第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針及び経営環境

当社グループは教育の改善、健康福祉の増進、科学技術の進歩への貢献を通じて地域社会及び国家に奉仕することを経営の基本方針とし、全国の小・中・高等学校など文教分野を中心に、オリジナル商品主体の専門コーディネーターとして独自の事業展開を図っております。祖業である顕微鏡や電源装置などの教育理科機器を始め、実験台・調理台などの施設設備機器、視力計・体重計などの保健設備品といった専門性に特化した幅広い商品ラインナップにより、ユーザーの元へ最適な品質の商品を提供してまいります。

また全国の自治体並びに一般企業等に対してAED(自動体外式除細動器)を提供するほか、自動車教習所や日本赤十字社などに対して国産唯一となる蘇生法教育人体モデル、人工呼吸用携帯マスクの販売を行っております。

そのほかエレクトロニクス関連業界を中心とした一般企業に対し、保温・加熱用電気ヒーターの販売や、連結子会社㈱平山製作所を通じた滅菌器・環境試験装置の製造・販売により、国外市場も含めた民間分野の一層の拡大を図ってまいります。

セグメント別の経営方針、経営環境は以下のとおりであります。

(理科学機器設備)

文教分野では、「主体的・対話的で深い学び」を目指した学習指導要領の改訂が行われ、小・中学校に続いて2022年度は高等学校にて教科書が刷新されたほか、GIGAスクール構想に基づく学校現場のICT化や、学校施設の老朽化に伴う建物の長寿命化改修が引き続き見込まれております。一方で国内外における新型コロナウイルス感染症対策による滅菌器の特需は一巡しており、今後は平常時に戻るものと予想されます。

このような状況のもと、当社グループでは、新たな教科書に準拠した商品展開を積極的に進めるとともに、ITを活用した実験・観察など「教室のデジタル化」への対応強化を図ってまいります。またお客様のニーズに沿った商品開発を進めると共に、学校校舎改修工事に伴う施設設備機器のタイムリーな提案を実現するため、各地域の販売代理店や設計事務所をはじめとした販売チャネルの多層化を進めてまいります。滅菌器の分野においては、買い替え需要や開発途上の国々における感染症対策に対する関連需要の獲得のほか、国内食品業界に対するレトルト殺菌器の拡販を進めるとともに、更なる品質向上とサービス体制の強化を図ってまいります。

(保健医科機器)

新型コロナウイルス感染症対策の関連分野においては、一部の予算措置は継続されるものの、学校現場は概ね平常化に向かうことが予想され、特需を除く保健設備品の市場規模は概ね横ばいで推移するものと見込まれます。AEDを用いた一般市民による除細動の普及(PAD市場)は着実に進展しており、公共施設など官公庁関係では整備が一巡しているものの、耐用期間を迎えた機器の更新需要が高まっております。また一般企業などの民間分野においては更新需要に加えて新規の整備も進んでおり、一層の裾野拡大が見込まれます。

 このような状況のもと、当社では、各地域学校現場の養護教諭や関連部会との関係強化により、現場ニーズに即した保健設備品や消耗品の提案活動を進めてまいります。またAEDにおいては、「8年保証安心パック」を軸とした独自の商品提案により、他社との差別化を図るとともに、きめ細かなアフターフォローによる買い替え需要の取り込みと、民間分野も含めた新たなユーザーの獲得を図ってまいります。

(産業用機器)

エレクトロニクス関連産業においては、高速通信規格(5G)やIoT、人工知能(AI)等の技術革新を背景に、中長期的には拡大基調が予想されるものの、足元における半導体市場の減速やウクライナ情勢の地政学的リスク等により、設備投資の先行きは不透明な状況が見込まれております。

 このような状況のもと、当社グループでは、半導体関連企業をはじめとする主要顧客に対し、引き続き保温・加熱用電気ヒーターの拡販に努めるとともに、新たな顧客、幅広い業界、業種、用途への対応を図ってまいります。また環境試験装置の分野においては、旺盛な設備投資が続く中国向けを中心として、他の試験機メーカーと連携するなど販路の拡大を図るとともに、品質改善による競争力の向上に取り組んでまいります。

 

 

