当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社125年余りの歴史において、繊維産業は幾度となく大きな変化を経験しました。その中にあって、社是である「終始一誠意」を規範とし、時代と社会の変化に機敏に対応しながらビジネスを展開してまいりました。
変革の時代といわれる今日においても、既存の領域にとらわれない新たな価値の創出やそれを通じた競争力の強化が求められており、この「終始一誠意」を規範に、新しい価値の創造とグローバルな挑戦を行い、人々の生活によろこびを与え豊かな社会に貢献していくことを、当社は経営の基本方針としております。
(2)経営環境及び対処すべき課題、中長期的な経営戦略
当社グループの属する繊維・ファッション業界は、急激な少子高齢化、消費マインドの多様化、DX推進による事業構造の効率化や、SDGs達成へ向けた社会的価値への対応といった様々な舵取りに直面しております。さらに、ポストコロナやウクライナ侵攻等による世界経済環境の変化に見られるように、従来の価値観が覆されるような状況に対して、攻めと守りのバランスを取りつつスピード感を伴った経営が重要であると考えております。
このような状況の下、当社グループは、2026年3月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画2026「Heritage to the future」に基づき、持続的成長の基盤づくりに注力し、「事業」「グローバル」「グループ経営」「人材」「ESG」の5つを基本戦略として取り組んでまいります。
基本戦略の概要は次のとおりです。
a.事業戦略
(a)セグメントグループでの収益力強化
(b)ポートフォリオでの選択と集中
b.グローバル戦略
(a)サステナブル・ブランド・デジタルの3つの視点でグローバル展開
c.グループ経営戦略
(a)グループマネジメントの進化
(b)グループ内のDX基盤の構築
d.人材戦略
(a)グループ人材や組織制度の連携強化
(b)人材活性化環境の整備
e.ESG戦略
(a)CSV経営の実践
(b)コーポレートガバナンスの強化
(3)目標とする経営指標
これらにより、2024年3月期の当社グループの通期の業績予想につきましては、売上高は87,000百万円、営業利益は2,200百万円、経常利益は2,400百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,500百万円となる見込みであります。
なお、本資料に記載されている業績見通し等の将来に関する記述は、当社が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性があります。
今後におきましても、1893年の創業以来、固く守り抜いてきた社是「終始一誠意」を規範とし、当社グループ一丸となって経営の効率性向上を進め、新しい価値を創造できるリーディングカンパニーを目指し努力を重ねてまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
[サステナビリティに関する考え方及び取組]
(1) サステナビリティ全般に関する「ガバナンス」と「リスク管理」について
当社グループの属する繊維・ファッション業界は、急激な少子高齢化、消費マインドの多様化、DX推進による事業構造の効率化や、SDGs達成へ向けた社会的価値への対応といった様々な課題に直面しています。当社は社是である「終始一誠意」を規範とし、新しい価値の創造とグローバルな挑戦を行い、人々の生活に喜びを与え、豊かな社会の実現に貢献していくことを経営理念として定めています。そして、社会や経済環境が大きく変わり、社会との共生や共通価値の創造(CSV)などの重要度が高まる中、当社のあるべき姿や未来に向けてのイメージを社会に向けて共有していきたいという考えから生まれたのが「VISION」です。
「VISION」
・ヤギグループは人・地域・国を結びながら、マテリアルからアパレル、ブランド・ライフスタイルに至る繊維の可能性をイノベーションによって引き出していく
・お客様の声に耳を傾け、社会と共有できる価値を見出すことにより人々の豊かで快適な生活に貢献し、社会とヤギグループの持続的成長を結実させていく
・それを実現させるために仲間同士がたたえ合い、健康でイキイキと働く環境を構築する
当社グループの社員はこれらに従い、あらゆるステークホルダーに対して公正で透明度の高い関係の維持・構築を図り、持続可能な社会の発展を目指してまいります。
このVISION実現に向けて、2026年3月期を最終年度とする新中期経営計画2026「Heritage to the future」を公表し、その取り組みを開始しました。この実現にあたっては、サステナビリティ課題に対応していくことが企業価値を向上させていくうえでも欠かせないことであり、中期経営計画2026の重点戦略の一つにESG戦略を掲げ、その実現のためにCSV経営の実践をキーワードに取り組みを開始しています。
(2)サステナビリティ全般に関する「戦略」と「指標及び目標」
当社グループは中期経営計画2026を策定し、「VISION」実現に向けて、持続的成長の基盤づくりに注力し、「事業」「グローバル」「グループ経営」「人材」「ESG」の5つを基本戦略として、グループ一丸となって取り組みます。
当社グループのサステナビリティを実現していくためのテーマとして、グループ全体で優先的に取り組む社会課題について、前期に執行役員以上の経営層が参画するプロジェクトを実施、マテリアリティ分析をベースとした策定プロセスを経て、17の重要課題を特定しました。これらの重要項目は、以下の4つの要素により構成されています。当社はこれらのマテリアリティの特定と対応を通じて、バリューチェーン全体の環境負荷低減に貢献してまいります。
「持続可能な企業であるための環境改善」:
私たちの事業は、従業員とお客様をはじめとする多くの「人」が支えています。私たちがビジネスを展開することによって、その地域が活性化して社会が発展するような企業活動を行っていくため、多様な人材が活躍できる環境を構築し、従業員の幸福度向上を目指します。
「持続可能な未来のために環境問題を解決」:
私たちの事業が与える環境への影響は、原材料調達から製品を届けた後まで幅広く及びます。世界規模で環境問題が深刻化していくなか、持続可能性のある地球を次の世代につなぐため、気候変動への対応・循環型社会の推進・カーボンニュートラルへの取り組みに貢献します。
「未来のライフスタイルへの提案」:
お客さまの豊かなライフスタイルを実現するため、DXを活用したイノベーションの創出によって、世の中に繊維を通じた新しい価値を提供することを目指します。
「企業の社会的責任」:
コーポレート・ガバナンス体制の高度化を図るとともに、ステークホルダーの皆さまとの継続的な対話を通じて、社会に信用される誠実な企業統治を行います。
※ 17の重要課題のうち、特にESG戦略に直結する11のマテリアリティ
|
ESG 領域 |
課題の目的 |
※ 重要課題 |
SDGs目標 |
|
|
E |
サーキュラーエコノミーの実現 |
1.持続可能な資源の有効活用 |
9.
