第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)会社の基本方針

 当社グループは、「昨日より今日、今日より明日」をモットーに、日々成長していくことに励んでおります。総合メーカーとして、時代に合わせて進化するとともに、商品のデザイン性・機能性・コストに徹底したこだわりを持ち、お客様に満足していただける商品を提供することで、社会に貢献していくことをグループ経営の基本方針としております。アドヴァンの社名の由来は前進を意味するADVANCEからきております。固定概念や過去の成功体験にとらわれることなく、常に新しいチャレンジを行うことで社内に逆境を生み出し、次のステップに進んでいくこと、これこそが創業時から変らぬアドヴァンらしさだと考えております。

 

(2)中長期的な経営戦略及び重視する財務指標

 当社グループは、ファブレスメーカーとしての特質を活かして高付加価値商品の開発と時代のニーズに対応した業を展開するとともに、物流施設やショールーム施設への投資など、常に将来を見据えた事業戦略により、高い競争力と安定した収益の確保に努めております。また、自前主義に基づく積極的な設備投資が成長への原動力だと考えております。

① 世界の一級品を納得価格でお届けする建材のファブレスメーカー

 当社グループは建材のファブレスメーカーとして、商品のデザイン性・機能性・コストに徹底したこだわりを持ち、お客様に満足いただける商品を常に提供しております。変化する時代や流行の中でお客様が求めるものは何かを常に考え続け、“建材のファブレスメーカー”として、建築・住宅・商業施設などの様々なユーザーに選ばれ続ける信頼と商品力を維持していくために、世界中の建材を製造する工場の中からトップ工場を選定して、日本のニーズや流行にあった商品の開発を行っております

 

② 世界と日本を結ぶネットワーク

 当社グループと世界のトップメーカー約350社は、長年の取引実績と固い信頼関係に基づく強固なパートナーシップで結ばれております。当社はパートナー企業から単純に商品を仕入れるだけでなく、共に商品開発に取り組んでおり、製造コストを下げつつ、商品の機能性、デザイン性を高めるために、当社グループとパートナー企業のコミュニケーションが最も大切であると考えております。この強固なパートナーシップのネットワークこそが、毎年発表する多数のオリジナル新商品の開発につながっているものと考えております。

 

③ 業界トップの営業スタッフ

商品の特性、施工方法からメンテナンス方法まで熟知した営業スタッフが全国8拠点におります。建材マーケットでは代理店方式で販売を行う企業が多い中で、当社は直接販売にこだわってきました。なぜなら、アドヴァンの取り扱う商品は、日本の建材マーケットで初めて登場する商品が多いため、販売前にしっかりとその商品特性をお客様にお伝えすることが⼤切だと考えております。また、営業スタッフがお客様からダイレクトにお話を伺うことで、市場のトレンドをいち早く掴み、その情報を在庫管理や商品開発に活かすことができます。

また、営業スタッフは毎年新商品が販売されるため、常に知識の蓄積に努めており、お客様に一番近い営業スタッフだからこそ、新商品の魅力をいち早くお客様に伝えるとともに、お客様の声を商品開発に活かすことができると考えております。

 

④ 成長のための継続的な投資

 (イ)業界最大級のショールーム施設

 営業拠点のうち、東京、大阪、名古屋、福岡、沖縄の5ヶ所はショールームを併設しており、なかでも、東京・原宿、大阪・本町及び名古屋・名駅のショールームは自社保有しております。特に東京・原宿と大阪・本町のショールームは、延床3000㎡以上と業界最大級の広さを有しております。

 また、ショールームには毎年継続的に投資を行い、新商品の展示を含め新しく改装を行っております。豊富な種類の建材や施工例が陳列されているショールームは、カタログやネットでは伝えきれない本物の質感を見て、触って、実際に感じて頂けるようにして、多くのお客様の来場と顧客の基盤の拡大に努めております。

 

 (ロ)最新鋭、かつ広大な物流センター施設

海外から輸入された商品は、茨城、三重、福岡の国内3ヶ所の商品特性に合うように設計された自社物流倉庫に、それぞれ別々に保管されており、本社とオンラインネットワークで結ばれた受発注システムにより、全

