文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針及び経営戦略
当社グループは、「革新と創造」という経営理念のもとで、「顧客満足度の追求」を徹底することにより業容を拡大し、併せて業務の効率化を推進することによって収益力の強化・企業価値の増大を図ることを経営の基本方針といたしております。
「顧客満足度の追求」につきましては、より多様化するユーザーニーズにきめ細かく対応するために、魅力ある幅広い品揃え、カタログやインターネット等による様々な情報の提供に加え、商品のクイックデリバリーやサポートサービス等、お客様の利便性向上が重要であると考えております。
<目標とする経営指標及び中長期的な会社の経営戦略>
中期経営計画「PROJECT -NANA-」の推進
当社グループは、2015年度よりスタートした中期経営計画「PROJECT -NANA-」を基本方針とし、2019年度の達成すべき目標に向け活動していくとともに、その先の将来に向けても成長を続けることができる経営基盤の構築に邁進しております。
[中期経営計画New Action Next AS ONE 「PROJECT -NANA-」(2015年度~2019年度)]
① 経営ビジョン
「アズワンは、「科学」・「医療」を中心とする専門分野を主な事業領域とし、顧客が必要と
する商品・サービス・情報を提供することで、社会に貢献する企業を目指します」
② 3つの目指すべき姿
ⅰ.成長への再加速
ⅱ.高収益性の追求
ⅲ.株主価値の最大化
③ 目標とする経営指標
3つの軸となる成長戦略を推進し、2019年度において、連結売上高700億円、連結営業利益率13.0%、ROE11.0%を実現することを目標としております。
(2) 経営環境
当社を取り巻く環境としては、以下のような変化が見られます。
ユーザーサイドの発注管理の効率化やコンプライアンスの観点から取引の電子化を求めるニーズが高まってきております。
また、研究開発或いは製造プロセスにおいて機器類の品質を担保するニーズが高まっており、点検・校正などのアフターメンテナンスサービスを求められるケースが増えてきております。
さらに、ユーザー企業のグローバル化は伸展し、進出先の中国から東南アジアへのシフトや、欧米企業とのアライアンスなど多方面への拡大が見られます。
医療業界においては、医療費抑制という国をあげての方向性があり病院の経営環境は引き続き厳しく、病院数、病床数は減少傾向にある一方、クリニックや介護施設は増加傾向にあります。
社会構造の変化として、人口の高齢化に伴い労働力人口はマイナスに転じております。また、労働の質という面からは働き方改革という言葉に象徴される効率的な働き方が推奨されております。こうした変化は、例えば物流業界で、人材確保難や労働環境の改善等から配送費等の上昇という形で表出しております。当社グループにおいても、物流費の上昇という形で少なからず影響を受けております。
また、あらゆるものがデジタル化しITを駆使した新しいテクノロジーは、IoTや自動運転という形を代表例として社会に大きな変化をもたらそうとしております。シェアリングエコノミーという言葉に代表される、所有から使用へという流れも、研究プロセスにおける実験機器の所有にこだわるより、機器によるアウトプットのみを求めるという形で当業界においても変化していくことが予想されます。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当社グループは、2015年度よりスタートした中期経営計画「PROJECT -NANA-」を基本方針とし、3つの目指すべき姿として「成長への再加速」「高収益性の追求」「株主価値の最大化」を掲げております。最終年度である2019年度「PROJECT -NANA-」の最終目標に到達すべく、残り1年当社グループのリソースを最大限活用し、目標達成に尽力するとともに、さらに次の中期経営計画に向けた準備を進めてまいります。
2017年度にバージョンアップさせた「PROJECT -NANA2.0-」で挑んだ取り組みが目に見える形で成果を上げ、まさに「成長への再加速」が現実のものとなってきました。2019年度も中期経営計画を上回る意欲的な売上目標を立て、成長を加速させてまいります。
<eコマース事業>
「PROJECT -NANA-」のスタート以後、紙面に限りのある紙カタログにおいて取扱っていた7万点の商品は、インターネットを最大限に活用することで、取扱商品点数を350万点超に拡大することができました。さらに、商品検索システム「AXEL」は、ワンストップで商品を探せるサイトとして販売店様やお客様にご愛用いただけるようになりました。今後は、品揃えの充実を推進するとともに、在庫情報としてサプライヤー様在庫の見える化や、取扱説明書の掲載や写真カットの詳細化など掲載情報の充実等で、他社の追随を許さない利便性を追求してまいります。
