(1)経営方針
当社グループは、『食を通じて地域の皆様の健康で豊かな生活に貢献します』を企業理念に掲げ、「食」の楽しみや喜びを通じて、健康で豊かな地域社会の実現に貢献してまいります。また、『より新鮮でより美味しく安全な商品をお値打ち価格でお届けします』を経営理念とし、新鮮で美味しく、安全・安心な食材の提供が必要であるという信念に基づき、お客さまの期待を裏切ることのない品質と価格を追求してまいります。
(2)経営環境及び経営戦略等
今後のわが国経済は、新型コロナウイルス感染拡大の防止策を講じつつ、社会経済活動のレベルを引上げていく中で徐々に持ち直していくことが期待されますが、一部地域において、まん延防止等重点措置や緊急事態宣言等の感染拡大防止策が継続され、依然として感染の収束と景気の先行きは不透明な状況が続いております。
食品小売業界におきましては、コロナ禍がもたらしたライフスタイルの変化に加え、消費者の節約志向、業種業態を超えた競争の激化、働き方の変化、人員不足等、厳しい経営環境が続くものと予想されます。
このような経営環境を前提として、当社グループの経営戦略は、既存店の収益力の向上、収益力のある店舗の確実な出店、M&Aによる外部成長の取込み等により事業を成長させ、企業価値を向上させることであります。
当社グループは、2021年度(第55期)を最終年度とする「第二次中期経営計画」を公表しておりましたが、経営環境が大きく変化していることを受け、2021年度(第55期)を初年度とする「第三次中期経営計画」を新たに策定し、スタートさせました。
新たな中期経営計画では、「地域一番のお客さま満足の実現」を中期経営方針に掲げ、「お客様の多様なニーズへの対応」「従業員が挑戦できる環境の実現」「業務基盤の活用による生産性の向上」「事業を通じた地域社会の課題解決」を重点施策としております。
特に、コロナ禍による経済の停滞や社会不安の高まりを背景に、生活に身近な食品スーパーマーケットを営む当社が、「事業を通じた地域社会の課題解決」に取り組んでいくことが、お客様からの信頼獲得や従業員の満足度向上につながると認識しております。プラスチックトレーのリサイクル、家庭における消費予定のない食品の寄付を募るフードドライブ、反射材着用を呼びかける交通安全啓蒙活動、需要が落ち込んでいる農水産物の消費促進企画等の活動について、ステークホルダー全体に理解いただけるよう「つなぐアルビス」をコミュニケーションメッセージに掲げ、行政、生産者、従業員等との連携を図り、お客様のご協力も得て、地域社会の課題解決を進めてまいります。
①お客様の多様なニーズへの対応
1)販売戦略
・旬の生鮮品や名物商品等の販売強化
・ニーズの高い主力商品の価格政策
・商品開発の強化
2)デジタルマーケティングの本格化
・スマートフォンを活用したお客様への情報提供
3)新規事業の拡大
・ネットスーパーの開始
②従業員が挑戦できる環境の実現
1)次世代を担うマネジメント層の育成
・問題発見、課題解決型の研修
2)新たな人事制度
・社内公募制度の検討
・カフェテリアプラン導入の検討
③業務基盤の活用による生産性の向上
1)店舗オペレーションの標準化による生産性向上
2)物流体制の最適化とプロセスセンターの活用推進
3)デジタル活用によるコミュニケーションの迅速化と生産性の向上
④事業を通じた地域社会の課題解決
1)コミュニケーションメッセージの設定
・「つなぐアルビス」をコミュニケーションメッセージとして設定
2)地域行政との連携強化
・包括連携協定をはじめとした各種協定の締結(富山県、射水市など)
3)買い物困難者への対応
・移動販売事業の拡大
・高齢者に優しい店舗づくり
4)環境への取組み
・食品ロス削減への取組み
・プラスチック削減
・リサイクル活動への取組み
当社グループは、今後もお客様との信頼を大切に誠実な企業を目指すとともに、事業の成長と新規事業の開発による企業価値の向上に取り組んでまいります。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
①事業上の課題
当社グループの対処すべき事業上の課題は、第三次中期経営計画の基本的施策(「(2)経営環境及び経営戦略等」を参照)にまとめられ、各項目は担当部門の目標へ細分化し、進捗を管理することとしております。
a.お客様の多様なニーズへの対応
当社グループは、食のライフラインを守るため、安心・安全な商品の提供を通じ、お客様に満足していただける店づくりを課題としております。地元の旬の食材を中心に鮮度の高い生鮮食品を提供するとともに、トレンドやお客様のニーズを捉えた惣菜の品揃えを行うことにより、店舗の販売力を高める施策を行っております。また、多様化するお客様のニーズに対して、デジタルマーケティングの活用や新規事業を展開することで対応し、お客様満足度の向上に取り組んでおります。
