第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(経営環境)

当社グループは、これまで石油製品販売等の石油関連事業を中心として、不動産等の事業にも取り組み、国内の石油製品需要が減少する中で着実に収益を重ねてまいりました。石油関連事業では、直営SSの運営強化や販売店SSの経営支援、メーカーや電力会社等に対するエネルギーの安定供給及び顧客ニーズに合わせた高付加価値サービスの提供に取組んでおります。不動産事業では、社宅・SS跡地の不動産有効活用等を行ってきました。また、近年では再生可能エネルギー関連事業に注力し、発電設備のコンサルティング営業や発電所運営、バイオマス発電燃料の販売等にも注力しています。

しかしながら、当社グループを取り巻く環境は、国内の石油製品需要減退に加え、業界再編の進展、国内人口の減少や市場構造の変化など、日々大きく変動しています。さらに新型コロナウイルス感染症感染拡大の長期化による燃料油等の消費低迷が懸念されるほか、為替の変動やウクライナ情勢緊迫化による資源価格の高騰により、財政状態及び経営成績に悪影響を与えることが想定されます。当社グループは石油関連事業の付加価値を向上させるとともに、持続可能な社会の実現を目指し、再生可能エネルギー関連事業等の新規分野を今後さらに拡大させていく必要があると認識しております。併せて、既存事業の選択と集中を進めて事業効率の向上を目指してまいります。また、経営基盤についても、労働環境の多様化やDXの進展に伴い、諸制度の対応やITシステムの高度活用が急務となっています。

このような環境のなか、当社グループでは、企業理念を最上位とし、経営戦略としての長期ビジョン及び中期経営計画を体系化し、企業価値の向上に取組んでまいります。

 

(企業理念)

私たちは、エネルギーが持つ“ものを動かす力”を信じて、暮らしや社会の“つながり”を支えてきました。時代の変化に応じてカタチを変え、新たな価値を創り出す存在へ。関わるすべての人の心に寄り添い、ともに笑顔になる未来をめざします。

 

(対処すべき課題)

当社グループは、長期ビジョン「nissin Vision 2030」及び中期経営計画を策定しております。長期ビジョン「nissin Vision 2030」では、エネルギー企業としての強固な地位の確立をビジョンに掲げ、経営方針として事業構造改革の次なるステージ移行や石油関連事業の収益依存からの脱却、グローバル展開強化等を定めております。そのフェーズⅠである、2022年3月期からの3ヵ年を実施期間とする中期経営計画では、①成長事業への積極投資、②コア事業である石油関連事業の強化、③経営基盤の強化、④SDGs経営の推進の4点を基本方針としております。

 

 中期経営計画の基本方針の詳細は次のとおりです。

① 成長事業への積極投資

再生可能エネルギー関連事業の拡大を推進し、積極投資を継続します。具体的には、バイオマス発電燃料の開発・販売、自家使用型太陽光発電システムの販売、新商材の研究開発等に注力します。

② コア事業である石油関連事業の強化

石油関連事業について、営業力の強化を図るとともに、周辺領域のビジネス機会を取り込んでいきます。

直営SS運営では、燃料油のマージン確保とカーメンテ商品の販売強化を継続し、安定収益の確保に努めます。また、車販や保険販売等の取組み強化などBtoC向けビジネスのサービス開発にも取り組み、中長期的な観点で地域のインフラ拠点としての価値を創造してまいります。

法人向け営業では、潤滑油販売における専門性を活かしたソリューションビジネスの強化、及び経営資源を活用した純新規顧客の獲得を推進してまいります。

③ 経営基盤の強化

事業活動の推進や効率化のために、システム拡充や体制整備を行い、経営基盤を強化してまいります。

営業活動について、営業体制の根本的な見直しによる強化、営業支援システムの活用、ナレッジ共有による営業活動の高度化を図ります。

人事戦略について、前中期経営計画期間中に刷新した人事制度の定着を図るとともに、教育体系構築や計画的人材配置等により人材の育成・活用面を強化してまいります。

その他、子会社の収益力向上やガバナンス体制強化によるグループ戦略強化、各種業務の標準化や合理化による業務効率化、DX実現に向けた取組みを推進してまいります。

 

④ SDGs経営の推進

企業理念に基づき、エネルギーに関連した取組みを中心として、当社グループを取り巻く全てのステークホルダーが「ともに笑顔になる未来」を目指して、企業価値向上を推進してまいります。具体的には、再生可能エネルギー事業の展開による脱炭素化社会への貢献や多様な人材開発を通じた働き甲斐のある職場環境の提供、サステナビリティ経営の追求によるコーポレート・ガバナンスの向上等に取り組んでまいります。