また、当社の豊富な品揃えと電子カタログ情報を前提とした電子集中購買システム「ocean」との連携ニーズは高く、大規模ユーザーを中心に拡大を続けております。さらにこの流れを加速させるべく、販売店様が行う集中購買サービスを連携して提供するシステム「Wave」を構築し、サービス提供を開始しました。自社ネットショップ「AXELショップ」やネット通販向けの商品供給と併せ、大規模ユーザーから中規模、小規模ユーザーまであらゆる層のお客様に当社のeコマースを浸透させてまいります。
<海外事業>
海外事業は、中国を中心としつつ、東南アジアや欧米をはじめとする世界各国への輸出にて成長を続けております。中国では、上海、広州、蘇州、北京、大連、瀋陽に拠点展開し、現地に在庫を持ち、中国語のカタログを活用して営業しております。今後も、現地販売店様の開拓及びお取引の深耕、ECの活用、商品の拡充を推進し、中国における総合理化学機器卸としての地位を確立してまいります。
また、当社は海外向けに理化学機器専門の英文eコマースサイトである「AXEL_GLOBAL」を提供しております。提供する商品情報は77万点に及び、英語を中心に15か国語の多言語にて商品検索が可能で、世界中からのお問い合わせにお応えしております。海外販売店様やそのお客様に「AXEL_GLOBAL」を浸透させ活用いただくことで、売上獲得につなげてまいります。
米国現地法人は、北米のバイオサイエンス機器や試薬等の先端製品の情報を収集し、スピーディーに日本へ供給する調達業務で活躍しております。将来の課題として、日本製品の米国での販売も視野に入れ取引先の開拓等に力を入れてまいります。
欧州においては、共同仕入れを行うLLG*との資本提携をしております。欧州理化学商品の調達の効率化を図るとともに、日本製品をLLGの発行するカタログに掲載するほか、30社を超える欧州各地の組合企業との連携を強化する等して、欧州向け輸出の拡大を図ってまいります。
*Lab Logistics Group GmbH
<新規商材>
「PROJECT -NANA-」で新たな領域として取組んだ新規商材は、オリジナル医療機器や生産現場向けMRO品、試薬などの物販と、研究者周りのサービスを強化する取組みを行ない、成長を続けております。なかでもサービスは、機器メンテナンスや校正・修理あるいはレンタル等のメニューの充実を図っております。また、ライフサイエンス研究機関が集積している川崎市殿町地区において、遺伝子解析等の受託を行う「殿町ソリューションリサーチラボ」を開設しております。
当社のメインのお客様である研究者の周辺には、研究機材というモノだけでなく、研究を実現するために解決しなければならない課題がたくさんあります。それら課題の解決策をワンストップで提供できる人とモノと情報のハブとなり、本当に無くてはならないパートナーとしての地位を固めてまいります。
<高収益性の追求>
当社グループは、卸でありながら10%以上の営業利益率を確保し、収益性と経営効率にこだわってまいりました。今後も、柔軟で新しい発想を取り入れ、付加価値の高いサービスやオリジナル商品や新しいビジネスを創造して、収益性と経営効率を追求してまいります。
現在2020年5月稼動予定で、千葉に新たな物流センターを設置(賃借)する計画を進めております。今後の成長を持続させるための能力増強のみならず、夜間に無人でロボットが商品補充を行うなど、最新鋭の設備で最大限の庫内効率化を実現する予定です。
また、ITの導入にも積極的に対応いたします。時代の先端を行くITを柔軟に使いこなすことで、新たな付加価値の創造に取り組んでまいります。そのためにも、システムでできる業務はAI(人工知能)やRPA(業務自動化仮想ロボット)に任せ、マンパワーはよりクリエイティブな分野に振り向けていきます。より付加価値の高い事業を創造するとともに、成長に伴うオペレーションの増加を抑え、収益性と経営効率を高めてまいります。
<株主価値の最大化>
当社グループは、資本効率を意識してさらなる成長への積極的な投資を行い、1株当たりの利益を高めてまいります。また、資本コストを意識し、ROE(株主資本利益率)を高めることで、企業価値の向上に努めてまいります。
「革新と創造」という経営理念のもと、常に新しいことにチャレンジし、新しい仕組みを作り出し、中期経営計画「PROJECT -NANA-」を推進することにより、業容を拡大させてまいります。
以下では、有価証券報告書提出日現在において当社が判断した、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、当社グループは当社グループでコントロールできない外部要因や必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断上重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスクの発生を十分に認識した上で、発生を極力回避し、また発生した場合に的確な対応を行うための努力を継続してまいる方針でありますが、当社株式に関する投資判断、当社グループの経営状況及び将来の事業についての判断は、以下の事項及び本書中本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、以下の記載は、当社株式への投資に関連するリスク全てを網羅するものではありません。
