第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、又は、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当中間連結会計期間における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。文中の分析に関する事項は、当中間連結会計期間末現在における当社経営者の認識に基づいております。

 

(1) 経営成績の状況

当中間連結会計期間(2024年4月1日~2024年9月30日、以下「当中間期」という)におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善を受けて個人消費の持ち直しが見られたほか、インバウンド需要の増加などの後押しもあり、景気は緩やかな回復基調となりました。一方で、海外での政情不安や為替相場の変動、物価上昇といった懸念も継続しており、景気の先行きは不透明な状況が続いております

当カラオケ業界におきましては、主力市場であるナイト市場・カラオケボックス市場を中心に、全体として緩やかに需要が改善するなかで、各商圏において中心地へ需要が集中する傾向はより顕著になりつつあります

このようななか、各事業におきまして諸施策を実施した結果、当中間期の業績は、売上高は74,321百万円(前年同期比4.3%増)となりました。利益面におきましては、販管費の増加などの影響により、営業利益は8,996百万円(同4.1%減)、経常利益は8,991百万円(同7.9%減)となりました。親会社株主に帰属する中間純利益につきましては、特別利益として固定資産売却益4,414百万円を計上したことなどにより、9,598百万円(同46.0%増)となりました。なお、中間期における売上高及び親会社株主に帰属する中間純利益は過去最高となっております

 

 

 

 

 

(百万円)

 

前中間期

当中間期

対前期増減

増減率

売  上  高

71,256

74,321

3,065

4.3%

営 業 利 益

9,377

8,996

△381

△4.1%

経 常 利 益

9,758

8,991

△767

△7.9%

親会社株主に帰属する中間純利益

6,576

9,598

3,022

46.0%

 

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

 

(業務用カラオケ)

当事業におきましては、主力市場であるナイト市場及び成長市場であるエルダー市場を中心として緩やかに改善が進んでおり、当中間期末のDAM稼働台数は、前年同期比2%増となりました。

そのようななか、市場ごとの施策を推進し、DAM稼働台数の増加に努めるとともに、前期に引き続き賃貸機器の新機種への入替えを推進することにより、安定的収益基盤の強化に努めました。また、ライブ映像・アニメ映像・ミュージックビデオなどの映像コンテンツをさらに充実させることにより、カラオケDAMの商品力強化を図りました。

エルダー市場においては、「歌うこと=健康」という認知が拡がり、介護施設等への訪問営業やオンラインコンサートの実施などを通じてエルダー市場専用機である「FREE DAM LIFE(フリーダムライフ)」の拡販と、介護現場における職員の負荷軽減に繋がる新機能の訴求を進めました。

以上の結果、前年4月に発売した「LIVE DAM AiR(ライブダムアイアール)」の新商品効果が剥落し、卸売を中心とした商品販売売上が前年同期に及ばなかったものの、機器賃貸件数及びDAM稼働台数の増加に伴うストック収入が増加したことにより、売上高は前年同期比1.0%の増収となりました。利益面におきましては、商品販売粗利の減少や販管費の増加などの影響により、営業利益は前年同期比6.7%の減益となりました。

 

 

 

 

 

(百万円)

 

前中間期

当中間期

対前期増減

増減率

売  上  高

30,483

30,790

307

1.0%

営 業 利 益

6,947

6,480

△466

△6.7%

 

 

(カラオケ・飲食店舗)

当事業におきましては、カラオケ5店舗、飲食6店舗の出店及びカラオケ4店舗、飲食10店舗の閉店を行ったことにより、当中間期末の店舗数はカラオケ507店舗、飲食155店舗となりました。なお、飲食店舗の出店・閉店にはブランド変更や複合店の統合を含みます。

店舗の集客は、前期から緩やかな上昇傾向が継続しており、8月には台風10号の影響を受けつつも、当中間期の既存店売上高はカラオケ店舗・飲食店舗とも前年同期比4%増となりました。

このようななか、ビッグエコー店舗においては“BIG SMILE, BIG ECHO. 歌おう、笑おう、みんなともっと”をスローガンに掲げ、メーカー直営店としてカラオケ機器、音響設備のクオリティを高めるとともに、店舗リニューアルの推進により綺麗で快適な店舗環境の構築を図りました。また、自動受付機・精算機の導入を促進し、利便性の向上を図るほか、多様なアーティストやアニメ作品とのコラボレーション企画等を積極的に展開し、カラオケを通して様々な喜びと楽しさの創出に努めました。