 

(戦略を支える持続可能な経営体制)

① コーポレート・ガバナンス

当社グループはコーポレート・ガバナンスの基本方針を定め、ガバナンス体制の充実を図りつつ、内部統制システムを構築しております。加えて、コンプライアンス委員会を設置し、コンプライアンス体制を確立するとともに、リスクを想定した各種規程を整備しリスクマネジメントを行っております。これらの取組みにより、近年の社会的な要請の高まりに応え、ステークホルダーから信任を得られるよう、コーポレート・ガバナンスの強化を継続してまいります。

② サステナビリティ

当社グループは、サステナビリティ方針のもと、マテリアリティを特定し、「持続可能なエネルギーの提供」、「地球環境への責任」、「コミュニティとの繋がりの深化」、「信頼されるガバナンス・職場環境」の4つに分類しております。そして、これらのマテリアリティに沿って定めた具体的な取組みを推進してまいります。

 

以上の課題に取り組み、企業理念である「関わるすべての人の心に寄り添い、ともに笑顔になる未来」を目指し、鋭意努力してまいる所存です。

 

2【事業等のリスク】

 以下において、当社グループの経営成績、株価及び財政状態などに影響を及ぼす可能性のあるリスクを記載しております。なお、当社はこれらのリスクが発生する可能性を認識し、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式への投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載内容も併せて慎重に検討したうえで判断する必要があります。また、記載したリスクは当社株式への投資に関するリスクをすべて網羅するものではありませんのでご注意ください。なお、文中における将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

(原油価格の変動リスク)

 当社グループの取扱う石油製品の仕入価格は、産油国の動向、国際情勢の変化により、変動する可能性があります。当社グループは、仕入価格の変動に対してきめ細かな価格設定の上、石油製品の販売を行っております。一般的に販売価格から仕入価格を除いたものがマージンとなりますが、国内の需要動向や同業者間との競争等により、仕入価格の上昇や下落に応じた販売価格を設定できない場合、当社の利益が損なわれる恐れがあります。具体的には、原油価格の急騰に伴い、当社グループが仕入価格上昇に対応した販売ができなかった場合、または原油価格の急落に伴い、高値で推移していた石油製品市況が急激に悪化し、仕入価格の値下がりを上回るペースで市況価格が下落した場合、利益率の低下等、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(特定事業(石油製品の販売)への依存リスク)

 産業用、民生用のエネルギー源につきましては、脱炭素やSDGs意識の高まり等により将来的に他エネルギーのシェアが上がり、石油製品の依存度が低くなると予想されます。また、電気自動車は近い将来に環境配慮等の面からガソリン車・ディーゼル車に代わって普及が促進すると予想されます。当社グループでは、リスクヘッジの一環として長期ビジョン「nissin Vision 2030」を策定し、再生可能エネルギー関連事業等の新規ビジネスへの取り組み強化など持続可能性の高いビジネスモデルの構築を目指しております。しかしながら、税制優遇、技術の進歩等により他エネルギーのシェア上昇及び電気自動車の普及が想定以上に加速した場合、対応の遅れによる売上の機会損失など、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(気候の変動リスク)

 石油製品の中でも灯油、A重油等暖房関連油種の需要は冬期の平均気温に大きく影響を受けます。また、電力用重油も夏期、冬期ともに平均気温に大きく影響されます。一般的に平均気温が夏期に低く、冬期が高いと、冷暖房機器の稼働が減り発電所の稼働が落ち着くため、暖房関連油種や電力用重油等の需要は減少いたします。このような気候が継続した場合、当該油種の売上が大幅に減少するなど、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(製品の供給不安リスク)

 当社グループは、ENEOS株式会社と特約販売契約を締結しております。この契約に基づき、当社グループが販売している石油製品の大半を同社から仕入れております。しかしながら、ENEOS株式会社の経営戦略に変更が発生し、これに伴い特約販売契約に変更が生じた場合や、国際情勢等の変化により、ENEOS株式会社から当社グループに製品が安定的に供給されなかった場合、売上の機会損失など、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(石油製品等の漏洩による土壌汚染・地下水汚染リスク)