(2) 優先的に対処すべき事業上の課題

上記(1)に記載の経営方針を実行していくうえで、当社グループが優先的に対処すべき事業上の課題は、以下のとおりであります。

(理科学機器設備)                                    

教育理科機器の需要は、理科教育振興法に基づく補助金など国や地方自治体の教育予算がその大半を占めております。科学技術の振興・充実の礎となる理科教育は極めて重要な国の施策である一方、少子化の進行により市場の大きな伸長は見込めない状況となっております。当社におきましては、学校現場に最適な品質の商品提案を通じたブランド力アップによりシェア拡大を図るとともに、幼稚園・保育園や医療系施設、大学・専門学校に対する収納戸棚や調理台の提案など、当社のノウハウや強みが活かせる周辺分野への拡充を進めてまいります。

滅菌器の分野においては、中国製品の台頭に伴い、国内外いずれの市場においても製品の差別化が課題となっております。国内外共通の次世代グローバルモデルへの収れんにより競争力を確保するとともに、東アジア以外の海外市場に対する一層の拡販を進めてまいります。また競争が激化している国内市場においては、きめ細かなアフターサービス体制の整備による顧客満足度の向上と、成長が見込まれる食品業界への一層の拡販を目指してまいります。

(保健医科機器)

コロナ禍による感染症対策需要は、感染症法上の位置づけ変更も相まって今後大幅な縮小が予想されます。また小中学校の統廃合が進む中、中長期的には大幅な市場拡大が見込めないうえ、競合他社の参入や学校現場におけるネット通販の進展から、シェアアップは一層重要な課題となっております。当社におきましては、現場ニーズを反映したオリジナルの健康診断機器をはじめ、感染症対策関連商品や多様な消耗品を網羅した総合カタログの提供等を通じて、積極的な営業活動を展開してまいります。

AEDの分野におきましては、一般市民への普及に伴って自治体や企業での新規購入や買い替え需要が引き続き期待されます。当社におきましては、他社と差別化した「8年保証安心パック」の提案活動を強化し、販路の拡大を図ってまいります。

(産業用機器)

半導体メーカーの設備投資は、足元では抑制傾向にあるものの、中長期的には関連市場の更なる成長が見込まれます。当社におきましては、引き続き主要顧客に対する保温・加熱用電気ヒーターの拡販を進める一方、半導体関連業界の景気動向に左右されにくい収益基盤の確立も重要な課題として捉え、新たな顧客、幅広い業界、業種、用途への対応を着実に進めてまいります。またオリジナル商品を含めた商品群の拡充や協力会社との連携強化、社内体制を整備し、商品の安定供給を図ってまいります。

環境試験装置については、基幹部品調達の複数チャネル化などサプライチェーンの安定化を図るとともに、近年の地政学的リスクを踏まえた動きに合わせ、中国を軸とした東アジア中心の販売展開から、欧米なども含めた広域での販売網強化を進めてまいります。

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標(KPI)は、自己資本利益率(ROE)であります。当該KPIを採用した理由は、収益性ならびに資本効率を高め、経営基盤の強化に資すると判断したためであります。

当社グループは、ROE10%以上の達成を目標としてまいります。

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方および取り組みは、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) ガバナンス及びリスク管理

当社グループでは、取締役会がサステナビリティ全般に関するリスク及び機会の監督に対する責任と権限を有しております。事業活動に関わる内容については各事業部の統括責任者が管轄事業に対するリスクの把握や分析を行うほか、人的資本はじめ経営全般に亘る内容については経営管理部を主体として各事業部と連携をとりながらリスクをコントロールする体制となっております。また重要な課題に関しては業務執行取締役を通じて取締役会に報告され、必要に応じて取締役会が承認しております。

 

(2) 戦略

当社グループは、教育の改善、健康福祉の増進、科学技術の進歩という設立以来の経営方針に基づき、事業活動を通じた地域社会への貢献に取り組んでまいりました。サステナビリティを巡る課題においても、学校現場における環境・エネルギー教育、校舎の長寿命化対応や木材活用を通じた環境保全、AEDの普及による安心・安全の確保など、社会性・公共性の高い当社事業は持続可能な社会の発展に資するものと考えており、今後も引き続き社会貢献と事業活動との両立を目指してまいります。

