第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における当社グループを取り巻く経済環境を概観しますと、米国経済は労働需要の改善並びに堅調な住宅販売等に支えられて景気拡大基調で推移し、欧州経済もEU離脱決定後の動向が懸念された英国経済が堅調を維持したことや、各国の低金利政策による個人消費拡大に伴って、全体として緩やかな経済成長が続きました。また、新興国経済は中国経済が小康状態にあるものの、好調な米国経済や安定した資源価格等に支えられて、全体的に堅調に推移しました。

一方わが国経済は、期半ばまで為替市場が円高基調で推移したため輸出関連企業の収益を圧迫することが懸念され、景気の「踊り場」局面が続きました。しかし、米国大統領選挙後から為替市場が円安に転じたため、製造業の設備投資が持ち直すとともに個人消費も緩やかに回復し、不透明ながら景気復活の兆しが見えてまいりました。

このような経済状況の下で、当社グループは自動化・省力化のための設備投資ニーズが続く国内外のスマートフォン、タブレット端末に関連する得意先や、自動車・車載部品関連の得意先はもとより、国内における省人化・自動化のためのIoT(モノのインターネット)需要等による設備投資が久しぶりに復活してきた半導体製造装置関連の得意先等を中心に、全方位での制御機器、FA機器、及び産業機器の積極的な販売を展開してまいりました。

以上の結果、売上高は221億85百万円(前年同期比3.0%減)、営業利益は10億50百万円(前年同期比18.0%減)、経常利益は11億53百万円(前年同期比16.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は7億65百万円(前年同期比14.6%減)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、84億26百万円と前連結会計年度末に比べ10億73百万円(14.6%)の増加となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動により得られた資金は、17億72百万円と前年同期に比べ17億34百万円の増加となりました。資金の主な増加要因は、税金等調整前当期純利益の計上(11億52百万円)や売上債権の減少(10億55百万円)であり、資金の主な減少要因は、未払消費税等の減少(1億11百万円)や法人税等の支払(5億37百万円)であります。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動により使用した資金は、2億37百万円となりました。資金の増加要因は、定期預金の払戻による収入(3億円)であり、資金の主な減少要因は、定期預金の預入による支出(5億円)や無形固定資産の取得による支出(17百万円)であります。
  なお、前年同期につきましては、定期預金の払戻による収入(13億円)などの資金の増加要因と定期預金の預入による支出(3億円)や無形固定資産の取得による支出(12百万円)などの資金の減少要因があったため、9億75百万円の資金流入でありました。

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動により使用した資金は、4億33百万円と前年同期に比べ1億74百万円(67.5%)の増加となりました。資金の減少要因は、配当金の支払額(4億33百万円)であります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

該当事項はありません。

 

(2) 受注実績

受注実績と販売実績との差異は僅少なため、受注実績の記載は省略しております。

 

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

機械工具器具等の販売

22,185,292

△3.0

合計

22,185,292

△3.0

 

(注)  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(4) 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

機械工具器具等の販売

18,941,192

△2.5

合計

18,941,192

△2.5

 

(注)  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

当社の社是には「何事にも無理なく、堅実に、しかも進取、独創、能率的に経営し、信用を第一におく」と謳っています。当社は、その「信用第一主義」の理念を守って、機械工具を取り扱う専門商社として日本の産業界の発展に貢献してまいりました。
  近年、日本経済は激動の時代を迎えており、産業構造も大きく変化しております。産業構造の変化が進展するにつれて、各企業は構造変化に対応するために、自らの変革を求められております。当社は、いかなる経営環境下におきましても経営理念である「信用第一主義」を堅持し、経営の軸足は国内におきつつも、経済のグローバル化並びに市場のニーズの変化に対応する積極的な経営を進めてまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループは、経営戦略の遂行にあたり、投資収益率として最も適切である自己資本当期純利益率(ROE)を重要な経営指標と考えております。いかなる経営環境下でもこの経営指標の達成ができる経営体質の強化をめざしております。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、機械工具を販売する専門商社であります。戦後の激動期には“空気圧機器”販売を中心に展開し、近年では産業の製造現場における省力化・自動化の潜在的需要を先取し、産業用ロボット中心にFA機器に注力するとともに、最近では地球環境にも配慮した商品も提案することで、常に日本の産業界における設備投資効率の向上に貢献する“FAプランナー”としての地位を築いてまいりました。