次年度の新たな取組みとして、お買い物時間の短縮を目的としたネットスーパー事業の開始を予定しております。本事業では、地域の特性を踏まえたうえで、お客様の利便性向上と当社の収益性向上を両立できるビジネスモデルを計画しております。
新店につきましては、福井県福井市に「福井南店」、愛知県名古屋市に「中村二瀬店」、石川県七尾市に「七尾店」の出店を予定しております。特に中部エリア2店舗目の「中村二瀬店」につきましては、愛知県初出店であり、新地域でのアルビスの認知度向上を進め、中部エリアへの店舗拡大を図ってまいります。
b.従業員が挑戦できる環境の実現
競争環境が厳しくなる中で、地域のお客様のニーズに合わせた店づくりが重要な課題となっております。その中心的役割を果たす管理職社員には、次世代を担う経営者候補としてより高い視座を持って課題解決を進めていく能力が求められます。そのような人材を育成するための教育プログラムを実施してまいります。
また、従業員のモチベーションを高め、取組みがより適正に評価されるよう人事制度の改定にも取り組んでおります。
c.業務基盤の活用による生産性の向上
プロセスセンターにおいては、商品供給の安定化と業務の可視化による原価改善に努めており、また、店舗においては、新基幹システムを活用し、業務の効率化と売場の改善、販売計画から売場展開に至る効率的な運用や数値管理の精度向上を図っております。
また、全社的にデジタルを活用することにより、オペレーションの標準化とコミュニケーションの迅速化を推進し、業務の効率化を推進してまいります。
d.SDGs達成への取組み
国連から「持続可能な開発目標(SDGs)」が2015年に公表され、人権の尊重と保護、法令遵守、安全・安心な労働環境、地球環境の保全、適切な情報管理等へ責任をもって取り組むことが企業の社会的使命として求められています。当社グループは、事業活動において社会課題解決と企業価値向上の両立を図り、「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に取り組んでおります。
e.新型コロナウイルス感染症拡大への対応について
新型コロナウイルス感染症が拡大する中、当社グループは、食のライフラインを守るために店舗の営業継続を最優先と捉えております。当社グループで感染者が発生した場合、店舗休業やプロセスセンター生産停止等により商品が提供できず、ライフラインとしての機能を果たせなくなるため、全社で感染症対策を強化しております。新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向け、販売方法、販促方法及び店舗オペレーションを変更し、継続的かつ適切に対応していく方針であります。
②財務上の課題
当社グループでは、事業の成長に必要な資金を安定的に確保するとともに、財務健全性を維持することを財務上の課題としております。店舗の出店及び改装に必要な設備投資は、営業キャッシュ・フローの範囲内に抑えることを原則としており、過度に投資を行い有利子負債が増加しないよう配慮しております。
新型コロナウイルス感染症が当社グループで発生した場合に備えて、事業継続に必要な資金を確保するため、手元資金を厚くするとともに金融機関からの融資枠を確保しております。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、営業収益、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益であります。
第三次中期経営計画において、最終年度であります2024年3月期には、店舗数72店舗、営業収益1,051億円、営業利益26億円、経常利益32億円を計画しております。
また、財務指標として同業他社のROAやROE等を意識しておりますが、プロセスセンターへの先行投資の影響を考慮し、当面は売上高経常利益率3%を目標としております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の判断に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)店舗運営に関するリスク
①食品の安全性について
当社グループは、主として食料品を取り扱っており、安全・安心な商品の調達・製造・販売に努めておりますが、食中毒や社会全般の食の安全に対し信頼感を損ねるような問題等が発生した場合、店舗売上高が減少し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、「より新鮮で より美味しく 安全な商品をお値打ち価格でお届けします」という経営理念の下、食品安全方針を定め、商品調達時の品質確認、店舗での衛生管理の徹底、製造子会社におけるISO規格に基づいた食品安全管理体制の運用等、グループ全体で安全・衛生管理レベルの向上に取り組んでおります。万一食中毒が発生した場合には、お客様の健康を最優先に配慮しつつ保健所と連携し、当該原因調査と再発防止策の策定を速やかに行い、各報告及び従業員への教育を再徹底いたします。