 当社グループは、SSの新規出店の際には二重殻使用の地下貯蔵タンクを採用するほか、配管を含む設備の点検
を定期的に行うなど、漏洩防止に努めております。しかしながら、地下貯蔵タンクの老朽化や配管の亀裂、破損等
によって、地下に石油製品が漏洩した場合、汚染の除去や拡散防止等の対策費用や住民に対する損害賠償費用が発
生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(法規制に関するリスク)

 当社グループは、石油製品を販売するに当たり、ガソリン等危険物を取扱うため「消防法」及び「揮発油等の品質の確保等に関する法律」、産業廃棄物の処理に関しては「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の規制を受けております。また、「消防法」ではSSに「危険物取扱者(乙種第四類)」の有資格者を営業時間中1名以上常駐させることが義務付けられております。しかしながら、これらの法規制へ適切な対応ができなかった場合、SSの営業に支障をきたすなど当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(不動産価値の下落リスク)

 当社グループは、不動産の賃貸事業等に必要な不動産を保有しております。このため不動産市況が低迷した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。特に近年では、新型コロナウイルス感染症の流行に伴うテレワークの普及やオフィス離れ等が見られるなど、地価の低下が懸念されています。賃貸事業等に必要な不動産に限らず、保有不動産の地価が大幅に下落した場合には、減損損失の発生など当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(情報、システム管理に関するリスク)

 当社グループは、各SSを中心に個人情報を含む様々な情報を保有し、管理しております。その中でも個人情報に関しましては、漏洩事故等が起きないよう規程の整備、指示、指導を行っております。しかしながら、万一情報が不正に漏洩、紛失等した場合、社会的信用が失墜し、財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループが運用している情報システムが自然災害等により、システム障害を引き起こした場合、あるいはコンピュータウィルス等により情報システムを大きく破壊、改ざん等された場合には、業務遂行に影響を及ぼす可能性があります。

(大規模な自然災害の発生リスク)

 当社グループは、大規模な自然災害に対して、その対策を講じておりますが、こうした自然災害等が想定を大きく上回る規模で発生し、ENEOS株式会社からのローリー給油がストップすることによるSSの営業停止や太陽光発電所の損壊などの被害を被った場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(新型コロナウイルス感染症等に関するリスク)

 当社グループは、新型コロナウイルス感染症に対して、SSや一部店舗の営業時間変更や事務所勤務者のテレワーク、時差出勤等の対応を行ってまいりました。再び日本国内において感染リスクが高まり、外出自粛要請等が発出された場合や同様の大規模感染症が発生した場合には、SS・店舗の客数減少や法人向けの営業活動の中断を余儀なくされるおそれがあるなど、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(資金調達に関するリスク)

 当社グループの有利子負債は主に金融機関からの借入・社債により調達しております。現時点においては、借入・社債による資金調達に支障はありませんが、今後、金融システム・金融情勢の大きな変化やSDGs・ESG意識の高まり等に伴う取引金融機関の融資姿勢の変化によって、資金調達や借入条件に影響が出てくる可能性があります。

(固定資産の減損に係るリスク)

 当社グループは、SSの建物・設備や賃貸不動産等の固定資産を保有しておりますが、今後の経営環境や不動産価格の変動等によって、当該固定資産の収益性が低下し、減損損失が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(出資やM&A等に関するリスク)

 当社グループは、既存事業とのシナジーが見込める領域を中心に出資やM&A等を行っております。これらの実施にあたっては、財務や事業に関するデュー・デリジェンスの実施に加え、様々な観点から十分な検討を行っておりますが、出資やM&A等の実施後に事業環境の急変や予期せぬ事象の発生により、当初見込んだ成果を発揮できなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(繰延税金資産の回収可能性低下のリスク)

 当社グループは、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金に対して、将来の課税所得を合理的に見積もった上で回収可能性を判断し、繰延税金資産を計上しております。将来の課税所得については、経営環境の変化等を踏まえ適宜見直しを行っておりますが、繰延税金資産の回収可能性が低下し、繰延税金資産の取崩しが必要となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 ①経営成績の状況

 当社グループは、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しております。この結果、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度の売上高と比較して大きく減少しており、以下の経営成績に関する説明の売上高については、前期比(%)を記載せずに説明しております。

 当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症感染拡大が長期化する中、新たな変異株の出現等により経済活動が抑制され、一部企業収益と個人消費に落ち込みが見られました。景気の先行きについては、国際的な経済回復に伴う需給逼迫に加えて、ウクライナ情勢の緊迫化等による資源価格高騰の長期化懸念から、景気の減速が見込まれる等、依然として不透明な状態です。