12. |
産業と技術革新の基盤をつくろう
つくる責任 つかう責任 |
|
2.サーキュラーエコノミーの実現 |
||||
|
イノベーションの創出 |
3.DXの推進 |
|||
|
4.新技術の研究/開発への投資 |
||||
|
S |
ワークライフバランスの実現 |
5.従業員のメンタルヘルスケア |
3.
5.
8. |
すべての人に健康と 福祉を
ジェンダ―平等を実現しよう
働きがいも経済成長も |
|
6.長時間労働の是正 |
||||
|
ダイバーシティ& インクルージョンの実現 |
7.多様な働き方の推進 |
|||
|
8.人材の多様性の確保 |
||||
|
女性の活躍推進 |
9.女性の平等なリーダーシップの機会を確保 |
|||
|
10.女性が働き続けられる労働環境の整備 |
||||
|
G |
ガバナンスの強化 |
11.サプライチェーンマネジメントの推進 |
16. |
平和と公正をすべての人に |
(注)SDGs目標の番号は、17の目標に対応する番号です。
現在は、これらの重要課題に対し、当社としての成果指標・数値目標を策定する為のプロジェクトを進行させています。今後、具体的な対応策や数値目標について、確定出来た内容から順次公開していく計画です。
[人的資本・多様性に関する考え方及び取組]
(1)人的資本・多様性に関する「ガバナンス」と「リスク管理」
当社グループの人材戦略に関しては、経営戦略の実現に必要なサステナビリティ全般の重要課題と連携しながら、取組方針及び成果指標・数値目標を策定するためのプロジェクトを進行させています。取締役 常務執行役員が本プロジェクトオーナーを務め、各重要課題に大きく関わる部門の管掌役員がチームリーダーとなって部門横断で社員が参画し、多角的な視点で検討を進めています。
(2)人的資本・多様性に関する「戦略」と「指標及び目標」
当社グループの人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は下記のとおりであり、中期経営計画2026において、人材の育成を中心とした人材戦略を基本戦略の一つとして 以下の事に取り組んでまいります。
なお、今後、具体的な対応策や数値目標について、確定出来た内容から順次公開していく計画です。
① 人材の質と量を中長期的に維持・向上できる仕組みづくり
企業の持続的な成長を支えるのは人材であるという考えのもと、人材の質と量を中長期的に維持・向上できる仕組みづくりに取り組んでいます。中期経営計画2026を強力に推し進めるには、ヤギグループ全体でグローバル人材、DX人材の確保・育成を図る必要があり、具体的には人事制度の抜本的な刷新に加え、教育・研修プログラムの充実や新卒・中途採用の戦略見直しを行っており、多様なバックグランドを持った人材の確保と従業員一人ひとりの能力向上・組織力の強化を図っています。
② 長期的な競争優位性を実現させる組織力のステップアップ
当社グループは、競争激化する市場環境において、長期的な競争優位性を確保するために、組織力のステップアップに力を入れています。今後、組織内の情報共有やコミュニケーションの促進、人材交流、意思決定の迅速化などを通じて、迅速な変化に対応し、イノベーションを推進する組織文化を構築してまいります。
③ チャレンジできる環境整備
当社グループでは、従業員が自らチャレンジできる環境整備を重視しています。積極的なアイデア出しや新しい取り組みへの参加を奨励し、フラットな組織風土を醸成しています。当社では意見交換や情報共有を促進するコミュニケーションプラットフォームの導入など、社内コミュニケーションの円滑化にも力を入れており、今後グループ各社の実情に合わせた展開を検討してまいります。
④ 働きやすい環境整備
当社グループでは、性別や年齢、国籍、障害の有無、ライフイベント等に関わらず、多様な人材が安心して働き続けられる環境づくりを重視しています。当社では場所や時間にとらわれない柔軟な労働時間制度の導入やワークライフバランスの推進、職場環境の改善などを通じて、従業員の働きやすさと生産性の向上を追求しています。また、健康経営の推進など、従業員の健康管理・維持増進にも配慮をしています。今後グループ各社の実情に合わせた展開を検討してまいります。
⑤ 人事制度の刷新
当社では、人事制度の刷新を行っています。役割の明確化や評価の納得性向上、報酬体系の見直しなどを通じて、従業員一人ひとりが成長実感とチャレンジ意欲を育むことができる仕組みを目指しています。制度刷新により、従業員のエンゲージメントを高め、組織マネジメント力の強化を図っていくとともに、グループ横断での人材活用やグループ横断型研修の実施検討等、グループ内のノウハウや経験・情報共有化の動きを進めてまいります。
⑥ 健康経営の実践
当社は、健康経営優良法人2023(大規模法人部門)の認定を受け、従業員及びその家族の健康管理・維持増進に注力しています。定期的な健康診断の実施やストレスチェックの導入、健康教育プログラムの提供、イベントの企画などを通じて、従業員の健康状態の管理と改善を支援しています。健康な従業員の確保は、生産性の向上及び労働力の安定確保に繋がるとの考えのもと、今後グループ各社の実情に合わせた展開を検討してまいります。
⑦ ダイバーシティ環境整備
当社グループでは多様性こそが商社の競争力の源泉と捉え、ダイバーシティ&インクルージョンの実現とその環境整備に力を入れています。多様な人材の活用や、ハラスメント防止のための教育・啓蒙活動などを通じて、また「VISION」に掲げる互いを讃え合う文化風土の醸成を継続することで、全ての従業員が公平かつ平等な待遇を受けられる環境づくりに取り組んでまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下の通りです。
なお、表にある発生の可能性や影響度及び将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり不確実性を内包しているため、実際の結果とは異なる可能性があります。また、以下はすべてのリスクを網羅するものではなく、本書提出日現在において予見できない、または重要と認識していないリスクの影響を受ける可能性があります。
