第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、米国新政権や欧州政治の動向など不確実性が高まったものの、世界経済の緩やかな回復に伴い、企業収益の改善や雇用情勢の持ち直しなど回復基調にて推移しました。
 このような状況のもと、当社グループでは、学校保健設備品や救急資機材など保健医科機器の販売が堅調だった他、産業用機器における保温・加熱用電気ヒーターの需要が増加しましたが、学校校舎の耐震化及び老朽化改修工事に伴う理科学機器設備の販売が期央より低調に推移しました。
 この結果、当連結会計年度の業績は、売上高78億95百万円(前年同期比5.1%減)、営業利益10億92百万円(同6.3%減)、経常利益11億9百万円(同6.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益6億87百万円(同2.2%減)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

① 理科学機器設備部門

国内外における滅菌器の底堅い需要により販売が好調を維持したものの、前年度から続いてきた学校校舎改修工事に伴う実習台や収納戸棚類の納入が夏場以降減速し、売上高は44億79百万円(前年同期比8.3%減)、セグメント利益は5億67百万円(同16.4%減)となりました。

 

② 保健医科機器部門

AEDの買替え需要が堅調に推移したほか、学校向け健康診断器具や蘇生法教育人体モデルの売上が増加したことから、売上高は19億16百万円(前年同期比4.0%増)、セグメント利益は3億69百万円(同7.7%増)となりました。

 

③ 産業用機器部門

環境試験装置が前期の海外向け大口案件の反動による販売落ち込みから減収となったものの、エレクトロニクス関連市場の持ち直しにより保温・加熱用電気ヒーターの販売が伸張し、売上高は15億円(前年同期比5.5%減)、セグメント利益は1億73百万円(同9.1%増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ16億49百万円増加し、47億16百万円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果獲得した資金は、9億53百万円(前年同期9億21百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益11億10百万円、売上債権の減少額3億72百万円があった一方、法人税等の支払5億7百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果獲得した資金は、7億83百万円(前年同期11億51百万円の使用)となりました。これは主に、定期預金が7億円、有価証券及び投資有価証券が1億59百万円それぞれ純増した一方、有形固定資産の取得による支出68百万円があったこと等によるものであります。
 (財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果使用した資金は、84百万円(前年同期2億30百万円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払83百万円によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高 (千円)

前年同期比 (%)

理科学機器設備

1,959,429

+7.5

保健医科機器

産業用機器

581,143

△19.6

合計

2,540,572

△0.2

 

(注) 1 金額は販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 商品仕入実績

当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

仕入高 (千円)

前年同期比 (%)

理科学機器設備

1,484,952

△17.2

保健医科機器

1,064,473

+5.6

産業用機器

552,346

+8.2

合計

3,101,772

△6.3

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高 (千円)

前年同期比 (%)

受注残高 (千円)

前年同期比 (%)

理科学機器設備

4,402,048

△11.3

188,144

△29.1

保健医科機器

1,921,199

+3.8

25,565

+22.2

産業用機器

1,663,589

+5.1

225,749

+262.1

合計

7,986,837

△4.9

439,459

+26.1

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(4) 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高 (千円)

前年同期比 (%)

理科学機器設備

4,479,215

△8.3

保健医科機器

1,916,546

+4.0

産業用機器

1,500,189

△5.5

合計

7,895,952

△5.1

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社は、
 ①ユーザーのもとへ最適な品質の商品を提供する。
 ②働くことが人間を創るという考え方に立って、社員一人一人が互いに尊重し合う風土を作る。  
 ③教育の改善及び健康福祉の増進、科学技術の進歩への貢献を通し地域社会、国家に奉仕する。
 ④永続して健全な利益を生み、株主に対して適切な利益還元を行う。
を経営の基本方針としております。

 

