当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「環境の変化に的確に対応しながら顧客満足度向上を目指し、地域密着型生活関連総合商社として人々の暮らしや地域社会の発展に貢献する」の経営理念のもと、急激に変化する厳しい事業環境下でも持続可能な成長を実現し続けるために、昨年、2050年のカーボンニュートラルを見据えつつ2030年に向けて「会社のあるべき姿」を示した上で、現段階で着実に実践可能な対応、脱炭素の前段といえる低炭素への取組みを徹底して進めることを経営戦略とした「(2022~2024年度)中期経営計画 “低炭素社会に向けた挑戦 チャレンジ24 ~100年企業を目指して~”」をスタートさせました。
中期経営計画の2年目となる2023年度は、中期経営計画の経営戦略の柱としている
・「サンリンファン」の営業基盤拡充
・省エネ事業の強化
・M&AやDX推進による市場競争力の強化
・SDGsへの取組み
・社員の意識改革・行動様式の変革
の各項目を引き続き継続し、当初は想定できなかった外的要因、外部環境の変化にも対応するため、具体的な推進方法等を見直し各項目の目標達成に邁進することで、安定収益の確保と経営基盤の拡大に総力をあげて取組んでまいります。
(2)経営戦略等
①グループ戦略
グループを統括する本部につきましては、営業本部と管理本部との2本部で展開することにより、各部横断的な情報共有によって全ての事業の顧客基盤の維持、拡大を図るとともに、グループの相乗効果を高めてまいります。
②営業本部
中期経営計画において次の3点を経営戦略の柱として取組んでまいります。
ア.「サンリンファン」の営業基盤拡充
・省エネ化によるLPガスや石油類の販売量減少を顧客数の拡大によってカバーいたします。
・当社の強力なネットワークによる優位な事業環境とブランド力により、自己完結型のお客様との接点強化において地域密着を前面に打ち出して「サンリンファン」の輪を広げ、「サンリンでんき」の増客、リフォームや省エネ機器の販売強化等、ガス外事業をさらに拡大することで、収益の分散化を進めてまいります。
イ.省エネ事業の強化
・太陽光発電にプラスして蓄電池やEV車用V2Hシステムを自社施工体制にて普及拡大を図ってまいります。
・ハイブリッド給湯器やエコジョーズ、エコフィールなど省エネ機器の普及拡大を積極的に展開し、環境負荷低減を図ってまいります。
・企業など事業で使用している燃料油をLPガスへ燃料転化することを積極的に提案し、省エネとCO2削減を図ってまいります。
ウ.M&AやDX推進による市場競争力の強化
・M&Aに積極的に取組み、事業基盤である顧客数拡大を図ります。
・ITシステムに蓄積されたデータを基にお客様への情報を発信するなど、お客様との接点強化とサービス・満足度の向上を図り、競争力を高めます。
③管理本部
中期経営計画において次の3点を経営戦略の柱として取組んでまいります。
ア.デジタル活用による業務改革
・基幹システムとの連動を図りながら業務の合理化、効率化、ペーパーレス化を引き続き進めてまいります。
・従来の業務を見直し、生産性が向上した分を新たな取組みに活かしてまいります。
イ.社員の意識改革・行動様式の変革
・それぞれの社員が、お客様の「豊かな暮らしのお手伝い」や「地域社会や産業を支える仕事」に誇りを持ち、自発的な行動や創造力の発揮により活躍できる企業を目指すとともに、働きやすい職場の実現に向けた業務改善への積極的な提案およびチーム活動を支援してまいります。
ウ.SDGsへの取組み
・当社の環境理念である「安心安全なエネルギーの供給を通じて、快適な生活が持続できる地域社会の形成に貢献し、地球環境の保全に努めます。」はSDGsの達成と目的を同じくするものであり、社員一人ひとりがこの理念を理解し、それぞれの役割を果たしていくことで、SDGsの達成に貢献してまいります。
(3)経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
事業環境におきましては、コロナ禍に加えてロシア・ウクライナ問題がもたらした資源価格の高騰などによる世界経済への影響、及び物価高騰などが、これまでの地政学リスク以上に極めて不確実性の高い事業環境下に在ることを認知する出来事となりました。エネルギー価格の高騰、とりわけ電力卸価格の高騰は新電力会社として安価な電力で契約者数を確実に増加させていた中での事象であり、早期に調達価格の安値安定が望まれます。政府による燃料油、電気・ガスの激変緩和対策措置はその期間においてはエネルギー価格の押し下げに一定の効果をもたらしておりますが、先行きは不透明であり、エネルギー価格のみならず様々な製品価格の高騰が一般家庭や企業の消費動向に大きく作用するものと考えております。
こうした環境下にあって当社の主力事業でありますLPガスや石油類につきましては、人口・世帯減少により消費量減少が見込まれるなか、お客様の省エネ志向に合った省エネ機器への切替え、電気料金節約対策として暖房用にLPガス・灯油の利用を見直される傾向が出始めてまいりました。LPガスファンヒーターレンタル事業の契約件数増加にもその傾向が顕著に表れております。また、環境負荷軽減、省エネを目的としたリフォームにおける断熱対策工事、災害対策も目的とした太陽光発電システムと蓄電池を組み合わせた設備の導入は今後ますます増加するものと見込んでいます。一方でLPガス、灯油、電気の事業者間の顧客獲得競争は激化するものと予測され、他社との事業におけるサービスの差別化がより一層必要となってまいります。こうした事業課題を「機会」と捉え、企業価値の向上、新たな価値の創造による成長とM&Aによる顧客の拡大を図り、営業基盤を強固なものとしてまいります。