これからも当社グループは、事業の継続的成長をめざし、“FAプランナー”としての優れた提案力を武器に、他社との差別化を図った付加価値の高い営業展開を進めてまいります。

 

 

(4) 会社の対処すべき課題

世界経済は一時の激動期を脱し明るさを取り戻しつつありますが、今後を見渡しますとトランプ政権後の米国経済の影響、英国のEU離脱後の欧州経済の影響、中国をはじめとするアジア新興国経済の動向、及び頻発する地政学的リスク、さらにはそれら諸要因を受けた原油価格及び為替相場の見通しなど不透明要因は数多く存在し、将来に渡って予断を許さない状況が続くことが想定されます。

当社グループの主要な取引先であるデジタル家電業界、半導体製造装置業界、及び自動車・車載部品業界における生産活動は、世界経済の動向に少なからざる影響を受けます。

当社グループが社会的責任を担う利益創出型企業として存在するためには、どのような経営環境にも適応できる柔軟性の高い組織機能を継続的に強化する必要があります。

当社グループといたしましては、企業行動規範に謳っている「信用第一主義」を貫いて、国内はもとより世界市場における競合他社と差別化された顧客満足度の高い洗練されたサービスを提供するとともに、ガバナンスの効いた経営を行うことで企業価値向上に努めてまいります。

これらを充足するための対処すべき課題は、以下のとおりであります。

① 販売力の強化・拡大

・新たなる成長分野の販路開拓(販路の拡大強化)

・次世代に貢献する有望商品の発掘(ユーザー・ニーズ充足強化)

・海外戦略の強化(グローバル視点での販売戦略)

・ISO14001及びISO9001の継続(環境及び品質管理問題への適応)

・経済のグローバル化に対応できる人材の育成・教育

・感性豊かな人材の確保

② 経営体質の強化

・コンプライアンス教育(ガバナンス教育の継続的強化)

・基幹販売システムの継続的更新(販売及び業務の効率向上)

・コーポレートガバナンス・コードへの継続的対応(コンプライアンス体制の継続的強化)

 

4 【事業等のリスク】

以下には当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しており、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年6月23日)現在において当社が判断したものであります。また、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクの全てを網羅するものではありません。

(1) 経済情勢の変化によるリスクについて

当社グループの得意先は、主としてデジタル機器、半導体、自動車・車載部品、医療機器、精密機器等の業界であります。当社グループはこれらの業界の設備投資向け機械工具等を供給しております。将来、経済情勢の変化によって同業界または得意先の設備投資が激減する事態が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態は少なからざる影響を受ける可能性があります。

 

(2) 信用リスクについて

当社グループは、得意先に対して信用供与を行っており、与信リスクを負っております。債権管理につきましては、取引開始時より、社内ノウハウ及び外部情報等を駆使して与信リスク回避に努めております。しかし、不測の事態により得意先の経営状況が悪化した場合には、保有する債権が回収不能となり、当社グループの経営成績及び財政状態に少なからざる影響を与える可能性があります。

 

(3) カントリーリスクについて

当社グループは、海外において事業活動を行っております。当該事業活動を行う相手国及び当事国における政変や社会的混乱、または予期しない政治・経済の制度変更等が起きた場合、債権の回収が困難になるリスクや事業活動そのものが出来なくなる可能性があり、当該事態が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を与える可能性があります。

 

 

(4) 環境に関するリスクについて

当社グループは、製造業の生産設備に必要となる制御機器、FA機器、産業機器を主軸にした機械工具及び装置を販売する専門商社です。利益創出型企業として、継続的に存在するために地球環境と調和のとれた企業活動の推進に努めています。また、環境に適合した企業活動を行うために、外部認証としてISO14001を取得するとともに、定期的に外部機関の監督を受けることによって、適合性の確保に取り組んでおります。将来、当社グループの事業活動を行った過程で、環境汚染等が発生した場合には、汚染除去費用や損害賠償責任の発生、社会的信用の失墜等が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(5) 情報漏洩に関するリスクについて

