文中の将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)会社の基本方針
当社グループは、「昨日より今日、今日より明日」をモットーに、日々成長していくことに励んでおります。総合建材メーカーとして、時代に合わせて進化するとともに、商品のデザイン性・機能性・コストに徹底したこだわりを持ち、お客様に満足していただける商品を提供することで、社会に貢献していくことをグループ経営の基本方針としております。
(2)中長期的な経営戦略及び目標とする経営指標等
当社は、ファブレスメーカーとしての特質を活かして高付加価値商品の開発と時代のニーズに対応した事業を展開するとともに、物流施設やショールーム施設への投資など、常に将来を見据えた事業戦略により、高い競争力と安定した収益の確保に努めております。また、自前主義に基づく積極的な設備投資が成長の原動力だと考えております。
また、企業の経営効率を判断するうえで重要な指標となるROE(自己資本当期純利益率)の向上を意識しながら、財務体質の強化と企業価値の一層の向上に努めてまいります。
(3)経営環境及び対処すべき課題
当社関連の建築業界につきましては、2020年のオリンピック・パラリンピックの開催を控え、国内景気は緩やかな回復基調を続けておりますが、世界経済には減速感も出てきており、経営環境は依然不透明な状況にあります。また、首都圏を中心に活況な動きを見せてきた建築需要についても、今後はオリンピック開催期間も含めて一時的に停滞することも予想されるとともに、オリンピック後の建築需要への反動が懸念されております。
このような事業環境のなか、当社グループは総合建材メーカーとして海外のトップメーカーと共同でオリジナル商品を開発し、組織的な営業活動や複合的な提案営業など営業力の強化に取り組み、売り上げ拡大に努めてまいります。併せて、テレビコマーシャルによる企業ブランディングの向上にも注力するとともに、成長のための設備投資も積極的に行い、持続的な企業価値の向上に努めてまいります。また、ガバナンス・コードへの取組みを通じて、コーポレートガバナンスの充実にも努めてまいります。
本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には次のようなものがあります。なお、本項に記載した事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであり、将来の想定に関する事項には不確実性を内在しており、実際の結果と大きく異なる可能性もあります。
(1)経済状況について
当社グループは主に一般建築、マンション・住宅関連、店舗・商業施設等の建築資材を海外メーカーより仕入れて国内で販売しておりますが、国内の経済状況または建築需要の動向等に著しい変動要因が生じた場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)商品仕入について
当社グループは海外メーカーからの商品仕入れが大部分を占めており、欧州及びアジアを中心に、中近東、オセアニア等の様々な地域から仕入れることによりリスクを分散させておりますが、海外の主要な仕入先の国々が長期にわたり政治的・経済的に不安定な情勢になった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 為替相場の変動について
当社グループは、海外からの商品仕入れを米ドルを中心とする外貨建てで決済していることから、商品仕入時の為替変動リスクを為替予約により一部ヘッジすることにより、リスクの軽減を図っておりますが、今後、為替相場に著しい変動が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)法規制について
当社グループは、会社法、金融商品取引法、法人税法、独占禁止法やその他の建設業法等を含め様々な法規制の適用を受けており、今後についても社会情勢の変化等により、法改正や新たな法的規制が設けられる可能性があり、この場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 自然災害等について
当社グループは主に海外から仕入れた商品をタイムリーに国内ユーザーへ販売するため、国内の自社物流センターで商品を在庫しております。物流拠点は地震等の自然災害に備え、関東、関西、九州の3箇所に設けてリスクを分散させる体制をとっておりますが、大規模な自然災害等により不測の事態が生じた場合には損害を被る可能性があり、この場合当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシユ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善などを背景に引き続き緩やかな回復基調にありますが、米中貿易摩擦問題や世界経済の減速懸念などの要因もあり、依然として先行き不透明な状況で推移しております。
当社関連の建設業界は、首都圏の再開発プロジェクトなどに伴う建築需要やインフラ関連工事の増加などにより、民間投資は引き続き堅調に推移してまいりました。一方、住宅市場につきましては、一部に持ち直しの動きも見られたものの、依然として力強さを欠いて推移してまいりました。また、人手不足による工期の長期化やコスト増などの影響もあり、事業環境には厳しさも一部に見られました。
このようななか、当社グループは引き続きファブレスメーカーとしての特質を活かし、総合建材メーカーとして、海外のトップメーカー350社と共同開発で商品を進化させ、オリジナル商品として日本のお客様に提案することにより、事業の拡大に努めてまいりました。また、IT活用による業務の効率化にも努めるとともに、企業認知度を一層高めるため、テレビコマーシャルを中心とした広告宣伝への投資にも積極的に取り組んでまいりました。当連結会計年度は、ショールーム改装や岩井流通センター開発に投資するとともに、寮・社宅用マンションを取得しており、これらの将来に向けた先行投資を中心に約13億円の設備投資を実施しました。
この結果、当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高は20,048百万円(前期比2.3%減)、営業利益は4,879百万円(同12.7%減)となりました。