社会環境におきましてはカーボンニュートラルの実現に向けた取り組みに加え、アフターコロナ、ニューノーマルの新常識、新常態が社会全体に大きな影響を及ぼすものであり、生活様式や働き方など新しい常識に合わせた事業展開が必要になると考えております。従来型の対面式顧客対応をベースとした上で、ウェブサイトを利用した販売形態、アプリやAIによる顧客対応の自動化など、非対面での接客チャンネルの増設などからもお客様との接点強化を図ってまいります。また、ITやデジタル技術活用による業務効率化を一層推進し、事業の生産性の向上へ集中できる体制作りを進め、人材確保や育成、女性躍進、職場環境、働き方など労働環境の社会課題に対処し、賃上げのための原資となる収益を上げる体制作りを進めてまいります。
環境課題に対しましては、当社の環境理念のもとSDGsへの取組みをグループ社員一同で実践し、自家使用電気をCO2フリー電力である「グリーン電気」、照明機器をLED照明へ変更すること等により事業活動における自社の2030年CO2削減目標(2020年比44%削減)に対し、実績が49.5%となり目標を達成しております。また、販売事業においても、省エネタイプの機器普及や断熱リフォーム提案、ラク家事住設機器の拡販により課題解決に向けて取り組んでおります。今後もこうした社会課題に対応しながら当社の企業価値向上に努めてまいります。
サステナビリティ経営への取組みにおきましては、このたびサステナビリティ基本方針等を明確に定めましたので、今後、全役員・全社員が一丸となって持続的な社会の実現と中長期的な企業価値向上に努めてまいります。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループが中期経営計画において経営数値目標として掲げている項目の実績は、次のとおりであります。
|
|
目 標 |
2022年度実績 |
|
連結経常利益 |
1,300百万円以上 |
816百万円 |
|
連結ROE(自己資本当期純利益率) |
5%以上 |
2.9% |
|
連結配当性向 |
30%以上 |
50.2% |
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)ガバナンス
サステナビリティに関するリスクや事業機会、目標や具体的な取組み施策については、取締役会で基本方針を決定の上、役員連絡会で協議・決定・進捗管理・モニタリングを定期的に実施し、必要に応じて是正策を検討しております。また取締役会は、役員連絡会で協議・決定された内容の報告を定期的に受け、サステナビリティに関する監督を行っております。
(2)リスク監理
当社グループは全体的なリスク管理体制を構築するため、定期的にリスク監理部にて当社グループが直面する、あるいは将来発生する可能性のあるリスクの識別・評価を行い、優先順位付けしたうえでリスク対応計画を策定し、その進捗を確認しております。また特定されたリスクの影響とその対応策は、必要に応じて代表取締役社長が取締役会並びに監査役会に対して報告・提言することで全社リスクマネジメント体制においても管理されるように体制を整えております。
(3)戦略
当社グループは、地域密着型生活関連総合商社として、「企業は人なり」の認識のもと、社員一人ひとりの着実な成長こそが当社グループの発展を支える力となると考えております。特に人材育成と社内環境整備を重要テーマとしてサステナビリティ戦略を推進してまいります。
i.人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針
当社グループは、多様性の確保の観点から、人材育成方針として、女性管理職の育成や女性社員の営業参画を推進しております。加えて、社内の異なる経験、技能、属性を反映した視点や価値観などを踏まえ、資格取得だけにとどまらず、社員のキャリアパスを支援しながら、社員一人ひとりが成長実感をもてる機会を増加させ、個人の成長により組織ひいては当社の成長の原動力とし、新たな事業創生につなげてまいります。
ⅱ.社内環境整備に関する方針
それぞれの社員が、お客様の「豊かな暮らしのお手伝い」や「地域社会や産業を支える仕事」に誇りを持ち、自発的な行動や創造力の発揮により活躍できる環境整備が望ましいと考えております。働きやすい職場の実現に向けた業務改善への積極的な提案およびチーム活動を支援することで、社内環境整備を推進してまいります。
(4)指標と目標
当社グループでは、上記(3)戦略において記載した、人材の多様性に確保を含む人材の育成に関する方針及び
社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は次のとおりで
あります。
|
指標の内容 |
2030年度目標 |
2022年度実績 |
備 考 |
|
管理職に占める女性労働者の割合 |
7(%) |
3.3(%) |
課長代理以上の役職 |
|
男性労働者の育児休業取得率 |
20(%) |
0.0(%) |
|
|
労働者の男女の賃金の差異 |
80(%) |
77.1(%) |
|
(注)1.目標及び実績は、提出会社の従業員の状況となります。
2.男女の賃金差異=女性の平均年間賃金÷男性の平均年間賃金×100%として算出しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 製品輸入価格及び為替について