(1) 当社グループの事業内容について
当社グループは、各種研究所、研究機関、生産施設、医療施設等において使用される科学機器、備品等の卸売を主たる事業としております。事業の形態といたしましては、国内約11,000拠点の科学機器や医療・介護関連機器の販売店様に対し商品カタログ等を提供し、販売店様がこのカタログをユーザー様に配布して営業を行い、販売店様が当社に注文を出し、当社から販売店様へ商品を届けるカタログ販売の形態が主要な事業であります。
また、商品の仕入は、当社単体で約3,200社のサプライヤー様から仕入れ、一部商品については、当社ブランドの商品を生産委託しております。このように、当社グループの事業は販売店様、サプライヤー様等の多くの取引先様の協力によって支えられております。従って、取引先様の経営状況の変化等によって取引先様から協力が得られない事態になった場合は、販売チャンスを逸したり商品の仕入に支障を来したりするなど、当社グループの事業運営に影響を与える可能性があります。
(2) 情報システムについて
当社は、受注から出荷までを一連の情報システムによって運営しております。また、受注は主に販売店様経由で、その約7割がインターネットをはじめとする電磁的方法により注文を受け、受注業務の効率化を図っております。情報システム関連の技術革新は著しく、その変化に適応すべく、当社では継続的に投資を実施しております。また、万一の事態に備え、耐震性等に優れたデータセンターを利用することに加え、重要な設備の冗長化を図り、不正アクセスやコンピュータウィルスを防御するセキュリティー対策も講じております。
しかし、基幹システム、ネットワークの障害及び情報の改ざん・破壊・漏洩等を完全に予防または回避することが困難な場合もあり、万が一かかる事態が生じた場合、当社グループの事業運営に重大な支障を及ぼす可能性があります。
(3) 競合について
科学機器、備品等を取扱う当業界は、大小さまざまなメーカー、商社が激しい競争を行っております。当社グループといたしましても、カタログ及びWEBを通じた幅広い品揃え、「ビーカー1つ」でもすぐに納入できるクイックデリバリー体制の構築及び情報機能強化等を図り、競合他社との差別化に努め、売上の拡大を図っております。しかしながら、競合先も、価格、サービス等それぞれの得意分野を活かした業容拡大を図っており、当社グループが即応できないサービスを提供する競合先が現れる可能性があり、その場合は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 商品について
当社グループは、商社という特性から大半の取扱商品は他社ブランド品でありますが、当社グループが輸入した商品及び自社ブランド商品も取扱っております。当社は、国内事業所においてISO9001の認証を取得し、品質マネジメント体制の構築に取り組んでおり、また、製造物責任賠償については、保険に加入しております。しかしながら、予想外のリコールや製造物責任賠償につながるような問題が生じた場合は、この保険が最終的に負担する賠償額を充分にカバーできない場合もあり、多額のコストを発生させ、当社グループの評価に重大な影響を与えることにより売上高を低下させ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 災害や停電について
当社は、埼玉県北葛飾郡、大阪市及び福岡県朝倉市に物流センターを設置しております。これらの施設において災害、停電、その他の中断事象が生じた場合、その影響を完全に防止または軽減できる保証はありません。仮にこれらの施設で地震やその他の操業を中断する事象が発生した場合、商品の出荷能力が著しく低下する可能性があります。また、商品の調達に一部支障が生ずる可能性があります。
(6) 海外展開に潜在するリスクについて
当社グループは、世界30ヶ国以上の国や地域から商品を調達し販売しております。また、中国や米国にて現地法人を設立し営業をしております。これらの海外への事業展開には以下に掲げるようなリスクが内在しております。
① 予期しない法律または規制の変更
② 予期しない不利な政治的または経済的要因の発生
③ 人材の採用と確保の難しさ
④ 未整備の技術インフラが、当社グループの商品やサービスに対する顧客の支持を低下させる可能性
⑤ 為替相場の変動
⑥ テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱
これらにより、商品の供給等に支障が生じた場合、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。