以下のリスクのうち、喫緊のリスクに関しては32~34ページに記載の[コーポレート・ガバナンスの概要]に掲載しております会議体のうち適切な会議において常に報告と検討がなされ対応しております。緊急を要さない管理面上のリスクについては、毎年「リスク事項報告書」を作成し、本部長会議に報告がなされ検討を行い、対策を講じております。
(1)主要な事業等のリスクの発生可能性と影響度のまとめ
|
No. |
リスク区分 |
リスク項目 |
発生の 可能性 |
影響度 |
|
① |
企業イメージの低下 |
環境・社会に関するリスク |
高 |
大 |
|
② |
法令違反 |
法令に違反するリスク |
高 |
大 |
|
③ |
情報管理に関わる危機 |
情報システム及び情報セキュリティに関するリスク |
高 |
大 |
|
④ |
情報管理に関わる危機 |
個人情報に関するリスク |
高 |
大 |
|
⑤ |
企業買収問題 |
M&Aや事業投資に伴うリスク |
高 |
大 |
|
⑥ |
自然災害 |
自然災害のリスク |
高 |
大 |
|
⑦ |
その他 |
信用リスク、不良債権発生リスク |
高 |
大 |
|
⑧ |
その他 |
訴訟等に関するリスク |
高 |
大 |
|
⑨ |
法令違反 |
コンプライアンスリスク |
中 |
大 |
|
⑩ |
国際問題 |
カントリーリスク |
中 |
大 |
|
⑪ |
その他 |
想定を超える非常事態リスク |
中 |
大 |
|
⑫ |
企業イメージの低下 |
ファッションにおけるCSRに関するリスク |
低 |
大 |
|
⑬ |
急激な市場変化 |
生産・仕入価格変動リスク |
高 |
中 |
|
⑭ |
規制強化・緩和 |
法規制、法改定等に関するリスク |
高 |
中 |
|
⑮ |
その他 |
人材に関するリスク |
高 |
中 |
|
⑯ |
急激な市場変化 |
株価等の変動リスク |
中 |
中 |
|
⑰ |
急激な市場変化 |
在庫リスク |
中 |
中 |
|
⑱ |
急激な市場変化 |
金利の変動や資金調達におけるリスク |
低 |
中 |
注1.「リスク区分」は当社のリスク管理規程において定義されているリスクの一部です。
2.「その他」は「その他、財務諸表に大きな影響を及ぼす事項」です。
(2)主要な事業等のリスクの内容等
|
① |
区分 |
企業イメージの低下 |
リスク項目 |
環境・社会に関するリスク |
|
発生の可能性:高 |
影響度:大 |
|||
|
・リスクの内容 サステナビリティ経営の高度化が要求されるなか、当社の対応不足によりステークホルダーが離反し、株価への影響やブランド力の低下につながり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 |
||||
|
・対応策 社会的(非財務)価値と経済的価値の両方を同時に生み出す価値創造事業を展開してまいります。とくに社会的(非財務)価値の創造に当たってはESG戦略としてCSV経営の実践を行い、数値目標を含むサステナビリティ方針を策定し開示いたします。 |
||||
|
② |
区分 |
法令違反 |
リスク項目 |
法令に違反するリスク |
|
発生の可能性:高 |
影響度:大 |
|||
|
・リスクの内容 当社グループは、国内外で様々な活動を展開しております。これらにはそれぞれ関連する法令・規制があり、以下に記載するような違反が行われる、あるいは看過されるリスクがあります。 a. 不正薬物や知的財産が侵害された商品の輸入等(関税法違反) b. 規制対象の動植物の輸入(ワシントン条約違反) c. 低価申告、加算要素申告漏れや原産地虚偽記載等(関税逋脱) d. その他法令違反(品質表示法、家畜伝染病予防法、食品衛生法、外国為替及び外国貿易法、商標法/意匠法、薬機法、労働基準法、人権関連法令 等) これらの法令・規制に抵触すると事業活動に制限を受け、最悪の場合は信用の大幅低下にもつながり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 |
||||
|
・対応策 当社グループでは「法令遵守は企業責任である」という意識を徹底し、コンプライアンスに関しては自律分散型組織(営業部門・管理部門・内部監査部門)となるべく、取締役及び全従業員がこれを意識し、その強化に努めています。 また、社内外にコンプライアンス通報窓口を設置するとともに、さらにコンプライアンス違反が窺われる取引先との接触や取引は禁止・中止・撤退するよう日常的に各部署でのチェックと法務審査部門からの注意喚起を行い意識の徹底を図っております。 |
||||
|
③ |
区分 |
情報管理に関わる危機 |
リスク項目 |
情報システム及び 情報セキュリティに関するリスク |
|
発生の可能性:高 |
影響度:大 |
|||
|
・リスクの内容 業務効率化や情報共有等のため、情報システムを構築・運用しておりますが、リスクとして以下の脅威を想定しております。 a. 意図的脅威 標的型攻撃やマルウェア感染、Webサイトの改ざんなど外部からの悪意のある行為によるリスク。 従業員や元従業員が機密データを持ち出す内部不正の行為によるリスク。 b. 偶発的脅威 従業員に貸与しているPCの盗難・紛失や、操作ミスにより機密情報を漏洩させてしまう行為によるリスク c. 環境的脅威 自然災害等に伴うITシステム設備の被害、ハードウエアの故障、ソフトウエアのバグやアップデートの失敗等に よる情報システムの停止によるリスク これらの脅威が発生した場合、業務の停止や業務効率性の低下を招くほか、被害の規模によっては、将来の当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 |
||||
|
・対応策 当社グループでは以下の対策を講じております。 a. 従業員へのセキュリティ講習等を通じた標的型攻撃メールへの対応方法等の周知徹底 b. ウィルス対策ソフトの常時最新化と、ファイルサーバーやアクティブディレクトリーへの許可されたアクション以外を制限するソフトの導入と運用 c. 記録媒体へのデータコピーの禁止、退職者のメールアカウントのパスワード変更等による従業員の不正・不注意に起因する機密データ漏洩の防止 d. 企業経営に関する主要なデータの強固な暗号化と、バックアップ機器及びクラウドスペースへの同期等によるランサムウェアや災害への対策 e. 基幹システムなどの重要なサーバーの耐震性が高いデータセンターでの稼働 なお、これらの対策を超越する高度なサイバー攻撃や、最大級の災害や戦争、そして規則を遵守しない従業員等による不正等が発生した場合は、防ぐことができないことが想定されます。 |