当社グループは業務に関連して、多数の情報資産を保有しております。このため、当社グループは情報管理規程を体系的に整備、運用することによって情報漏洩防止を図っており、さらに、全てのシステムに情報漏洩防止を目的としたセキュリティ対策等を講じております。しかし、不測の事態により情報が漏洩した場合には、当社グループは損害賠償責任を負う可能性があります。

 

(6) 法的リスクについて

当社グループの主たる取扱商品である制御機器、FA機器、産業機器等に関する法的規制について、今後改廃または新たな規制が制定されることで、当社グループの事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 人材確保と人材育成に関するリスクについて

近年、産業界の技術革新のスピードは著しく速く、当社グループの所属する機械工具業界における取扱商品も高精度化・多品種となり、それらを取り扱うためには専門的な知識が要求されます。こうした業界のニーズに対応するため、「人材確保」「人材育成」は重要な課題であります。これらの課題をクリアするために、当社は新卒・中途を問わず優秀な人材の確保を図るとともに、社員に対して社内外で各種の研修等を実施することによって、市場環境の変化に対応してまいります。しかし、これらの「人材確保」「人材育成」への対応が遅れた場合、同業他社との競合に劣後して、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 事業上使用する資産に関するリスクについて

当社グループは事業の遂行上、保有する土地・建物等の不動産及び什器備品等の動産を本社及び全国の営業所で使用するだけではなく、リース契約によって使用している資産も多数あり、いずれの資産に対しても最良または最適な状態で十分に活用できるよう、必要な保守管理を行っております。しかし、地震や水害等の自然災害及び感染症の流行等の不測の事故が発生した場合には、財産的な損害ばかりではなく、正常な業務処理や活発な営業活動ができなくなり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについて、経営者は過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5[経理の状況]」の「1[連結財務諸表等]」「(1)[連結財務諸表]」「[注記事項](連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 

(2) 経営成績の分析

当連結会計年度の売上高は、半導体・液晶製造装置、デジタル機器関連の得意先を中心に需要が好調でありましたが、電子・精密機器に関連する得意先の設備需要がやや伸び悩んだため、前年同期比6億95百万円(3.0%)減の221億85百万円となりました。また、売上総利益は前年同期比1億76百万円(5.1%)減の32億75百万円となりました。なお、売上総利益率は0.3ポイント減少し、14.8%となっております。

販売費及び一般管理費においては、前年同期比53百万円(2.4%)増の22億25百万円となり、営業利益は前年同期比2億29百万円(18.0%)減の10億50百万円となりました。

営業外収益は、受取利息や仕入割引の減少などにより前年同期比12百万円(10.6%)減の1億6百万円となり、営業外費用では特記すべき事項はなく、経常利益は前年同期比2億26百万円(16.4%)減の11億53百万円となりました。

以上の結果、税効果会計適用後の法人税等負担額は前年同期比97百万円(20.0%)減の3億87百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比1億30百万円(14.6%)減の7億65百万円となりました。

 

(3) 財政状態の分析

(流動資産)

流動資産は、前連結会計年度末比7億45百万円(4.3%)増の181億40百万円となりましたが、現金及び預金の増加(17億73百万円)と受取手形及び売掛金の減少(10億81百万円)が主な要因となっております。

(固定資産)

固定資産は、前連結会計年度末比2億89百万円(7.0%)減の38億53百万円となりましたが、投資有価証券の増加(2億78百万円)と長期預金の減少(5億円)が主な要因となっております。

(流動負債)

流動負債は、前連結会計年度末比1億18百万円(1.8%)減の66億11百万円となりましたが、電子記録債務の増加(24億94百万円)と支払手形及び買掛金の減少(23億19百万円)が主な要因となっております。

(固定負債)

固定負債は、前連結会計年度末比86百万円(34.3%)増の3億36百万円となりましたが、繰延税金負債の増加(73百万円)が主な要因となっております。

(純資産)

当連結会計年度末の純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上(7億65百万円)による増加と前期決算の剰余金の配当(4億33百万円)による減少などにより、前連結会計年度末と比べ4億89百万円(3.4%)増の150億46百万円となりました。

 

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

「第2 [事業の状況]」の「1 [業績等の概要]」「(2) キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。