当社グループの業績は国内製造業の設備投資と生産活動に依拠しておりますが、国内製造業は少子高齢化に伴う国内市場縮小を見越し、地産地消の考えに基づいて海外への生産移管をますます加速していることから、この変化への対応が最も重要な経営課題となっております。
当社グループは、2018年度より中期3ヵ年計画「戦略ビジョン2020」を下記の通り策定し、経営課題の解決と経営目標の達成に全社一丸となって取り組んでまいります。
当社グループは、顧客業界によりセグメント区分を行っておりますが、各セグメントの経営環境、対応すべき課題や方針は以下のとおりです。
(鉄鋼業界)
鉄鋼業界においては、グローバルでの競争環境の中で事業の再編や生産拠点の集約など、生産性の向上、コストダウン対応の動きが激しくなっております。合わせて、生産設備の老朽化や技能者の高齢化、事故の発生などへの対応から、設備の保守、修理対応、設備の自動化や安全対策などのニーズも高まっております。このような環境の中、当社グループは顧客密着営業による営業力とグローバル展開による海外商品開発力という強みを生かし、以下の方針を掲げております。
① 安全・防災や自動化に関するグローバル商品の開発
② メーカー機能強化によるメンテナンス・修理・再生サービス事業の拡大
③ 電気自動車(EV)化に伴う素材分野の開拓
(自動車業界)
自動車業界においては、従来のガソリン車から電気自動車への移行が着実に進んでおり、この流れは今後も継続することが予想されております。このことは、エンジンなどの機械加工部品が減少し、当社が主として設備・機器を納入している機械加工工場の操業度が低下していくことになります。このような環境の中、当社グループは電気自動車化への対応及び新規商品開発として以下の方針を掲げております。
① 2次電池分野への信頼関係構築
② モーター分野への参入・拡大
③ 顧客工場での自動化・自動計測案件の拡大
(電子・半導体業界)
電子・半導体業界においては、当社グループの主顧客である国内半導体メーカーは、設備投資案件は少ないものの、競争力強化のためのコストダウンや生産性の向上へのニーズは高くなっております。このような状況の中、当社グループはコスト競争力のある設備部品の供給、設備の修理対応など顧客のニーズを取り込むとともに、成長が期待できる車載半導体への対応を図っており、以下の方針を掲げております。
① 修理・再生サービスを軸としたメーカー機能強化
② 車載用半導体向けの新商品開拓
③ デジタル商品や開発用途向けの新商品開発
(ゴム・タイヤ業界)
ゴム・タイヤ業界においては、タイヤメーカーの設備投資が一巡した後、大型の設備案件が減少しています。このため、当社の主納入品である加硫機部品の拡大は期待できない状況であります。このような環境において、当社グループは顧客の開発部門や海外拠点へのアプローチを行い、新たな商品の開拓を目指し以下の方針を掲げております。
① 自動化案件及び未来の環境対応車向けタイヤ開発部門への深耕
② 設備・工法開発部門への拡販と研究部門の開拓
③ 顧客の海外における開発・生産拠点でのニーズ対応
(高機能材業界)
高機能材業界においては、今後成長が期待できる材料分野をターゲットとし、以下の方針を掲げております。
① 炭素繊維業界への深耕継続
② 高機能ガラス及び生分解ポリマーなど機能性材料への商品開発と深耕
③ 医薬・化粧品業界への洗浄システムの拡販
④ レアメタル業界(酸化チタン、ニッケル等)への商品開発と拡販
(環境業界)
環境業界においては、公共事業は災害対策の需要等で堅調に推移しております。また、民間事業では都市再開発等で底堅く推移しております。当社グループは取り扱い商品を軸として既存顧客への深耕と新規顧客の開拓を図ります。方針は以下のとおりです。
① 水処理関連事業への更なる深耕
② エネルギー分野の開拓
③ 焼却・リサイクル業界への商品開発と深耕
(パルプ業界)
紙パルプ業界は、電子化、ペーパーレスといった動きから需要拡大、設備投資の拡大といった見通しは立てにくい状況です。このような環境の中、当社グループは新しい分野への進展を図ることとし、以下の方針を掲げています。
① ケミカル素材分野への更なる深耕
② 各社の発電設備へ機器更新およびメンテナンスビジネスを推進
新型コロナウイルス感染症の流行による影響については、2021年3月期の一定期間において受注・売上の減少などが発生することが予想されますが、基本的な経営方針については大きな変更はなく「戦略ビジョン2020」を進めてまいります。他方、「戦略ビジョン2020」の推進項目のうち、価格競争力から不況時でも商談を増加させることが期待できる修理・メンテナンス案件の営業活動強化を図ることを、予想される受注・売上減への対応策として推進いたします。
