(当社グループの報告セグメントは一つのため、セグメント別の記載をしておりません)
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善等の緩やかな回復基調で推移しました。一方で、欧州や米国の政策動向など海外情勢による懸念材料もあり、先行き不透明な状況が続きました。
このような環境のもと、当社グループとしましては、平成27年度よりスタートした中期経営計画「Project -NANA-」に掲げる成長戦略であるeコマース事業、海外事業、新規商材の企画・開拓の推進等の諸施策を主軸とし、各種カタログの発刊、WEBサイトの充実、各種サービスの拡充などによる積極的な営業活動に注力いたしました。
営業面では、「研究用総合機器カタログ」を始め6種類のカタログを発刊しました。中でも介護施設向けには、生活便利品や介護業務用日用品だけでなく、施設においても医療行為が必要になってきた状況にいち早く対応し、当社の強みとなる医療備品まで幅広く揃えた介護・医療用品の総合カタログ「ナビ助」を新たに発刊いたしました。また、専門性の高い商品をスピーディーに検索し、その場でご注文いただけるインターネットサイト「AXEL」においては、カタログに掲載しきれない専門的アイテムを多数掲載し、取扱商品点数を期初約100万点から期末約140万点まで拡大いたしました。
拠点展開としましては、平成28年9月に米国現地法人AS ONE INTERNATIONAL, INC.を設立し、平成29年1月より営業を開始しました。また、中国においては新たに北京に物流センターを設置し、中国華北地区の即納体制を整えました。
財務面では、資産効率などの観点から、保有不動産の用途変更などが生じ、特別損失として土地、建物等の減損損失13億14百万円を計上しました。一方、特別利益として、投資有価証券売却益11億57百万円を計上しました。
この結果、当連結会計年度の連結売上高は559億47百万円(前期比4.4%増)、営業利益は60億93百万円(同4.3%増)、経常利益は63億6百万円(同5.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は42億12百万円(同8.6%増)となりました。
(部門別の状況)
①研究・産業機器部門
研究・産業機器部門のうち、研究用途向けの科学機器分野は、底堅い官民の研究予算を取り込めたことに加え、当社電子カタログを顧客購買システムに直接接続して研究機材を購入いただくeコマース型集中購買への切り替えが徐々に進んだことから売上高は323億55百万円(前期比3.7%増)となりました。
一方、製造現場を対象とする産業機器分野は、クリーンルーム向け消耗品の利用の裾野が広がっていることに加え、局所排気装置等の設備関連品も好調に推移しました。さらに、小口ユーザー向けを主力とするインターネット通販業者向けも伸張し、同分野の売上高は121億70百万円(同8.6%増)となりました。この結果、同部門の売上高は445億26百万円(同5.0%増)となりました。
②病院・介護部門
病院・介護部門につきましては、医療費抑制など医療機関を取巻く厳しい経営環境は続いており、事務備品やワゴン等の耐久性の高い備品関連は買い控えが見られましたが、日々使用する手袋やガーゼ、アルコールカット綿などの消耗品や、脈拍などのバイタルサインの測定機器類は好調に推移しました。また、平成28年11月には、介護施設を対象としたカタログ「ナビ助」を発刊し、販促活動を実施しました。この結果、同部門の売上高は114億21百万円(同2.3%増)となりました。
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ7億56百万円減少し、47億81百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、47億31百万円の資金収入で前連結会計年度に比べ収入が5億72百万円減少いたしました。これは、主として前連結会計年度に比べ減損損失が13億14百万円、投資有価証券売却益が11億34百万円それぞれ増加、棚卸資産の増減額が2億64百万円減少し収入増となった一方、売上債権の増減額が8億19百万円増加し収入減となったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、19億23百万円の資金支出で前連結会計年度に比べ支出が2億58百万円減少いたしました。これは、主として投資有価証券の償還及び売却による収入が79億32百万円増加した一方、投資有価証券の取得による支出が38億30百万円増加し、定期預金の預入による支出が29億19百万円増加、定期預金の払戻による収入が4億61百万円減少、有形固定資産の取得による支出が5億35百万円増加したこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、35億48百万円の資金支出で、前連結会計年度に比べ支出が9億68百万円増加いたしました。これは、主として自己株式の取得による支出が5億84百万円増加し、配当金の支払額が3億16百万円増加したこと等によるものであります。