||||
|
④ |
区分 |
情報管理に関わる危機 |
リスク項目 |
個人情報に関するリスク |
|
発生の可能性:高 |
影響度:大 |
|||
|
・リスクの内容 個人情報保護に関し、予期せぬ事由により外部に情報が漏洩し、社会的信用の低下や損害賠償責任が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 |
||||
|
・対応策 経営戦略部が主管となり情報の取り扱いや管理等につき安全管理体制を整え、リスクの発生防止に努めております。 主な対応策については以下の通りであります。 a. メールサーバーでのウィルス、スパムメールチェック b. 不適切なWebサイトへのアクセスを遮断するウェブフィルタリングとマルウエアブロッキング(外部の悪意のあるサーバーとの通信をブロック) c. インターネットからの不正な侵入や、社内からの不要な通信を止めるファイアウォール d. パソコンや社内のサーバーへのセキュリティ対策ソフトの導入 e. 許可しないパソコンの社内ネットワークへの接続禁止 f. 定期的な従業員へのセキュリティ教育や他社のセキュリティ事故を教訓とした注意喚起 |
||||
|
⑤ |
区分 |
企業買収問題 |
リスク項目 |
M&Aや事業投資に伴うリスク |
|
発生の可能性:高 |
影響度:大 |
|||
|
・リスクの内容 M&Aや新規事業への投融資は、企業価値を高めるために、新市場・新領域への進出に必要なノウハウや技術・人脈を効率的に獲得し、事業基盤構築を速やかに行うために必要に応じて実施しております。しかしながら、事前の調査・検討にもかかわらず、市場環境や競争環境に著しい変化があった場合や、買収した事業が計画通りに進捗せず、投下した資金が回収の遅延や不能につながり、将来の回復可能性が見込めないときには、減損損失や貸倒引当金繰入を計上することとなり、その規模によっては当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 |
||||
|
・対応策 M&Aや新規事業への投融資にあたっては、様々な分野の専門部署で編成された投資決定体制の下、外部機関の助言を得ながら投資案件の獲得・審査・事業計画の策定、リスクの指摘、撤退基準の策定、投資案件のレビュー等を行っております。これらを基に投資決定会議でその内容について検討を行い、経営会議で最終意思決定を行っております。 |
||||
|
⑥ |
区分 |
自然災害 |
リスク項目 |
自然災害のリスク |
|
発生の可能性:高 |
影響度:大 |
|||
|
・リスクの内容 地震、風水害などの自然災害により、従業員等とその家族や社屋・事務所・設備等に直接的または間接的な被害が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 |
||||
|
・対応策 リスク管理規程ならびに緊急事態対策規程により対応策を定め、従業員等安否確認システムの整備や、重要拠点の耐震化、2本社制の導入、データバックアップのクラウド化等によりリスクの低減を図っております。 |
||||
|
⑦ |
区分 |
その他 |
リスク項目 |
信用リスク、不良債権発生リスク |
|
発生の可能性:高 |
影響度:大 |
|||
|
・リスクの内容 当社グループでは、国内外の様々な取引先に対し信用供与を行っておりますが、取引先の信用状況の悪化や経営破綻により、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 |
||||
|
・対応策 信用リスクを低減すべく与信管理規程を定め、規程に則って管理を行っております。販売の開始、継続にあたっては、信用格付を設定し営業部との協業や当社において蓄積した調査会社の情報を基に販売先の経営状態を把握しております。また、必要に応じて担保を設定するなどリスクの回避に努めております。営業部には与信講習会を繰り返し実施することで従業員の意識向上を図っております。 |
||||
|
⑧ |
区分 |
その他 |
リスク項目 |
訴訟等に関するリスク |
|
発生の可能性:高 |
影響度:大 |
|||
|
・リスクの内容 当社グループの事業活動において様々な事象が訴訟の対象となり得ます。特に取扱商品が第三者の知的財産を侵害し、権利者から損害賠償を請求される恐れがあります。これら訴訟の規模・内容によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 |
||||
|
・対応策 新規取引や新規事業に関しては開始前に、顧問弁護士を交えた契約関係のリーガルチェックを徹底し、考え得る訴訟リスクを回避するよう努めております。知的財産関連につきましては商標使用前に、法務担当への事前連絡、類似商標チェックを徹底しております。判別が難しい商標については、弁理士への調査を徹底し、知的財産を侵害しないよう努めています。特許などの知財についても同様の対応を行っており、従業員の意識向上のため不定期ですが社内講習を実施しております。 |
||||
|
⑨ |
区分 |
法令違反 |
リスク項目 |
コンプライアンスリスク |
|
発生の可能性:中 |
影響度:大 |
|||
|
・リスクの内容 コンプライアンス違反が発生した場合、企業イメージの低下にとどまらず、企業イメージの棄損につながり、当社グループの経営成績及び財務諸表に影響を及ぼすことになります。 代表例としては以下の通りです。 a. 社内、関係取引先でのハラスメント行為。 b. 架空取引、循環取引などの不正取引を行う、あるいは不正取引に加担する。 |
||||
|
・対応策 コンプライアンスは事業活動における根本であり、当社グループ全役員、従業員に意識向上のためコンプライアンスマニュアルを刷新し、創業以来の社是である「終始一誠意」と経営理念に掲げる精神に則り、一人ひとりが法令・社内規則・諸規程を遵守することの重要性を認識させております。 a. に関しては「ハラスメント防止規程」を社内ポータルサイトに掲げ、従業員に周知徹底させ、また社内通報窓口と社外通報窓口を設置することで諸問題の早期発見に努めております。 b. に関しては営業部門・管理部門に対しマニュアルや社内ルールを徹底させるとともに内部監査部門により、適切な業務が遂行できているかを検証し、不正取引に巻き込む、巻き込まれることへの対策に努めております。 |
