第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
 また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

2【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)業績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、政府が推し進める積極的な経済政策により、雇用環境の改善や輸出関連企業を中心に収益の改善が見られ、緩やかな回復基調が続きました。一方で、円安による輸入コストの上昇が続き、実質賃金は低下し個人消費の回復には至りませんでした。また、海外では米国において個人消費と雇用環境が改善し、順調に景気回復が進みましたが、中国における経済成長率の鈍化や、世界的な景気減速懸念により輸出が弱含みとなり、さらに金融市場の混乱や原油安など、様々な要因で先行きは不透明な状況となっております。

繊維業界におきましては、付加価値のある衣料品に一部回復の兆しが見られ、資材や原料は合成繊維の輸出を中心に好調となりました。しかし世界的な景気減速が徐々に顕在化し、さらに円安が慢性化するなか海外での人件費や原材料費の高騰で、より輸入コストが上昇しました。また良好な春の気候の後は梅雨に続き冷夏となり、後半は暖冬が続くなど天候不順の影響を大きく受け、厳しい環境の下、苦戦を強いられました。

このような状況の下、当社グループでは中期経営計画「Value Innovation123」の二年目にあたり、重点施策である「中核事業の高収益化」「海外事業の拡大・新規事業の強化」「経営管理体制の高度化」を図っております。そのために差別化商材の供給力を強化し、優良取引先との取り組み深耕に注力し、また、香港を核にアセアンに縫製拠点を構築することで、繊維二次製品事業の拡大を目指すAGP(アセアン・ゲートウェイ・プロジェクト)と、タイを拠点にアセアンにテキスタイルの供給体制を確立するATC(アセアン・テキスタイル・コンバーティング)の両プロジェクトを進行させ海外事業の拡大に努めました。

この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は86,664,908千円 (前年同期比0.3%増) 、営業利益は2,524,595千円 (前年同期比4.5%減) 、経常利益は2,683,083千円 (前年同期比16.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は1,911,748千円 (前年同期比6.7%減)となりました。

 

事業セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

[繊維セグメント]

当第3四半期連結累計期間における繊維セグメントの分野別の経営成績等は、次のとおりであります。

<原料分野>

原料分野では、天然繊維原料は、縮小する各産地の生産能力に対し供給過多となり、競争が激しく益率がとりにくい状況となりましたが、細番手やオーガニック糸など付加価値のある原糸は健闘しました。合成繊維原料は、中国での経済成長率の鈍化が顕著となり、輸出に陰りが見えはじめ、国内産地の生産調整により弱含みで推移しました。また、車両部材用途につきましては、一時、北米に陰りが見られましたが、総じて堅調に推移しました。

このような状況の下、当社グループは、優良取引先との取り組みを深め生産を集約することで加工効率を高め、ロスの削減に努めてまいりましたが、主力のひとつである複合加工された高機能糸の販売において、最終消費地である欧州や北米で市況が悪化し、在庫調整や生産調整が長引いたため、苦戦を強いられました。

この結果、原料分野は売上高15,785,334千円(前年同期比8.4%増)となりました。

<テキスタイル分野>

テキスタイル分野では、縫製の国内回帰の影響もあり、特殊な機械や素材を使い付加価値のある加工を施した編地に人気が集中し、それらの生産スペースは慢性的に混み合いましたが、受注自体が増加したのではなく一般的な編地に対する需要はさらに減少しました。合繊織物は縮小した生産背景に対し、好調な輸出向けに織機や加工のスペースを奪われ、対応に苦労が続きましたが、中国で経済成長率の鈍化が顕著となり、輸出に陰りが見えはじめたことでスペースに余裕が出る状況となりました。

このような状況の下、当社グループは、販売戦略の要である「テキスタイル・プロジェクト」において、在庫の見直しを図るとともに、企画力を活かし積極的な新規素材開発をし、販売強化に努めました。

この結果、テキスタイル分野は売上高10,869,685千円(前年同期比0.4%増)となりました。

 

<繊維二次製品分野>

繊維二次製品分野では、温暖な春の気候の後は梅雨に続き冷夏でしたが、夏の後半から秋場にかけては、めりはりのある気候のおかげもあり一部で動きが見られ、特に子供服やレディス物は底打ち感が感じられました。しかしメンズ物は、スーツ関連でクールビズが浸透し夏場にかけて需要が減少しました。また、11月から年末にかけては暖冬が続き、特に重衣料関係の前売り状況が悪化し、さらに円安が慢性化するなか海外生産国の人件費高騰などが要因で、輸入原価は高止まりし利益率の改善に至らず、苦戦を強いられました。

このような状況の下、当社グループは、企画段階から請け負い、製造し供給するODM生産を推進してまいりました。また、オリジナル商材を開発するなど競争力の強化にも努めてまいりました。

この結果、繊維二次製品分野は売上高56,601,090千円(前年同期比2.6%減)となりました。

[不動産セグメント]

当第3四半期連結累計期間における不動産セグメントは売上高317,061千円(前年同期比9.4%増)となりました。

 

(2)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について、重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(3)研究開発活動

 当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は20,040千円であります。
 なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。