに努めておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響は2023年3月期においても一定程度残ることが予想されます。
しかしながら、国内においてワクチンが広い世代に普及し、ウイルス自体の弱毒化も指摘されていることから、コロナ禍が完全には収束しないなかにおいても、経済活動は徐々に通常に近い状態へと回復していくものと考えられます。
このような状況において、当社グループにとって喫緊の課題は、コロナ禍により減少したDAMの稼働台数を回復することと、2期連続で営業損失の計上となったカラオケ・飲食店舗事業を早期に黒字化することと考えております。
中期的な見通しとしては、カラオケは広い世代に支持される身近なレジャーとして定着しており、特に近年では超高齢社会と言われるなかで、健康寿命の延伸にも寄与すると考えられていることから、カラオケの需要はコロナ禍以前の水準を回復するものと考えております。厳しい事業環境下ではありますが、当社グループの中核事業である業務用カラオケ事業及びカラオケ・飲食店舗事業においては、カラオケの楽しさをより高めるための投資を継続し、市場での競争力及び収益力を強化することにより、コロナ収束後の躍進を目指してまいります。また、コインパーキング事業をはじめとした新規事業の育成にも注力し、持続的な成長を目指してまいります。
当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びこれに対応する主要な取り組みを、以下において記載しております。また、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項については、必ずしもリスク要因に該当しない事項についても、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。なお、当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであり、様々な要因によって実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループの事業は、①「業務用カラオケ事業」、②「カラオケ・飲食店舗事業」、③「音楽ソフト事業」、④「その他の事業」の4事業により構成されておりますが、以下のような要因により当社グループの業績及び事業展開が影響を受ける可能性があります。
a.スナック・バー等やカラオケボックス店舗の閉店による業務用カラオケ市場の縮小により、業務用カラオケ機器の出荷台数や設置台数が減少し、業務用カラオケ事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
b.新商品の投入及びこれに対する市場の支持の程度により、業務用カラオケ機器の出荷台数や設置台数が変動し、業務用カラオケ事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
c.同業者との競争の激化に伴う販売量の減少及び販売価格の下落により、業務用カラオケ事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な取り組み)
業務用カラオケ市場の縮小や販売量の減少に備え、機器賃貸の比重を高めるとともに機器の入替えを計画的に実施することで、長期的な安定収益基盤の構築に努めております。
また、成長が期待される分野として、高齢者層の介護予防や健康増進を目的としたエルダー事業に経営資源を積極的に投入し、導入施設数の拡大に努めております。
a.出店計画に対する店舗候補物件の確保の程度により、出店数が変動し、カラオケ・飲食店舗事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
b.ユーザーニーズの変化による市場の支持の程度により、カラオケ・飲食店舗事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
c.店舗間の競争の激化に伴う客数の減少及び客単価の下落により、カラオケ・飲食店舗事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
d.社会保険や労働条件などに係る制度等の変更により、アルバイト従業員の人件費が増加し、カラオケ・飲食店舗事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な取り組み)
カラオケ店舗と飲食店舗の複合店舗化によりコスト削減を図り、効率的な集客確保が可能な立地を中心に出店計画を立てております。
また、安易に価格競争に走らず、ブランドごとに付加価値や特色を持たせ顧客満足を追求することで、競争力のある店舗展開を推進しております。
効率的な運営を行うため、飲食のオーダーや決済手段など、可能な限りIT化を進めております。
働きやすい環境の整備と共に、従業員からの紹介等により、人員の確保に努めております。
a.市場に支持される音楽CD、DVD等の発売の状況により、販売数量が変動し、音楽ソフト事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
b.媒体の変化による音楽CD、DVD等の販売量の減少及びインターネット等他の媒体による販売量の増加により、音楽ソフト事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