 石油製品販売業界におきましては、原油価格は、期初から緩やかな上昇が続く中、1月の80ドル付近からウクライナ情勢の緊迫化に伴い、3月初めにかけて130ドル付近まで急騰しました。その後、アメリカが過去最大の石油備蓄放出を打ち出したことを受けて月末に100ドル付近まで下落しました。国内石油製品価格は、原油価格の動向や円安の影響を受けて大幅に上昇し、燃料油価格抑制制度が発動されました。一方、国内石油製品需要は、大幅に落ち込んだ前期から経済活動が再開したこと等により、前期を上回りました。

 再生可能エネルギー業界におきましては、経済産業省がFIT制度とFIP制度における2022年以降の買取価格、賦課金単価等を公表しました。太陽光発電や風力発電のFIT制度買取単価は2021年度よりも低下する予定ですが、地熱発電や中小水力発電、入札対象外のバイオマス発電は据え置きとなりました。今後、カーボンニュートラルの達成に向けて新たなエネルギー源の開発や導入も進むことが期待されています。

 当社はこのような状況下、長期ビジョン「nissin Vision 2030」のフェーズⅠにあたる2022年3月期からの3ヵ年を実施期間とした中期経営計画の1年目として、その基本方針のもと、次の通り取組みました。成長事業への積極投資につきましては、再生可能エネルギー関連事業におけるバイオマス発電燃料の営業活動の強化と安定出荷のため、ストックヤードや生産設備を整備し、販売数量が増加しました。コア事業である石油関連事業の強化につきましては、事業ポートフォリオを見直し、経営資源を集中させるため、ケンタッキーフライドチキン店の運営を事業譲渡しました。経営基盤の強化につきましては、人事戦略において各種研修や教育の実施、コーポレートガバナンスにおいて国内外主要子会社の業務やルールの標準化等を推進しました。SDGs経営の推進につきましては、サステナビリティ方針や特定したマテリアリティを公開しました。更に、経営幹部への教育や教育ツールの活用により、全社的な意識向上を図りました。

 当連結会計年度の当社グループ業績は、主に石油関連事業全体で原油価格の上昇に伴う販売価格の上昇等により、売上高は36,466,059千円(前期は53,692,034千円、「収益認識に関する会計基準」等の適用により32,330,214千円減少)となりました。また、石油関連事業において原油価格の上昇に伴い、前期と比べてマージンが圧縮されたこと等により、営業利益は427,737千円(前期比39.0%減)、経常利益は674,542千円(前期比22.5%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、ケンタッキーフライドチキン店の運営を事業譲渡したこと等による特別利益が発生したものの、前期の川崎充填所売却の反動等により、490,333千円(前期比63.2%減)となりました。

 「収益認識に関する会計基準」等の適用により、従前の会計処理と比較して、当連結会計年度の売上高、売上原価がともに32,330,214千円減少しておりますが、営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益に与える影響はありません。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。

 セグメント別及び部門別の状況は次のとおりであります。

 

 <石油関連事業>

 石油関連事業全体につきましては、原油価格の上昇に伴う販売価格の上昇等により、売上高は33,275,038千円(前期は49,899,711千円、「収益認識に関する会計基準」等の適用により32,234,793千円減少)となりました。セグメント利益は、原油価格の上昇に伴い、前期と比べてマージンが圧縮されたこと等により、前期比33.9%減の469,695千円となりました。

(直営部門)

 直営部門につきましては、原油価格の上昇に伴う販売価格の上昇や、前期の緊急事態宣言発出による時短営業対応に伴い減少した販売数量が回復したこと等により、売上高28,193,447千円(前期は20,560,246千円)となりました。なお、直営SS数は前期末と同じく53SSとなりました。

(卸部門)

 卸部門につきましては、原油価格の上昇に伴う販売価格の上昇等により、売上高は245,590千円(前期は6,406,435千円)となりました。なお、販売店SS数は前期末と比べ、2SS減少し、61SSとなりました。

 

(直需部門)

 直需部門につきましては、燃料油において原油価格の上昇に伴う販売価格の上昇や、潤滑油において工場等を稼働停止していた大手法人顧客を中心に販売数量が回復したこと等により、売上高は3,251,703千円(前期は18,703,429千円)となりました。

(産業資材部門)

 産業資材部門につきましては、石油化学製品の販売価格の上昇等により、売上高は1,263,520千円(前期は3,377,955千円)となりました。

(その他部門)

 その他部門につきましては、LPガス価格の販売価格の上昇等により、売上高は320,777千円(前期は851,644千円)となりました。

 