②競争激化について
当社グループは、地域に密着した食品スーパーマーケットを北陸3県及び岐阜県に店舗展開しております。その商圏内において、同業他社の食品スーパーマーケットのほか、コンビニエンスストアやドラッグストアなど異業態の参入が相次いでおり、業種・業態を超えた企業間競争が激化した場合、店舗売上高の減少や競争に係るコストが発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、地元の旬の食材を中心に鮮度の高い生鮮食品を強化し、他社よりも高い競争力を保持するほか、お客様ニーズに即した販売促進を実施することにより、業績の維持・向上を図っております。
③人材育成・確保について
当社グループは、店舗の積極的な出店やM&Aにより事業を成長させる方針であります。店舗の増加に対して人員の確保と人材の育成が不十分な場合、事業成長戦略に支障をきたし、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
出店やM&Aにより増加した店舗を早期に安定軌道へ乗せるためには、専門性の高い人材の確保と、経験豊かな店長や部門チーフ等を育成する必要があります。当社グループは、新卒社員の定期採用、一定のキャリアを有する中途社員の採用等により積極的に人材を確保するとともに、知識・経験の異なる等級別に適正な業務配置と教育研修を通じ、人材育成に努めております。
④コンプライアンスについて
当社グループの事業活動は、食品衛生法、食品表示法、独占禁止法、JAS法、労働基準法及び働き方改革関連法等の法令・規制の適用、行政の許認可等を受けております。これらの法令に違反する事由が生じた場合や許認可等が取り消され又はそれらの更新が認められない場合には、事業活動が制限され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループとしては、コンプライアンスを企業行動指針に定め、定期的に研修を行いコンプライアンスの徹底に努めております。また、社内に法務担当部署とコンプライアンス委員会を設置し、随時コンプライアンスの状況を確認するほか、コンプライアンス違反が発生した場合には、速やかにコンプライアンス委員会を開催し、当該調査報告と再発防止策を講ずるとともに、従業員への教育を再徹底いたします。
⑤個人情報の保護について
当社グループは、お客様へのサービス向上を図るために会員カードを発行し、カード会員の個人情報を保有しております。また、贈答品や販売促進、イベント企画において、申し込みの際の個人情報を一定期間保有しております。万一個人情報の流出が発生した場合、当社グループの信用が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
個人情報の管理につきましては、個人情報保護法に基づき、個人情報に関する規定の整備、個人情報を取り扱う部門の施設環境の確認、従業員への教育等を徹底しております。また、個人情報を保持する機会を減らすために、会員入会時に個人情報を電子化して申込用紙を廃止し、アクセス管理の厳格化等、情報システムのセキュリティ強化を図っております。
⑥情報システムのトラブルについて
当社グループは、自然災害や事故等により情報システムに被害が生じた場合や、不正アクセス等によりシステム障害が生じた場合、業務遂行に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、自然災害や事故等のリスクへの対応として、バックアップ体制を整備するとともに、重要な情報システムの管理については安全性を確認した上で専門業者に業務委託しております。また、不正アクセス等のリスクへの対応として、日常における運用管理を強化するとともに、適切なセキュリティ対策を実施しております。
(2)出店戦略に関するリスク
①出店に関する法的規制について
当社グループは、店舗の積極的な出店により事業を成長させる方針であります。当社グループの単独店舗及びショッピングモールの開発・運営に際しては、関連する法律や条例等の規制を受けることとなります。特に、規制対象となる場所・店舗規模の出店においては、各規制対応に一定期間を要するため、出店手続きが遅延した場合、事業成長の進捗に遅れが生じる可能性があります。
当社グループでは、店舗開発体制の強化を行い、立地条件や商圏分析の調査と合わせて、法規制の内容を詳細に検討し、計画通りに出店するためのリスク管理と進捗管理を適切に実行しております。
②固定資産の減損について
当社グループでは、店舗の収益性が悪化、保有資産の市場価格が著しく下落したこと等により減損処理が必要となった場合、減損損失の計上により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
