(1)業績
当事業年度におけるわが国経済は、平成29年1月に就任したドナルド・トランプアメリカ大統領の次々と打ち
出される政策により、世界の為替相場並びに株式市場は翻弄されました。EU、中国や新興国の経済に、陰りが
見え出す一方、原油、穀物の価格が上昇するなど、一段と先行き不透明な状況が続くと予想されます。慢性的な
人手不足は、働き方改革と併せて、物流費、人件費等の高騰を招き、企業の業績は更に厳しいものになりました。
また、円高により輸出企業の業績も大きく影響を受けました。明るい話題としては、昨年の訪日外国人は
約2,400万人と過去最高を記録し、ホテル、観光地では、その恩恵に浴しました。
当社の主要取引先であります外食業界におきましても、一部の業態(ファーストフードや焼肉業態等)では
前年に比べ売上の回復も見られましたが、消費者の可処分所得の減少は、節約志向に繋がり、低価格化へと、
より厳しい競争を余儀なくされています。特に、若者のアルコール離れにより、居酒屋、パブでは前年同期と
比較し、苦戦を強いられました。
このような経済環境の下、当社は長期的目標であります「いい会社をつくろう」を目指し、平成28年4月より、
第三次3ヶ年中期経営計画「変革!Grow&Challenge」を実行しております。初年度の当期は、
基本方針として新たに「安心・安全の徹底」「利益創出」「人財の育成」を掲げ、全社を挙げて計画達成に向けて
取組みました。
営業政策としましては、好調分野であるヘルスケアフード事業の年間売上は、前年比122.5%の129億円となり
ました。4ヶ所で開催した「やさしいメニュー」セミナー&提案会や、各事業所におけるプレゼンテーションの
成果が現れました。平成28年8月から9月には秋季提案会を、また、平成29年1月から3月には、春季提案会を
それぞれ15会場で開催し、約14千名のお客様に来場をいただきました。
新規のお客様も多数来場され、お取引のきっかけにも繋がりました。出展メーカー様の協力を得て、新商品や
新メニューの導入に努め、成果の見える化を実現いたしました。また、既存のお客様との取組みを更に深化させ、
並行して新規得意先開拓に努力いたしました。
恒例の第10回大感謝セールは、平成28年12月から平成29年1月まで実施し、お客様に1年分の感謝の気持ちを
こめて、利益を還元いたしました。
拠点政策としましては、平成28年10月に厚木営業所、静岡営業所、福井営業所、松山営業所、11月に
東大阪営業所、平成29年1月に神戸支店の6ヶ所をそれぞれ新築移転いたしました。
第58期には、浜松営業所の増築、三重営業所、京都支店、奈良営業所、長崎営業所等を新築移転する予定で
あります。
平成29年3月末現在では、全国46事業所(11支店、33営業所、サンプラザ2店(業務用食品スーパー))と
前期末と同数であります。
更に、物流業務(倉庫内作業)の精度向上とスピードアップを図るために、「ボイスシステム(音声による
入出庫作業と在庫管理システム)」を3月末には、郡山営業所、高崎営業所、沖縄営業所、サンプラザを除く
全41ヶ所に導入を完了し、物流品質の改善に努めております。
配送用車両の安全運転と燃費向上を目指して導入しました「無事故プログラムDR
(DRIVE RECORDER)」は、全車両約400台に設置し、安全運転に努めております。
以上の結果、当期の業績につきましては、売上高915億9百万円(前期比5.0%増)、営業利益8億27百万円
(前期比5.9%減)、経常利益9億32百万円(前期比1.4%減)、当期純利益4億15百万円(前期比26.1%減)と
増収減益となりました。
なお、当社は食品卸売事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2)キャッシュ・フローの状況
当期末における現金及び現金同等物は40億2百万円(前期比25.7%減)となり、前期末と比較して
13億80百万円減少いたしました。
各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金収支は、8億93百万円の収入(前期は3億59百万円の収入)となりました。
これは、税引前当期純利益が6億7百万円であったこと、仕入債務の増加が4億38百万円であったこと、
減価償却費が3億53百万円であったことに対し、売上債権の増加が3億81百万円であったこと、法人税等の支払額
が4億17百万円であったことが主たる要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金収支は、20億4百万円の支出(前期は2億20百万円の支出)となりました。
これは、定期預金の預入による支出が18億10百万円であったこと、有形固定資産の取得による支出が
16億23百万円であったこと、敷金及び保証金の差入による支出が4億82百万円であったことに対し、定期預金の
払戻による収入が19億10百万円であったことが主たる要因であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金収支は、2億70百万円の支出(前期は2億69百万円の支出)となりました。
これは、配当金の支払が1億63百万円であったこと、リース債務の返済による支出が1億6百万円であったこと
が主たる要因であります。
当社は、食品卸売事業の単一セグメントであるため、生産、受注及び販売の実績については
セグメント情報を記載しておりません。
(1)商品別売上高
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商品別 |