(7) 有価証券等の価格の変動について
当社グループは、他社との事業上の関係等を維持、促進する目的または資産運用の目的で、有価証券等を保有しております。
しかし、かかる有価証券等について、経済環境や金融市場環境の変化等により資産価値が減少し損失を計上した場合、元本・利息の回収ができなくなった場合等には、当社グループの業績または財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 法的規制等について
当社グループは、事業運営において薬機法、建設業法、計量法、古物営業法、電気用品安全法、食品衛生法、毒物及び劇物取締法、貨物利用運送事業法、倉庫業法、外国為替及び外国貿易法、下請代金遅延等防止法、個人情報保護法、製造物責任法等関係諸法令により様々な法的規制等の適用を受けております。そのため、これらの法的規制等が変更又は新設された場合や当社グループがこれらの法的規制等に抵触した場合、当社グループの事業運営や業績に影響を与える可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況は次のとおりであります。
なお、当社グループは、主として機器・備品・消耗品等を卸売形態で販売する事業を営んでおります。この他、WEB購買代行事業がありますが、重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略しております。このため報告セグメントは一つのため、セグメント別の記載を省略しております。
①財政状態及び経営成績の状況
イ.財政状態の状況
(資産の部)
当連結会計年度末の流動資産は、474億65百万円(前連結会計年度末比24億51百万円減)となりました。これは主として一年以内に償還期限を迎える有価証券の償還により有価証券が22億円減少したこと等によるものです。
固定資産は、313億8百万円(同33億93百万円増)となりました。これは主として投資有価証券が31億61百万円増加したこと等によるものです。
(負債の部)
当連結会計年度末の流動負債は、227億48百万円(前連結会計年度末比12億44百万円増)となりました。これは、主として支払手形及び買掛金が4億97百万円増加したこと、未払法人税等が3億51百万円増加したこと等によるものであります。
固定負債は、27億73百万円(同10億87百万円減)となりました。これは、主として長期借入金が9億円減少したこと、繰延税金負債が2億70百万円減少したこと等によるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産は、532億52百万円(前連結会計年度末比7億84百万円増)となりました。これは、主として株式会社トライアンフ・ニジュウイチ(以下「トライアンフ21」という)の完全子会社化に伴い資本剰余金が11億31百万円減少したこと、非支配株主持分が2億71百万円減少したこと、その他有価証券評価差額金が5億4百万円減少したこと、一方で利益剰余金が26億82百万円増加したこと等によるものであります。
ロ.経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、記録的な台風や地震などの自然災害の影響を受けながらも、引き続き堅調な企業収益や雇用情勢により、全体としては緩やかな回復基調で推移しました。一方で、年度後半には一部に貿易摩擦や中国経済の失速による経済の下振れリスクなど不安要素が見られ始め、先行き不透明な状況が続きました。
このような環境のもと、当社グループとしましては、2015年度よりスタートした中期経営計画「PROJECT -NANA-」(以下「中計」という)に掲げる3つの成長戦略である「eコマース事業」、「海外事業」、「新規商材」等の諸施策を主軸とし、商材の拡充、WEBサイトの充実、各種サービスの拡充などによる積極的な営業活動に注力いたしました。
上記3つの成長戦略については、経営資源を集中的に投入した結果、それぞれ売上高がeコマース事業107億95百万円(前期比27.9%増)、海外事業39億73百万円(同25.4%増)、新規商材29億97百万円(同40.2%増)となり、合計で177億66百万円(同29.2%増)と全社の成長を大きく牽引する柱となりました。特に、eコマース事業については、当社電子カタログを顧客購買システムに直接組み込んで商材を購入いただくeコマース型集中購買の対象先が増加し、158社(同23社増)となりました。ネット通販業者向け売上高も堅調に推移し、両チャネルを合わせたeコマース事業は、中計の最終年度の目標値110億円に近い実績を1年前倒しで実現しました。
(中期経営計画売上施策の進捗状況)
中期経営計画で掲げる売上促進3施策は以下のとおり伸張しました。