(当社グループの報告セグメントは一つのため、セグメント別の記載はしておりません)
当連結会計年度の生産実績を部門別に示すと、次のとおりであります。
|
部門 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
|
研究・産業機器部門及び病院・介護部門 |
567,257 |
101.4 |
|
合計 |
567,257 |
101.4 |
(注) 1 金額は販売価格で記載しており、消費税等は含まれておりません。
2 研究・産業機器部門及び病院・介護部門の生産実績は、両部門共通の無塵化洗浄加工商品の生産実績であります。
当連結会計年度の商品仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
|
品目 |
仕入高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
科学機器・装置 |
|
|
|
|
|
汎用科学機器・装置 |
5,030,392 |
104.5 |
|
|
分析、特殊機器・装置 |
6,970,570 |
105.1 |
|
|
物理、物性測定機器・装置 |
3,226,681 |
119.8 |
|
|
実験用設備機器 |
3,050,576 |
100.9 |
|
|
小計 |
18,278,220 |
106.5 |
|
科学器具・消耗品 |
|
|
|
|
|
汎用器具・消耗品 |
9,127,586 |
95.6 |
|
|
半導体関係特殊器具 |
4,071,637 |
100.9 |
|
|
小計 |
13,199,223 |
97.2 |
|
看護・介護用品 |
7,726,525 |
108.6 |
|
|
合計 |
39,203,969 |
103.5 |
|
(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。
該当事項はありません。
① 部門別販売実績
当連結会計年度の販売実績を部門別に示すと、次のとおりであります。
|
部門 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
研究・産業機器部門 |
44,526,386 |
105.0 |
|
病院・介護部門 |
11,421,545 |
102.3 |
|
合計 |
55,947,932 |
104.4 |
(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。
② 品目別販売実績
当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
|
品目 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
|
科学機器・装置 |
|
|
|
|
|
汎用科学機器・装置 |
7,034,535 |
100.5 |
|
|
分析、特殊機器・装置 |
8,860,195 |
103.1 |
|
|
物理、物性測定機器・装置 |
3,683,288 |
110.3 |
|
|
実験用設備機器 |
4,157,258 |
100.8 |
|
|
小計 |
23,735,277 |
103.0 |
|
科学器具・消耗品 |
|
|
|
|
|
汎用器具・消耗品 |
15,016,977 |
101.5 |
|
|
半導体関係特殊器具 |
6,526,038 |
107.7 |
|
|
小計 |
21,543,016 |
103.3 |
|
看護・介護用品 |
10,669,638 |
110.3 |
|
|
合計 |
55,947,932 |
104.4 |
|
(注) 金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、「革新と創造」という経営理念のもとで、「顧客満足度の追求」を徹底することにより業容を拡大し、併せて業務の効率化を推進することによって収益力の強化・企業価値の増大を図ることを経営の基本方針といたしております。