||||
|
⑩ |
区分 |
国際問題 |
リスク項目 |
カントリーリスク |
|
発生の可能性:中 |
影響度:大 |
|||
|
・リスクの内容 当社グループはアパレル製品の生産を主に中国や東南アジアをはじめとする海外で行っております。生産国において政策や法令の変更、テロ、戦争、パンデミック等の予測を超えた事象が発生すると、生産活動や輸送に制限が加わることで遅延が発生し、場合によっては生産ができない状況に陥る恐れもあります。また、生産国以外でも、金利の急激な上昇や収拾のつかない国際紛争等による急激な円安や原油価格の高騰によりコストが大幅に上昇し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 |
||||
|
・対応策 生産国については各国に生産を振り分けリスクを分散させるとともに、多様な物流ルートの確保を進めております。また、為替や原油高によるコストの上昇に関しては、取引先との協議を密に行いリスクの軽減を図っております。 |
||||
|
⑪ |
区分 |
その他 |
リスク項目 |
想定を超える非常事態リスク |
|
発生の可能性:中 |
影響度:大 |
|||
|
・リスクの内容 感染症拡大によるパンデミックや大規模な国際紛争、テロ等の重大な犯罪行為、天災など、想定の規模をはるかに超える非常事態が起こると、商品の生産、供給及び販売体制や経営管理体制に問題が発生し当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 |
||||
|
・対応策 当社グループでは非常事態発生時には、人命の保護・救出、会社の存続、雇用の維持を最優先としております。リスク管理に関する事項や非常事態発生時の指揮命令系統、連絡網は社内規程において明確に規定しており、迅速かつ効果的な対策を講じられる体制と運用の準備をしており、リスクの軽減を図っております。 |
||||
|
⑫ |
区分 |
企業イメージの低下 |
リスク項目 |
ファッションにおける CSRに関するリスク |
|
発生の可能性:低 |
影響度:大 |
|||
|
・リスクの内容 CSR関連の人権問題・コンプライアンスなどから、不買運動やアパレルからの指導へと発展すると、場合によっては取引停止等になるなど、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 |
||||
|
・対応策 当社調達ガイドラインを整備し周知を行っており、また、品質管理室による工場監査を実地に行うことでリスクの軽減を図っております。 |
||||
|
⑬ |
区分 |
急激な市場変化 |
リスク項目 |
生産・仕入価格変動リスク |
|
発生の可能性:高 |
影響度:中 |
|||
|
・リスクの内容 当社グループは、海外生産の多くを外貨建てで行っており為替の急激な変動、原料の高騰、国内労働力の減少による工賃アップ、国内外の物流経費の高騰などによりコストが大幅に上昇し、価格転嫁をすることができない場合、利益率の低下や、商売機会の逸失を招き、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、これら上昇分を抑えるために生産背景を変えると品質の低下を招き、顧客離れやクレームに発展し、企業イメージの低下を招くなどのリスクがあります。 |
||||
|
・対応策 国内外の優秀な生産背景を新規開拓し、従来の生産背景については選択し集中させることでコスト上昇を極力抑える努力をすることでリスクの低減を図っています。なお、海外生産に関しては約定後に遅滞なく為替予約を締結することで将来の為替変動リスクを最小限に留めるべく努力をしています。 |
||||
|
⑭ |
区分 |
規制強化・緩和 |
リスク項目 |
法規制、法改定等に関するリスク |
|
発生の可能性:高 |
影響度:中 |
|||
|
・リスクの内容 会計基準や税制の改正があった場合には、財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは海外子会社も有しており、とりわけアジア各国の税制改正や税務当局による税務執行内容によって、影響が及ぶ可能性があります。 |
||||
|
・対応策 外部の専門家の協力を得ながら、会計基準や税制の改正の情報を早期に収拾し、必要な対策を適切に行うように努めております。 |
||||
|
⑮ |
区分 |
その他 |
リスク項目 |
人材に関するリスク |
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発生の可能性:高 |
影響度:中 |
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・リスクの内容 当社の持続的な成長には、より多様で有能な人材の確保が必要となります。しかし、少子化や人材需要の増加により国内労働市場は逼迫し、必要とするスキルや折衝能力のある人材を確保することや、逆に他社より競争力のある就労条件を整備できないために多様で有能な人材の確保と定着が困難となる可能性があります。 |
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・対応策 当社では多様で有能な人材を確保するため、新しい採用手段導入による人材確保と、継続的な能力開発及び働きがいのある職場環境の整備を通じて、適材適所の配置を実現しております。専門人材についてはキャリア採用の比重を拡大することで、戦略実現のスピードを高めていきます。 |
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⑯ |
区分 |
急激な市場変化 |
リスク項目 |
株価等の変動リスク |
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発生の可能性:中 |
影響度:中 |