(2) 目標とする経営指標

当社は、収益性ならびに資本効率を高め、経営基盤の強化を目的に自己資本利益率(ROE)10%以上を目標としております。具体的には、新商品の開発と販売体制の再編により事業成長の確保に努めるとともに、原価の低減と業務の効率化による経費節減をとおし利益向上に努めてまいります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社は“For The Next?”をキャッチフレーズと定めて、新しい時代・市場・事業・顧客など、次に来るであろうものを常に考えてまいります。そのために、グループの力を結集して顧客の潜在的な欲求を顕在化することで新たな需要を創造してまいります。一方、流通チャネルを多層的に充実させて当社の商品がさまざまなエンドユーザーのもとへ確実にお届けできること、販売促進の重要なツールであるカタログはさらに磨きをかけて当社ブランドの指名率を向上させること、商品の価格に関しては常に適切な商品の製法や仕入れの標準化に努めて市場での価格競争に備えることなどに努め、当社が対象とする市場を文教と文教外とに二分し、それぞれに相応しいマーケティング力を高めて、今後も力強く市場開拓を進めてまいります。また、業務の効率をさらに向上させるため、“スマートレスポンス”をキーワードとして、情報システムの充実を進め、提案営業の励行及び名北商品センターのカスタマーサービスの強化、ロジスティクスのスピードアップなどにより、顧客満足度を高めてまいります。

 

(4) 経営環境及び対処すべき課題

今後のわが国経済は、引き続き緩やかに回復していくことが期待されるものの、米国の経済政策や欧州の政治動向に伴う海外経済の不確実性もあり、不透明な経営環境が予想されます。
 当社グループを取り巻く環境におきましては、学校校舎耐震化に一定の進捗が図られてきたものの、依然として安全性・機能性確保のための老朽化対策は喫緊の課題となっている他、生徒の「主体的・対話的で深い学び」を目指す新たな学習指導要領の改訂が平成30年度より順次実施されるなど教育環境の整備が見込まれております。当社グループでは、理科学機器設備・保健医科機器の拡販に努めるとともに、品揃え充実によるブランド力アップを目指してまいります。
 また民間分野においては、エレクトロニクス関連産業の需要は当面堅調に続くものと予想され、産業用機器の国内外への展開を図る他、各種団体・企業への普及が進むAEDについて、きめ細かなアフターフォローによる買い替え需要の取り込みと、新たなユーザー獲得に尽力いたします。

 

4 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の概況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)当社グループでは、本社機能をはじめ平成29年4月期のたな卸資産の50%以上が愛知県に集中しております。予想される東海地震及び東南海地震の発生に伴い、物的な被害ならびに商品の調達及び物流に少なからぬ支障をきたすことが予想されます。当社では、情報システム災害対策マニュアルを含む危機管理規程等を策定し、地震発生に備えて被害を最小限に抑えるよう努めております。

(2)当社グループの売上の約50%を占める文教市場では、少子化とともに財政難により官公庁の文教関連予算が削減され、縮小した市場とそのなかにおける価格を中心とした競争の激化により、予算削減は下げ止まりにあるものの、当社の業績に影響を与える恐れがあります。当社はお客さまのニーズに即した商品の開発・改良と品質の向上ならびにコストダウン、需要動向の的確な収集に努め、文教市場では競争力の強化によりシェアを高める一方、文教外市場では新規顧客の獲得に注力しております。

(3)当社グループでは、様々な営業取引を行っており、得意先の経営破綻等による損失発生の信用リスクを負っております。当該リスクに対し、得意先毎に与信限度を定め規程に基づき債権額を管理するとともに、重点管理得意先を定め、その経営状況を営業担当者が定期的に確認してリスクの発生に伴う損害を抑えております。また、得意先より営業保証金を受け取ることによりリスクヘッジを講じております。

(4)当社グループは、品質管理に対し関連法規並びに国際的に認知された品質管理基準に基づき商品及びサービスを提供し、さらに、お客さまの意見・要望をくみ上げ品質の向上に努めております。しかしながら、予想を超える商品及びサービスの欠陥の発生により、当該商品(群)のみならず、当社グループの商品及びサービス全体の評価に大きな影響を与え、業績及び財務状況に多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

代理店契約

当社は全国に散在する小学校・中学校・高等学校へ商品を供給するために、各地域に代理店を設置して「代理店契約」を締結しております。代理店は約700社あり、締結日はそれぞれ異なりますので、すべての記載は省略いたしました。

期間:締結日より直近当社決算日まで(一年毎自動更新)