c.音楽CDの著作物は、独占禁止法で法定再販物として再販売価格維持制度(再販制度)が認められておりますが、今後独占禁止法の見直しが行われ、再販制度が廃止されると、価格競争が激化し、販売価格の低下により、音楽ソフト事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
d.上記の再販制度によって、小売店は音楽CDの販売価格を自由に設定できないことから、一定の範囲内で音楽CDを返品できる商慣行があり、販売不振のCDについては将来返品されるものがあります。当社グループは過去の返品実績などを基に適正に返品調整引当金の計上を行い、これに備えておりますが、予想外の返品が発生した場合には、音楽ソフト事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な取り組み)
当社グループは、演歌や歌謡曲から創出されたヒット曲の音源資産を多く保有しており、これらはカラオケの歌唱度数に貢献しております。また、カラオケでの人気からヒット曲に繋がることもあるため、音楽ソフト事業と各事業セグメントとの連携を強化することにより、当社グループの相乗効果を上げる施策を積極的に行っております。
a.駐車場の出店計画に対する候補物件の確保の程度により、出店数が変動し、パーキング事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
b.競争の激化に伴う施設数の減少及び車室単価の下落により、パーキング事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
c.放送事業者の事業の中止又は事業方針の変更により、BGM放送事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
d.有線放送等類似サービスとの競争の激化に伴う契約者数の減少及び視聴料金の下落により、BGM放送事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な取り組み)
パーキング事業は、認知度と利便性を追求することで他社との差別化を図り、収益性の見込める投資を行っております。また、駐車場の出店に際しては全国に広がる営業網を活かし、駅前や繁華街等の一等地への出店により、安定収益事業として確立すべく注力しております。
BGM放送事業は、様々な環境に合わせた商品構成が求められる中、衛星放送・光回線・モバイル回線を利用した業務用BGMサービスを提供し、導入する店舗・施設を拡充しております。
① 災害などによる影響
当社グループの店舗や支店所在地を含む地域で大規模な地震や洪水、台風等の自然災害が生じたり、新型インフルエンザや新型コロナウイルス等の感染症が流行した場合、被災・感染状況によっては正常な事業活動が困難となり、当社グループを取り巻く市場において長期の臨時休業や営業時間短縮などにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な取り組み)
当社グループのリスク管理の基本方針及び管理体制を「グループリスク管理基本規程」において定め、その基本方針及び管理体制に基づき、代表取締役社長を議長とするグループリスク・コンプライアンス委員会で、事業を取り巻く様々なリスクに対する適切な対応と未然防止に努めております。
また、重大な損害の発生が予測される場合には必要に応じて「グループ危機管理規程」を発動し、代表取締役社長を本部長とする対策本部を設置しております。
② 法的規制
将来において会社法、金融商品取引法、著作権法、労働基準法、道路交通法、建築基準法、消防法、食品衛生法、未成年者飲酒禁止法ほか、様々な関連法規や規則等が改正又は変更され、新たに事業活動が制約を受けることとなった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な取り組み)
関連法規や規則等の改正に伴い、当社グループにおける重要リスクとなり得る事象に関しては、事業セグメントごとに内部統制水準を向上させるための課題を掲げ、定期的に点検を実施しております。
また、常にカラオケ業界団体との連携を図り、関連法規や規則等の改正に伴い事業活動に支障が生じる場合には、事前に業界団体を通して関係行政機関に十分な説明を行い、理解が得られるよう努めております。
当社グループは「業務用カラオケ事業」において、商品やサービスが市場からの支持を得てきたことによりトップシェアを獲得してまいりました。しかしながら将来においても、当社グループが提供する商品やサービスが常に市場に受け入れられる保証はなく、また競争的な事業環境においてこれまでどおり優位に事業が進められない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な取り組み)
カラオケ商品は、豊富な楽曲数や魅力ある映像コンテンツにより優位性が保たれているため、レコードレーベルや様々なコンテンツホルダーとの強固な関係を維持することで、コンテンツの拡充に努めております。
また、提供するカラオケサービスについては全国に展開する営業体制の中で、スナック・バー等やカラオケボックス店舗に対し、きめ細やかな対応に徹することで顧客からの評価を得ており、更なる信頼を構築するべく体制を強化しております。