商品展開としては、研究用総合機器カタログや産業用研究機器カタログ(以下併せて「総合カタログ」という)をはじめ6種類のカタログを発刊し、プライベートブランド商品を含めた新商品を多数投入したほか、総合カタログでは研究用機器のレンタル商品のページも設け、シェアリングエコノミーに対応したサービス事業の強化も図りました。また、WEBサイトや電子カタログでの商材の拡充を図り、トータルでの取扱点数は、前期末の約200万点から約350万点超へと大幅に増加しました。紙カタログに拘らない取扱点数の拡充策は、売上高の底上げに少なからず貢献しました。
グループ展開としましては、当連結会計年度より2018年3月に子会社化したトライアンフ21の損益を連結しました。なお、理化学機器の輸入販売及びプラスチック製容器の製造販売を行う子会社ニッコー・ハンセン株式会社の理化学機器輸入販売事業を2019年4月1日付で当社が譲受し、グループ内の輸入品取り扱いを一本化しました。
これらの結果、当連結会計年度の連結売上高は667億33百万円(前期比9.5%増)、営業利益は75億62百万円(同14.6%増)、経常利益は77億51百万円(同13.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は52億64百万円(同12.4%増)となりました。
また、ROEは10.0%となり前年度の9.2%から向上し、中計で掲げる目標である11.0%に一歩前進しました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ2億65百万円増加し、68億16百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、57億91百万円の資金収入で、前連結会計年度に比べ収入が27億54百万円増加いたしました。これは、主として前連結会計年度に比べ売上債権の増減額が14億11百万円減少し収入増となったこと、税金等調整前当期純利益が9億7百万円増加したこと及びたな卸資産の増減額が3億93百万円減少し収入増となったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、4億48百万円の資金支出(前連結会計年度は33億54百万円の資金収入)となりました。これは、主として定期預金の払戻しによる収入が32億49百万円減少したこと、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入が13億円減少したこと等によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、50億51百万円の資金支出で、前連結会計年度に比べ支出が4億25百万円増加いたしました。これは、主として自己株式の取得による支出が22億23百万円減少した一方、トライアンフ21の完全子会社化に伴い連結範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出が13億67百万円発生したこと及び配当金の支払額が4億47百万円増加したこと等によるものであります。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
a.各指標の算出方法は以下のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
b.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
c.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(期末自己株式数控除後)により算出しております。
d.営業キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
e.利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
f.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
g.「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を2019年3月期の期首から適用しており、2018年3月期に係る指標については、当該会計基準等を遡って適用した後の指標となっております。
③生産、受注及び販売の状況
当社グループは、主として機器・備品・消耗品等を卸売形態で販売する事業を営んでおります。この他、WEB購買代行事業がありますが、重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略しております。このため報告セグメントは一つのため、セグメント別の記載を省略しております。売上高における生産実績、部門別販売実績、品目別販売実績は以下のとおりです。
イ.生産実績
当連結会計年度の生産実績は、無塵化洗浄加工商品の生産実績であり、6億85百万円(前期比16.2%増)となりました。
ロ.受注実績
当社グループの事業内容は、当日出荷を基本とする事業の性格上、受注実績と販売実績に特筆すべき差が生じないため、当該記載を省略しております。