店舗の収益性が悪化する要因には、出店計画時の需要予測誤りや出店後の競争環境の影響等があり、当社グループでは、当該原因把握を早期に行い、改善計画を策定・実行しております。改善計画の策定時において、各施策を講じても改善が見込めないと判断した場合、回収可能見込額まで固定資産の帳簿価額を減損処理しております。
③敷金及び保証金について
当社グループは、店舗の出店にあたり、敷金及び保証金の差入れを行っております。差入れ先の倒産等により、敷金及び保証金の全部又は一部が回収不能となった場合、貸倒損失の計上により、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、敷金及び保証金の残高が大きい差入れ先について、定期的な財政状態の調査や担保等の保全を行うほか、回収不能額を見積もり貸倒引当金の設定を行っております。
(3)外的要因に関するリスク
①金利変動による影響について
当社グループは、継続的に店舗の出店等に係る設備投資を行っており、主に金融機関から資金調達を行っております。そのため、資金調達において、景気動向、金融政策、海外情勢等により為替相場や海外金利の影響で、急激に金利が上昇した場合、支払利息が多額に計上され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、金利変動リスクを回避するために、長期借入金は店舗に係る設備資金のみとし、金利動向を見ながら有利な条件で調達する方針としております。また、設備投資計画において、有利子負債が過度にならないよう配慮し、金利変動リスクが業績に与える影響を低減しております。
②自然災害による影響について
店舗、本社及びプロセスセンターの各所在地で大規模地震や風水害などの自然災害が発生し、被害を受けた場合、当社グループの事業活動に著しい支障が生じ、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、危機管理マニュアル、防災マニュアル及び事業継続計画を策定し、発生時の経営管理体制、現場でのお客様及び従業員の安全を最優先に確保するための措置、発生後の店舗営業再開に向けたプロセス等を規定しております。また、定期的に避難訓練やモバイルを使用した安全確認テストを実施するなど、災害時の機能不全リスクを低減する取組みを行っております。
③新型コロナウイルス感染症について
当社グループでは、お客様及び従業員の安全を最優先に考え、新型コロナウイルス感染症対策に取り組んでおりますが、店舗、プロセスセンター、本社及び取引先等において感染者が発生し、店舗の営業や商品の供給に支障をきたした場合、また、テナント企業の営業継続が困難となり契約解除・賃料減免等の要請を受けた場合等、店舗売上高や賃貸等不動産収入が減少し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
新型コロナウイルス感染症対策として、店舗では、お客様の安全に配慮し、従業員の健康管理、レジ周りやイートインコーナーにおける3密を回避する措置、各箇所の除菌、営業時間の短縮等の対応を徹底しております。また、本社では、従業員の健康管理、執務場所の分散化、出張や不要不急の外出を原則禁止、社内研修の見直し、商談等をテレビ会議や電話、メール等で行う等の感染症対策を徹底しております。さらに、従業員に感染者等が発生した場合の対応をマニュアル化するとともに、店舗及び従業員の情報を一元管理し、随時モニタリングする体制を構築・運用しております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は次の通りであります。
① 経営成績等
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大する中、輸出やインバウンド消費の減少、緊急事態宣言による社会経済活動の制限等により景気は悪化し、きわめて厳しい状況となりました。緊急事態宣言解除後においては、厳しい状況から持ち直しに向かうことが期待されておりましたが、変異株発生を含めた新型コロナウイルス感染症の再拡大により、先行きが不透明な状況が続いております。
食品小売業界におきましては、外出自粛要請や移動制限等で内食需要が高まる一方、雇用環境の悪化による消費者マインドの低下、EC事業の拡大、業種業態を超えた競争の激化、人件費の上昇等、経営環境はさらに厳しい状況となっております。
このような環境の中、当社グループは、新型コロナウイルス感染拡大防止策を徹底し、食のライフラインを守る役割を最優先と捉え、店舗の営業を継続してまいりました。
また、第二次中期経営計画(第53期~第55期)の2期目として、経営方針「地域に根ざした一番店を創る」を実現するために、「お客様に満足していただける店づくり」「自立して考え行動できる従業員の育成」「バックシステムを活用した生産性の向上と業務改革」の各施策に取り組みました。