第57期 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
|
|
金額(千円) |
前期比(%) |
|
|
常温食品 |
34,416,686 |
104.8 |
|
冷蔵食品 |
8,126,034 |
101.4 |
|
冷凍食品 |
46,523,380 |
105.9 |
|
酒類 |
805,282 |
101.5 |
|
非食品 |
1,638,018 |
103.8 |
|
合計 |
91,509,402 |
105.0 |
(注)1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
2 地域別売上高は、次のとおりであります。
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地域別 |
第57期 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
|
|
金額(千円) |
前期比(%) |
|
|
東北・北海道地区 |
2,568,936 |
99.8 |
|
関東・甲信越地区 |
28,179,994 |
104.3 |
|
東海地区 |
7,934,849 |
100.1 |
|
近畿地区 |
37,377,395 |
107.3 |
|
中国・四国地区 |
9,261,341 |
105.3 |
|
九州・沖縄地区 |
6,186,885 |
103.2 |
|
合計 |
91,509,402 |
105.0 |
(2)商品別仕入高
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商品別 |
第57期 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
|
|
金額(千円) |
前期比(%) |
|
|
常温食品 |
29,507,630 |
104.9 |
|
冷蔵食品 |
6,791,009 |
100.4 |
|
冷凍食品 |
39,059,903 |
104.9 |
|
酒類 |
680,647 |
101.1 |
|
非食品 |
1,307,153 |
106.4 |
|
合計 |
77,346,344 |
104.5 |
(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、昭和22年の創業以来、業務用食品卸売業を本業として、主に外食産業の発展に寄与することを
使命としてまいりました。
また、食の市場の変化に対応するために、給食や中食の分野、その中でも特にヘルスケアフード事業分野へ、
販路を広め事業の拡大を推し進めてまいりました。
経営の基本は、当社の経営理念(下記ご参照)に示しておりますとおり、顧客第一主義の考えを基軸とし、
存在感のある企業となり、顧客の発展とともに成長し続けることであります。
企業は、安定した業績を継続することによって、株主はもとより、社員・取引先・その他多くの関係先のご満足を
得られるものであると確信しております。
なお、社会経済の環境変化はめまぐるしく、顧客のニーズも多様化し、複雑化してまいりますが、常に適確で
誠意のある対応を心がけ、経営資源を最大限に有効活用する所存であります。
【当社の経営理念】
「私達は、自己の能力を啓発し、奉仕と感謝の心をもって
取引先にとってなくてはならない存在となり、
社員の幸福と企業の安定成長をはかり、
社会と食文化の発展に貢献する」
(2)目標とする経営指標
(3)中長期的な会社の経営戦略に包括して記載しております。
(3)中長期的な会社の経営戦略
当社は長期ビジョン「いい会社をつくろう」を標榜し、中期経営計画におけるスローガン
“「変革! Grow&Challenge」 1.営業利益率1% 2.当事者意識⇒挑戦意欲⇒達成感
3.チーム(一致団結)の実現”に向け、次の主要な戦略により、業容の拡大と社内構造改革に邁進して
まいります。
①人材開発の強化
・戦略的な採用方針、定期採用及び適正人員配置、専門職・技術職の採用
・人事異動による事業所活性化及び異動に対応できる組織体制の構築と人材育成
・社員研修の充実
②新しいビジネスモデルの構築
・中長期・全社視点に立った事業所の新設、統廃合計画
・事業所運営及び営業体制の見直しによる物流効率化、ローコスト経営の推進、営業力強化の実現
・事業所の地場企業フォロー強化及び安定的な売上・利益確保
③物流戦略(業務の効率化及び物流品質の向上)
・事業所の庫内運営効率化、ボイスシステムによる入出庫精度の向上及び業務の標準化
・物流品質の向上、物流クレームの撲滅(欠品・遅配・誤配・解凍・賞味期限切れ納品等)
・委託先管理(契約、委託業務管理)の強化
・受注業務の集約及び効率化を図るため、EDI化の推進
④ヘルスケアフード事業の拡充
・病院及び高齢者施設の販路拡大
・病院及び高齢者施設向けPB商品の開発
(4)会社の対処すべき課題
①経営環境への対応
農産物・畜産物・水産物については、慢性的な需給逼迫と為替の変動により、今後、仕入価格の恒常的な高騰
が懸念されます。
当社といたしましては、お客様の要望に応えるべく、お得な商品の開発や調達、供給に努める一方、新たな
価値を付加した自社ブランド商品(「やさしいメニュー」:ヘルスケアフード事業向けを含む)や、新メニュー
の開発、提案により、需要の喚起を図ります。
②安心・安全の確保
食の安心・安全を求める社会の声は日増しに大きくなってきましたが、食品偽装、食品の表示など、食品の
安心・安全への脅威はいまだに続いています。当社は、食品規格書の整備を進め、データベースの充実化を推進