当社が取り扱う商品は一定の品質管理基準に従って製造又は提供しております。しかし、全ての商品に欠陥が無いという保証はありません。また、生産物賠償責任保険には加入しておりますが、この保険が負担する賠償額等を十分にカバーできるという保証はありません。商品の欠陥に伴い、多額のコストや賠償金が発生した場合には、当社の商品が信頼性を損ない、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な取り組み)
海外生産品については、日本メーカーと同等の品質基準を課しており、開発部門に所属する社員の派遣や生産時の現地立ち合い及び指導を徹底するなど品質の維持に注力しております。
当社グループは、「食」を提供する企業として、何らかの要因により食品衛生上の事故等が発生した場合には、営業停止等による当社ブランドの信用失墜により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な取り組み)
衛生管理については、安心して安全にご利用いただける店舗を提供するため、手洗いや手袋・マスク等の着用を徹底し、賞味期限管理、温度管理や細菌検査等においてマニュアルに基づいた管理を徹底して行い、衛生的な商品の提供に努めております。
当社グループが属する業界では、いずれも技術革新が急速に進んでおり、これに対応した新商品の開発や新サービスの迅速な提供が必要であります。しかしながら新商品と新サービスが成功するか否かは、その性質から複雑かつ不確実なものであり、以下をはじめとする様々なリスクが含まれます。
・新商品の開発や新サービスの提供に必要な資金と資源を、今後十分に充当できる保証はありません。
・長期的な投資と大量の資源投入が、成功する新商品又は新サービスの創造につながる保証はありません。
・ユーザーニーズの多様化や変化に伴い、当社グループが提供する新商品又は新サービスが市場に受け入れられない可能性があります。
・新たに開発した商品又は技術が、独自の知的財産として保護される保証はありません。
・新商品の商品化遅延により、市場ニーズに対応できなくなる可能性があり、さらには同業者が当社グループより先行して商品化した場合、この商品の市場における大きなシェアを確保できない場合があります。
上記のリスクをはじめとして、当社グループが業界と市場の変化を十分に予測できず、魅力ある新商品又は新サービスを提供できない場合には、将来の成長と収益性を低下させ、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な取り組み)
新商品や新サービスについては、マーケティングリサーチを活用した上で、各事業セグメントへの波及効果を最大限に引き出すことを前提に市場への投下を決定しております。
当社グループは、各事業セグメントにおいて、新サービスの提供及び新商品の開発並びに競争力の強化のため、外部企業の買収や合弁及び戦略的事業提携等を実施することがあります。このような施策は、事業遂行、技術、サービス、商品及び人事上の統合等において時間と費用がかかるなどの課題を含む場合があり、当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があります。またこれら施策による事業の成否は、当社グループがコントロールできない提携先の決定や能力又は市場の動向によって影響を受けます。さらにこれらの施策に関連して計画以上の費用が当社グループに発生した場合や、当社グループが施策を通じて当初の目的の全部又は一部を達成できない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な取り組み)
業務用カラオケ事業においては、カラオケ事業の安定的な収益基盤を確保する観点から、後継者不足などで経営困難な代理店・事業者に対し、その収益性を十分に吟味した上で営業資産の買い取りや企業買収等を実施しております。
またカラオケ・飲食店舗事業においては、競争力の強化を図る上で「立地の優位性」、「収益力」、「成長性」等を十分に検証した上で、時間を買う観点から有効と判断された場合に、買収や合弁及び戦略的事業提携等を実施しております。
当社グループの販売する業務用カラオケ機器「DAM」は、当社が企画開発を行い、その生産をヤマハ㈱をはじめとするグループ外企業に委託(OEM生産)しており、これらグループ外企業と1年更新の「技術の提携」及び「仕入の提携」に関する契約を締結しております。将来的にこれらグループ外企業との契約条件が変更になったり、契約解除になった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な取り組み)
グループ外企業への依存については、1社に集中することがないように、可能な範囲において取引先の分散化を進めております。
当社グループが提供する商品は様々な知的財産権を取得しております。一方で新たに企画開発する商品についても、第三者の知的財産権を侵害しないよう常に留意し、調査を行っておりますが、当社の調査範囲が十分かつ妥当である保証はありません。万一、当社が第三者の知的財産権を侵害した場合には、当該第三者より、損害賠償請求及び使用差し止め請求等の訴えを起こされる可能性並びに当該知的財産権に関する対価の支払い等が発生する可能性があります。一方、当社が所有する知的財産権につきましても第三者に侵害される可能性は存在いたします。このような場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な取り組み)
当社が所有する知的財産については、当社ブランドの信用性保持、他社との差別化による市場優位性を確保するため、積極的に権利取得を行っております。