「顧客満足度の追求」につきましては、より多様化するユーザーニーズにきめ細かく対応するために、魅力ある幅広い品揃え、カタログやインターネット等による様々な情報の提供に加え、商品のクイックデリバリーやサポートサービス等、お客様の利便性向上が重要であると考えております。
<目標とする経営指標及び中長期的な会社の経営戦略>
中期経営計画「Project -NANA-」の推進
当社グループは、平成27年度よりスタートした中期経営計画「Project -NANA-」を基本方針とし、平成31年度の達成すべき目標に向け活動していくとともに、その先の将来に向けても成長を続けることができる経営基盤の構築に邁進しております。
[中期経営計画New Action Next ASONE 「Project -NANA-」(平成27年度~平成31年度)]
① 経営ビジョン
「アズワンは、「科学」・「医療」を中心とする専門分野を主な事業領域とし、顧客が必要と
する商品・サービス・情報を提供することで、社会に貢献する企業を目指します」
② 3つの成長戦略
ⅰ.成長への再加速
ⅱ.高収益性の追求
ⅲ.株主価値の最大化
③ 目標とする経営指標
3つの軸となる成長戦略を推進し、3年後の平成31年度において、連結売上高700億円、連結営業利益率13.0%、ROE11.0%を実現することを目標としております。
(2) 経営環境
当社を取り巻く環境としては、以下のような変化が見られます。
ユーザーサイドの発注管理の効率化やコンプライアンスの観点から取引の電子化を求めるニーズが高まってきております。
また、研究開発或いは製造プロセスにおいて機器類の品質を担保するニーズが高まっており、点検・校正などのアフターメンテナンスサービスを求められるケースが増えてきております。
さらに、ユーザー企業のグローバル化はさらに伸展し、進出先の中国から東南アジアへのシフトや、欧米企業とのアライアンスなど多方面への拡大が見られます。
医療業界においては、医療費抑制という国をあげての方向性があり病院の経営環境は引き続き厳しく、病院数、病床数は減少傾向にある一方、クリニックや介護施設は増加傾向にあります。
(3) 対処すべき課題
今般5年計画である「Project -NANA-」の折り返しの年度を迎え、想定どおりの部分や見直しが必要な部分などを踏まえ、この計画の達成を後押しするさらなる施策を「Project -NANA2.0-」に再構築いたしました。従来の既成概念にとらわれていた当社グループのリソースを最大限解放し、枠にとらわれない自由な発想で邁進してまいります。
<eコマース事業の推進>
「Project -NANA-」のスタート以後、紙面に限りのある紙カタログにおいて取扱っていた7万点の商品は、インターネットを最大限に活用することで、取扱商品点数を140万点超に拡大することができました。さらに、商品特性に応じた専門的な絞込検索で瞬時に商品を探し出せる検索システム「AXEL」をリリースし、ワンストップで商品を簡単に探せるサイトとして販売店様やお客様にご愛用いただけるようになりました。さらに、品揃えと掲載情報の充実を図るとともにユーザビリティを追及してまいります。
また、当社の電子カタログをユーザー購買システムに接続することで購買業務等の効率化等を図る集中購買の取扱い、未開拓の小口ユーザー等にリーチするインターネット通販会社向けの取扱いについては、それぞれ二桁の成長率を示し、順調に推移しております。今後もこれらの事業をさらに加速させるべく、集中購買については受け身の体制から攻めの営業に転換し積極的な営業推進を図り、インターネット通販向けも家電通販や食品通販、電材通販など従来の枠を超えて営業開拓してまいります。
<海外事業の推進>
海外事業は、中国を中心として展開してまいりました。当連結会計年度末現在、上海、広州、蘇州、天津、北京、大連を拠点に営業しており、現地法人は1億元企業にまで成長しました。
物流センターは上海1拠点にて運営してまいりましたが、平成28年10月に北京に物流センターを設置し、華北地区のお客様に翌日配送が可能な体制を整えました。今後は、現地販売店のインストアシェアの向上を図るとともに、物流拠点を含めた面の拡大を図り、中国事業のさらなる発展に努めてまいります。
また、「AXEL」の英語版「AXEL_GLOBAL」を理化学機器を中心に掲載点数40万点で平成29年4月にリリースしました。この「AXEL_GLOBAL」を活用し、特に東南アジアに進出している国内販売店の海外拠点に英文eコマースツールとして活用いただき、海外ユーザーの売上獲得につなげてまいります。
米国現地法人は、中国の次を担うグローバル展開を視野に平成28年9月に設立し、平成29年1月より営業を開始しております。当面は、北米のバイオサイエンス機器や試薬等の先端製品の情報を収集し日本へ輸出する調達業務を中心とした役割を担いますが、米国での日本製品の販売も将来の課題であり、取引先の開拓等可能性を検討してまいります。