当社グループで扱うLPガス及び石油類については、その供給において海外依存度が非常に高く、その価格の動向及び地政学的要因により、経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、仕入先等から必要な情報を的確に収集するとともに、仕入価格に応じ販売価格を見直し適正利益が確保できるよう努めております。
(2) 自然災害等について
地震等の自然災害によって、当社グループのガス貯蔵設備、ガス充填・供給設備、石油類貯蔵設備等について、大きな損害を受ける可能性があります。これらの設備が相当な損害を被った場合、燃料類の供給の中断等の発生により、売上高が低下するとともに、拠点等の修復または代替のために巨額な費用を要することとなる可能性があります。また、山間地という営業エリア特有の地形から、特に冬季における豪雪等の気象状況による輸送経路の障害が発生した場合、商品の到着遅延やエリア内でのデリバリーの遅延に起因する供給不足の発生も考えられ、これによる売上高低下の可能性もあります。
当社グループでは、有事に備え定期的に研修・講習会を実施しているほか、非常事態対応マニュアルにより有事の際のリスクの最小化に努めております。
(3) 環境汚染等の発生について
当社グループは、可燃性ガス、石油・油脂類、有機溶剤等を扱っており、善良なる管理のもとに操業しておりますが、不測の事態により漏洩等の事態が生ずる可能性があります。この場合、汚染防止、汚染除去等の環境汚染防止のための改修費及び損害賠償や設備の修復等に多額の支出が発生する可能性があります。
当社グループでは、法令に基づいた点検や研修等を毎年実施しリスクの最小化に努めております。
(4) 法的規制等の変更について
当社グループは、石油類においては消防法及び各市町村条例、ガス類においては、高圧ガス保安法、液化石油ガス法を始めとする諸規則、リフォーム事業においては、建築基準法を始めとする建設関係法令、また医療事業においては薬事法等の数々の法律に規制されております。これは、消費者や利用者の安全確保を主眼としたものであり、消費者保護の観点から度々改正が行われてきております。LPガス関連法の歴史からみますと、供給設備の一斉改善、マイコン型ガスメーターの設置、電話回線による安全システムの設置等が行われてまいりました。このため、これらの改正の都度、多額の設備投資が必要となりました。
また、大規模地震に関連し、より一層の安全対策が求められることとなった場合、今後の法律改正によっても設備投資が必要になる可能性があります。
当社グループでは、各種業界団体への加盟等により、必要な情報を的確に収集するとともに、関連部署との情報の共有化を図っております。また、必要に応じ各種法令の順守に向けた社員教育及び体制整備に努めております。
(5) 各エネルギー間の競合について
エネルギー業界は、エネルギー間の垣根を超えた事業者の新規参入や業界再編を経て、価格競争が更に加速し、消費者側もエネルギー消費を抑えるライフスタイル改革が進み、業界を取り巻く環境は一段と厳しさを増しております。
当社グループにおきましても日々の顧客サービスを徹底し、常に顧客満足度の向上に努めておりますが、それだけでは事態を回避できないケースもあり、競争力強化のための資金需要が発生する可能性があります。
当社グループでは、金融機関に十分な借入枠を確保しております。また、業界や同業他社の情報を日々収集するとともに、お客様への訪問面談を通じて顧客ニーズを把握・蓄積することにより、マーケット環境や顧客ニーズの変化への対応力を高めております。
(6) 労働力等の調達について
人口減少や高齢化等による人手不足経済の到来から、新規採用等が計画的に進まない可能性があります。また、それに伴う、人件費への影響から収益確保の阻害要因となる可能性があります。
当社グループでは、企業の継続的な発展を支えるのは人材であると認識しており、新卒採用活動の強化のほか中途採用も積極的に実施し、安定的な人材確保にグループ全体で努めております。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、昨年末以降、新型コロナウイルス感染症に伴う行動制限が大きく緩和され、個人消費や企業の設備投資を中心に経済活動の持ち直しの動きが見られました。一方、原材料費の高騰や円安による輸入コスト増などから商品やサービス価格が上昇しており、依然として景気の先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループ関連のエネルギー業界に関しましても、発生から1年以上が経過したロシア・ウクライナ情勢の長期化等により各種エネルギーの仕入価格高騰が継続しており、当社を取り巻く事業環境は厳しい状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループは、「(2022年~2024年)中期経営計画」に基づき2050年のカーボンニュートラルを見据えつつ、2030年に向けて着実に実践可能な対応、脱炭素の前段と言える低炭素への取組みを進めるとともに、持続可能な成長を実現し続けるため、地域密着型生活関連総合商社として地域との密接なつながりを活かし、安心・安全なエネルギーの安定供給と、より質の高いサービスの提供により増客増販に努めてまいりました。