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
当社グループの主力商品である高圧液圧応用機器を中心とした産業用機械及び部品の販売については、販売先企業の設備投資動向に影響を受けます。設備投資動向は、販売先企業個々の経営状況並びに当該企業が属する業界個々の経済環境に左右される可能性があり、それら様々な変動要因が、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に間接的に悪影響を及ぼす可能性があります。
特に当社グループの主要顧客業界である鉄鋼、自動車、電子・半導体の業界動向によっては、当社グループに、より大きな悪影響を及ぼす可能性があります。
連結業績への影響度ですが、通常の景気循環による設備投資の増減であれば限定的な影響となりますが、リーマンショックや新型コロナウイルス感染症の流行など全世界的に大幅な景気低迷が発生した場合、影響度は大きくなります。
当社グループは、日本国外においても販売及び生産活動を行っておりますが、現時点においてその事業リスクは軽微なものと考えております。当社グループの中期事業計画では、海外事業の拡大を重点戦略としており、為替動向及び進出した国・地域を含む国際情勢の急変等が、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
連結業績への影響度ですが、当社グループの海外売上高は全体の1割程度であり、リスクは限定的と考えております。
当社グループは、取引先の財務情報等を入手・分析し、販売先においては独自の与信枠設定を行い、仕入先・外注先においてはその取引の可否について判断を行うことによって、取引先の信用リスクに備えております。しかしながら、取引先の予期せぬ事態により債権回収に支障が発生した場合や、商品の仕入が出来ないことにより賠償責任が発生した場合等において、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
連結業績への影響度ですが、債権回収に支障が発生する可能性はありますが、当社の主要取引先はその多くが優良企業であり、影響は限定的と考えております。
当社グループは、製品の品質・安全に配慮した商品の開発・製造・販売に最善の努力を図っております。しかしながら全ての製品・商品について欠陥がなく、将来において製品回収などの事態が発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証はありません。よって、大規模な製品・商品の回収や製造物責任賠償につながるような製品・商品等の欠陥が発生した場合には、当社グループの社会的信頼性に重大な影響を与え、多額の費用又は損失の発生や売上高の減少により、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
しかしながら、当社の取り扱う製品・商品は工場で使われる設備・機器であり、直接、最終顧客に渡る製品・商品ではないことから、保険でカバーできないほどの製造物責任賠償が発生する可能性はごく小さいと判断しております。
当社グループは、取引先との関係強化及び資金運用を目的として時価のある株式を保有しており、株式相場の動向によっては、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
連結業績への影響度ですが、株価の変動状況を考慮すると評価損が発生する可能性はありますが、保有株式の帳簿価格や保有額を考慮すると、影響は限定的と考えております。
新型コロナウイルス感染症の全世界的な流行など、感染症の流行により当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(1)の経済環境に変化を与える要因としてのリスクもありますが、それ以外でも資材調達や物資輸送に対する影響、従業員の罹患により業務運営に支障を来す可能性、移動制限や客先との面談ができないことにより営業活動が制限されるリスクなどが考えられ、正常な業務ができないことによる悪影響の発生リスクがあります。当社グループにおいては、特に従業員が罹患するリスクを軽減するため、感染症の流行の状況に応じ、移動制限や出社制限、在宅での業務などの対策をとることとしております。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度における世界経済は、米中間の通商問題や、米国とイランとの対立による地政学リスクの増加、中国経済の減速、新型コロナウイルス感染症の世界的な広がり等により、景気の先行きに不透明感が増しています。