また、当社は商品仕入れ時の為替変動リスクの一部を為替予約によりヘッジしておりますが、米国の金利市場が大きく変動した要因もあり、当連結会計年度末のデリバティブ評価益は1,943百万円(前期は1,000百万円の評価損)となりました。この結果、経常利益は7,213百万円(前期比45.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,686百万円(同46.1%増)となりました。
セグメント別の概況は次のとおりであります。
(建材関連事業)
建材関連事業は、首都圏の再開発案件などが活況に推移する一方で、住宅関連は力強さに欠け、商業関連も出店計画が減るなど低調に推移しました。また、一部建築案件の竣工遅延なども売上減に影響しました。利益面では効率化もあり販売管理費は低減いたしましたが、為替決済レートが昨年より円安となり原価率が上昇する影響などもあり、この結果、当連結会計年度の建材関連事業の売上高は、19,295百万円(前期比1.1%減)、営業利益は6,014百万円(同5.9%減)となりました。
(不動産賃貸事業)
本社側の新館ビルが完成して賃貸収入が増加したことにより、当連結会計年度の不動産賃貸事業の売上高は、1,776百万円(前期比3.7%増)、営業利益は876百万円(同6.7%増)となりました。
(その他)
その他には物流管理事業と、ホームセンターへの卸売販売を総称するHRB事業があります。売上高は前年を下回り、コストの見直しや業務の効率化に努めたものの、当連結会計年度の売上高は1,246百万円(前期比18.3%減)、営業利益は255百万円(同29.3%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フロー4,719百万円に加えて定期預金の払戻による収入3,000百万円などにより、長期借入金の返済2,986百万円、社債の償還100百万円及び自己株式の取得459百万円などを行い、前連結会計年度に比べ3,045百万円増加の9,093百万円となりました。
なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりであります。
|
(単位:百万円) |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減 |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
3,481 |
4,719 |
1,238 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△11,444 |
3,090 |
14,535 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
7,867 |
△4,738 |
△12,606 |
|
現金及び現金同等物期末残高 |
6,047 |
9,093 |
3,045 |
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、資金は4,719百万円の収入(前年同期は3,481百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益7,192百万円、減価償却費811百万円などの資金の源泉に対し、1,943百万円のデリバティブ評価益の戻し及び1,083百万円の法人税等支払いなどによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、資金は3,090百万円の収入(前年同期は11,444百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得1,298百万円及び投資有価証券の取得312百万円などの支出を行いましたが、定期預金の払戻3,000百万円及び有形固定資産の売却1,502百万円などの収入があったことによるものであります。
なお、有形固定資産の取得は、主にショールーム改装、岩井流通センター開発、及び寮・社宅用マンションなどであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、資金は4,738百万円の支出(前年同期は7,867百万円の収入)となりました。これは主に、長期借入金の返済2,986百万円や配当金の支払1,202百万円、自己株式の取得459百万円などの支出を行ったことによるものであります。
(キャッシュ・フロー関連指標の推移)
|
|
2015年3月期 |
2016年3月期 |
2017年3月期 |
2018年3月期 |
2019年3月期 |
|
自己資本比率(%) |
75.7 |
79.6 |
75.7 |
74.2 |
80.6 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
77.7 |
104.9 |
113.5 |
88.2 |
89.7 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率 |
1.8 |
1.3 |
1.2 |
2.8 |
1.4 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ (倍) |
60.6 |
94.7 |
232.8 |
223.1 |
299.3 |
(注)1.各指標の算出方法は次のとおりであります。
・自己資本比率:自己資本/総資産
・時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
・キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業活動キャッシュ・フロー
・インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動キャッシュ・フロー/利払い
2.各指標はいずれも連結ベースの財務指数により計算しております。
3.株式時価総額は以下の算定方法に基づいております。
株式時価総額は、期末株価終値×期末発行株式(自己株式控除後)
4.営業活動キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
5.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
6.「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」 (企業会計基準第28号平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、2018年3月期については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。