 <再生可能エネルギー関連事業>

 再生可能エネルギー関連事業につきましては、太陽光発電関連機器の販売やバイオマス発電燃料であるPKS(Palm Kernel Shell:パーム椰子殻)の納入があったこと等により、売上高は1,754,760千円(前期は1,787,223千円、「収益認識に関する会計基準」等の適用により94,809千円減少)となりました。セグメント利益は、連結子会社であるNSM諏訪ソーラーエナジー合同会社の太陽光発電所において、想定以上の降雪があったことで売電収入が減少したこと等により前期比51.2%減の46,052千円となりました。

 

 <外食事業>

 外食事業につきましては、ケンタッキーフライドチキン店の運営を2021年9月30日付で事業譲渡したこと等により、売上高は780,147千円(前期は1,385,859千円、「収益認識に関する会計基準」等の適用により611千円減少)となりました。セグメント損失は、5,100千円(前期はセグメント利益14,280千円)となりました。

 

 <不動産事業>

 不動産事業につきましては、「EDIAN(エディアン)」シリーズをはじめとする賃貸マンションの堅調な稼働等により、売上高は656,112千円(前期は619,240千円、「収益認識に関する会計基準」等の適用による影響はありません)となりました。セグメント利益は、前期比7.0%増の363,154千円となりました。

 

 ②生産、受注及び販売の実績

 a. 生産実績

セグメント

事業部門

当連結会計年度

自 2021年4月1日

至 2022年3月31日

金額(千円)

前連結会計年度比(%)

石油関連事業

産業資材

328,445

7.9

 (注)1 金額は、製造原価によっております。

2 日新レジン株式会社が化成品の生産を行っております。

 

 b. 受注実績

 受注生産は行っておりません。

 c. 仕入実績

セグメント

事業部門

当連結会計年度

自 2021年4月1日

至 2022年3月31日

金額(千円)

前連結会計年度比(%)

報告セグメント

石油関連事業

直営

23,885,283

30,388

直需

2,159,077

産業資材

748,820

その他

219,468

小計

27,043,038

再生可能エネルギー関連事業

1,357,959

外食事業

394,520

不動産事業

合計

28,795,519

 (注)  当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。これに伴い、当連結会計年度における仕入実績は、前連結会計年度と比較して大きく減少しております。そのため、当連結会計年度における経営成績に関する説明の、仕入実績については前連結会計年度と比較しての前年同期比(%)を記載せずに説明しております。

 d. 販売実績

セグメント

事業部門

当連結会計年度

自 2021年4月1日

至 2022年3月31日

金額(千円)

前連結会計年度比(%)

報告セグメント

石油関連事業

直営

28,193,447

245,590

直需

3,251,703

産業資材

1,263,520

その他

320,777

小計

33,275,038

再生可能エネルギー関連事業

1,754,760

外食事業

780,147

不動産事業

656,112

合計

36,466,059

 (注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。これに伴い、当連結会計年度における販売実績は、前連結会計年度と比較して大きく減少しております。そのため、当連結会計年度における経営成績に関する説明の、販売実績については前連結会計年度と比較しての前年同期比(%)を記載せずに説明しております。

 

 

 e. 主要な販売先

 該当事項はありません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成に当たって会計上の見積りが必要となる事項については、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。

 また、連結財務諸表作成に当たって用いた会計上の見積りのうち、重要なものは以下のとおりであります。

 a. 固定資産の減損

 減損を認識する際の将来キャッシュ・フローは、資産又は資産グループの使用状況や経営計画に基づく合理的な使用計画等を考慮し見積り、減損の要否を判定しております。判定の結果、減損が必要と判断された場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上しております。

 b. 繰延税金資産の回収可能性

 繰延税金資産の回収可能性の判断等につきましては、過去の実績や経営計画等を用いた合理的な見積りを行っており、将来において回収が見込めない部分については評価性引当額を計上しております。

 

 なお、新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、SS・店舗の来店客数減少や法人向け営業活動の停滞等による業績低下の懸念がありますが、「新しい生活様式」に則った各種対策を講じることにより、当社グループの財政状態及び経営成績等に与える影響は限定的であるとの仮定のもと、会計上の見積りを行っております。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 a. 経営成績の分析

(営業利益)

営業利益につきましては、石油関連事業において、原油価格の上昇に伴い、前期と比べてマージンが圧縮されたこと等により、前連結会計年度と比較し273,979千円減益の427,737千円となりました。