営業活動におきましては、電気料金の高騰などから社会やお客様からの注目度が高まる省エネ機器や蓄電池・断熱リフォーム等の販売に力を入れ、補助金制度の活用も含めて快適で安心な生活環境と低炭素化への貢献ができる商品を積極的に提案し、昨年を大きく上回る成果を上げることができました。また、お客様との接点強化及びペーパーレス化によるSDGsの推進を目的として昨年9月より開設したWeb会員サービス「サンリンMyページ」の会員数は、導入以降順調に加入件数を伸ばしており、今後もお客様にとってより利便性の高いツールとなるようサービスの充実を図ってまいります。
主力でありますLPガス事業におきましては、記録的な暖冬の影響等により、暖房需要が伸び悩み販売量は前年比で減少したものの、開発部門による新築物件等の開拓に加え、M&Aによる事業譲受、燃転等により顧客件数を増加させることができました。また、快適にご利用いただけるガスファンヒーターのレンタルサービスも積極的に提案し、契約件数を増加させることができました。
石油事業におきましても、最需要期であります冬場の暖冬の影響により灯油及び軽油の暖房・融雪需要が減少し、販売数量は前年比で減少しました。一方、ガソリンの販売数量は行動制限の緩和や政府による負担軽減策等により、セルフ給油所を中心に前年比で増加となりました。なお、座光寺給油所(飯田市)につきましては、敷地の一部がリニア中央新幹線事業における収用対象となり、本年2月末をもって閉鎖いたしました。
電気事業におきましては、顧客件数の増加により販売数量は前年比で増加しましたが、燃料費調整単価の想定外の高騰等により契約件数の伸びは鈍化しました。一方、太陽光発電システムや蓄電池、電気自動車の家庭用充電設備の販売におきましては、お客様の環境問題や防災対策への意識に加え、高騰した光熱費への関心を反映し、昨年を上回る実績を上げることができました。
これらの結果、当連結会計年度の売上高は、LPガス及び石油類の仕入価格の上昇に伴う販売価格の上昇に加え、機器・リフォーム事業の売上伸長等により32,844百万円(前年同期比8.9%増)となりました。
一方、利益面におきましては、記録的な暖冬の影響等によるLPガス及び石油類の販売数量減少と電気事業の電力調達価格上昇の影響、及び高圧電力をはじめとしたグループ全社の光熱費や配送コストの高騰等により、営業利益511百万円(前年同期比19.6%減)、経常利益816百万円(前年同期比10.3%減)となりました。税金等調整前当期純利益は減損損失が減少したことから815百万円(前年同期比2.5%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益537百万円(前年同期比2.0%増)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
a.エネルギー関連事業
LPガス及び石油類の仕入価格の上昇に伴う販売価格の上昇に加え、機器・リフォーム事業の売上伸長等により、売上高は29,069百万円(前年同期比8.0%増)となりました。一方、セグメント利益は、暖冬の影響等によるLPガス及び石油類の販売数量減少と電気事業の電力調達価格上昇の影響等により392百万円(前年同期比36.0%減)となりました。
なお、LPガス販売事業者のうち現在全国で約1%に付与されている「ゴールド保安認定事業者」として、LPガス保安確保機器の設置を進めてきた結果、当連結会計年度末における認定対象先は96%を超えました。
b.製氷事業
夏場の暑さによる売上増の影響により、売上高は327百万円(前年同期比9.0%増)となりました。セグメント損失は新工場の償却費負担は減少したものの原材料費及び光熱費の上昇等により55百万円(前年同期は52百万円のセグメント損失)となりました。
c.青果事業
株式会社一実屋でのりんご売上の増加や株式会社えのきボーヤでのえのき茸の販売単価上昇等により、売上高は2,473百万円(前年同期比5.3%増)となりました。セグメント損失は主に株式会社一実屋での仕入価格上昇等により12百万円(前年同期は10百万円のセグメント利益)となりました。
d.不動産事業
大型の土地分譲の販売が順調に進んだことから、売上高は571百万円(前年同期比96.6%増)、セグメント利益は98百万円(前年同期比659.1%増)となりました。
e.その他事業
運送事業・建設事業等のその他事業におきましては、主に建設事業において完工物件が増加したことから、売上高は401百万円(前年同期比36.1%増)、セグメント利益は9百万円(前年同期は15百万円のセグメント損失)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末比184百万円減少し、当連結会計年度末は3,534百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は1,107百万円(前年同期は53百万円の使用)となりました。主な内訳は税金等調整前当期純利益815百万円、減価償却費756百万円等の増加要素、法人税等の支払額353百万円等の減少要素によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は854百万円(前年同期は720百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出778百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は437百万円(前年同期は371百万円の使用)となりました。これは、配当金の支払いによる支出268百万円等によるものであります。
当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは次のとおりであります。
