第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費や設備投資が持ち直し、企業収益及び雇用・所得環境の改善が続く中で、政府による経済政策や各種政策の効果もあり、緩やかな回復基調で推移しておりましたが、一方で為替相場や株式市場が大きく変動し、先行きが不透明な状況であります。

小売業界におきましては、少子高齢化の急速な進展や労働環境の変化による人員不足、同業他社のほか業態を超えた企業間競争の激化等により、経営環境は厳しさを増しております。

このような経営環境の中、当社グループは、今期の経営方針を「アルビスブランドの確立」とし、更にお客様にご支持いただけるよう各種施策に取組んでまいりました。

営業全般の取組みとして、地元商品の品揃えを強化し、味・品質にこだわった商品の品揃え、少量サイズや簡便性、出来立て商品を最適なタイミングで提供するなど、手軽さと上質を求めるお客様に喜んでいただけるよう品揃えの充実化を図りました。

また、お客様への積極的な情報発信の取組みとして、平成27年8月にホームページのリニューアルを行い、これまでの新聞折込みチラシによるお買得情報に加え、旬の食材情報や献立情報、キャンペーン情報など、よりお客様に魅力ある情報発信に取組んでおります。

さらに、平成27年11月より一部の店舗で電子マネー及び銀聯カード(主に中国人観光客の方が利用している銀行決済カード)の取扱いを開始しました。クレジットカードの利用増加に加え、電子マネーの導入が進むなど、キャッシュレス化のニーズが高まっており、お客様の利便性を一層高めるものとして実施いたしました。

新店につきましては、平成27年4月に石川県羽咋郡へ「羽咋宝達志水店」、平成27年12月に富山県小矢部市へ「小矢部店」を出店いたしました。また、平成27年9月、石川県金沢市に「西南部店」を全面建替えリニューアルオープンいたしました。

「羽咋宝達志水店」は石川県能登地区に位置し、当社において未出店地域でありましたが、能登地方の名産や地元産の食材(いか製品、いしる干し等)を充実させ、また地域の生活習慣に合わせた取組みを実施したことで、地元のお客様より好評を得ております。

「小矢部店」は、富山県と石川県の県境で、平成27年7月にオープンしました「三井アウトレットパーク 北陸小矢部」の近隣に位置しています。当該店舗は、地元のお客様だけでなく、観光客にも喜んでいただけるよう、北陸の名産品を充実させ、電子マネー等の対応、免税対応やお買物サポート通訳などのサービスを充実させました。このような取組みが話題になり、地元のお客様を中心に来店客数は順調に増加しております。

「西南部店」は、買収した旧東京ストアーの老朽化した店舗を建替え、増床のうえ最新の設備に一新しました。新店舗では、近隣のお客様だけでなく、仕事帰りのお客様のニーズに適応した品揃えに取組んだことにより、同店の来店客数は順調に増加しております。

既存店につきましては、平成27年7月に「となみ店」「タピス店」「野々市三納店」、平成27年10月に「内灘店」、平成27年11月に「寺井店」、平成28年3月に「呉羽本郷店」「エスタ店」を改装し、お客様のニーズにあった品揃え、最新の売場づくりに取組んでおります。

業績につきましては、2店舗の出店、1店舗の建替え及び平成26年9月に出店した氷見店が期初から寄与したこと、改装した店舗を中心に既存店の売上が好調に推移したことにより増収となりました。営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、増収の影響や光熱費など諸経費が計画以上に改善されたことにより増益となりました。

この結果、当連結会計年度の業績は、営業収益74,081百万円(前年同期比5.1%増)、営業利益2,262百万円(前年同期比17.6%増)、経常利益2,687百万円(前年同期比20.5%増)及び親会社株主に帰属する当期純利益1,572百万円(前年同期比45.3%増)となりました。

なお、当社グループは、全セグメントに占める「スーパーマーケット事業」の割合が高く、開示情報としての重要性が乏しいことから、セグメント情報の記載を省略しております。

また、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,438百万円減少し、3,648百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、前連結会計年度に比べ167百万円増加し、3,534百万円となりました。

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローの内訳は、税金等調整前当期純利益が2,385百万円、減価償却費1,502百万円、減損損失302百万円、支払債務の増加額231百万円等による資金の増加と、未払消費税等の減少額335百万円、法人税等の支払額772百万円等による資金の減少であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べ1,054百万円増加し、2,832百万円となりました。

当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローの内訳は、有形固定資産の取得による支出3,075百万円、有形固定資産の売却による収入100百万円、敷金及び保証金の差入による支出109百万円等による資金の減少であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、前連結会計年度に比べて1,831百万円増加し、2,139百万円となりました。

当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローの内訳は、長期借入れによる収入1,000百万円による資金の増加と、長期借入金の返済による支出2,632百万円、リース債務の返済による支出160百万円、配当金の支払額346百万円等による資金の減少であります。

2【販売及び仕入の状況】

(1)販売実績

当連結会計年度における販売実績を部門ごとに示すと、次のとおりであります。

部門別

金額(千円)