また、知的財産権の取得を強化することにより他社の権利保有状況の把握にも繋がっており、特に新商品開発に際しては、第三者の権利侵害とされぬよう調査を徹底しております。
当社グループが提供するサービスは電話回線、携帯電話、インターネットさらには衛星放送等の様々なネットワークを通じて音源や映像等のコンテンツを配信又は送信しております。このため自然災害や事故等によりこれらネットワークが切断された場合、一時的にサービスの停止を招くこととなります。また、当社のハードウエアやソフトウエアの欠陥や外部からの不正な手段によるコンピューター内への侵入、さらに当社担当者の過誤等によって、システムダウンが発生し正常な情報の発信が行われない可能性があります。このような場合、当社グループが提供するサービスの信頼性が低下し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な取り組み)
カラオケ配信について、配信センターの重要な部分は冗長化するなど、障害発生時に直接お客様の利用に支障をきたすことがないようにシステムを構成しております。
サイバー攻撃への対策として、ファイアウォールの設置、メールセキュリティサービスやウイルス対策ソフトの導入などにより、最大限の注意を払っております。
当社は、顧客個人情報をはじめとして通信カラオケにおける楽曲歌唱情報など様々な情報を有しております。また、一部事業においては個人情報を利用したサービスも展開しておりますが、当社では、従来より、個人情報をはじめとする重要情報の管理には十分に留意しております。しかしながら、今後、何らかの要因により個人情報ほかこれら重要情報が漏洩等した場合には、責任追及など社会的な問題に発展し社会的信用を失う可能性が存在いたします。このような場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な取り組み)
個人情報は、社内規程により利用することが可能な端末を限定した上で、アクセス権限の管理を厳格に行っております。
また、前項にて説明した通りサイバー攻撃に備えた対策も整え、最大限の注意を払っております。
当社グループが今後成長していくためには、規模の拡大に見合った人材の確保と育成が必要であります。これら人材の確保又は育成ができなかった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(主要な取り組み)
定期的な人員募集を行い、当社グループの事業活動について相互理解を深めた中で、魅力的な人材を採用しております。
また、従業員の安全と衛生を確保し働きやすい職場環境を整えると共に、個人が能力を最大限に発揮できるよう教育・研修の充実に努めております。
当社は、カラオケルーム「ビッグエコー」をはじめとする様々な商標を保有し、ブランド力の向上及び価値の保護に努めております。これら商標を当社以外の者が営業等を目的に使用する場合には、原則として当社の子会社を含め「商標使用許諾契約」を締結しその使用を認めております。一方、創業以来の長年に亘る取引関係に基づき当社社名の使用を認めている取引先が1社存在するほか、過去からの取引と一定の契約に基づき「ビッグエコー」の商標使用を認めている取引先が存在いたします。これらの取引先に不測の事態が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
現時点において、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす恐れのある訴訟事件等はありません。しかしながら、当社グループの営業活動等が何らかの重大な訴訟・紛争事件等に巻き込まれた場合、その経過又は結果によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
⑮ 地政学上のリスク
海外での政情不安、燃料価格をはじめとした物価の高騰や原材料不足などが継続し、先行き不透明な状況で推移する場合には、商品の開発、設備導入及び新規出店等の遅延を引き起こし、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。なお、文中の分析に関する事項は、当連結会計年度末現在における当社経営者の認識に基づいております。
「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載しております。
当連結会計年度(2021年4月1日~2022年3月31日)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染拡大の影響による経済活動への制限が長期にわたり、8月には感染状況が再拡大するなど厳しい状況で推移いたしました。国内でのワクチン接種が進むほか、10月以降、感染状況は落ち着き、経済活動にも改善の兆しが見えてきたものの、新たな変異株の発生により感染が再拡大するなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。
当カラオケ業界におきましても、東京をはじめとする大都市圏に対して発出された緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置とそれらに伴う要請が続いたことにより、ナイト市場・カラオケボックス市場ともに多くの店舗が長期間の休業あるいは時短営業を余儀なくされました。年末期など、営業制限が解除された時期においては回復傾向も見られたものの、新たな変異株の発生や企業による会食自粛など、厳しい事業環境が期末まで継続いたしました。