ハ.部門別販売実績
当連結会計年度の販売実績を部門別に示すと、次のとおりであります。
(注)1 金額には、消費税等は含まれておりません。
2 その他は株式会社トライアンフ・ニジュウイチのシステム利用料売上であります。
a.研究・産業機器部門
研究・産業機器部門では、2018年11月に頁数3,300頁超、掲載点数約75,000点(従来比約1.5倍)となる研究用の総合カタログを発刊し、新商品を大量に掲載した、他に類を見ない豊富な品揃えのカタログへと刷新しました。
科学機器分野では、堅調な景気動向を背景とした国内における民間企業からの引き合いが好調だったほか、eコマース型集中購買や、紙カタログに掲載していないWEB掲載商品の売上も拡大し、増収に寄与しました。これらにより、当分野の売上高は389億17百万円(前期比10.3%増)となりました。また、製造現場を対象とする産業機器分野は、民間メーカー向け実験設備やMROサプライ品が堅調に推移しました。販売チャネルとしては、産業系のインターネット通販向けが引き続き伸張し、売上に寄与しました。これらにより、当分野の売上高は147億27百万円(同7.9%増)となりました。
この結果、当部門の売上高合計は536億45百万円(同9.6%増)となりました。
b.病院・介護部門
病院・介護部門では、2017年11月に更新した医療用総合カタログや、3年連続で更新している介護施設向けカタログにて品揃えの拡大を図った効果もあり、処置・手術用の器具消耗品や介護・リハビリ用品等が伸張したほか、全般的に堅調に推移しました。インターネット通販向けも寄与し、当部門の売上高は126億62百万円(同5.4%増)となりました。
c.その他
当連結会計年度より損益を連結した子会社のトライアンフ21は、独自の「OffSide」システムによる理化学機器・消耗品等のWEB購買代行サービスを行っており、そのシステム利用料としての売上高は4億25百万円となりました。
なお、トライアンフ21については、2018年3月に51%、同年8月に49%の株式を取得し完全子会社化しております。
ニ.品目別販売実績
当連結会計年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
(注)1 金額には、消費税等は含まれておりません。
2 その他は株式会社トライアンフ・ニジュウイチのシステム利用料売上であります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、当社グループは、主として機器・備品・消耗品等を卸売形態で販売する事業を営んでおります。この他、WEB購買代行事業がありますが、重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略しております。このため報告セグメントは一つのため、セグメント別の記載を省略しております。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在にて判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たっては、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行わなければなりません。これらの見積りについては過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果と異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.当社グループの当連結会計年度の経営成績
当社グループの当連結会計年度の経営成績は「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。中計を2015年4月にスタートさせ、特に「成長への再加速」に重点を置き取り組んでまいりました。売上高につきましては2015年度2.9%増、2016年度4.4%増、2017年度9.0%増と徐々に成長率を引上げ、当連結会計年度には9.5%増と目に見える形で成果が挙がってきております。営業利益につきましても、2015年度は2.4%減と先行投資で微減でスタートしましたが、2016年度4.3%増、2017年度8.3%増、当連結会計年度14.6%増と増益率も加速してまいりました。
5年計画である中計で掲げた取組みが、成果に繋がってきている証左であり、現在の取り組みを引き続き推し進めていく所存です。
b.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
研究・産業機器部門においては、大学や公的研究機関の予算執行状況、民間企業の研究開発動向、民間企業の設備投資・生産動向等の影響を受けます。当連結会計年度においては、科学機器分野が前期比10.3%増と大幅に伸張したことに見られるように、科学機器分野も含めて、民間企業の旺盛な需要に当社グループ全体の仕組み(膨大な品揃え、バラ売り、当日発送、システム連携等)でお応えできたことが増収の要因と考えております。