お客様に満足していただける店づくりへの取組みとして、お客様のニーズが高い主力商品の販売を強化するとともに、当社がすすめる名物商品の訴求に取り組みました。また、2020年12月から2021年2月にかけて、農林水産省の「令和2年度品目横断的販売促進緊急対策事業」に参画し、全店舗で「生産者応援フェア」を開催して高品質な農水産物の販売を強化しました。
新たな取組みとして、移動販売事業(とくし丸事業)と販売促進ツール「アルビスアプリ」を開始しました。移動販売事業では、当連結会計年度末現在6台の移動販売車が稼動して好評を得ており、自治体やお客様からの要望も高く、今後さらに販売エリアの拡大を計画しております。「アルビスアプリ」では、クーポン、レシピ動画、イベント案内等、お客様に役立つ情報を直接かつタイムリーに提供しており、当連結会計年度末現在約11万件ダウンロードと順調に伸長しており、今後更なる機能拡張を予定しております。
社会貢献活動の取組みとしては、富山市、羽咋市および宝達志水町と「地域見守り活動に関する協定」を締結し、また、富山県および射水市と「包括連携協定」を締結しました。当社は今後も事業を通じて地域の皆様がより安心して生活ができるサービスを提供し、地域の課題を解決してまいります。
新店につきましては、「小松幸町店」の建替えと「さばえ鳥羽店」の新規出店を行いました。既存店につきましては、「田上店」「米島店」「野々市三納店」「アリス店」「大島店」「八尾店(旧オレンジマートモア店)」「いみずの小杉店」「安原中央店」の8店舗の改装を行うとともに、「オレンジマート」で運営していた3店舗の屋号を「アルビス」に変更し、品揃え、サービスを統一しました。加えて、経営環境の急激な変化に対応するため、翌連結会計年度に予定していた複数店舗の改装とレジ機のセミセルフ化等を当連結会計年度に先行して投資することで、お客様の利便性向上とともに店舗の収益力と生産性の向上を図っております。
自立して考え行動できる従業員の育成への取組みとしては、管理職向けにマネジメント研修教育プログラムを実行しました。
生産性向上と業務改革の取組みとしては、プロセスセンターにおいて商品供給の安定化と業務の可視化による原価改善に努めており、また、店舗においては、新基幹システムを活用し、業務の効率化と売場の改善、販売計画から売場展開に至る効率的な運用や数値管理の精度向上を図っております。
以上の結果、当連結会計年度は、各販売施策や内食需要・衛生用品需要の高まりによる売上増加のほか、前期に出店した3店舗と当期に出店した2店舗の売上増加等により、営業収益94,216百万円(前期比7.9%増)となりました。利益面につきましては、売上高の増加およびプロセスセンターの原価改善等により売上総利益が増加しました。一方、人員の増加や従業員への慰労金支給等による人件費の増加、売上増加に伴う販売費や物流費等の増加、感染拡大防止策関連費用の増加、先行投資による費用の増加等がありましたが、売上総利益の増加幅が大きかったことにより、営業利益1,797百万円(前期比65.0%増)、経常利益2,874百万円(前期比87.3%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、遊休資産や店舗等に係る減損損失600百万円を計上したこと等により、1,495百万円(前期比61.0%増)となりました。
なお、当社グループは、全セグメントに占める「スーパーマーケット事業」の割合が高く、開示情報としての重要性が乏しいことから、セグメント情報の記載を省略しております。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ1,646百万円増加し、47,775百万円となりました。
この主な要因は、現金及び預金の増加額1,263百万円、売掛金の増加額325百万円、機械装置及び運搬具(純額)の減少額203百万円、建設仮勘定の減少額175百万円、敷金及び保証金の増加額210百万円、繰延税金資産の増加額246百万円等によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ707百万円増加し19,754百万円となりました。
この主な要因は、1年内返済予定の長期借入金の減少額263百万円、未払法人税等の増加額649百万円、賞与引当金の増加額211百万円、長期借入金の減少額1,150百万円、資産除去債務の増加額246百万円等によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ938百万円増加し、28,021百万円となりました。
この主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益1,495百万円、配当金612百万円等によるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1,263百万円増加し、5,914百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は5,606百万円(前連結会計年度は2,189百万円)となりました。