当社グループにおきましても、中核事業である業務用カラオケ事業及びカラオケ・飲食店舗事業のいずれにおいても新型コロナウイルス感染拡大のマイナス影響が継続していることから、「出を抑え、入りを増やす」という方針のもと、手元資金の流動性確保に留意しつつ、固定費の低減を図る一方で、カラオケ導入先との関係性強化に努め回復局面に備えるとともに、パーキング事業やデリバリー業態の拡充など新たな収益源の開拓を進めました。
また、雇用調整助成金や時短協力金をはじめとする各種給付金を「助成金収入」として、15,206百万円(前年同期は3,781百万円)を特別利益に計上したほか、コロナ禍における緊急事態宣言への対応に起因する費用を「新型コロナウイルス関連損失」として、6,452百万円(前年同期は8,883百万円)を特別損失に計上しております。
以上の結果、当期の業績は、売上高は94,787百万円(前年同期比1.6%増)となり、営業損失は289百万円(前年同期は2,693百万円の損失)、経常利益は888百万円(前年同期は1,194百万円の損失)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前期に比べ特別利益が10,998百万円増加したこと及び特別損失が13,217百万円減少したことなどにより、5,196百万円(前年同期は18,782百万円の損失)となりました。
なお、当期までを対象とする各種給付金のうち、20億円程度は2023年3月期の決算において計上する見込みです。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
当事業におきましては、新型コロナウイルス感染拡大に伴う各種要請により、特に上期においては顧客店舗であるスナック・バーなどのナイト店舗やカラオケボックス店舗の多くが長期間の休業や時短営業を余儀なくされるなど厳しい事業環境が続きました。このようななか、前年より取り組んでおります感染予防関連商品の提案・販売などを通じた顧客支援を継続したほか、介護施設等のエルダー市場においてオンラインイベントを開催するなど顧客との関係強化に努めました。また、4月には本体及びリモコンに抗菌処理を施したナイト市場向け新商品「Cyber DAM+(サイバーダムプラス)」を発売し商品ラインアップを強化したほか、10月にはライブの臨場感をそのままカラオケ店で体感できる新コンテンツ「ライビュー!」をリリースするなど、映像コンテンツをさらに充実させることにより、カラオケDAMの商品力強化を図りました。
緊急事態宣言が解除された10月以降は休業店舗の再開や新規開店が増加傾向で推移しており、年明けに再び感染が拡大した影響を受けつつも、当期末のDAM稼働台数は若干ながら前期末を上回る水準となりました。
以上の結果、売上高は前年同期比2.9%の増収となり、営業利益は前年同期比11.4%の増益となりました。
なお、緊急事態宣言に伴う減免施策に係る固定費599百万円(前年同期は1,887百万円)を「新型コロナウイルス関連損失」に振替え計上しております。
(カラオケ・飲食店舗)
当事業におきましては、カラオケ5店舗、飲食3店舗の出店及びカラオケ23店舗、飲食6店舗の閉店を行ったことにより、当期末の店舗数はカラオケ503店舗、飲食175店舗となりました。
2度の緊急事態宣言やまん延防止等重点措置に伴い、多くの店舗が長期間にわたり休業や時短営業となるなど、当期においても大きなマイナス影響が続きました。9月末には緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置が解除され、最大繁忙期である年末を行政による各種制限の無い状況で迎えることができたものの、年明けには新たな変異株の感染拡大による影響を受けたほか、企業による会食自粛や小規模化といった影響が期末まで継続したことにより、通期の既存店売上高はコロナ禍以前に比べ6割減となりました。
これらの状況を受け、引き続き固定費の低減に努めるとともに、既存店舗のキッチンを活用したデリバリー業態の拡充など「出を抑え、入りを増やす」ための施策を継続する一方で、カラオケの楽しさをより高めることで顧客満足度向上につなげるため、ビッグエコー店舗においては最上位機種である「LIVE DAM Ai(ライブダムアイ)」への入替えを推進したほか、全店全ルームにハーモニーピンク/ホワイトのマイク設置を行いました。また、雇用調整助成金や時短協力金等の助成金を活用し、集客回復時に備え雇用と店舗設備の維持に努めました。
以上の結果、売上高は前年同期比5.1%の減収となり、11,299百万円の営業損失となりました。
なお、緊急事態宣言に伴う休業期間中の運営店舗の固定費5,820百万円(前年同期は6,935百万円)を「新型コロナウイルス関連損失」に振替え計上しております。
当事業におきましては、新型コロナウイルスの影響による新曲の発売延期やイベント・コンサートの中止による商品販売減少などの影響を受けるなか、販売費等のコストコントロールに努めました。
以上の結果、売上高は前年同期比7.9%の減収となり、営業利益は前年同期比68.6%の減益となりました。
当事業におきましては、前年に続き飲食店・カラオケ店への設置が多いBGM事業などにおいてはコロナ禍のマイナス影響を受けたものの、家庭用カラオケサービス「カラオケ@DAM」は好調に推移いたしました。