(経常利益)

経常利益につきましては、営業利益が上述のとおり減益となったことにより、前連結会計年度と比較し195,513千円の減益となり、674,542千円となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、ケンタッキーフライドチキン店を事業譲渡したことによる特別利益が発生したものの、前期の川崎充填所売却の反動等により、前連結会計年度と比較して842,614千円の減益となり、490,333千円となりました。

 

 b. 財政状態の分析

(総資産)

 総資産は、前連結会計年度末に比べ、1,268,389千円増加し、33,924,907千円となりました。これは、現金及び預金が1,107,729千円、長期滞留債権が154,541千円減少したものの、受取手形が100,124千円、売掛金が1,743,425千円、建物及び構築物が282,613千円、土地が432,941千円増加したことなどによるものです。

(負債)

 負債は、前連結会計年度末に比べ、989,510千円増加し、14,336,179千円となりました。これは、支払手形及び買掛金が311,633千円、未払法人税等が340,912千円、社債が112,000千円減少したものの、借入金が1,976,652千円増加したことなどによるものです。

(純資産)

 純資産は、前連結会計年度末に比べ、278,879千円増加し、19,588,728千円となりました。これは、非支配株主持分が62,150千円減少したものの、利益剰余金が349,528千円増加したことなどによるものです。

 この結果、1株当たり純資産は前連結会計年度末と比べ、72.21円増加し、2,893.76円となりました。

 

 c. キャッシュ・フローの分析

 当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、財務活動によるキャッシュ・フローにおいて資金が増加したものの、営業活動によるキャッシュ・フロー及び投資活動によるキャッシュ・フローにおいて資金が減少したことにより、前連結会計年度末に比べ1,107,729千円減少し、3,376,551千円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローでは、1,630,112千円の資金の減少となりました。これは、税金等調整前当期純利益795,792千円、減価償却費の計上512,794千円などにより資金が増加したものの、売上債権の増加額1,716,187千円、仕入債務の減少額が304,261千円、法人税等の支払額595,965千円などにより資金が減少したことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローでは、1,088,274千円の資金の減少となりました。これは、有形固定資産の売却による収入180,000千円、事業譲渡による収入210,000千円などにより資金が増加したものの、有形固定資産の取得による支出1,484,199千円などにより資金が減少したことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローでは、1,615,927千円の資金の増加となりました。これは、借入金の返済による支出273,347千円、社債の償還による支出112,000千円などにより資金が減少したものの、短期借入金の増加額2,200,000千円などにより資金が増加したことによるものです。

 

(キャッシュ・フローの指標)

項目

第74期

 2018年3月期

第75期

 2019年3月期

第76期

 2020年3月期

第77期

 2021年3月期

第78期

 2022年3月期

自己資本比率

           (%)

58.5

54.5

55.4

58.1

56.9

時価ベースの自己資本比率

           (%)

18.0

17.5

15.9

19.4

17.4

キャッシュ・フロー対有利子

負債比率       (年)

9.7

7.6

5.7

インタレスト・カバレッジ・
レシオ        (倍)

7.4

8.1

10.0

(注) 自己資本比率          ・・・自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率    ・・・株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率

                ・・・有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ・・・営業キャッシュ・フロー/利払い

ア.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

イ.株式時価総額は、期末株価終値×発行済株式数(自己株式数控除後)により算出しております。

ウ.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表上に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

エ.第74期及び第78期は、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスであるため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオを記載しておりません。

 

(3)資本の財源及び資金の流動性

 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

 また、当社グループの運転資金需要の主なものは、石油製品の仕入や販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要は、主に再生可能エネルギー関連の設備やSSの機械装置等の設備投資によるものであります。

 なお、当連結会計年度末における借入金等の有利子負債の残高は9,542,528千円、現金及び現金同等物の残高は3,376,551千円となっております。

 

4【経営上の重要な契約等】

(石油製品等に関する特約店契約について)

 当社は、主要株主でありますENEOSホールディングス株式会社の子会社であるENEOS株式会社と下記の内容の特約店契約を締結しております。

契約内容:ENEOS株式会社の全支店管下一円における同社の一般石油製品の販売と、同社が有する登録商標、登録意匠、サービスマーク等の使用及び指定標識を貸与することを目的とした特約店契約。

契約期間:契約締結の日から1年間。ただし、期間満了3か月前までに別段の意思表示がないときには、更に1年間有効。

 

5【研究開発活動】

 該当事項はありません。