第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当事業年度(自平成26年12月1日 至 平成27年11月30日)における日本経済は、政府の成長戦略に基づく経済政策の実施や円安基調が続くなか、輸出を中心とした企業の景況感が下支えとなり、内需の緩やかな回復が見られました。一方、個人消費の回復は思いのほか鈍く、新興国経済の先行き不安感とともに、経済環境は不透明な状況が続きました。
  当社の関連するアウトドア関連産業においても、消費税増税後の消費マインド低下、円安による物価上昇などの影響により、全般に厳しい市場環境となりました。
  このような状況の中、当社では収益内容の改善に取り組むべく積極的に営業活動を行ってまいりましたが、小売市場の低迷や商品仕入の遅延等の影響により販売が振るわず、当事業年度の売上高は28億37百万円(前年同期比 3.2%減)となりました。
  また、営業利益は23百万円(前年同期比 5.8%減)、経常利益は30百万円(前年同期比 15.5%減)となりました。なお、当期の特別損失として、当社が所有する本社及び商品センター等の土地及び建物の有形固定資産について減損損失13億96百万円を計上したことや、繰延税金資産の回収可能性を慎重に検討したことにより繰延税金資産を1億3百万円取崩し、法人税等調整額へ計上したことにより、当期純損失は14億83百万円(前年同期間 当期純利益8百万円)となりました。

 

セグメントの業績を示すと、次の通りであります。

(フィッシング事業)
  フィッシング事業に関しては、フライ用品は消耗品を中心に堅調に推移したものの、ルアー用品は仕入計画の遅延や取引先小売店の販売が低調であったことなどの影響により、販売は全般に苦戦をいたしました。
  その結果、フィッシング事業の売上高は8億94百万円(前年同期比 8.1%減)となりました。また、円安進行による輸入商品の原価の上昇や在庫品の値下げ販売等の影響を受け、セグメント利益(営業利益)は1億6百万円(前年同期比 12.1%減)となりました。

 

(アウトドア事業)
  アウトドア事業に関しては、富士登山ブームの沈静化や個人消費の減退のなか、春以降、防虫素材「スコーロン」を使用した衣料品を販売強化したことにより、春夏物衣料は堅調な販売実績となり第2四半期までの売上の低迷を補うこととなりました。しかしながら秋以降については気温の高い日が続き、防寒商品の販売は苦戦いたしました。
  その結果、アウトドア事業の売上高は19億12百万円(前年同期比 1.3%減)となり、セグメント利益(営業利益)は1億31百万円(前年同期比 0.1%減)となりました。

 

(その他)
  その他の主な内容は、損害保険代理業の手数料収入ならびに不動産賃貸収入売上であります。当事業年度に関しては、賃貸面積の増床により、その他売上高は30百万円(前年同期比 55.9%増)となりました。また、セグメント利益(営業利益)は22百万円(前年同期比 55.0%増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、投資活動によるキャッシュ・フローの増加がありましたが、営業活動並びに財務活動によるキャッシュ・フローの減少により、前事業年度末に比べ65百万円減少し、5億64百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果使用した資金は4百万円(前年同期の得られた資金は7百万円)となりました。これは主に、減損損失13億96百万円、減価償却費78百万円などによる資金の増加の一方、税引前当期純損失13億66百万円、棚卸資産の増加1億4百万円、未払消費税等の減少17百万円などによる資金の減少によるものです。

 

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は、1億79百万円(前年同期の得られた資金は1億87百万円)となりました。これは主に、定期預金の預入れと払戻しによる差額収入1億円、有価証券及び投資有価証券の取得と償還による差額収入1億円などによる資金の増加の一方、有形固定資産の取得による支出15百万円などによる資金の減少によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、2億42百万円(前年同期の使用した資金は44百万円)となりました。これは主に、自己株式の取得による支出1億87百万円や前事業年度決算の剰余金処分の配当支出34百万円によるものです。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 商品仕入実績

当事業年度の仕入実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

フィッシング事業

442,493

△27.4

アウトドア事業

1,216,444

11.6

その他

合計

1,658,937

△2.4

 

 

(注)  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 販売実績

当事業年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

フィッシング事業

894,696

△8.1

アウトドア事業

1,912,425

△1.3

その他

30,368

55.9

合計

2,837,491

△3.2

 

 

(注)  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3 【対処すべき課題】

厳しい経済環境に置かれておりますが、こうした厳しい状況にも耐え得る体制を築き、安定した収益の確保を目指します。
  まず、フィッシング事業に関しては、独創性のある商品企画はもとより、部門内の開発、宣伝、営業の連携を強化してまいります。フライ用品に関しては裾野の拡大、ルアー用品に関してはユーザー層の拡大を行ってまいります。アウトドア事業に関しては、オリジナルブランド「フォックスファイヤー」のさらなる認知度向上とユーザー層の拡大を行うことにより、事業全体の収益向上に努めてまいります。
  また、フィッシング事業、アウトドア事業の各事業間においても、有機的に連携を強化し、ティムコとしての総合力を活かしてまいりたく存じます。

 