新たな収益の柱とするべく「ザ・パーク」ブランドで展開するパーキング事業においては、営業資産の買収を含む新規出店が好調に進展し、当期末時点で1,700施設、22,000車室を超える規模に拡大いたしました。
以上の結果、売上高は前年同期比19.4%の増収となり、営業利益は前年同期比82.0%の増益となりました。
営業外損益及び特別損益等の主な内訳は、次のとおりであります。
営業外費用は、当連結会計年度452百万円となり、前連結会計年度559百万円から106百万円減少いたしました。この主な理由は、「支払手数料」が81百万円減少したことによるものであります。
特別損失は、当連結会計年度8,505百万円となり、前連結会計年度21,722百万円から13,217百万円減少いたしました。この主な理由は、「減損損失」が10,743百万円減少し、「新型コロナウイルス関連損失」が2,430百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ6,405百万円減少し、180,389百万円となりました。
増減の主なものとしては、流動資産では、棚卸資産が1,350百万円及びその他に含まれる未収入金が1,044百万円それぞれ減少しております。
固定資産では、建物及び構築物が380百万円、カラオケ賃貸機器が410百万円、カラオケルーム及び飲食店舗設備が1,305百万円及び敷金及び保証金が774百万円それぞれ減少しております。
負債の部につきましては、前連結会計年度末に比べ5,535百万円減少し、75,229百万円となりました。
これは主に、流動負債の短期借入金が11,897百万円及び未払金が3,549百万円それぞれ減少し、固定負債の長期借入金が9,620百万円増加したことによるものであります。
純資産の部につきましては、前連結会計年度末に比べ869百万円減少し、105,160百万円となりました。
これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益による利益剰余金の増加5,196百万円及び剰余金の配当による利益剰余金の減少6,165百万円によるものであります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ445百万円増加し、68,125百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの概況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、税金等調整前当期純利益が7,695百万円、減価償却実施額が11,840百万円、減損損失が1,862百万円、未払金の減少額が3,577百万円及び法人税等の支払額が1,028百万円等により、前連結会計年度に比べ10,409百万円増加し、18,165百万円となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、有形固定資産の取得による支出が6,261百万円、無形固定資産の取得による支出が2,985百万円及び映像使用許諾権の取得による支出が1,283百万円等により、前連結会計年度に比べ242百万円減少し、9,297百万円となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、長期借入れによる収入が11,250百万円、長期借入金の返済による支出が11,707百万円及び配当金の支払額が6,162百万円等により、8,487百万円(前連結会計年度は22,174百万円の獲得)となりました。
(4) 経営指標の状況
当社グループは、経営指標として具体的な数値目標は設けておりませんが、自己資本当期純利益率(ROE)と各事業の営業利益率を重視するとともに、1株当たり当期純利益(EPS)の増加を目指しております。
(注) %ptはパーセントポイントを表しております。
当連結会計年度における各経営指標の増減要因は、次のとおりであります。
(自己資本当期純利益率(ROE))
自己資本当期純利益率(ROE)は、前連結会計年度から20.7%pt増加し、5.0%となりました。その主な要因は、中核事業である業務用カラオケ事業及びカラオケ・飲食店舗事業において営業利益率が改善したことに加え、雇用調整助成金や時短協力金といった「助成金収入」が増加したことなどにより、親会社株主に帰属する当期純利益が前連結会計年度は18,782百万円の損失であったのに対し、当連結会計年度は5,196百万円の利益となったことによるものであります。
(各事業の営業利益率)
各事業の営業利益率の増減要因については、「(1)経営成績の状況」におけるセグメントごとの経営成績に関する記載をご参照ください。
(1株当たり当期純利益(EPS))
1株当たり当期純利益(EPS)は、前連結会計年度から433円75銭増加し、95円21銭となりました。その主な要因は、自己資本当期純利益率(ROE)の増加要因と同様であります。
(5) 生産、仕入、受注及び販売の実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 無形固定資産「音源映像ソフトウエア」の制作状況は次のとおりであります。
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) いずれの相手先に対する販売実績も総販売実績の100分の10未満であるため、主要な販売先の記載は省略しております。