また少子化による労働力不足が予想される中、人的資本への投資は一層重要な経営課題と認識しております。当社グループでは、優秀な人材の確保と生産性の向上を目的として、従業員が高いモチベーションを持ち、働き甲斐を感じることができるような社内環境の整備に取り組んでまいります。当連結会計年度においては、社員のリスキリングを支援するe-ラーニングの導入や、若手社員の早期戦力化を目的としたスキルアップ制度の検討を進めたほか、老朽化した社屋をリノベーションするなど、職場環境の改善を図りました。

このほかワークライフバランスの充実を図るため、年次有給休暇の取得実績を部門長へ毎月公表するなど全社的な取得率向上の取り組みを進めており、引き続き休暇取得の促進に努めてまいります。

 

(3) 指標及び目標

当社グループでは、年次有給休暇の取得率80%以上を目標指標として、ワークライフバランスの充実に取り組んでおります。入社時における有給休暇の前倒し付与や5年勤務毎のリフレッシュ休暇制度などにより休暇の取得促進に努めてまいりましたが、直近の当社グループにおける取得率は74%となりました。これは厚生労働省の目標値である70%を超える内容ではあるものの、グループ目標を下回る結果であり、引き続き目標達成できるよう、生産性の向上ならびに社内環境の整備に努めてまいります。

 

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成 績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 取引先の信用リスク

当社グループの販売代理店を始めとする取引先の多くは、掛売り又は手形取引となっております。当社はグループ全体での与信管理体制強化と債権保全の徹底に努めているものの、重要な得意先が破綻し、その債権が回収できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(2) カントリーリスク

子会社である㈱平山製作所においては、アジア地域を中心に滅菌器、環境試験装置の国外販売を伸ばしており、当期の海外売上高は当社グループ全体の20%を超えております。これらの国・地域の政治、経済及び社会情勢等に起因して生じる予期せぬ事態、各種法令・規制の変更等によるカントリーリスクが顕在化した場合には、債権回収や事業遂行の遅延・不能など当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 品質管理に係るリスク

当社グループにおいてはAEDや高圧蒸気滅菌器など高度な品質が要求される医療機器を取り扱っております。このうちAEDについては、米国大手優良メーカー品を主体とする輸入販売を行っており、製品面ではトップクラスの品質を確保しておりますが、不測の事態により製品の欠陥が生じた場合、販売停止やリコール等の措置を講じる場合があります。

また滅菌器については、当社子会社である㈱平山製作所において製造販売しており、国際規格ISOに基づいた品質マネジメントシステムを運用しているとともに、製造物責任賠償保険(PL保険)に加入する等の対策を講じておりますが、上記同様に製品の欠陥が発生した場合、多額のコストに加えて当社グループの社会的評価に重大な影響を及ぼすことが考えられ、これによって当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 大規模災害によるリスク

当社グループでは本社機能をはじめ、棚卸資産は当連結会計年度末現在50%以上が愛知県内に集中しております。予想される東海地震、東南海地震の発生に伴い、物的な被害ならびに商品の調達及び物流に少なからぬ支障をきたすことが予想されます。当社グループでは、各種保険の付保、複数購買の検討、危機管理規程の策定など被害の最小化に努めておりますが、想定規模を超える災害やシステム不全が発生した際には事業を適切に遂行できず、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 固定資産に関する減損リスク

当社グループが保有する不動産、製造設備等の固定資産は、減損リスクにさらされております。現時点において必要な減損等の処理は実施しておりますが、今後各種市況の悪化、需要の減退等に伴い保有固定資産の経済価値が低下した場合には、更に必要な減損処理を実施することになります。このような場合には、将来の当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 税効果会計に関するリスク

当社グループは、税効果会計に係る会計基準に基づいて、将来の合理的な期間における課税所得の見積りを行い、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討した上で繰延税金資産を計上しております。今後、当社グループの経営状態の変化、法人税率引き下げ等の税制改正、会計基準の変更等、その回収可能性に変動が生じた場合には、繰延税金資産を減額する可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(7) 新型コロナウイルス感染症拡大に伴うリスク

コロナ禍による感染防止対策の需要は、前期に引き続き当連結会計年度の当社業績に影響を与えました。感染症法上の位置づけ変更により今後の需要は縮小が予想されますが、新たな変異株等による感染再拡大など事態の長期化によって経済活動の停滞が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