契約内容:販売商品・取引条件等

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、お客様のニーズに基づくオリジナルな自社ブランド商品の開発を中心に、法令等の改正に伴う新規需要を的確に捉えた開発を加え、積極的な研究開発活動を行っております。

現在、研究開発活動は、当社及び連結子会社である㈱平山製作所が行っており、研究開発スタッフはグループ全体で17名であります。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は142,514千円でありますが、当連結会計年度における各セグメント別の研究目的、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。

 

[理科学機器設備]

小・中・高等学校の理科室などの特別教室向けの理科実験機器や実験台、コミュニティ施設などの福祉施設及び高齢者・障害者対応住宅向けの家具、研究機関向けの滅菌器等理科学機器の研究開発を行なっております。

当連結会計年度は、酸素チェッカー、デジタル顕微鏡等の理科実験器具、ロッカー・下足入れ等の収納家具の開発を行いました。また㈱平山製作所において、新型滅菌器の評価用機器が完成し、医療機器認証の申請を行いました。

当セグメントに係る研究開発費は78,563千円であります。

 

[保健医科機器]

学校保健室をはじめ地域の保健、福祉、救命救急、自動車学校などの各機関または施設向けに健康診断用測定器、体力測定用システム機器及び救命救急資機材等の研究開発を行なっております。

当連結会計年度は、新たな健康診断用測定器の開発に向けた取り組みを進めました。

当セグメントに係る研究開発費は21,247千円であります。

 

〔産業用機器〕

製造設備の配管部に使用される保温・加熱用電気ヒーター等の開発と、研究機関向けに環境試験機器等各種試験機器の研究開発を行っております。

当連結会計年度は、㈱平山製作所において新HAST装置の開発が完了し、量産段階に入るとともに一部出荷が開始されました。

当セグメントに係る研究開発費は42,702千円であります。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)当連結会計年度の経営成績の分析

当社グループの当連結会計年度の営業成績は以下のとおりであります。

①経営成績の分析

当連結会計年度は、学校保健設備品や救急資機材など保健医科機器の販売が堅調だった他、産業用機器における保温・加熱用電気ヒーターの需要が増加しましたが、学校校舎の耐震化及び老朽化改修工事に伴う理科学機器設備の販売が期央より低調に推移しました。
 この結果、当連結会計年度の業績は、売上高78億95百万円(前年同期比5.1%減)、営業利益10億92百万円(同6.3%減)、経常利益11億9百万円(同6.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益6億87百万円(同2.2%減)となりました。

②財政状態の分析

当連結会計年度末の総資産は132億44百万円となり、前連結会計年度末に比べて5億61百万円増加しました。これは主に、現金及び預金が9億49百万円が増加した一方、受取手形及び売掛金が3億16百万円、有価証券及び投資有価証券が1億54百万円減少したこと等によるものであります。負債は33億40百万円となり、前連結会計年度末に比べて87百万円減少しました。これは主に、長期前受金が54百万円増加した一方、電子記録債務が49百万円、未払法人税等が98百万円減少したこと等によるものであります。純資産は前連結会計年度末に比べて6億48百万円増加し99億3百万円となり、自己資本比率は72.0%となりました。

 

(2)資本の財源及び流動性についての分析

①資金需要

積極的な新商品の開発、既存商品のリニューアル等に関わる資金(金型投資)のほか、配当金及び法人税等の支払い等に資金を充当しております。

②資金調達

当連結会計年度においては、短期借入金による資金調達を実施しましたが、新規社債の発行による資金調達は行っておりません。

③キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ16億49百万円増加し、47億16百万円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果獲得した資金は、9億53百万円(前年同期9億21百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益11億10百万円、売上債権の減少額3億72百万円があった一方、法人税等の支払5億7百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果獲得した資金は、7億83百万円(前年同期11億51百万円の使用)となりました。これは主に、定期預金が7億円、有価証券及び投資有価証券が1億59百万円それぞれ純増した一方、有形固定資産の取得による支出68百万円があったこと等によるものであります。
 (財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果使用した資金は、84百万円(前年同期2億30百万円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払83百万円によるものであります