のお客様に即日商品をお届けしております。また、設立以来物流システムには多額の設備投資を行ってきた結果、

物流コストを大きく低減させており、この結果、お客様に世界の⼀級品を納得価格でお届けできる体制を⽀えてお

ります。そして国内3カ所に物流センターを分散させることで、災害時にもお客様へのスムーズな商品配送が可能

となっており、地震の多い日本だからこそ、このような備えがお客様の安⼼にも繋がっております。

 

⑤重視する財務指標等

 当社グループは、為替予約により発生するデリバティブ評価損益の営業外損益への計上で、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は大きく変動してしまうため、営業利益(率)を、業績の重要指標として位置付けております。なお、過去5期平均の営業利益率は25.7%となります。

また、企業の経営効率を判断するうえで重要な指標となるROE(自己資本当期純利益率)の向上を意識しながら、財務体質の強化と企業価値の一層の向上に努めてまいります。なお、過去5期平均のROE(自己資本当期純利益率)は10.3%となります。

 

(3)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

世界的に感染拡大が続く新型コロナウイルスの影響が経済・社会活動に大きな影響を及ぼしており、新型コロナウイルス感染拡大への対策に追われながらも経済活動は徐々に持ち直していくことが期待されますが、しばらくは不透明な状況が続いていくものと思われます。

このような経営環境のなか、当社グループは、1975年の創業以来、社会と協調し、事業活動を通じて社会・地球の持続可能な発展に貢献する取り組みを進めてまいりました。取り組みの根底にあるものは、当社創業理念であり、その考え方は国連の持続可能な開発目標(SDGs)が目指すものと一致しています。当社グループでは、環境への取り組み、地域社会との共生、クリーンで働きやすい安全安心な職場環境の整備を引き続き進めてまいります。併せて、グリーンな企業としてワールドクラスの環境認証取得商品や、リサイクル素材を主原料とする商品など、サスティナブルな商品の開発と販売を進めてまいります。

また、当社グループは総合メーカーとして海外トップメーカーと共同でオリジナル商品を開発するとともに、顧客基盤の強化と営業力の強化を図り、業績の拡大に努めてまいります。併せてシステム開発による効率化を推し進めるとともに、成長のための設備投資も継続しながら、持続的な企業価値の向上に努めてまいります。

 また、引き続き、ユニットバスの製造ならびに販売やキッチンの販売など住宅設備分野にも注力し、総合メーカーとしての発展を目指します。

 

2【事業等のリスク】

 本有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、連結会社の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性のあると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、本項に記載した事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであり、将来の想定に関する事項には不確実性を内在しており、実際の結果と大きく異なる可能性もあります。

 

(1)経済状況について

 当社グループはタイルなどの建材やキッチン・ユニットバスなどの住宅関連商品を主に海外メーカーより仕入れて、国内のマンション・住宅・一般建築・商業施設などの様々な建築需要に販売して、事業を展開しております。

将来のリスク要因としては、今回のコロナウイルスの感染拡大の影響のように、国内の経済状況や建築需要の動向等に著しい変動要因が生じた場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

このため、このような市場の変化、事業環境の変化に柔軟に対応し、リスクを減らすためにも、当社グループは常に新しい商品の開発・販売に努めております。また、販売先も特定の需要先に特化するのではなく、オフィス・ビル、マンション・住宅関連、店舗・商業施設、学校、公共施設など様々な需要先・分野へ販売することで、このような建築需要・事業環境の変動リスクを少しでも軽減させるように努めております。

 

(2)商品仕入について

 当社グループはファブレスメーカーとして、欧州・アジアを中心に、海外メーカーからの商品仕入が大部分を占めております。

将来のリスク要因としては、海外の主要な仕入先の国々が長期にわたり政治的・経済的に不安定な情勢になった場合は、あるいは、今回の新型コロナウイルスの感染拡大のような世界規模での感染症が生じた影響で、人や物流の寸断が長期間に及ぶような場合は、海外からの商品仕入に関して当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