欧州においては、まだ拠点はありませんが、商品の調達及び販売を視野に入れ、アライアンスを含めた取引先の開拓を図ってまいります。
これにより、アジア、北米、欧州の拡大と深化によりグローバル化を強化し、中期経営計画に掲げた海外事業の計画の達成に向け邁進してまいります。
<新規商材:物販+サービス>
「Project -NANA-」で新たに取り組んだ新規商材としては、オリジナル医療機器や生産現場向けMRO品、試薬などいくつか芽吹き始めたものも出てまいりました。これらを大きく育てていくとともに、さらに深堀りすべき商材分野を開拓してまいります。中でも、品質やトレーサビリティへのニーズが高まっており、機器メンテナンスや校正・修理あるいはレンタルなどのサービスメニューを営業として推進するサービス営業部を発足しました。当社のメインのお客様である研究者の周辺には、研究機材というモノだけでなく、研究を実現するために解決しなければならない課題がたくさんあります。それらの課題の解決策をワンストップで提供できる流通の要となり、本当に無くてはならないパートナーとしての地位を固めてまいります。
<高収益性の追求>
当社グループは、卸でありながら10%以上の営業利益率を維持してまいりましたが、さらなる収益性の向上を目指しております。売上高の成長に加え、独自で開拓した輸入品や自社企画商品を含めたオリジナル商品の企画や販売の強化を図ることで収益性を高めていくとともに、働き方改革を含めた業務の効率化を図り営業利益率の向上に努めてまいります。
物流センターについては、取扱品目の増大と利便性拡大に対応するため保管効率を上げ在庫アイテムを10%増加させることで、サービス向上を図りました。オペレーションについてもマテハンの増設や自動梱包機の導入などにより効率化を推進しております。今後についても、eコマースの拡大に伴い入出荷数の増大、さらなる取扱品目の増大、販売先業種の拡大が見込まれます。そのため、ストックを持たない通過型物流センターシステムやサプライヤーと連携した在庫の可視化などのシステム構築を推進してまいります。また、当社には小ロットの多種多様な専門商品を扱うという手間のかかるオペレーションをビジネスに変えてきた歴史があります。物流についても、業種やお客様毎のオーダーメイド対応が可能な体制を整え、他社とは違った形の土俵を築いていきたいと考えております。
物流関連以外のシステム投資に関しては、インフラとしての「AXEL」をさらに進化させていくとともに、デジタルマーケティングを可能とする各種解析システムの構築を進めてまいります。また、お客様へのサービス向上と社内の働き方改革を後押しできる効率化投資を実施してまいります。
<株主価値の最大化>
当社グループは、資本効率を意識してさらなる成長への積極的な投資を行い、一株当たりの利益を高めてまいります。また、資本コストを意識し、ROE(株主資本利益率)を高めることで、企業価値の向上に努めてまいります。
「革新と創造」という経営理念のもと、常に新しいことにチャレンジし、新しい仕組みを作り出し、中期経営計画「Project -NANA-」を推進することにより、業容を拡大させてまいります。
以下では、有価証券報告書提出日現在において当社が判断した、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、当社グループは当社グループでコントロールできない外部要因や必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断上重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスクの発生を十分に認識した上で、発生を極力回避し、また発生した場合に的確な対応を行うための努力を継続してまいる方針でありますが、当社株式に関する投資判断、当社グループの経営状況及び将来の事業についての判断は、以下の事項及び本書中本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、以下の記載は、当社株式への投資に関連するリスク全てを網羅するものではありません。
(1) 当社グループの事業内容について
当社グループは、各種研究所、研究機関、生産施設、医療施設等において使用される科学機器、備品等の卸売を主たる事業としております。事業の形態といたしましては、国内約10,000拠点の科学機器や医療・介護関連機器の販売店様に対し商品カタログ等を提供し、販売店様がこのカタログをユーザー様に配布して営業を行い、販売店様が当社に注文を出し、当社から販売店様へ商品を届けるカタログ販売の形態が主要な事業であります。