飲食店舗においては、予約受注が好調に推移するなかで、お客様の意見を簡便に収集・数値化できるシステムを活用した顧客満足度の見える化を進め、店舗環境、接客サービス、料理のクオリティ向上を図りました。また、ダーツ業態である「ダーツワン」2店舗を出店するなど、幅広く集客の獲得を推進しました。

以上の結果、売上高は前年同期比3.7%の増収となりました。利益面におきましては、店舗設備のリニューアル投資や人件費の増加などの影響により、営業利益は前年同期比4.5%の減益となりました。

 

 

 

 

 

(百万円)

 

前中間期

当中間期

対前期増減

増減率

売  上  高

30,685

31,820

1,135

3.7%

営 業 利 益

2,680

2,560

△119

△4.5%

 

 

 

(音楽ソフト)

当事業におきましては、新人アーティストの発掘とヒット曲の創出に努めるとともに、音楽出版事業にも注力することにより、堅実な収益モデルの構築に努めました。また、プロフィギュアスケーター羽生結弦の公演を映像化した『プロローグ』『GIFT』の販売が好調に推移いたしました。

以上の結果、売上高は前期に行った株式譲渡によってテレビ番組制作事業が剥落したことにより、前年同期比12.5%の減収となりましたが、CD・DVD等の商品販売や音楽出版事業については堅調に推移し、営業利益は前年同期比21.1%の増益となりました。

 

 

 

 

 

(百万円)

 

前中間期

当中間期

対前期増減

増減率

売  上  高

3,169

2,772

△397

△12.5%

営 業 利 益

156

189

32

21.1%

 

 

(その他)

当事業におきましては、新たな収益の柱とするべく「ザ・パーク」ブランドで展開するパーキング事業の業容拡大が進展し、前期に子会社化いたしました(株)クレストも含め、当中間期末時点で3,600施設、40,000車室を超える規模に拡大いたしました。また、「スターデジオAir」等で展開するBGM事業や、家庭用カラオケサービス「カラオケ@DAM」についても堅調に推移いたしました。

以上の結果、売上高はパーキング事業収入が増加したことなどにより前年同期比29.2%の増収となり、営業利益は前年同期比44.3%の増益となりました。

 

 

 

 

 

(百万円)

 

前中間期

当中間期

対前期増減

増減率

売  上  高

6,917

8,937

2,020

29.2%

営 業 利 益

795

1,148

352

44.3%

 

 

 

(2) 財政状態の状況

当中間連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べ8,755百万円減少し、202,631百万円となりました。

増減の主なものとしては、流動資産では現金及び預金が7,799百万円減少しております。

固定資産では土地が4,295百万円減少し、カラオケ賃貸機器が834百万円、カラオケルーム及び飲食店舗設備が1,173百万円及び投資有価証券が825百万円それぞれ増加しております。

負債の部につきましては、前連結会計年度末に比べ12,399百万円減少し、89,995百万円となりました。

増減の主なものとしては、流動負債ではその他に含まれる未払金が1,592百万円減少しております。

固定負債では長期借入金が10,370百万円減少しております。

純資産の部につきましては、前連結会計年度末に比べ3,644百万円増加し、112,635百万円となりました。

これは主に、親会社株主に帰属する中間純利益による利益剰余金の増加9,598百万円、剰余金の配当による利益剰余金の減少3,098百万円及び自己株式の取得による減少3,104百万円によるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ7,775百万円減少し、41,530百万円となりました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、税金等調整前中間純利益が14,197百万円、減価償却実施額が6,841百万円、投資有価証券売却益が1,118百万円、固定資産処分益が4,336百万円及び法人税等の支払額が4,304百万円等により、前中間連結会計期間に比べ559百万円増加し、10,006百万円となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、有形固定資産の取得による支出が7,261百万円、有形固定資産の売却による収入が8,608百万円、無形固定資産の取得による支出が1,861百万円及び映像使用許諾権の取得による支出が1,088百万円等により、前中間連結会計期間に比べ8,453百万円減少し、1,222百万円となりました

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、長期借入金の返済による支出が10,808百万円、配当金の支払額が3,099百万円、自己株式の取得による支出が3,104百万円等により、前中間連結会計期間に比べ2,875百万円減少し、16,575百万円となりました

 

3 【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。