このため、当社グループは欧州及びアジアを中心に、米国、中近東、オセアニア等の様々な地域から仕入れることにより、リスクを分散させるように努めております。

また、当社グループは全国3か所にある自社物流センターで商品を在庫して販売する体制をとっております。これによっても上記のような場合の仕入リスクを軽減させる役割を有しております。

 

(3) 為替相場の変動について

 当社グループは、グローバルな事業活動を展開しており、海外のトップブランドメーカーからの商品仕入が大部分を占めております。

これによるリスク要因としては、海外からの商品仕入れを米ドルを中心とする外貨建てで決済していることから、為替相場に著しい変動が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

このため、商品仕入時の為替変動リスクを為替予約により抑えることで、為替変動リスクの軽減を図っております。

また、期末時点の為替の時価評価を洗い替え処理を行うことで、デリバティブ評価損益として営業外損益に計上しております。このため、期末の為替変動や金利情勢によってはデリバティブ評価損益も大きく変動し、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益に大きく影響を及ぼす場合があります。

為替予約取引は将来の為替リスクを回避する目的で実施しており、投機的な取引は行わない方針であります。また、その管理・実行については、全て代表取締役の承認を経た上で行うこととしております。

 

(4)法規制について

 当社グループは、会社法、金融商品取引法、法人税法、独占禁止法やその他の建設業法等を含め様々な法規制の適用を受けております。

将来のリスク要因としては、社会情勢の変化等により、法改正や新たな法的規制が設けられる可能性があり、この場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループは、市場の変化、事業環境の変化、社会情勢の変化等に柔軟に対応できるように努めてまいります。

 

(5) 自然災害等について

 当社グループは主に海外から仕入れた商品をタイムリーに国内ユーザーへ販売するため、国内の自社物流センターで商品を在庫しております。

将来のリスク要因としては、国内において大規模な地震などの自然災害等により不測の事態が生じた場合にはこれら商品が損害を被る可能性があり、この場合、棚卸資産の廃棄、売上高の減少、サプライチェーンの寸断によって納期が遅延し、それに伴うコスト増など、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 このため、自然災害が万一発生したときの安全管理、商品管理並びに物流体制の整備には普段から万全の体制に努めるとともに、物流拠点は全国への配送の利便性と地震等の自然災害に備え、関東、関西、九州の3箇所に設け、災害時のリスクを分散させる体制をとっております。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

  当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

 ① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて経済・社会活動が制限されたことで、景気は急速に後退しました。段階的な経済活動の再開や、各種政策の効果等により、景気は持ち直しの動きも見られましたが、コロナ禍の収束は見えておらず、不透明な状況のまま推移してまいりました。

 長引くコロナ禍にあって、当社グループは状況に応じた対策を講じながら、社内体制の強化と業容拡大に努めてまいりました。建材メーカーの枠にとらわれずに総合メーカーとしての発展を目指し、イタリア最大のキッチンブランドVeneta Cucine社(ヴェネタ クッチーネ社)と世界最高峰のキッチンブランドと称されるイタリアArclinea社(アルクリネア社)との業務提携を開始しました。また、ユニットバス工場への設備投資、更には沖縄新事務所・ショールーム用地の取得など、中長期的な事業の成長に向けた取り組みにも注力してまいりました。

 利益面では、コロナ禍の影響で売上高が減少する中、コストの見直しや販売管理費の抑制に努めるとともに、引き続きシステム投資による効率化に取り組み、利益確保に努めてまいりました。

 この結果、当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高は17,089百万円(前期比19.1%減)、営業利益は4,085百万円(同22.2%減)となりました。

 また、当社は商品仕入れ時の為替変動リスクを一部ヘッジしておりますが、当連結会計年度末の洗い替え処理によるデリバティブ評価損として1,115百万円(前期は2,585百万円の評価益)を計上しました。

 この結果、経常利益は4,160百万円(前期比48.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,734百万円(同45.8%減)となりました。

 

 セグメント別の概況は次のとおりであります。

 

(建材関連事業)

 建材関連事業は、コロナ禍の影響を受けて、企業の設備投資の抑制や中止により建築需要は前年を下回り、厳しい事業環境が続いてきました。また、利益面ではコストの見直しや販売管理費の抑制に務めた結果、販売費及び一般管理費は減少しましたが、売上高の減少により営業利益も減益となりました。

