当連結会計年度において、世界経済は年度前半に米国経済の足踏みや、中国経済の失速懸念及びBrexit(英国のEU離脱)ショックによる金融市場の混乱等を背景に大幅に減速したものの、年度後半は米国経済の持ち直し、各種政策による中国経済の下支え、Brexit(英国のEU離脱)ショックへの主要国中銀による迅速な対応等によって、緩やかに持ち直しが進みました。一方、日本経済は踊り場から脱することはできず、個人消費は消費税率引き上げ後に落ち込んだ水準、設備投資と輸出は前年度水準から抜け出せないままとなりました。
このような経済環境のもと、当社グループでは中期3ヵ年計画「戦略ビジョン2017」に基づく施策を推し進め、経営課題の解決と経営目標の達成に取り組んでまいりました。
この結果、平成29年3月期の連結業績は、売上高337億63百万円(前年同期比1.0%増)、営業利益16億76百万円(同5.6%減)、経常利益17億82百万円(同6.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益10億87百万円(同3.5%減)となりました。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
(鉄鋼業界)
同業界では、内需として、製造業は設備投資など機械関連が総じて力強さを欠いたものの、熊本地震の影響を受け低迷していた自動車は持ち直しがみられました。外需は、先進国経済が緩やかな成長持続、ASEAN等の新興国も総じて緩やかな回復傾向に転じたことから、世界の鋼材需要は僅かながらも前年を上回りました。また、こうしたなか在庫調整の進展もあり、国内粗鋼生産量も僅かながら3年ぶりに前年を上回りました。
当社グループにおきましては、設備の課題解決として製鉄所内の水処理設備向け自動ろ過器と仕切弁の受注を獲得したほか、水素設備の補修工事などが売上増に貢献しました。
この結果、鉄鋼業界向け全体としての売上高は108億41百万円(前年同期比1.5%増)となりました。
(自動車業界)
同業界では、自動車生産台数が3年ぶりに前年同期を上回りました。小型四輪車の販売が好調だったことに加え、多目的スポーツ車など乗用車の輸出も増え生産を押し上げました。また、工作機械受注は前年同期を下回ったものの、景気低迷が続いた中国でのスマートフォン関連の受注が上向き、一定の回復がみられました。
当社グループにおきましては、合理化・省力化に資する提案営業に努めたことで、自動車部品メーカー向け洗浄機に関する引き合いが強かったほか、自動車メーカー向け残渣測定装置の販売などが売上増に貢献しました。
この結果、自動車業界向け全体としての売上高は83億61百万円(前年同期比4.0%増)となりました。
(電子・半導体業界)
同業界では、半導体製造装置の販売額が大手半導体メーカーの投資再開、3D-NANDフラッシュメモリ向け投資の増加により、前年を上回りました。電子部品の販売は自動車向けに加え、中国のスマートフォン向けの出荷が下支えし、本格回復に転じました。
当社グループにおきましては、半導体メーカー向け洗浄装置の売上が伸長したほか、半導体関連工場へのメンテナンスビジネスの提供を本格化するなど、新たな足がかりを築くことができました。
この結果、電子・半導体業界向け全体としての売上高は34億41百万円(前年同期比4.0%増)となりました。
(ゴム・タイヤ業界)
同業界では、熊本地震や軽自動車販売減少の影響を受け、生産量は前年同期を下回り、設備投資も減少する推移となりました。
当社グループにおきましても、タイヤ加硫機用バルブ及び関連機器の販売が伸び悩んだことから売上減となりました。
この結果、ゴム・タイヤ業界向け全体としての売上高は25億75百万円(前年同期比19.9%減)となりました。
(高機能材業界)
同業界では、国内大手メーカー各社で自動車向け高機能樹脂や炭素繊維を含む高機能繊維の販売量は好調であったものの、円高およびナフサ価格下落の影響で販売額は減少しました。
当社グループにおきましては、真空ポンプ等の販売が伸び悩んだことから売上減となりました。
この結果、高機能材業界向け全体としての売上高は11億26百万円(前年同期比8.3%減)となりました。
(環境業界)
同業界では、製造業向け環境装置受注が、大気汚染・水質汚濁防止装置を中心に前年同期を上回る推移となりました。
当社グループにおきましては、水質関連で造水装置機器向け逆浸透膜の販売が売上を押し上げたものの、ジャバラや自社製回転継手の落ち込みを補うことができませんでした。
この結果、環境業界向け全体としての売上高は15億64百万円(前年同期比3.9%減)となりました。
(紙パルプ業界)
同業界では、新聞巻取紙や印刷・情報用紙が減少傾向にあったものの、衛生用紙や板紙が伸長し、紙・板紙の生産量は前年同期で微増となりました。
当社グループにおきましては、製紙会社向けヒートポンプユニットや原料ポンプの販売が伸び、売上増に貢献しました。
この結果、紙パルプ業界向け全体としての売上高は6億99百万円(前年同期比6.3%増)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ5億21百万円増加し、32億9百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、全体として17億45百万円の収入となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益17億20百万円、減価償却費2億87百万円、仕入債務の増加額6億18百万円であり、支出の主な内訳は、売上債権の増加額7億38百万円、法人税等の支払額6億82百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、全体として4億78百万円の支出となりました。収入の主な内訳は、有価証券の売却による収入2億1百万円であり、支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出5億71百万円、関係会社株式の取得による支出1億1百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、全体として7億6百万円の支出となりました。支出の主な内訳は、短期借入金の減少額4億41百万円、配当金の支払額2億45百万円であります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