また、企業間購買においてeコマース型の集中購買という購買形態が台頭してきております。他に類を見ない研究機器の品揃え量とシステムを持ち合わせる当社は、研究機器の集中購買での提供については大きな強みを有しており、集中購買を導入する企業・団体が増えることが、当社の経営成績にプラスに働きます。当連結会計年度においても、当社の集中購買システムとの新規連携先を23社増やすことができたことが、売上伸張の一つの要因と考えております。
病院・介護部門においては、医療機関の設備投資・医療用品の購買動向等の影響を受けます。超高齢化社会の到来に伴い持続可能な社会保障制度を確立するために、医療制度の改革や医療費の抑制などが国家的課題となっており、医療機関を取り巻く厳しい経営環境が続いています。こうした環境の中、如何にお客様の求める品揃えをご提供できるかが当社の経営成績を左右する要素になると考えております。
なお、上記の他、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。
c.当社グループの資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入並びに販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、情報機器や物流機器等の設備投資、ソフトウエア投資、M&A等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することが重要と考えております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資等に関しては自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。
2020年度に千葉市において15,000坪超の物流センターの設置(賃貸)を計画しております。設備投資は約48億円を予定しており、自己資金若しくは借入による調達を検討しております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務等を含む有利子負債残高は23億15百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び預金の残高は127億6百万円となっております。
d.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断する客観的な指標等
当社グループは中計を策定し、公表しており、売上高、営業利益率、ROEの3項目を指標目標としております。同計画(2015年4月~2020年3月)の4年目である当連結会計年度の達成状況は以下のとおりです。
売上高は中計比30億13百万円増(同4.7%増)となりました。これは中計の成長戦略の一つであるeコマース事業が前期比23億円増の107億円となり、中計を1年前倒しで最終年度の目標110億円に近い売上高まで伸張したことや、品揃えを350万点まで増やし、紙のカタログに掲載せずWEBサイトのみで紹介する商品が売上を伸ばしていること等が主な要因となります。営業利益は、人件費や物流費等が中計策定時の想定を上回って推移しているものの、売上高の伸張や粗利益率の改善等により同43百万円増(同0.6%増)となりました。この結果、営業利益率は同0.5ポイント減となりました。
また、ROEは10.0%(同0.2ポイント増)となりました。
当連結会計年度は3つの目標のうち、売上高及びROEを達成し営業利益率が未達となっております。中計最終年度の営業利益率目標は13.0%であり、人件費や物流コストの上昇が続いている環境下、厳しい目標となっております。しかしながら、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載した課題に取組みつつ、売上高のさらなる伸張、原価改善、経費削減に取り組み、中計最終年度の売上高目標700億円に対する13.0%に相当する営業利益額については到達できるよう邁進してまいります。
当連結会計年度において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。
(当社グループは、主として機器・備品・消耗品等を卸売形態で販売する事業を営んでおります。この他、WEB購買代行事業がありますが、重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略しております。このため報告セグメントは一つのため、セグメント別の記載を省略しております。)
当連結会計年度においては、新商品の開発を中心に研究開発活動のため
なお、当連結会計年度において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。