この結果、当連結会計年度の建材関連事業の売上高は16,201百万円(前期比20.5%減)、営業利益は4,171百万円(同30.4%減)となりました。

 

(不動産賃貸事業)

 不動産賃貸事業は、本社社屋の家賃の見直しなどの要因もあり、当連結会計年度の不動産賃貸事業の売上高は2,071百万円(前期比10.5%増)、営業利益は1,161百万円(同14.8%増)となりました。

 

(その他)

 その他には物流管理事業と、ホームセンターへの卸売販売を総称するHRB事業があります。当連結会計年度はコロナ禍のなかでホームセンター向け需要が伸びたことや、物流管理事業の倉庫保管料の一部見直しなどの要因もあり、当連結会計年度の売上高は2,502百万円(前期比14.1%増)、営業利益は571百万円(同21.6%増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動によるキャッシュ・フロー5,457百万円に加えて、長期借入による収入が5,000百万円、長期借入金の返済3,541百万円、自己株式の取得2,156百万円などを行い、前連結会計年度に比べ1,076百万円減の10,711百万円となりました。

 なお、当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりであります。

 

(単位:百万円)

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

営業活動によるキャッシュ・フロー

4,033

5,457

1,424

投資活動によるキャッシュ・フロー

△1,026

△4,676

△3,649

財務活動によるキャッシュ・フロー

△290

△1,859

△1,569

現金及び現金同等物期末残高

11,787

10,711

△1,076

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、資金は5,457百万円の収入(前年同期は4,033百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益4,062百万円、減価償却費764百万円などの資金の源泉に対し、2,337百万円の法人税等支払いなどによるものです。

 なお、前連結会計年度に比べ営業活動によるキャッシュ・フローが増加している要因は、棚卸資産の減少や売掛債権額の減少などによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、資金は4,676百万円の支出(前年同期は1,026百万円の支出)となりました。これは主に、定期預金の預入3,200百万円、有形固定資産の取得1,013百万円、投資有価証券の取得528百万円などの支出を行ったことによるものです。

 なお、有形固定資産の取得は、主に東京・大阪を中心としたショールーム改装費用、岩井流通センターの開発費用、及び沖縄新事務所・ショールーム用地の取得などであります。

 

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、資金は1,859百万円の支出(前年同期は290百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入による収入が5,000百万円あり、これに長期借入金の返済3,541百万円や配当金の支払1,161百万円、自己株式の取得2,156百万円などの支出を行ったことによるものであります。

長期借入による収入は、自己株式取得の原資と運転資金を目的に、5,000百万円の資金調達を行いました。これにより株主還元と資本効率を高めるため自己株式の取得を2,156百万円実施いたしました。

 

(キャッシュ・フロー関連指標の推移)

 

2017年3月期

2018年3月期

2019年3月期

2020年3月期

2021年3月期

自己資本比率(%)

75.7

74.2

80.6

72.4

71.8

時価ベースの自己資本比率(%)

113.5

88.2

89.7

80.2

72.5

キャッシュ・フロー対有利子負債比率

1.2

2.8

1.4

3.0

2.5

インタレスト・カバレッジ・レシオ

(倍)

232.8

223.1

299.3

246.1

187.1

(注)1.各指標の算出方法は次のとおりであります。

・自己資本比率:自己資本/総資産

・時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

・キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業活動キャッシュ・フロー

・インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業活動キャッシュ・フロー/利払い

2.各指標はいずれも連結ベースの財務指数により計算しております。

3.株式時価総額は以下の算定方法に基づいております。

株式時価総額は、期末株価終値×期末発行株式(自己株式控除後)

4.営業活動キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。

5.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

6.「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」 (企業会計基準第28号平成30年2月16日)等を2019年3月期の期首から適用しており、2018年3月期については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標等となっております。

 

③ 販売及び仕入の実績

  a.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

前年同期比(%)

建材関連事業(百万円)

16,201

79.5

不動産賃貸事業(百万円)

127

107.9

その他事業(百万円)