|
全セグメント |
4,325,768 |
104.6 |
(注) 1 当社グループの製品は、特定のセグメントに区分することが困難であるため、生産実績については一括して記載しております。
2 金額は販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高(千円) |
前年同期比(%) |
受注残高(千円) |
前年同期比(%) |
|
鉄鋼 |
10,972,893 |
103.2 |
1,346,753 |
110.8 |
|
自動車 |
8,611,587 |
108.6 |
515,454 |
194.4 |
|
電子・半導体 |
3,496,822 |
103.4 |
272,111 |
125.6 |
|
ゴム・タイヤ |
2,755,291 |
85.4 |
420,876 |
174.3 |
|
高機能材 |
1,181,085 |
100.3 |
154,226 |
155.4 |
|
環境 |
1,679,729 |
100.2 |
471,265 |
132.5 |
|
紙パルプ |
741,301 |
122.7 |
63,745 |
296.9 |
|
その他 |
5,143,414 |
107.2 |
584,534 |
98.2 |
|
合計 |
34,582,125 |
103.5 |
3,828,968 |
127.2 |
(注) 1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
鉄鋼 |
10,841,114 |
101.5 |
|
自動車 |
8,361,216 |
104.0 |
|
電子・半導体 |
3,441,275 |
104.0 |
|
ゴム・タイヤ |
2,575,866 |
80.1 |
|
高機能材 |
1,126,095 |
91.7 |
|
環境 |
1,564,250 |
96.1 |
|
紙パルプ |
699,025 |
106.3 |
|
その他 |
5,154,422 |
110.3 |
|
合計 |
33,763,268 |
101.0 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
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相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
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販売高(千円) |
割合(%) |
販売高(千円) |
割合(%) |
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新日鐵住金㈱ |
5,185,801 |
15.5 |
4,492,204 |
13.3 |
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループの業績は国内製造業の設備投資と生産活動に依拠しておりますが、国内製造業は少子高齢化に伴う
国内市場縮小を見越し、地産地消の考えに基づいて海外への生産移管をますます加速していることから、この変化
への対応が最も重要な経営課題となっております。
当社グループは、2015年度より中期3ヵ年計画「戦略ビジョン2017」を下記の通り策定し、経営課題の解決と経
営目標の達成に全社一丸となって取り組んでまいります。
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戦略ビジョン2017(骨子) Ⅰ.ビジョン リックスは、メーカー商社のビジネスモデルを更に進化させ、より専門的なニッチ分野で、開発・メンテナンス等のメーカー機能をアップしながら、高付加価値を創り出し、各々の分野のナンバーワン企業顧客に、提供できるグローバルニッチトップのグローバル企業集団を目指します。
Ⅱ.目標 経常利益(連結)20億円の達成。
Ⅲ.方針 1.メーカー商社のビジネスモデルの進化 (1)営業プロセス改革・生産プロセス改革の継続 (2)顧客接点でのメーカー的対応能力の強化 (3)リックスグループ企業の協働を通じた結束の強化 (4)新事業開発・新製品開発・新市場開発の推進 2.海外事業展開の促進 (1)欧米を含むグローバルな拠点展開 (2)アジア地域における適正規模での黒字化 3.人と組織の能力向上 (1)企画機能の向上と全社的な統合 (2)社内制度・ルール・教育体系の根本的な見直し (3)計画的・継続的な人材育成
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当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
当社グループの主力商品である高圧液圧応用機器を中心とした産業用機械及び部品の販売については、販売先企業の設備投資動向に影響を受けます。設備投資動向は、販売先企業個々の経営状況並びに当該企業が属する業界個々の経済環境に左右される可能性があり、それら様々な変動要因が、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に間接的に悪影響を及ぼす可能性があります。