前年同期比(%)

生鮮食品

36,225,324

105.9

非生鮮食品

36,280,174

104.5

スーパーマーケット部門売上高計

72,505,498

105.2

その他

421,520

99.7

売上高合計

72,927,018

105.2

(注)1.生鮮食品は、青果・海産・精肉・惣菜等を含みます。

2.非生鮮食品は、日配・グロサリー等を含みます。

3.その他は、外販部門売上高等であります。

4.売上高合計には、不動産賃貸収入を含めておりません。

5.金額については、消費税等は含めておりません。

 

 

(2)仕入実績

当連結会計年度における仕入実績を部門ごとに示すと、次のとおりであります。

部門別

金額(千円)

前年同期比(%)

生鮮食品

22,422,262

105.9

非生鮮食品

28,031,006

103.8

スーパーマーケット部門仕入高計

50,453,268

104.7

その他

233,596

101.4

仕入高合計

50,686,865

104.7

(注)1.生鮮食品は、青果・海産・精肉・惣菜等を含みます。

2.非生鮮食品は、日配・グロサリー等を含みます。

3.その他は、外販部門仕入高等であります。

4.惣菜・日配の金額には、原材料仕入高が含まれております。

5.金額については、消費税等は含めておりません。

 

3【対処すべき課題】

当社グループは平成29年3月期から平成31年3月期の3ヶ年の経営方針を「アルビスブランドの確立」としております。接客、商品、サービス、店舗などをお客様起点で見直し、お客様からは、いつまでも、なくてはならない「わたしのお店」として深く信頼いただき、「自分の家」のようにお客様をお迎えする従業員を育て、お客様や従業員、社会、そして未来のためになくてはならない食品スーパーマーケットを目指してまいります。

また、今後の当社の業容拡大を実現するため、店舗、インフラ、人材育成へ積極的に投資を実施し、既存店の収益力の向上、M&Aによる外部成長の取り込み等の各施策により、持続的な成長を実現してまいります。

当社グループは、競争に打ち勝つための強固な企業体質を実現するために次の課題に取り組んでまいります。

①お客様満足度の向上

お客様の声に耳を傾け、魅力あふれるお店で安心してお買物していただけるようにします。

②従業員の活躍と成長を促す仕組み作り

一人ひとりが成長を実感し、高い意欲と向上心を持って活躍できる職場にします。

③成長基盤の構築

店舗を支える業務・物流・情報システムを整備し、着実に成長します。

当社グループは、今後もお客様との信頼を大切に誠実な企業を目指すとともに、これらの課題を推し進め、業容の拡大に取組んでまいります。

 

 

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年6月27日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)食品の安全性について

 当社グループが取り扱う商品は主として食料品であり、安全・安心な商品の調達が出来るよう努めておりますが、社会全般の食の安全に対し信頼感を損ねるような問題が発生した場合、当社グループもその混乱に巻き込まれる可能性があります。

 また、当社グループで製造・販売している惣菜、豆腐類、および生鮮加工品についても、衛生管理上の不注意で食中毒などが発生する可能性があります。品質管理体制には万全を期しておりますが、万一発生した場合は当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(2)競争激化に関するリスク

 当社グループは、地域に密着した食品スーパーマーケットを北陸3県に店舗展開しております。その商圏内において、同業他社の食品スーパーマーケットのほか、コンビニエンスストアやドラッグストアなどの参入が相次いでおり、業種・業態を超えた企業間競争が激化しております。当社グループとしては、競合他社の動向を把握するとともに、お客様のニーズに対応した店作り、売場作りを進めておりますが、今後さらに競合他社の出店が加速した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)法的規制のリスク

 当社グループの事業活動は、食品衛生法、独占禁止法、JAS法、環境・リサイクル関連法規など各種の法令・規制等の適用、行政の許認可等を受けております。当社グループとしては、法令遵守の徹底に努めておりますが、これらの法令に違反する事由が生じた場合や許認可等が取消され又はそれらの更新が認められない場合には、事業活動が制限され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループが行うショッピングセンター及び単独店舗の開発・運営事業は、まちづくり三法による規制を受けることとなります。このうち大規模小売店舗立地法では、売場面積が1千平方メートルを超えることとなる新規出店及び増床について、都市計画、交通、地域環境などの観点から地方自治体による規制が行われるため、申請前の環境調査や出店が環境に与える影響の予測などに一定の時間を要することが想定されます。そのため、出店計画にはこうした法的規制による影響を受ける可能性があります。

 その他、都市計画法の改正により、郊外型の大型商業施設の立地規制が厳格に行われるため、県外流通資本との出店地の獲得競争がますます激化しており、当社グループの出店計画の遅延や出店費用の増加等の影響が懸念されます。

 

(4)固定資産の減損に係る会計基準

 当社グループでは財務の一層の健全化を図るため、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しております。今後、店舗等の収益性が悪化したり、保有資産の市場価格が著しく下落したこと等により減損処理が必要となった場合、当社グループの業績及び財政状況に影響が及ぶ可能性があります。