|
|
2019年 3月期 |
2020年 3月期 |
2021年 3月期 |
2022年 3月期 |
2023年 3月期 |
|
自己資本比率(%) |
67.9 |
70.3 |
69.7 |
70.1 |
70.6 |
|
時価ベースの自己資本比率(%) |
36.5 |
34.8 |
34.2 |
30.9 |
31.5 |
|
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) |
1.7 |
2.3 |
2.1 |
- |
2.8 |
|
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) |
165.3 |
134.0 |
198.4 |
- |
143.5 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数により算出しております。
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
※いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
※営業キャッシュ・フロー及び利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている「営業活動によるキャッシュ・フロー」及び「利息の支払額」を用いております。
※2022年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
エネルギー関連事業(百万円) |
506 |
20.6 |
|
製氷事業(百万円) |
302 |
6.3 |
|
青果事業(百万円) |
731 |
12.3 |
|
合計(百万円) |
1,541 |
13.6 |
(注)金額は製造原価にて記載しております。
b.商品仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
エネルギー関連事業(百万円) |
23,289 |
10.8 |
|
製氷事業(百万円) |
296 |
8.6 |
|
青果事業(百万円) |
2,030 |
9.0 |
|
不動産事業(百万円) |
420 |
86.7 |
|
報告セグメント計(百万円) |
26,037 |
11.4 |
|
その他(百万円) |
1,220 |
6.9 |
|
合計(百万円) |
27,258 |
11.2 |
(注)金額は売上原価によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
c.受注実績
当社グループの製品は、すべて見込生産であり、受注生産を行っておりません。
d.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
エネルギー関連事業(百万円) |
29,069 |
8.0 |
|
製氷事業(百万円) |
327 |
9.0 |
|
青果事業(百万円) |
2,473 |
5.3 |
|
不動産事業(百万円) |
571 |
96.6 |
|
報告セグメント計(百万円) |
32,442 |
8.6 |
|
その他(百万円) |
401 |
36.1 |
|
合計(百万円) |
32,844 |
8.9 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.前連結会計年度及び当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績等は、以下のとおりであります。
経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ2,679百万円増加し、32,844百万円(前年同期比8.9%増)となりました。これは主に、LPガス及び石油類の仕入価格の上昇に伴う販売価格の上昇に加え、機器・リフォーム事業の売上伸長等によるものであります。
なお、セグメント別の売上高につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度に比べ41百万円減少し、6,717百万円(前年同期比0.6%減)となりました。これは主に、記録的な暖冬の影響等によるLPガス及び石油類の販売数量減少と電気事業の電力調達価格上昇の影響、及び高圧電力をはじめとしたグループ全社の光熱費や配送コストの高騰等によるものであります。
(営業利益)
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、退職給付費用、ガス供給設備費、販売促進費、及び水道光熱費の増加等により前連結会計年度に比べ83百万円増加し、6,206百万円(同1.4%増)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ124百万円減少し、511百万円(同19.6%減)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、前連結会計年度に比べ27百万円増加し、322百万円(同9.3%増)となりました。
営業外費用は、前連結会計年度に比べ3百万円減少し、17百万円(同17.3%減)となりました。
以上の結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ93百万円減少し、816百万円(同10.3%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