① 経営成績

当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症対策需要はピークを超えたものの、文教分野では一定規模の予算措置が続いたほか、半導体業界を中心としたエレクトロニクス関連産業は、社会のデジタル化を背景に引き続き堅調に推移しました。一方で、資源価格の高騰や円安に伴う物価上昇により、激しい価格競争に晒される経営環境が続きました。

このような状況のもと、当社グループでは、保健室向け感染症対策商品の拡販やAEDの新規及び買い替え需要の取り込みを進めたほか、東アジアを中心とした国外市場に対し、滅菌器や環境試験装置の受注獲得に努めてまいりました。

この結果、当連結会計年度の売上高は108億89百万円(前年同期比1.8%減)、営業利益は18億31百万円(同1.1%減)、経常利益は18億55百万円(同1.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は11億77百万円(同8.4%減)となりました。

 

セグメント別の業績は次のとおりであります。

(理科学機器設備部門)

学校のICT化に対応した理科実験器具の新商品提案や、コロナ禍での食品業界向けレトルト殺菌器の拡販が進展しましたが、実習台・収納戸棚類などの施設設備機器において、建築資材高騰に伴う激しい価格競争や、コロナ禍での校舎改修の見直し等により、前期実績を大きく下回りました。

この結果、売上高は49億36百万円(前年同期比6.0%減)、セグメント利益は7億12百万円(同13.4%減)となりました。

 

(保健医科機器部門)

感染症対策の特別予算が継続したことに伴い、学校保健室向けの衛生材料やCO2モニター、健康診断機器が好調を維持したほか、自治体並びに民間分野におけるAEDの新規及び買い替え需要の取り込みにより販売台数が伸長しました。 

この結果、売上高は32億17百万円(前年同期比4.5%増)、セグメント利益は6億77百万円(同6.8%増)となりました。

 

(産業用機器部門)

国内半導体メーカーにおける原材料や部品の調達難を見越した先行投資が一巡したほか、年度後半からのメモリ向け設備投資の減速により、保温・加熱用電気ヒーターの売上が前年実績を下回りましたが、東アジアにおける堅調な半導体関連投資の影響等により、環境試験装置の販売が前期に引き続き伸長しました。

この結果、売上高は27億35百万円(前年同期比1.0%減)、セグメント利益は4億64百万円(同11.0%増)となりました。

 

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

 

イ 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高 (千円)

前年同期比 (%)

理科学機器設備

2,332,905

+1.6

保健医科機器

産業用機器

1,532,266

+4.6

合計

3,865,172

+2.8

 

(注) 金額は販売価格によっております。

 

ロ 受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高 (千円)

前年同期比 (%)

受注残高 (千円)

前年同期比 (%)

理科学機器設備

4,710,988

△12.8

475,955

△32.2

保健医科機器

3,257,386

+8.3

99,936

+67.4

産業用機器

2,554,661

△21.5

974,395

△15.6

合計

10,523,036

△9.8

1,550,287

△19.1

 

 

ハ 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高 (千円)

前年同期比 (%)

理科学機器設備

4,936,875

△6.0

保健医科機器

3,217,148

+4.5

産業用機器

2,735,262

△1.0

合計

10,889,286

△1.8

 

 

 

② 財政状態

当連結会計年度末の総資産は181億43百万円となり、前連結会計年度末に比べて4億34百万円の増加となりました。これは主に、有価証券及び投資有価証券が5億83百万円、受取手形、売掛金及び契約資産が5億51百万円減少した一方、現金及び預金が11億38百万円、リース投資資産が1億58百万円、建設仮勘定が1億21百万円増加したこと等によるものであります。負債は45億30百万円となり、前連結会計年度末に比べて2億3百万円の減少となりました。これは主に、電子記録債務が1億59百万円、支払手形及び買掛金が1億1百万円減少したこと等によるものであります。純資産は前連結会計年度末に比べて6億38百万円増加し136億13百万円となり、自己資本比率は71.18%(前年同期69.83%)となりました。また理科学機器設備部門の減収に伴い、自己資本利益率(ROE)は9.31%(同10.71%)となり、目標とする10%には届きませんでした。今後も引き続き目標達成に向け、収益性並びに資本効率の向上に努めてまいります。