① 主要な資金需要及び財源の状況
当社グループの主な運転資金需要は、商品や食材等の仕入、通信カラオケ等へのコンテンツ配信サービスの維持コスト、店舗の運営費用並びに販売費及び一般管理費などであります。また、主要な設備資金需要は、カラオケ賃貸機器や音楽・映像コンテンツの取得、店舗の出店及び改修などであります。
当社グループの主な自己資金の源泉は、代金を毎月回収する通信カラオケの機器賃貸及び情報提供の収入に加え、現金売上が大半を占めるカラオケルーム及び飲食店舗の収入であり、これら営業活動によるキャッシュ・フローから安定的に供給される資金により、経常的な資金需要は賄われております。また、自己資金では賄えない資金需要については、金融機関からの借入及び社債発行により資金調達を行っております。
② 資金の流動性に係る分析
当連結会計年度においては、中核事業である業務用カラオケ事業及びカラオケ・飲食店舗事業のいずれにおいても新型コロナウイルス感染拡大のマイナス影響が継続していることから、「出を抑え、入りを増やす」という方針のもと、手元資金の流動性確保に留意しつつ、固定費の低減を図る一方で、パーキング事業やデリバリー業態の拡充など新たな収入源の開拓に努めました。また、雇用調整助成金や時短協力金をはじめとする各種給付金を15,759百万円収受いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度から大幅に改善しており、現金及び現金同等物の期末残高についてもコロナ禍以前より高い水準を維持していることから、資金の流動性は十分に確保されているものと判断しております。
なお、当社グループでは、手元資金の有効活用を目的として、CMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入し、各社の余剰資金を当社へ集約することで一元管理を行っております。また、突発的な資金需要に対しては、迅速かつ確実に資金を調達できるよう、金融機関とコミットメントライン契約を締結し、流動性リスクに備えております。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
(注)自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3.キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
5.「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を2019年3月期の期首から適用しており、2018年3月期の自己資本比率(時価ベース含む)については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値となっております。
(7) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
① 減損会計における将来キャッシュ・フロー
減損損失を認識するかどうかの判定及び使用価値の算定において用いられる将来キャッシュ・フローは、経営環境などの外部要因に関する情報や当社グループが用いている内部の情報(予算など)に基づき、各資産グループの現在の使用状況や合理的な使用計画を考慮して見積っております。また、減損損失の金額の算定に使用する回収可能価額は、主に使用価値により算定しておりますが、その際に用いられる割引率は、貨幣の時間価値と将来キャッシュ・フローがその見積値から乖離するリスクを反映したものであり、借入資本コストと自己資本コストを加重平均した資本コストによっております。
当該見積り及び当該見積りに用いた仮定について、将来の不確実な経済情勢の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において追加の減損損失(特別損失)が発生する可能性があります。
② 繰延税金資産の回収可能性
繰延税金資産の回収可能性は、将来の税金負担額を軽減する効果を有するかどうかで判断しております。当該判断は、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性及び将来加算一時差異の十分性のいずれかを満たしているかどうかにより判断しております。
収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性を判断するにあたっては、一時差異等の解消見込年度及び繰戻・繰越期間における課税所得を見積っております。課税所得は、経営環境などの外部要因に関する情報や当社グループが用いている内部の情報(予算など)に基づき見積っております。
当該見積り及び当該見積りに用いた仮定について、将来の不確実な経済情勢の変動等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。
当社は、下記のとおり技術の提携に関する契約を締結しております。
当社は、下記のとおり仕入の提携に関する契約を締結しております。
当社グループは、カラオケに対するユーザーニーズを把握することを原点とし、それを分析し、映像・音源の基礎・応用技術などカラオケシステムの開発及び改良を行っており、これらの活動は当社の商品開発部及び開発管理部(当連結会計年度末人員45名)の一部が担当しております。
なお、上記は、「研究開発費等に係る会計基準」(企業会計審議会 平成10年3月13日)の「研究及び開発」に該当する活動ではありません。