③ 販売及び仕入の実績
a.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
建材関連事業(百万円) |
19,295 |
99.0 |
|
不動産賃貸事業(百万円) |
37 |
197.9 |
|
その他事業(百万円) |
716 |
71.0 |
|
合計(百万円) |
20,048 |
97.7 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
建材関連事業(百万円) |
10,253 |
104.6 |
|
不動産賃貸事業(百万円) |
- |
- |
|
その他事業(百万円) |
411 |
76.5 |
|
合計(百万円) |
10,664 |
103.2 |
(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。
2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の採用や、資産・負債及び収益・費用の計上を行うにあたっては、経営者による見積りや前提条件を必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績や入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
当連結会計年度末の資産、負債、純資産の状況は次のとおりであります。
|
(単位:百万円) |
前連結会計年度末 |
当連結会計年度末 |
増減 |
|
総資産 |
52,056 |
52,179 |
123 |
|
負債 |
13,413 |
10,125 |
△3,288 |
|
純資産 |
38,643 |
42,054 |
3,411 |
|
自己資本比率(%) |
74.2 |
80.6 |
6.4 |
<資産>
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ123百万円増加の52,179百万円(前連結会計年度は52,056百万円)となりました。
これは主に現金及び預金増加(45百万円)、受取手形及び売掛金が増加(332百万円)した一方、商品在庫効率を向上させたことなどから流動資産に大きな変動はなく、また、有形・無形固定資産は償却等が進んだことにより減少したものの、投資その他の資産で為替予約時価評価に伴う為替予約(固定資産)906百万円を計上したことなどから固定資産に大きな変動がなかったことによるものであります。
なお、為替予約(固定資産)は、当連結会計年度末は前連結年度末に比べて為替レート(ドル/円)が円安基調となったために評価益となり、投資その他の資産に計上しております。
また、今後の成長への原動力として当連結会計年度の設備投資額は1,359百万円であり、その主な内訳はショールームの改装、岩井流通センターの開発、寮・社宅用のマンション取得などがあります。
<負債>
当連結会計年度末の負債総額は、前連結会計年度末に比べ3,288百万円減少の10,125百万円(前連結会計年度末は13,413百万円)となりました。
これは主に1,520百万円の未払法人税等の増加があった一方で、1,453百万円の為替予約(固定負債)の減少と2,986百万円の長期借入金の返済及び100百万円の社債の償還などによるものです。
なお、長期借入金の返済等で有利子負債の圧縮を行ったことにより、DEレシオ(負債資本倍率)は0.16倍(前連結会計年度は0.26倍)と向上しました。
<純資産>
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ3,411百万円増加の42,054百万円(前連結会計年度末は38,643百万円)となりました。
これは主に、親会社に帰属する当期純利益により利益剰余金が3,482百万円増加したこと、及び自己株式の取得により自己株式が453百万円増加したことなどによるものです。
なお、親会社に帰属する当期純利益の増加に加え、自己株式の取得などで資本効率の向上に務めた結果、ROE(自己資本当期純利益率)は当社が目安としている10%以上を超え、11.6%(前連結会計年度は9.1%)となりました。
b.経営成績の分析
当連結会計年度において、建設業界における民間投資が引き続き堅調に推移する一方、住宅市場の一部では力強さを欠いて推移する領域もあり、依然厳しさも見られる事業環境のなか、連結売上高は20,048百万円(前期比2.3%減)となりました。
利益面では、テレビコマーシャルを中心とした広告宣伝への投資を積極的に行いつつ、IT活用による業務の効率化を一層進めた結果、販売管理費は90百万円減少しましたが、為替決済レートが前連結会計年度に比べて円安になったことで原価率が上昇した影響もあり、連結営業利益は4,879百万円(同12.7%減)となりました。
また、当社は商品仕入れ時の為替変動リスクを為替予約により一部ヘッジしておりますが、為替予約の時価評価により1,943百万円のデリバティブ評価益(前期は1,000百万円の評価損)を計上したことで、連結経常利益は7,213百万円(同45.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,686百万円(同46.1%増)となりました。
なお、今回、営業外収益にデリバティブ評価益1,943百万円を計上し、経常利益、親会社に帰属する当期純利益に大きく影響致しましたが、これは主に、当連結会計年度末は前連結年度末に比べて為替レート(ドル/円)が円安基調になったことに加え、米国の金利市場が大きく変動したことが影響した結果、為替の先物を中心に評価益が大きく増加しました。
c. 資本の財源及び資金の流動性について
キャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要」 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。当連結会計年度においては、営業活動によるキャッシュ・フロー4,719百万円に加え、主に定期預金払戻し3,000百万円、有形固定資産売却1,502百万円などにより資金を調達し、有形固定資産取得1,298百万円、長期借入金返済2,986百万円、配当金支払1,202百万円、自社株取得459百万円などに所要となる資金に充てております。
該当事項はありません。
特記事項はありません。