また、商品の仕入れは、約2,800社のメーカー様、商社様から仕入れ、一部商品については、当社ブランドの商品を生産委託しております。このように、当社グループの事業は販売店様、仕入先様等の多くの取引先様の協力によって支えられております。従って、取引先様の経営状況の変化等によって取引先様から協力が得られない事態になった場合は、販売チャンスを逸したり商品の仕入れに支障を来たしたりするなど、当社グループの事業運営に影響を与える可能性があります。
(2) 情報システムについて
当社は、受注から出荷までを一連の情報システムによって運営しております。また、受注は主に販売店様経由で、その約7割がインターネットをはじめとする電磁的方法により注文を受け、受注業務の効率化を図っております。情報システム関連の技術革新は著しく、その変化に適応すべく、当社では継続的に投資を実施しております。また、万一の事態に備え、耐震性等に優れたデータセンターを利用するに加え、重要な設備の冗長化を図り、不正アクセスやコンピュータウィルスを防御するセキュリティー対策も講じております。
しかし、基幹システム、ネットワークの障害及び情報の改ざん・破壊・漏洩等を完全に予防または回避することが困難な場合もあり、万が一かかる事態が生じた場合、当社グループの事業運営に重大な支障を及ぼす可能性があります。
(3) 競合について
科学機器、備品等を取扱う当業界は、大小さまざまなメーカー、商社が激しい競争を行っております。当社グループといたしましても、カタログ及びWEBを通じた幅広い品揃え、「ビーカー1つ」でもすぐに納入できるクイックデリバリー体制の構築及び情報機能強化等を図り、競合他社との差別化に努め、売上の拡大を図っております。しかしながら、競合先も、価格、サービス等それぞれの得意分野を活かした業容拡大を図っており、当社グループが即応できないサービスを提供する競合先が現れる可能性があり、その場合は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 商品について
当社グループは、商社という特性から大半の取扱商品は他社ブランド品でありますが、一部当社グループが輸入した商品及び自社ブランド商品を取扱っております。当社は、国内事業所においてISO9001の認証を取得し、品質マネジメント体制の構築に取り組んでおり、また、製造物責任賠償については、保険に加入しております。しかしながら、予想外のリコールや製造物責任賠償につながるような問題が生じた場合は、この保険が最終的に負担する賠償額を充分にカバーできない場合もあり、多額のコストを発生させ、当社グループの評価に重大な影響を与えることにより売上高を低下させ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 災害や停電について
当社は、埼玉県北葛飾郡、大阪市及び福岡県朝倉市に物流センターを設置しております。これらの施設において災害、停電、その他の中断事象が生じた場合、その影響を完全に防止または軽減できる保証はありません。仮にこれらの施設で地震やその他の操業を中断する事象が発生した場合、商品の出荷能力が著しく低下する可能性があります。また、商品の調達に一部支障が生ずる可能性があります。
(6) 海外展開に潜在するリスクについて
当社グループは、世界30ヶ国以上の国や地域から商品を調達し販売しております。また、中国や米国にて現地法人を設立し営業をしております。これらの海外への事業展開には以下に掲げるようなリスクが内在しております。
① 予想外の法律または規制の変更
② 予期しない不利な政治的または経済的要因の発生
③ 人材の採用と確保の難しさ
④ 未整備の技術インフラが、当社グループの商品やサービスに対する顧客の支持を低下させる可能性
⑤ 為替相場の変動
⑥ テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱
これらにより、商品の供給等に支障が生じた場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
(7) 有価証券等の価格の変動について
当社グループは、他社との事業上の関係等を維持、促進する目的または資産運用の目的で、有価証券等を保有しております。
しかし、かかる有価証券等について、経済環境や金融市場環境の変化等により資産価値が減少し損失を計上した場合、元本・利息の回収が出来なくなった場合等には、当社グループの業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 法的規制等について