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・リスクの内容 当社グループでは、事業戦略上の効果や経済合理性を勘案した上で、主に取引金融機関、重要取引先等の市場性のある株式を中長期的に保有しております。これらの株式は保有先企業の業績や業界動向だけでなく、経済情勢、金融情勢、国際情勢等による株価変動リスクを常にはらんでおり、保有株式の時価が大きく変動した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 |
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・対応策 保有先企業との関係や取引状況、当該企業の経営成績や株価動向等、定期的な検証を行うことでリスクの低減に努めております。 |
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⑰ |
区分 |
急激な市場変化 |
リスク項目 |
在庫リスク |
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発生の可能性:中 |
影響度:中 |
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・リスクの内容 当社グループでは原料・生地・アパレル製品・その他の様々な商品を取り扱っており、また商売形態や契約内容も多岐にわたり、当社グループが主導して商品在庫をする形態も含まれています。商品在庫に関しては適正化に向け需要予測を行うなど手段を講じていますが、外部環境の悪化や天候不順等により販売需要が著しく低下すると、見切り販売損や在庫評価損の計上により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 |
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・対応策 当社グループは取引先との取り組みを強化をすることで適正な生産数を把握し、またQR生産によるタイムリーな供給体制を構築することで、適正な在庫水準の確保と需要変動への対応等の強化に努めています。また、それぞれの部署において定期的に在庫推移の進捗会議を開き状況の把握をすることでリスクの低減に努めております。 |
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⑱ |
区分 |
急激な市場変化 |
リスク項目 |
金利の変動や資金調達におけるリスク |
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発生の可能性:低 |
影響度:中 |
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・リスクの内容 当社グループは営業活動や投資活動に係る資金調達の多くを金融機関からの借入にて行っています。今後の金融施策の動向により金利の上昇が進むことがあれば当社グループの業績や財政状態に影響を与えるリスクがあります。 |
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・対応策 長短の借入を併用し、また借入のタイミングを分散させることでバランスを取り、金利の変動スピードを緩和させ金利上昇に備えています。その為に週単位で預金残高を管理し借入を実行しています。またグループ間の余剰資金を有効活用し、外部からの有利子負債を抑えることも行っています。 |
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の度重なる拡大の影響を受けながらも、行動制限が緩和されたことにより経済活動は正常化に向かいました。しかし、エネルギー価格の上昇とそれに伴う原材料価格や物流価格の高騰、世界的な金融引締めによる急速な円安の進行、そしてロシアによるウクライナ侵攻の長期化による世界的な景気後退懸念に物価の上昇と人手不足による人件費の高騰などが加わり先行き不透明な状況が続いております。
当社グループはこのような厳しい環境のもと、3ヵ年の中期経営計画「MAKE A DREAM,1+∞」の最終年度を迎え、4つの重点方針である「経営体制の高度化」、「事業ポートフォリオの最適化」、「次世代事業の創出」、「サスティナビリティの着実な実行」の総仕上げに向け、経営組織体制の強化、優良取引先との取り組み深耕、ブランドビジネスの推進に尽力し、なかでもサスティナビリティに関しては、YAGIthical(ヤギシカル)と名付けたエシカル活動を積極的に行うとともに市場で需要が高まっている環境配慮型商材の開発、ブランディング、販売活動をグループ全体で展開してまいりました。
これらの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
①財政状態及び経営成績の状況
(ア)財政状態
当連結会計年度末における総資産は前連結会計年度末と比べ8,324,972千円増加し、73,027,118千円となりました。流動資産は前連結会計年度末と比べ7,242,306千円増加し56,452,877千円、固定資産は前連結会計年度末と比べ1,082,666千円増加し16,574,241千円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は前連結会計年度末と比べ7,197,829千円増加し、36,750,515千円となりました。流動負債は前連結会計年度末と比べ5,477,457千円増加し27,993,959千円、固定負債は前連結会計年度末と比べ1,720,372千円増加し8,756,556千円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は前連結会計年度末と比べ1,127,142千円増加し、36,276,603千円となりました。
(イ)経営成績
当連結会計年度の売上高は86,422,205千円(前期比11.5%増)、営業利益は1,943,624千円(前期比72.6%増)、経常利益は1,952,573千円(前期比43.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,013,800千円(前期比176.6%増)となりました。
当連結会計年度におけるセグメント別の経営成績は次のとおりであります。
なお、各セグメントの経営成績につきましては、セグメント間の内部取引高を含めて表示しております。