760

125.7

合計(百万円)

17,089

80.9

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

    b.商品仕入実績

 当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

前年同期比(%)

建材関連事業(百万円)

8,545

77.5

不動産賃貸事業(百万円)

その他事業(百万円)

507

135.9

合計(百万円)

9,052

79.4

(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。

 

財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、内外の経済活動は急速に悪化するに至りました。建設業界においても企業の設備投資が抑制・中止されるなど、建築需要は前年を下回る水準で推移してきました。このような厳しい事業環境のなか、連結売上高は17,089百万円(前期比19.1%減)となりました。

 

 利益面では、当連結会計年度は、在庫の廃棄は前年同期に比べ増加しましたが、コストの見直しなどにより、売上総利益率は前連結会計年度より0.6%改善致しました。また、販売費及び一般管理費はコロナ禍の影響でフエアー関係費や販売促進費などの営業に係る費用が減少したことや、その他経費の見直し効果もあり、販売費及び一般管理費は579百万円減少しました。この結果、連結営業利益は4,085百万円(同22.2%減)となりました。

 

 また、当社は商品仕入れ時の為替変動リスクがあるため為替予約を行っておりますが、為替予約の時価評価により1,115百万円のデリバティブ評価損(前期は2,585百万円の評価益)を計上したことで、連結経常利益は4,160百万円(同48.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,734百万円(同45.8%減)となりました。

 なお、為替動向や金利情勢によってデリバティブ評価損益の金額は影響を受けるため、このデリバティブ評価損益の計上額によっては、経常利益並びに親会社株主に帰属する当期純利益も大きく影響を受ける場合があります。

 

   (デリバティブ評価損益、経常利益、及び親会社株主に帰属する当期純利益の推移)

(単位:百万円)

2017年3月期

2018年3月期

2019年3月期

2020年3月期

2021年3月期

期末為替レート(米ドル/円)

112.20

106.27

111.01

108.83

110.72

デリバティブ評価損益

△148

△1,000

1,943

2,585

△1,115

営業利益

5,523

5,591

4,879

5,253

4,085

経常利益

5,634

4,953

7,213

8,123

4,160

親会社株主に帰属する当期純利益

3,766

3,207

4,686

5,044

2,734

(注)期末為替レート出所:みずほ銀行

 

(財政状態の分析)

当連結会計年度末の資産、負債、純資産の状況は次のとおりであります。

(単位:百万円)

前連結会計年度末

当連結会計年度末

増減

総資産

57,090

56,688

△402

負債

15,783

15,977

193

純資産

41,307

40,710

△596

自己資本比率(%)

72.4

71.8

△0.6

 

<資産>

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ402百万円減少の56,688百万円(前連結会計年度は57,090百万円)となりました。

 これは主に銀行借入により現金及び預金は増加(2,123百万円)しましたが、商品在庫の減少(639百万円)、売掛債権の減少(1,205百万円)などによるものです。また、有形・無形固定資産は設備投資と償却等が進んだことにより大きな増減はありませんが、投資その他の資産で為替予約の時価の減少による為替予約(固定資産)2,096百万円を計上したことなどから固定資産は540百万円減少しております。

 現金及び預金は、自己株式の取得と運転資金を目的に、低金利の銀行借入により5,000百万円の資金調達を行いました。

 為替予約(固定資産)は、当連結会計年度末は前連結会計年度末に比べて為替レート(米ドル/円)は108.83円から110.72円と円安になっていますが、一部為替予約残高の見直しを行ったことから為替予約(固定資産)は前連結会計年度末より減少し、投資その他の資産に2,096百万円計上(前連結会計年度は3,330百万円)しております。

 また、今後の成長への原動力として、当連結会計年度の設備投資額は1,017百万円であり、その主な内訳はショールームの改装、岩井流通センターの開発、沖縄営業所の新事務所・ショールーム用地の取得などがあります。

 

   (現金及び預金残高、棚卸資産、設備投資額の推移)

(単位:百万円)