 

(5)敷金及び保証金が業績に与える影響について

 当社グループは店舗の出店にあたり、敷金及び保証金の差し入れを行っております。当連結会計年度末時点における敷金及び保証金は3,520百万円で、連結純資産18,929百万円の18.6%を占めております。賃借先の倒産等の事由により、敷金及び保証金の全部または一部が回収できなくなった場合には、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)人材育成・確保に係るリスク

  当社グループは直営店舗を積極的に出店することによって事業を拡大したいと考えております。短期間で多店舗の出店を行うためには経験豊かな店長や部門チーフ等を多数確保する必要があるため、新卒者の定期採用のほかに一定のキャリアのある中途入社社員を採用しております。社内においては幹部社員の人材育成に努めていますが、今後計画通りに人材を育成・確保できない場合には業務に支障をきたし当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)自然災害による影響について

 当社グループの店舗は、北陸地方に集中展開しております。このため、大規模地震や風水害などの自然災害が同地方に発生した場合には、多数の店舗が被害を受ける可能性があり、当社グループの事業活動に著しい支障が生じ、財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)金利変動による影響について

 当社グループは継続的に店舗の出店等に係る設備投資を行っております。これらの設備投資資金は主に金融機関からの借入れに依存しており、当連結会計年度末における長期借入金残高(一年内返済予定を含む)は5,739百万円となっております。この長期借入金については、ほぼ全額が固定金利で調達したものであるため金利変動の影響は受けませんが、今後の資金調達において、急激に金利が上昇した場合には当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)個人情報の保護について

 当社グループは、贈答品や販売促進に係わる企画において、申し込みの際の個人情報を一定期間保有しております。これらの個人情報は社内ルールに従って管理を徹底しておりますが、万一個人情報の流出が発生した場合には、当社グループの信用が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 特記事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年6月27日)現在において当社グループが判断したものであります。

 なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

(1)重要な会計方針及び見積もり

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。また、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示並びに報告期間の損益に影響を与える見積もりを行っています。そのうち特に重要なものと考えているのは、固定資産の減損であり、競争による業績悪化や土地の時価が急激に下落した時には減損損失の計上が必要となる場合があります。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

営業収益につきましては、2店舗の出店、1店舗の建替え及び平成26年9月に出店した氷見店が期初から寄与したこと、改装した店舗を中心に既存店の売上が好調に推移したことにより増収となりました。営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、増収の影響や光熱費など諸経費が計画以上に改善されたことにより増益となりました。

この結果、当連結会計年度の業績は、営業収益74,081百万円(前年同期比5.1%増)、営業利益2,262百万円(前年同期比17.6%増)、経常利益2,687百万円(前年同期比20.5%増)及び親会社株主に帰属する当期純利益1,572百万円(前年同期比45.3%増)となりました。

 

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、個人消費の低迷や消費者ニーズの変化、出店に係る法規制、同業又は異業種企業との競争等があります。

お客様に信頼されるスーパーマーケットを目指し、安全・安心な食材を提供するほか、お客様の購買行動に相応した品揃えや接客レベルの向上など、様々な施策を講じております。しかし、景気変動による個人所得の増減、気候変化による食材価格の変動、トレンド、食の安全に対する情報等の外的要因により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、出店地域の選定においては、当該地域の交通、経済環境等に基づいて適切に需要予測を行い、当該市町村の法律等に従って出店を行っております。出店後において、予測していなかった都市整備事業や他企業の出店が近隣で発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

このような要因により各店舗等の収益性が悪化した場合には、減損損失の計上が必要となる場合があります。

 

(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループでは、事業活動のために必要な資金の確保と流動性を維持するために、出店及び改装に必要な設備資金は、営業キャッシュ・フローの範囲内で借入金による資金調達を基本としております。

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は3,648百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,438百万円減少しました。

各キャッシュ・フローの状況につきましては、「1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

(5)経営者の問題認識と今後の方針について

食品小売業界は、ますます競合が激化し、規模・エリアを超えた食品スーパーマーケットによるM&Aや出店攻勢、コンビニエンスストアやドラッグストアなどの異業態からの参入等により、食品小売業の再編が加速すると見込まれます。

 この状況の中、今後の当社の業容拡大を実現するため、店舗、インフラ、人材育成へ積極的に投資を実施し、既存店の収益力の向上、M&Aによる外部成長の取り組み等の各施策により、持続的な成長を実現してまいります。

アルビスグループは、『食を通じて地域の皆様の健康で豊かな生活に貢献します』を企業理念に掲げ、「食」の楽しみや喜びを通じて、健康で豊かな地域社会の実現に貢献してまいります。また、『より新鮮でより美味しく安全な商品をお値打ち価格でお届けします』を経営理念とし、新鮮で美味しく、安全・安心な食材の提供が必要であるという信念に基づき、お客様の期待を裏切ることのない品質と価格を追求してまいります。

今後の方針につきましては、「3 対処すべき課題」に記載しております。