[マテリアル事業]
合成繊維販売は、原料価格や電気料金が値上がりし、生産・加工スペースの確保に加え、川下への価格転嫁に苦戦をしました。しかし自社加工糸に関してはユーザーとの取り組みが深耕することで堅調に推移し、またインテリア向け原料、高付加価値原料販売も比較的安定した動きとなりました。
天然繊維販売は、綿糸価格の高騰が続いておりましたが後半は相場が下落に転じたため商況が鈍化し非常に苦戦を強いられました。オーガニック糸に関してはレギュラー糸との価格差が益々開き、需要が懸念されましたが比較的安定した動きとなりました。
この結果、売上高は32,958,627千円(前期比19.8%増)、セグメント利益は336,291千円(前期比32.8%減)となりました。
[アパレル事業]
原料価格の上昇、燃料費の高騰と世界的なコンテナ不足に伴う物流経費の上昇、円安基調といった生産面における”三重苦”に加え、前半は中国やベトナムでのロックダウンによるコロナ対策の影響で苦戦が続きましたが、徐々にコロナ禍の影響が収まり後半はファッションにおいても消費意欲は回復基調となりました。
逆に巣ごもり需要により比較的健闘していた通販向けビジネスに反動が見られました。なお、種々要因によるコスト上昇に加え、一部で人手不足による人件費アップのために、川下段階では商品上代を上げる風潮にあり、当事業が関わる川上、川中段階もその影響で売上が回復基調となりました。
この結果、売上高は36,867,806千円(前期比4.7%増)、セグメント利益は1,803,589千円(前期比90.2%増)となりました。
[ブランド・ライフスタイル事業]
ブランド品を扱う事業では、主力のダウンジャケットがシーズン前から実需期にわたり好調に推移しました。他の商品アイテムについては、前半は苦戦しましたが年明けからインバウンド需要が徐々に増えたことで回復基調となりました。寝装資材やダストコントロール商材を扱うライフスタイル事業では、高い衛生対策ニーズに対応した商品を迅速に供給できたことにより、好調に推移しました。
この結果、売上高は18,543,896千円(前期比14.5%増)、セグメント利益は1,344,848千円(前期比69.6%増)となりました。
[不動産事業]
賃貸事業において新型コロナウイルス感染症の影響から一定の回復が見られ、売上高は778,769千円(前期比12.9%増)、セグメント利益は450,303千円(前期比18.2%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、長期借入れによる収入等により、前連結会計年度末に比べ、4,167,883千円(61.9%)増加し、当連結会計年度末には10,901,389千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動により資金は1,087,140千円増加しました。これは主に税金等調整前当期純利益の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動により資金は1,061,740千円減少しました。これは主に関係会社株式の取得による支出によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動により資金は3,755,532千円増加しました。これは主に長期借入れによる収入によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(ア)生産実績
生産金額は売上高と概ね連動しているため、記載は省略しております。
(イ)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 |
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自 2022年4月1日 至 2023年3月31日 |
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金額(千円) |
前年同期比(%) |
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マテリアル事業 |
32,958,627 |
119.8 |
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アパレル事業 |
36,867,806 |
104.7 |
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ブランド・ライフスタイル事業 |
18,543,896 |
114.5 |
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不動産事業 |
778,769 |
112.9 |
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合計 |
89,149,099 |
112.0 |
(ウ)仕入実績
仕入高は売上高と概ね連動しているため、記載は省略しております。
(エ)成約実績
成約高と売上高との差額は僅少であるため、記載は省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(ア)経営成績等
a.財政状態
流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ7,242,306千円増加し、56,452,877千円となりました。これは、現金及び預金が増加したことが主な要因であります。
固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ1,082,666千円増加し、16,574,241千円となりました。これは、投資有価証券が増加したことが主な要因であります。
流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ5,477,457千円増加し、27,993,959千円となりました。これは、1年内返済予定の長期借入金が増加したことが主な要因であります。
固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ1,720,372千円増加し、8,756,556千円となりました。これは、長期借入金が増加したことが主な要因であります。