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローの内訳は、税金等調整前当期純利益が2,274百万円、減価償却費2,078百万円、減損損失600百万円、貸倒引当金の増加額187百万円、賞与引当金の増加額211百万円、支払債務の増加額128百万円、助成金の受取額400百万円等による資金の増加と、売上債権の増加額325百万円、法人税等の支払額416百万円等による資金の減少であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,942百万円(前連結会計年度は2,916百万円)となりました。
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローの内訳は、有形固定資産の取得による支出1,645百万円、敷金及び保証金の差入による支出377百万円等による資金の減少と、敷金及び保証金の回収による収入173百万円等による資金の増加であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は2,399百万円(前連結会計年度は948百万円)となりました。
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローの内訳は、長期借入れによる収入1,200百万円による資金の増加と、長期借入金の返済による支出2,613百万円、リース債務の返済による支出374百万円、配当金の支払額612百万円等による資金の減少であります。
④ 販売及び仕入の実績
a.販売実績
当連結会計年度における販売実績を部門ごとに示すと、次のとおりであります。
|
部門別 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
生鮮食品 |
46,073,374 |
107.5 |
|
非生鮮食品 |
46,724,858 |
108.5 |
|
スーパーマーケット部門売上高計 |
92,798,233 |
108.0 |
|
その他 |
345,906 |
100.6 |
|
売上高合計 |
93,144,140 |
108.0 |
(注)1.生鮮食品は、青果・海産・精肉・惣菜等を含みます。
2.非生鮮食品は、日配・グロサリー等を含みます。
3.その他は、外販部門売上高等であります。
4.売上高合計には、不動産賃貸収入を含めておりません。
5.金額については、消費税等は含めておりません。
b.仕入実績
当連結会計年度における仕入実績を部門ごとに示すと、次のとおりであります。
|
部門別 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
生鮮食品 |
28,455,558 |
106.5 |
|
非生鮮食品 |
34,848,719 |
106.6 |
|
スーパーマーケット部門仕入高計 |
63,304,277 |
106.6 |
|
その他 |
173,491 |
104.0 |
|
仕入高合計 |
63,477,769 |
106.6 |
(注)1.生鮮食品は、青果・海産・精肉・惣菜等を含みます。
2.非生鮮食品は、日配・グロサリー等を含みます。
3.その他は、外販部門仕入高等であります。
4.惣菜・日配の金額には、原材料仕入高が含まれております。
5.金額については、消費税等は含めておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、営業収益94,216百万円(前期比7.9%増)、営業利益1,797百万円(前期比65.0%増)、経常利益2,874百万円(前期比87.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,495百万円(前期比61.0%増)と、前期比増収増益となりました。
営業収益の増収分(6,894百万円)の主な内訳は、既存店の売上高が前期比3,057百万円増加したこと、前期に出店した新店の売上高が前期比2,487百万円増加したこと、当期に出店した新店の売上高が1,559百万円あったこと等であります。
売上が増加した主な要因は、新型コロナウイルス感染症拡大による内食需要・衛生用品需要の高まりに加え、「生産者応援フェア」等の販売促進の取組みにより、生鮮食品の販売が好調だったこと等によるものであります。
営業利益の増益分(708百万円)の主な内訳は、売上総利益が前期比2,650百万円増加したこと、販売費及び一般管理費が前期比1,958百万円増加したこと等であります。
売上総利益の増加は、増収による増加1,979百万円に加え、プロセスセンターの原価改善や売上総利益率の上昇等による増加671百万円が寄与しております。
