第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社は、
 ①ユーザーのもとへ最適な品質の商品を提供する。
 ②働くことが人間を創るという考え方に立って、社員一人一人が互いに尊重し合う風土を作る。  
 ③教育の改善及び健康福祉の増進、科学技術の進歩への貢献を通し地域社会、国家に奉仕する。
 ④永続して健全な利益を生み、株主に対して適切な利益還元を行う。
を経営の基本方針としております。

 

(2) 目標とする経営指標

当社は、収益性ならびに資本効率を高め、経営基盤の強化を目的に自己資本利益率(ROE)10%以上を目標としております。具体的には、新商品の開発と販売体制の再編により事業成長の確保に努めるとともに、原価の低減と業務の効率化による経費節減をとおし利益向上に努めてまいります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社は“For The Next?”をキャッチフレーズと定めて、新しい時代・市場・事業・顧客など、次に来るであろうものを常に考えてまいります。そのために、グループの力を結集して顧客の潜在的な欲求を顕在化することで新たな需要を創造してまいります。一方、流通チャネルを多層的に充実させて当社の商品がさまざまなエンドユーザーのもとへ確実にお届けできること、販売促進の重要なツールであるカタログはさらに磨きをかけて当社ブランドの指名率を向上させること、商品の価格に関しては常に適切な商品の製法や仕入れの標準化に努めて市場での価格競争に備えることなどに努め、当社が対象とする市場を文教と文教外とに二分し、それぞれに相応しいマーケティング力を高めて、今後も力強く市場開拓を進めてまいります。また、業務の効率をさらに向上させるため、“スマートレスポンス”をキーワードとして、情報システムの充実を進め、提案営業の励行及び名北商品センターのカスタマーサービスの強化、ロジスティクスのスピードアップなどにより、顧客満足度を高めてまいります。

 

(4) 経営環境及び対処すべき課題

今後の当社グループを取り巻く環境は、学校校舎耐震化に一定の進捗が図られてきたものの、依然として安全性・機能性確保のための老朽化対策は喫緊の課題となっています。また、生徒の「主体的・対話的で深い学び」を目指す新学習指導要領の改訂に伴い、新たな教育環境の整備も見込まれております。当社グループでは、理科学機器設備・保健医科機器の拡販に努めるとともに、品揃え充実によるブランド力アップと販売網整備によるシェアアップを目指してまいります。
 民間分野では、エレクトロニクス関連産業の需要は当面堅調に推移する中で、産業用機器の国内外への展開を図るものの、価格競争の激化が予想されます。また、企業・各種団体への普及が進んでいるAEDにつきましては、きめ細かなアフターフォローによる買い替え需要の取り込みと、新たなユーザー獲得や新商品で激しい競争の中、拡販に尽力してまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の概況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)当社グループでは、本社機能をはじめ平成30年4月期のたな卸資産の50%以上が愛知県に集中しております。予想される東海地震及び東南海地震の発生に伴い、物的な被害ならびに商品の調達及び物流に少なからぬ支障をきたすことが予想されます。当社では、情報システム災害対策マニュアルを含む危機管理規程等を策定し、地震発生に備えて被害を最小限に抑えるよう努めております。

(2)当社グループの売上の約50%を占める文教市場では、少子化とともに財政難により官公庁の文教関連予算が削減され、縮小した市場とそのなかにおける価格を中心とした競争の激化により、予算削減は下げ止まりにあるものの、当社の業績に影響を与える恐れがあります。当社はお客さまのニーズに即した商品の開発・改良と品質の向上ならびにコストダウン、需要動向の的確な収集に努め、文教市場では競争力の強化によりシェアを高める一方、文教外市場では新規顧客の獲得に注力しております。

(3)当社グループでは、様々な営業取引を行っており、得意先の経営破綻等による損失発生の信用リスクを負っております。当該リスクに対し、得意先毎に与信限度を定め規程に基づき債権額を管理するとともに、重点管理得意先を定め、その経営状況を営業担当者が定期的に確認してリスクの発生に伴う損害を抑えております。また、得意先より営業保証金を受け取ることによりリスクヘッジを講じております。

(4)当社グループは、品質管理に対し関連法規並びに国際的に認知された品質管理基準に基づき商品及びサービスを提供し、さらに、お客さまの意見・要望をくみ上げ品質の向上に努めております。しかしながら、予想を超える商品及びサービスの欠陥の発生により、当該商品(群)のみならず、当社グループの商品及びサービス全体の評価に大きな影響を与え、業績及び財務状況に多大な影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度におきましては、学校校舎の改修工事に伴う理科学機器設備及び半導体製造向けのエレクトロニクス関連市場を中心とした産業用機器の販売が大きく伸長いたしました。
 この結果、当連結会計年度の業績は、売上高87億3百万円(前年同期比10.2%増)、営業利益12億24百万円(同12.1%増)、経常利益12億40百万円(同11.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益8億4百万円(同17.1%増)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

① 理科学機器設備部門

小中学校を中心とした学校校舎の改修工事に伴う実習台や収納戸棚類の納入が好調に推移したため、売上高は48億82百万円(前年同期比9.0%増)、セグメント利益は6億22百万円(同9.6%増)となりました。

 