純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ1,127,142千円増加し、36,276,603千円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純利益が1,013,800千円計上されたことが主な要因であります。
b.経営成績
営業損益
当連結会計年度における営業利益は、前連結会計年度に比べ817,567千円増加し、1,943,624千円となりました。これは、売上総利益が2,800,222千円増加したことが主な要因であります。
営業外損益
営業外収益は、受取補償金の減少等により前連結会計年度に比べ133,981千円減少し、541,550千円となりました。
営業外費用は、持分法による投資損失の計上等により前連結会計年度に比べ88,266千円増加し、532,600千円となりました。
この結果、経常利益は前連結会計年度に比べ595,318千円増加し、1,952,573千円となりました。
特別損益
特別利益は、貸倒引当金戻入額236,555千円の計上等により272,727千円となりました。
特別損失は、抱合せ株式消滅差損344,922千円の計上等により553,213千円となりました。
この結果、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べ659,937千円増加し、1,672,087千円となりました。
(イ)経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.事業全体及び分野別の経営成績の現状
当連結会計年度の事業全体及び分野別の経営成績に対する認識及び分析等につきましては、「[経営成績等の状況の概要]の(イ)経営成績」に記載のとおりであります。
b.当連結会計年度の経営計画の達成状況
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2023年3月期 (百万円) |
売上高 |
営業利益 |
経常利益 |
親会社株主 に帰属する 当期純利益 |
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計 画 |
79,000 |
2,000 |
2,200 |
1,100 |
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実 績 |
86,422 |
1,943 |
1,952 |
1,013 |
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計 画 比 |
7,422 (9.3%) |
△56 (△2.8%) |
△247 (△11.2%) |
△86 (△7.8%) |
上記の表の計画は、2022年5月11日に公表した、連結業績予想の数値であります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(ア)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「[経営成績等の状況の概要]の②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(イ)契約債務
2023年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
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年度別要支払額(千円) |
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契約債務 |
合計 |
1年以内 |
1年超3年以内 |
3年超5年以内 |
5年超 |
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短期借入金 |
4,433,176 |
4,433,176 |
- |
- |
- |
|
長期借入金 |
9,600,000 |
3,200,000 |
1,400,000 |
5,000,000 |
- |
上記の表において、連結貸借対照表の1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
また、当社グループの第三者に対する保証は、関係会社の借入金・リース契約等に対する債務保証であります。保証した借入金・リース契約等の債務不履行が保証期間に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があり、2023年3月31日現在の債務保証額は、35,304千円であります。
(ウ)財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または金融機関からの借入金により資金調達することにしております。また、国内子会社とのグループファイナンスの実施などにより、グループとしての資金効率を高めるようにしております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって採用された重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
なお、連結財務諸表の作成にあたっては、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示情報に影響を与える見積り及び予測が必要となります。この点、当社グループは、過去の実績や状況等を勘案し、合理的と判断される見積り及び予測を継続的に行っておりますが、実際の結果については、これらの見積りと異なる場合があります。
ただし、今後の状況の変化によって判断を見直した結果、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において重要な影響を与える可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループでは、マテリアル事業において、新製品の開発を目的とした試作・検査等を行っております。なお、当連結会計年度における研究開発費は