4 【事業等のリスク】

当社の事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる事項には、主として以下のようなものがあります。

但し、将来の業績や財政状態に与えうるリスクや不確実性は、これらに限定されるものではありません。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(市況の変化の影響について)

当社は、一般消費者向け商品の販売を主な事業としております。商品開発には独創性を重視しておりますが、お客様の多様化する嗜好の変化、他社との競合、景気の動向等により、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

(季節変動と自然災害の影響について)

当社の商品は自然の中で使用するものが多く、季節性の高い商品が含まれていることから、冷夏や暖冬などの異常気象や、地震及び洪水または渇水などの自然災害、また平成23年に発生した東日本大震災を起因とする原発事故による放射線の被害などにより、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

(為替変動の影響について)

当社の事業は海外からの仕入や海外への販売が含まれており、そのうち外貨での取引については為替変動の影響を受けます。このため先物為替予約等により為替変動リスクのヘッジを行っておりますが、これにより当該リスクを完全に回避できる保証は無いため、急激な為替の変動によって、当社の業績に影響を与える可能性があります。

但し、輸出による外貨収入を輸入決済に振当てておりますので、為替変動によるリスクは僅少であります。

 

(海外取引上の影響について)

当社商品の一部は、海外の会社との輸入及び輸出により取引を展開しております。このため、現地の政治情勢、経済情勢の変化並びに法律や規則の変更などにより、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

(法規制の影響について)

当社は、自然環境に配慮した商品の開発に努めております。環境保護に関する法律は、アウトドアスポーツの普及等に良い影響を与える一方で、制約を受けることもあります。これら法的制約が強化された場合には、当社の業績に影響を与える可能性があります。

 

(敵対的買収による影響について)

当社では、株式を資本市場に公開しておりますので、当社のステークホルダーの意思に関わらず、特定の投資家により、経営権の支配を目的とした株式大量取得が行われることが考えられます。その際、経営権を取得した株主の方針如何により、当社の方向性や業績に影響を与える可能性があります。

 

(減損会計について)

当社が保有する固定資産につきましては、減損に係る会計処理をしております。今後当社の収益性が著しく低下し、それに連動して固定資産の使用価値が減少した場合、当社が保有する土地、建物等に減損損失の計上が必要となることもあります。その場合当社の業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

当社では次の会社と日本総代理店の契約を締結しております。

 

会社名

Pure Fishing, Inc.(本社:米国サウスカロライナ州コロンビア市)

契約年月日

平成18年1月17日

契約内容

日本における「フェンウィック」ブランド釣用品の販売総代理店契約

契約期間

平成18年1月17日から平成19年1月16日まで(以降1年毎の自動更新)

 

 

 

6 【研究開発活動】

お客様が自然の中でクワイエット・スポーツを通じて、生き生きとした喜びと幸福な時間を過ごせるよう、先駆的かつ独創的で高品質な商品を開発することが、当社の研究開発活動の目的であります。

当事業年度における研究開発費の総額は83百万円となっております。

 

セグメントごとの研究開発活動を示すと次の通りであります。

(1) フィッシング事業

  ルアー及びフライフィッシングに関連する釣り用品の商品開発を行っております。

 

(2) アウトドア事業

  オリジナルアウトドアブランド「フォックスファイヤー」の商品開発を行っております。

 

(3) その他

  該当する研究開発活動はございません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積もり

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、これら見積りは当事業年度末現在において判断したもので、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するためこれら見積りと異なる場合があります。

 

(2) 財政状態の分析

資産、負債、純資産の状況

(資産)
  当事業年度末の資産は、資産合計59億51百万円と前事業年度末に比べ17億11百万円の減少となりました。これは主に、土地及び建物の減損損失13億96百万円の計上によるものです。

(負債)
  当事業年度末の負債は、負債合計が10億25百万円と前事業年度末に比べ10百万円の減少となりました。これは主に、支払手形の増加25百万円や買掛金の増加19百万円の一方、長期リース債務の減少20百万円や未払消費税等の減少17百万円、未払費用の減少7百万円、預り金の減少7百万円、未払法人税等の減少7百万円などによるものです。

(純資産)
  当事業年度末の純資産は、49億26百万円と前事業年度に比べ17億円の減少となりました。これは主に、繰越利益剰余金の減少15億17百万円や、自己株式の取得1億87百万円などによるものです。

 

(3) キャッシュ・フローの分析

「第2 事業の状況 1業績等の概要(2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

(4) 経営成績の分析

当事業年度は、小売市場の低迷や商品仕入の遅延等の影響により、フィッシング事業の売上高は前年同期と比べ8.1%の減少となりました。またアウトドア事業は一部の商品は売上を伸ばしたものの天候の影響を受け、売上高は前年同期と比べ微減となりました。これにより、全社売上高は前年比3.2%減となりました。一方、営業利益面につきましては粗利率の低下がみられたものの経費の削減に努め、営業利益は23百万円となりました。このほか、詳細な経営成績の状況に関しては、「第2 事業の状況 1業績等の概要(1)業績」に具体的に記載しておりますので、こちらをご参照ください。