 

③ キャッシュ・フロー

当社は、円滑な事業活動に必要なレベルの流動性の確保と財務の健全性・安定性維持を資金調達の基本としており、適正な株主還元を踏まえつつ、機動的な事業展開や急速な市況変化に耐え得る十分な現金及び現金同等物を保有しております。

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ11億38百万円増加し、79億56百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果獲得した資金は、14億9百万円(前年同期は6億22百万円の獲得)となりました。これは主に、法人税等の支払額6億72百万円、仕入債務の減少額2億52百万円があった一方、税金等調整前当期純利益18億38百万円、売上債権及び契約資産の減少額4億62百万円があったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果獲得した資金は、3億74百万円(前年同期は4億20百万円の獲得)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出2億6百万円があった一方、有価証券及び投資有価証券の売却及び償還による収入6億円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー) 

財務活動の結果使用した資金は、6億44百万円(前年同期は5億24百万円の使用)となりました。これは、配当金の支払額6億44百万円があったこと等によるものであります。

 

当社グループの資金需要には、積極的な新商品の開発、既存商品のリニューアル等に関わる資金(金型投資)のほか、社屋の改修、配当金及び法人税等の支払い等があります。

なお、資金調達においては全て自己資金で賄っており、借入金や社債発行は行っておりません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 ・当連結会計年度の財政状態及び経営成績に関する分析・検討内容

 「(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績、②財政状態」に記載のとおりであります。

 

・経営成績に重要な影響を与える要因

 「第2 事業の状況 3事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

 ・経営方針や経営戦略、経営目標に関する事項

  「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

連結財務諸表の作成に際し、当連結会計年度末日における資産・負債の報告数値及び当連結会計年度における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、過去の実績や当社グループを取り巻く環境等に応じて合理的と考えられる方法により計上しておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

5 【経営上の重要な契約等】

代理店契約

当社は全国に散在する小学校・中学校・高等学校へ商品を供給するために、各地域に代理店を設置して「代理店契約」を締結しております。代理店は約700社あり、締結日はそれぞれ異なりますので、すべての記載は省略いたしました。

期間:締結日より直近当社決算日まで(一年毎自動更新)

契約内容:販売商品・取引条件等

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、お客様のニーズに基づくオリジナルな自社ブランド商品の開発を中心に、法令等の改正に伴う新規需要を的確に捉えた開発を加え、積極的な研究開発活動を行っております。

現在、研究開発活動は、当社及び連結子会社である㈱平山製作所が行っており、研究開発スタッフはグループ全体で19名であります。

当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は196,887千円でありますが、当連結会計年度における各セグメント別の研究目的、研究成果及び研究開発費は次のとおりであります。

 

〔理科学機器設備〕

小・中・高等学校の理科室等の特別教室向けの理科実験機器や実験台、コミュニティ施設などの福祉施設及び高齢者・障害者対応住宅向けの家具、研究機関や食品業界向けの滅菌器など理科学機器の研究開発を行っております。

当連結会計年度は、タブレットを使った理科用USBスコープなどICT教育を取り入れた理科実験器具のほか、施設設備機器の分野では、コミュニティ施設や民間施設など文教分野以外をターゲットとしたWシリーズ調理台を発売いたしました。

当セグメントに係る研究開発費は106,034千円であります。

 

〔保健医科機器〕

学校保健室をはじめ地域の保健、福祉、救命救急、自動車学校などの各機関または施設向けに健康診断用測定器、体力測定用システム機器及び救命救急資機材等の研究開発を行っております。

当連結会計年度は、新JIS規格を踏まえたオージオメータのリニューアルや、デジタル体重計の軽量化など健康診断器具の商品化に取り組みました。

当セグメントに係る研究開発費は31,981千円であります。

 

〔産業用機器〕

製造設備の配管部に使用される保温・加熱用電気ヒーター等の開発と、研究機関、半導体関連企業向けに環境試験装置の研究開発を行っております。

当連結会計年度は、㈱平山製作所においてHAST性能を向上させた新製品の開発を行うと共に、顧客ニーズに特化した特注製品の開発などを行いました。

当セグメントに係る研究開発費は58,871千円であります。