当社グループは、事業運営において薬機法、建設業法、計量法、古物営業法、電気用品安全法、食品衛生法、毒物及び劇物取締法、貨物利用運送事業法、倉庫業法、外国為替及び外国貿易法、下請代金遅延等防止法、個人情報保護法、製造物責任法等関係諸法令により様々な法的規制等の適用を受けております。そのため、これらの法的規制等が変更又は新設された場合や当社グループがこれらの法的規制等に抵触した場合、当社グループの事業運営や業績に影響を与える可能性があります。
当連結会計年度において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。
(当社グループの報告セグメントは一つのため、セグメント別の記載はしておりません)
当連結会計年度においては、新商品の開発を中心に研究開発活動のため57百万円を計上いたしました。
なお、当連結会計年度において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(1) 財政状態の分析
① 資産の部
当連結会計年度末の流動資産は、450億83百万円(前連結会計年度末比37億79百万円減)となりました。これは、有価証券が償還により58億円減少したこと等によるものであります。固定資産は、259億3百万円(同51億51百万円増)となりました。これは、投資有価証券が57億43百万円増加したこと等によるものです。
② 負債の部
当連結会計年度末の流動負債は、167億71百万円(前連結会計年度末比7億55百万円増)となりました。これは、主として支払手形及び買掛金が4億47百万円増加したこと、未払法人税等が1億24百万円増加したこと等によるものであります。固定負債は、40億45百万円(同9億38百万円減)となりました。これは、主として長期借入金が9億円減少したこと等によるものであります。以上により、負債合計は208億16百万円(同1億82百万円減)となりました。
③ 純資産の部
当連結会計年度末の純資産は、501億69百万円(前連結会計年度末比15億54百万円増)となりました。これは、主として利益剰余金が22億27百万円増加した一方、純資産の減少要因となる自己株式の買付けにより自己株式が5億86百万円増加したこと等によるものであります。
(2) 経営成績の分析
中長期経営計画等及び目標とする経営指標の進捗状況
前連結会計年度よりスタートした中期経営計画「Project -NANA-」は、成長への再加速、高収益性の追求、株主価値の最大化を3つの成長戦略として掲げておりますが、2年経過し次のような進捗にあります。
① 成長への再加速
平成31年度の連結売上高を700億円にする計画です。平成26年度の連結売上高は520億41百万円で前期比1.7%増にとどまっておりましたが、前連結会計年度の連結売上高は535億76百万円で前期比2.9%増、当連結会計年度の連結売上高は559億47百万円で前期比4.4%増と加速度を増しております。これは、3つの成長の柱として位置付けているeコマース事業、海外事業、新規商材のうち、eコマース事業が順調な成長を見せているためであります。しかしながら、海外事業や新規商材については、計画値に及ばず、当連結会計年度の中期経営計画上の連結売上高目標573億60百万円には到達しておりません。
② 高収益性の追求
平成31年度の営業利益率を13%に向上させる計画です。平成26年度の営業利益率は11.5%でありましたが、前連結会計年度、当連結会計年度とも営業利益率は10.9%という結果でありました。
中期経営計画上は、計画遂行に係る物流設備やITインフラの充実を図るための先行費用を前半の年度で計画していたことから、当連結会計年度の計画営業利益率は10.6%と平成26年度の営業利益率より低い計画であり、コスト削減及び利益率の高いオリジナル商品の充実を図り計画を上回ることが出来ました。また、利益額としても当連結会計年度の中期経営計画上の営業利益は60億90百万円であり、当連結会計年度の営業利益実績は60億93百万円と計画を達成することが出来ました。
③ 株主価値の最大化
平成31年度のROEを11.0%に向上させる計画です。平成26年度のROEは8.8%でありましたが、前連結会計年度は8.2%、当連結会計年度のROEは8.5%という結果でありました。
中期経営計画上は、当連結会計年度の計画は8.7%でありましたが、利益額は計画を上回ったものの自己株式の取得が2年間で5億88百万円にとどまり、未達となりました。
(3) キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ7億56百万円減少し、47億81百万円となりました。