販売費及び一般管理費は、店舗数の増加や従業員への慰労金の支給等による人件費の増加632百万円、売上増加や「生産者応援フェア」等に伴う販売費の増加171百万円、新店や改装等による設備費の増加266百万円、物流費の増加等による一般管理費の増加887百万円等により増加しております。
経常利益の増益分(1,339百万円)の主な内訳は、営業利益の増加708百万円に加えて、営業外収益の助成金収入600百万円があったこと等であります。助成金収入は、当社が、農林水産省の「令和2年度品目横断的販売促進緊急対策事業」に参画し、全店舗で国内の農水産物の販促企画「生産者応援フェア」を実施したことに対する助成金であります。
特別損失は、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づく減損損失600百万円であります。収益性が悪化している店舗資産や遊休状態となった不動産等について減損処理を行いました。減損処理を行った資産については、将来キャッシュ・フローを向上させるよう引き続き施策を講じてまいります。
経営効率につきましては、ROEは前期3.37%から当期5.43%と上昇しました。この主な要因は、新型コロナウイルス感染症拡大による一時的な売上・利益の増加があったことも一因ですが、プロセスセンターの原価改善や新基幹システム活用による店舗業務の効率化、各販売施策による成果等によるものであります。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの状況
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が前期より増加したことを主要因として営業活動によるキャッシュ・フローが5,606百万円(前連結会計年度は2,189百万円)の収入となりましたが、店舗の出店や改装等により投資活動によるキャッシュ・フローが1,942百万円(前連結会計年度は2,916百万円)の支出となり、借入の返済が進んだこと等により財務活動によるキャッシュ・フローは2,399百万円(前連結会計年度は948百万円)の支出となりました。
この結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末現在は、前連結会計年度末より1,263百万円増加し、5,914百万円となっております。
b. 財務に関する基本的な考え方
当社グループは、事業の成長を重要な戦略として位置づけており、当該基盤となる財務健全性を維持することを基本方針としております。
当社グループは、食品スーパーマーケットを多店舗展開しており、回収した売上金を日々蓄積することにより手元資金の流動性が確保されています。一方で、当該流動性を高め多くの資金を確保するためには、店舗数増加による事業の成長が重要と考え、積極的に店舗へ投資してまいります。
店舗の出店及び改装に必要な設備投資は、営業キャッシュ・フローの範囲内で借入金による資金調達を基本としております。財務健全性に関する具体的な目標指標は設定しておりませんが、当連結会計年度末の総資産借入金比率が13.5%、売上高借入金比率6.9%であり、同業他社と比較して財務健全性は確保されているものと判断しております。
財務基盤の安定化は、安定した株主還元を維持するために重要と考えており、適切な設備投資と資金調達のバランスを保ち、今後も資本コストの低減に努めてまいります。
c. 資金需要の主な内容
当社グループの運転資金の需要は、商品代金、人件費、販売費、設備費、その他店舗経費等であり、日々蓄積している売上金回収額から支払っているため、資金の手元流動性は十分に確保されております。一方で、キャッシュレス比率の高まりによる現金回収の遅れや、納税資金、賞与資金等の一時金の支払いにおいて資金需要が生じております。
また、当社グループは事業の成長のため継続的に出店及び改装に係る設備資金需要が生じております。
新型コロナウイルス感染症を起因とする事業の一部停止が生じる場合には、資金需要が生じる可能性がありますが、現在のところ、当該資金需要は生じておりません。
d. 資金調達
当社グループの事業活動のために必要な資金は、運転資金は内部資金または短期借入金で行い、出店及び改装等の設備資金は、内部資金または長期借入金による資金調達を基本としております。設備資金の調達に際し、金利動向を見ながら有利な条件で調達する方針としております。
また、緊急の資金需要が生じる場合を想定し、複数の金融機関に対して当座貸越契約を締結しております。新型コロナウイルス感染症による資金需要が生じた場合も、金融機関より調達可能である旨の連絡を受けております。
今後の事業拡大に伴う、店舗運営に必要な運転資金、設備資金の調達に関して、問題なく調達可能と認識しております。なお、投資案件によっては、営業キャッシュ・フローを上回る場合も想定されますが、この場合は、財務健全性の維持を優先にし、種々の方法を検討してまいります。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
特記事項はありません。