特別損失は、給油所の減損損失0百万円を計上しましたが、前連結会計年度に比べ72百万円減少しました。。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ10百万円増加し、537百万円(同2.0%増)となりました。
財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度における流動資産の残高は、12,914百万円となり、前連結会計年度比110百万円の増加となりました。これは、前連結会計年度比で、現金及び預金が184百万円減少、受取手形、売掛金及び契約資産が312百万円減少、棚卸資産が476百万円増加したこと等が主な要因であります。
(固定資産)
当連結会計年度における固定資産の残高は、13,765百万円となり、前連結会計年度比507百万円の増加となりました。主な要因は、投資有価証券の評価額が増加したことにより投資その他の資産が458百万円増加したこと等によるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度における流動負債の残高は、6,149百万円となり、前連結会計年度比27百万円の減少となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金が87百万円増加、短期借入金が90百万円減少したこと等によるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度における固定負債の残高は、1,695百万円となり、前連結会計年度比82百万円の増加となりました。主な要因は、長期借入金が78百万円減少、繰延税金負債が106百万円増加したこと等によるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度における純資産の部の残高は、18,834百万円となり、前連結会計年度比563百万円の増加となりました。主な要因は、利益剰余金が267百万円増加、その他有価証券評価差額金が292百万円増加したこと等によるものであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、次のとおりであります。
2025年3月期を最終目標年度とする中期経営計画の達成に向けた重点施策への取組みを進めてまいります。
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指標 |
2022年3月期(実績) |
2023年3月期(実績) |
2025年3月期(計画) |
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連結経常利益 |
909百万円 |
816百万円 |
1,300百万円 |
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連結ROE |
2.9% |
2.9% |
5.0% |
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連結配当性向 |
51.3% |
50.2% |
30% |
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの状況の分析
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入代金等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、M&A等によるものであります。また、株主還元につきましては、財務の健全性等に留意しつつ、配当政策に基づき実施してまいります。
運転資金及び投資資金並びに株主還元等につきましては、主として営業キャッシュ・フローで獲得した内部資金を充当し、不足が生じた場合等は金融機関からの借入金で調達する方針となっております。金融機関には十分な借入枠を有しており、必要な資金の調達は十分可能な状況であると考えております。
なお、当連結会計年度末における借入金の残高は3,159百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は3,534百万円となっております。
③重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
なお、ウクライナ情勢の影響等不確実性が大きく将来事業計画等の見込数値に反映させることが難しい要素もありますが、期末時点で入手可能な情報を基に検証等を行っております。
(繰延税金資産)
当社グループは、繰延税金資産につきまして、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループにつきまして、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(のれん)
のれんは、将来の販売予測、及び開発、営業、生産等のシナジー効果を見積った上で策定された事業計画を基礎とし、超過収益力として算定され、規則的に償却しております。なお、将来の事業計画は市場環境の変化等による不確実性を伴うものであり、仮に超過収益力に毀損が生じた場合には、翌連結会計年度の連結財務諸表においてのれんの金額に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。