してまいります。当事業年度の基本方針の一つに「安心・安全の徹底」を掲げ、業務用食品卸のプロとして、
お客様に安心して取引いただけるよう取組んでおります。
自社ブランド商品の製造委託工場の定期的な点検と指導により、商品の安心・安全の確保を図ります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす
可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
①当社の事業内容及び業績の変動要因について
当社は、全国を商圏として外食産業等に対する飲食材料の卸売業を営んでおります。
業種柄、当社の取扱品目は多岐にわたっており、特定品目または特定取引先に依存している事実はありませんが、
景気動向、個人消費動向の変化による外食産業界の業況等により当社の業績は影響を受ける可能性があります。
また、当社の主要取扱品目である飲食材料の一部においては、国際価格の変動並びに為替変動により仕入価格が
大きく変動する場合があり、当該仕入価格の上昇を販売価格へ転嫁できない場合には、利益率が低下する等、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
更に、当社の取扱う商品が、天災地変、地震、津波等により被害を受けた場合、自社倉庫・委託倉庫の保管を
問わず、当社がそのリスクを負担しなければなりません。その結果、被災商品の廃棄損が業績に影響を
及ぼすことも否定できません。
当社への投資に当たりましては、今後とも外食産業の競争激化、為替変動により当社の業績が変動する可能性が
あることについて留意する必要があります。
②食品衛生について
当社が取扱う「食」に関する商品については、その性格上、細心の品質管理、食品衛生管理体制の確立が
求められます。当社におきましても、商品の保管・配送・納品については冷凍設備と常温設備を備えた倉庫、
及び配送車を全事業所に配置するなど、品質保持に対応しており、また、製造委託工場の品質管理体制に
ついては、現地工場に赴き、当社独自の品質管理チェックシートによる厳正審査を実施しており、品質管理並びに
食品衛生管理には万全の注意を払っております。
当社では、過去において食品の安全・衛生管理上の重大な問題が発生した事例はありませんが、当社が管理し
取扱う食品において、今後何らかの問題が発生した場合には、当社の業績等に影響を及ぼす可能性があります。
特記すべき事項はありません。
特記すべき事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当事業年度末日現在において当社が判断したものです。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。
(2)当事業年度の経営成績の分析
①資産、負債、純資産の状況
(資産)
当事業年度末の総資産は、297億20百万円となり前事業年度末と比較して9億48百万円の増加となりました。
主な要因は、売掛金が3億86百万円、商品が1億23百万円、土地が1億43百万円、建物が2億58百万円、
建物附属設備が4億67百万円、投資不動産が3億18百万円、投資有価証券が2億94百万円、差入保証金が
3億54百万円増加したものの、現金及び預金が14億80百万円減少したことによります。
(負債)
負債は、177億24百万円となり前事業年度末と比較して5億61百万円の増加となりました。
主な要因は、買掛金が4億38百万円増加したこと、未払金が1億12百万円増加したこと、退職給付引当金が
87百万円増加したこと及び資産除去債務(固定)が65百万円増加したものの、未払法人税等が89百万円減少した
ことによります。
(純資産)
純資産は、119億96百万円となり前事業年度末と比較して3億86百万円の増加となりました。
主な要因は、繰越利益剰余金が2億55百万円増加したこと及びその他有価証券評価差額金が1億33百万円増加
したことによります。
②経営成績の分析
当事業年度の売上高は915億9百万円(前期比5.0%増)と43億48百万円の増収となりました。
また、営業利益8億27百万円(前期比5.9%減)、経常利益9億32百万円(前期比1.4%減)、
当期純利益4億15百万円(前期比26.1%減)と減益となりました。
(3)経営戦略の現状と今後の方針
翌事業年度につきましては、国内外の景気は依然として不透明であり、外食費の節約等、外食業界を取巻く
経営環境は引き続き厳しい状況が続くものと予想されます。
このような市場環境下、当社といたしましては、企業の安定成長のために、収益基盤の強化と拡大を図ることを
最重要課題と捉え、当社の「経営理念」に基づき、有効な施策を推進してまいります。
営業基盤の強化・物流の効率化・労働環境改善・働き方改革及び地域密着型営業を推進するために、今後も
事業所の新築移転並びに設備強化を検討してまいります。また、取組先との関係を更に深化させ、顧客満足の向上
と新規取引先開拓に、一層注力してまいります。
次期の基本方針は、「安心・安全の徹底」「収益力の強化」「自己変革」を掲げ、全社一丸となって目標達成に
向けて邁進いたします。
(4) キャッシュ・フローの状況の分析
当事業年度における現金及び現金同等物は前事業年度末より13億80百万円減少し、40億2百万円(前期比
25.7%減)となりました。
これは、営業活動によるキャッシュ・フローで8億93百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローで
20億4百万円の支出、財務活動によるキャッシュ・フローで2億70百万円の支出であったことが主たる要因で
あります。