特に当社グループの主要顧客業界である鉄鋼、自動車、電子・半導体の業界動向によっては、当社グループに、より大きな悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、日本国外においても販売及び生産活動を行っておりますが、現時点においてその事業リスクは軽微なものと考えております。当社グループの中期事業計画では、海外事業の拡大を重点戦略としており、為替動向及び進出した国・地域を含む国際情勢の急変等が、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、取引先の財務情報等を入手・分析し、販売先においては独自の与信枠設定を行い、仕入先・外注先においてはその取引の可否について判断を行うことによって、取引先の信用リスクに備えております。しかしながら、取引先の予期せぬ事態により債権回収に支障が発生した場合や、商品の仕入が出来ないことにより賠償責任が発生した場合等において、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、製品の品質・安全に配慮した商品の開発・製造・販売に最善の努力を図っております。しかしながら、すべての製品・商品について欠陥がなく、将来において製品回収などの事態が発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証はありません。よって、大規模な製品・商品の回収や製造物責任賠償につながるような製品・商品等の欠陥が発生した場合には、当社グループの社会的信頼性に重大な影響を与え、多額の費用又は損失の発生や売上高の減少により、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、取引先との関係強化及び資金運用を目的として時価のある株式を保有しており、株式相場の動向によっては、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
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契約会社名 |
相手先の名称 |
相手先の所在地 |
契約内容 |
契約期間 |
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リックス㈱ |
NOK㈱ |
日本 |
オイルシールなどNOK製品の販売に関する代理店契約 |
昭和18年6月28日から |
当社グループは顧客業界ごとの販売体制を基礎とした業界別セグメントから構成されており、研究開発活動の内容及び金額を特定のセグメントに関連付けることができないため、一括して記載しております。
(研究開発費の金額)
当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は1億62百万円であります。
(研究開発の内容)
当社グループにおける研究開発活動は、主に研究開発部門所属の13名で行っています。
トライボロジー、振動音響、解析分析技術、熱流体解析、微粒子化、装置化技術などのコア技術と、これまでに蓄積した実験データを元に、製品部門、営業部門、協力企業、研究機関と連携し、各事業の技術的課題の解決に取り組んでいます。
当連結会計年度では、ナノ微粒子装置事業にてセルロース解砕用の新型ノズルを新たに開発しました。また、量産ライン用途に新型の大型湿式微粒化装置も開発しました。
その他に、圧縮エアに純水を混入するマイクロアイスジェット(MIJ)関連部門では、半導体製造装置業界の洗浄用途に、低パーティクル化を実現した小型ノズルを開発しました。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末に比べて6.5%増加し188億9百万円となりました。これは、主に現金及び預金が5億33百万円、売上債権が7億20百万円それぞれ増加し、一方で、たな卸資産が72百万円減少したことなどによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて10.4%増加し67億66百万円となりました。これは主に有形固定資産が3億42百万円、投資有価証券が2億60百万円それぞれ増加したことなどによるものです。
これらの結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて7.5%増加し、255億76百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末に比べて5.5%増加し115億40百万円となりました。これは、仕入債務が7億5百万円、未払消費税等が1億12百万円、その他が1億63百万円それぞれ増加し、一方で、短期借入金が4億45百万円減少したことなどによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて4.3%増加し14億77百万円となりました。
これらの結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて5.3%増加し、130億17百万円となりました。
(純資産)
純資産は、前連結会計年度末に比べて9.8%増加し125億58百万円となりました。これは、利益剰余金が8億42百万円、その他有価証券評価差額金が2億23百万円それぞれ増加したことなどによるものです。
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ1.0%増加し、337億63百万円となりました。売上原価率は前連結会計年度とほぼ同率であったため、売上総利益は前年同期比1.5%増の72億47百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、主に人件費増加や事業所建物新設等による減価償却費の増加により、前連結会計年度に比べ3.9%増加し、結果、営業利益は前年同期比5.6%減の16億76百万円となりました。
営業外収支につきましては、持分法投資損益がマイナスに転じたことや投資事業組合運用益が減少したことなどにより、前連結会計年度に比べマイナス33百万円となり、経常利益は前年同期比6.9%減の17億82百万円となりました。
キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。