② 保健医科機器部門

健康診断器具や保健室消耗品などの学校保健需要及び、AEDの新規並びに買い替え需要が低調に推移するとともに販売競争が厳しくなり、売上高は18億71百万円(前年同期比2.3%減)、セグメント利益は3億39百万円(同7.9%減)となりました。

 

 

③ 産業用機器部門

半導体製造企業向けの保温・加熱用電気ヒーターの販売が伸張した他、アジアにおける環境試験装置の需要が大幅に増加したため、売上高は19億48百万円(前年同期比29.9%増)、セグメント利益は2億78百万円(同60.4%増)となりました。

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

 

① 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高 (千円)

前年同期比 (%)

理科学機器設備

1,891,575

△3.5

保健医科機器

産業用機器

837,354

+44.1

合計

2,728,929

+7.4

 

(注) 1 金額は販売価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

② 受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高 (千円)

前年同期比 (%)

受注残高 (千円)

前年同期比 (%)

理科学機器設備

4,929,916

+12.0

235,742

+25.3

保健医科機器

1,866,181

△2.9

19,755

△22.7

産業用機器

2,187,320

+31.5

464,347

+105.7

合計

8,983,418

+12.5

719,845

+63.8

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

③ 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高 (千円)

前年同期比 (%)

理科学機器設備

4,882,318

+9.0

保健医科機器

1,871,991

△2.3

産業用機器

1,948,721

+29.9

合計

8,703,031

+10.2

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

 

 

 

 

(2) 財政状態

当連結会計年度末の総資産は145億36百万円となり、前連結会計年度末に比べて12億91百万円増加しました。これは主に、現金及び預金が1億18百万円、受取手形及び売掛金が1億46百万円、電子記録債権が1億23百万円、有価証券及び投資有価証券が6億18百万円増加したこと等によるものであります。負債は38億75百万円となり、前連結会計年度末に比べて5億35百万円増加しました。これは主に、支払手形及び買掛金が1億43百万円、未払金が1億7百万円増加したこと等によるものであります。純資産は前連結会計年度末に比べて7億56百万円増加し106億60百万円となり、自己資本比率は70.6%となりました。

 

 (3) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ2億18百万円増加し、49億35百万円となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果獲得した資金は、9億45百万円(前年同期9億53百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益12億39百万円、仕入債務の増加額2億17百万円があった一方、売上債権の増加額2億14百万円、たな卸資産の増加額1億63百万円、法人税等の支払3億61百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果使用した資金は、6億38百万円(前年同期7億83百万円の獲得)となりました。これは主に、定期預金が1億円純減した一方、有価証券及び投資有価証券が6億21百万円純増したこと等によるものであります。
 (財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果使用した資金は、90百万円(前年同期84百万円の使用)となりました。これは主に、配当金の支払89百万円によるものであります。

 

当社グループの資金需要には、積極的な新商品の開発、既存商品のリニューアル等に関わる資金(金型投資)のほか、配当金及び法人税等の支払い等があります。また当連結会計年度においては、短期借入金による資金調達を実施しましたが、新規社債の発行による資金調達は行っておりません。

 

4 【経営上の重要な契約等】

代理店契約

当社は全国に散在する小学校・中学校・高等学校へ商品を供給するために、各地域に代理店を設置して「代理店契約」を締結しております。代理店は約700社あり、締結日はそれぞれ異なりますので、すべての記載は省略いたしました。

期間:締結日より直近当社決算日まで(一年毎自動更新)

契約内容:販売商品・取引条件等

 

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、お客様のニーズに基づくオリジナルな自社ブランド商品の開発を中心に、法令等の改正に伴う新規需要を的確に捉えた開発を加え、積極的な研究開発活動を行っております。

現在、研究開発活動は、当社及び連結子会社である㈱平山製作所が行っており、研究開発スタッフはグループ全体で20名であります。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は175,383千円でありますが、当連結会計年度における各セグメント別の研究目的、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。

 

[理科学機器設備]

小・中・高等学校の理科室等の特別教室向けの理科実験機器や実験台、コミュニティ施設などの福祉施設及び高齢者・障害者対応住宅向けの家具、研究機関向けの滅菌器等理科学機器の研究開発を行っております。

当連結会計年度は、プログラミング実験セット、力学的エネルギー実験器など新学習指導要領に対応した理科実験器具の開発を行いました。また㈱平山製作所において、滅菌器の新ベーシックモデルを開発し、医療機器認証を取得、生産を開始いたしました。

当セグメントに係る研究開発費は90,033千円であります。

 

[保健医科機器]

学校保健室をはじめ地域の保健、福祉、救命救急、自動車学校などの各機関または施設向けに健康診断用測定器、体力測定用システム機器及び救命救急資機材等の研究開発を行っております。

当連結会計年度は、学校現場の意見を数多く盛り込んだ視力検査器や、保健室における機能性を重視したアコーディオンつい立て等の開発を行い、販売を開始しております。

当セグメントに係る研究開発費は25,141千円であります。

 

〔産業用機器〕

製造設備の配管部に使用される保温・加熱用電気ヒーター等の開発と、研究機関向けに環境試験機器等各種試験機器の研究開発を行っております。

当連結会計年度は、㈱平山製作所において新HAST装置の本格的な生産を開始し、顧客ニーズを捉えた特注仕様品の開発などを行いました。

当セグメントに係る研究開発費は60,208千円であります。