2017年3月期

2018年3月期

2019年3月期

2020年3月期

2021年3月期

現金及び預金残高

6,131

9,047

9,093

11,787

13,911

棚卸資産

3,205

3,248

2,907

3,050

2,411

設備投資金額

4,266

8,318

1,359

961

1,017

 

<負債>

 当連結会計年度末の負債総額は、前連結会計年度末に比べ193百万円増加の15,977百万円(前連結会計年度末は15,783百万円)となりました。これは主に銀行借入5,000百万円により長期借入金が1,458百万円増加した一方で、デリバティブ評価損の計上などの要因により未払法人税等が1,119百万円減少したことなどによるものです。

 なお、長期借入金の増加で有利子負債が増え、DE/レシオ(負債資本倍率)は昨年より増えておりますが、 1倍を下回る水準で安定した財務基盤を維持しております。

 

   (有利子負債、DE/レシオの推移)

(単位:百万円)

2017年3月期

2018年3月期

2019年3月期

2020年3月期

2021年3月期

有利子負債

6,732

9,898

6,812

12,264

13,723

DE/レシオ(倍)

0.22

0.26

0.16

0.30

0.34

 

<純資産>

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ596百万円減少の40,710百万円(前連結会計年度末は41,307百万円)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が1,571百万円増加したこと、及び自己株式の取得により自己株式が2,149百万円増加したことなどによるものです。

 有利子負債の増加などの要因もあり、自己資本比率は71.8%(前連結会計年度は72.4%)となりました。またコロナ禍の影響受けて売上高が前期比19.1%減、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比45.8%減となった結果、ROE(自己資本当期純利益率)は6.7%(前連結会計年度は12.1%)と減少しました。

 

   (利益剰余金、自己株式、ROE(自己資本当期純利益率)の推移)

(単位:百万円)

2017年3月期

2018年3月期

2019年3月期

2020年3月期

2021年3月期

利益剰余金

22,552

24,645

28,127

31,914

33,485

自己株式

△6,449

△3,317

△3,771

△8,246

△10,395

ROE(自己資本当期純利益率)%

12.1

9.1

11.6

12.1

6.7

 

キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。当連結会計年度においては、営業活動によるキャッシュ・フロー5,457百万円に加え、長期借入により5,000百万円を調達し、自己株式取得2,156百万円をはじめ、有形固定資産並びに無形固定資産の取得1,017百万円、長期借入金返済3,541百万円、配当金支払1,161百万円など、所要となる資金に充てております。

 

   (最近5年間における主な資金の増減推移)

(単位:百万円)

2017年3月期

2018年3月期

2019年3月期

2020年3月期

2021年3月期

営業キャッシュ・フローによる収入

5,597

3,481

4,719

4,033

5,457

長期借入による収入

5,750

4,800

7,000

5,000

自己株式の処分による収入

5,815

9

2

長期借入の返済による支出

△1,665

△1,534

△2,986

△1,547

△3,541

有形固定資産の取得による支出

△4,004

△8,086

△1,298

△940

△1,013

配当金の支払いによる支出

△1,506

△1,114

△1,202

△1,257

△1,161

自己株式の取得による支出

△307

△0

△459

△4,488

△2,156

 

 当社グループは、社債発行やファイナンス(自己株式の処分)による資金調達もありますが、現在は資本コストを意識した低金利による銀行借入を中心に資金調達を行っております。

 資金調達の主な目的は設備投資費用の原資が中心となりますが、当連結会計年度は、自己株式取得の原資と運転資金を主な目的として5,000百万円を銀行借入を行いました。

 当社グループは設備投資は成長のための原動力だと考えており、毎年ショールーム施設や物流施設を中心に継続的に投資を行っており、当連結会計年度の設備投資は、東京、大阪を中心としたショールーム施設の改装や岩井流通センターの開発費用、並びに沖縄営業所の事務所・ショールーム用地取得などがあります。

 また、株主還元としては配当及び自己株式取得による総還元性向を意識しながら行っており、当連結会計年度につきましては、借入による資金を原資に自己株式取得2,156百万円(取得株式数は1,602千株)を実施いたしました。この結果、当連結会計年度の総還元性向は121.3%となりました。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

  連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

 

5【研究開発活動】

 特記事項はありません。