一方、日本経済は、個人消費や設備投資、公共投資などの内需は底堅く推移しましたが、外需の不振に伴う生産の停滞や、地政学リスクの高まりによる円高懸念、新型コロナウイルス感染症の影響など、世界経済同様に先行きの不透明感が一層高まりました。
このような経済環境の中、当社グループでは昨年度に引き続き、中期3ヵ年計画「戦略ビジョン2020」に基づく施策に取り組んでまいりました。
この結果、2020年3月期の連結業績は、売上高432億46百万円(前年同期比2.6%増)、営業利益25億77百万円(同9.9%減)、経常利益27億20百万円(同9.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益18億26百万円(同13.7%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(鉄鋼業界)
同業界では、日本国内においては首都圏ビルの再開発や倉庫をはじめとする建設向けの鋼材需要、自動車や産業機械向けの需要が振るわず、先行きは不透明な状況で推移しました。海外においても、米中間の通商問題長期化に伴う中国や東南アジアの景気減速を要因とする鋼材需要の冷え込みなど、先行きは不透明な状況で推移しました。
当社グループにおきましては、鋼管試験材採取自動化設備や解体機、ストレーナ、油圧シリンダーの受注が好調で売上増に貢献しました。
この結果、鉄鋼業界向け全体としての売上高は135億9百万円(前年同期比1.4%増)となりました。
(自動車業界)
同業界では、米国は大型車の需要の伸びも鈍化し、セダン市場は縮小、成長のけん引役であった新興国における新車販売台数も減速が強まるなど、先行きは不透明な状況で推移しました。
また工作機械も、米中貿易摩擦や設備過剰による緊縮策の影響を受け、中国市場は大幅に減速し、米国市場や欧州市場も減速、内需も自動車向けが減速を継続するなど、先行きは不透明な状況で推移しました。
当社グループにおきましては、自動車部品メーカー向け接合装置や洗浄装置の引合いが強かったものの、自社洗浄装置やポンプ、フィルター、工作機械業界向けの自社継手製品の落ち込みが大きく、前年同期の実績を下回る推移となりました。
この結果、自動車業界向け全体としての売上高は116億5百万円(前年同期比2.4%減)となりました。
(電子・半導体業界)
同業界では、5G普及を背景にした電子部品の需要は堅調であるものの、メモリ価格の下落による収益性の悪化や、自動車の電装化・電動化や産業機器の高機能化を背景とした電子部品・半導体の需要も減速し、総じて低調に推移しました。
当社グループにおきましては、半導体メーカー向け加工部品やメンテナンスサービスの引合いが強かったほか、シール類の販売が伸長したものの、自社洗浄装置やフィルター等消耗品の受注が落ち込み、前年同期の実績を下回る推移となりました。
この結果、電子・半導体業界向け全体としての売上高は40億53百万円(前年同期比5.7%減)となりました。
(ゴム・タイヤ業界)
同業界では、国内需要はやや低調、海外需要は北米SUV向けの大口径タイヤが堅調を維持するも、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、全体的な需要が減少し、先行きは不透明な状況で推移しました。
当社グループにおきましては、国内タイヤメーカー向けに計量装置や検査装置、検査機を受注したものの、タイヤ加硫機用バルブの受注落ち込みのカバーには至らず、前年同期の実績を下回る推移となりました。
この結果、ゴム・タイヤ業界向け全体としての売上高は29億62百万円(前年同期比1.0%減)となりました。
(高機能材業界)
同業界では、高機能金属は欧米の航空機産業からの需要が底堅く推移し、高機能材料も産業機器向けが需要鈍化の動きをみせるものの、電池関連の需要が堅調を維持し、総じて堅調に推移しました。
当社グループにおきましては、化学メーカー向けで変電所水処理設備や、プラントメーカー向けで設備改造整備を受注したほか、ポンプ類や逆浸透膜の販売が伸長し、前年同期の実績を大きく上回る推移となりました。
この結果、高機能材業界向け全体としての売上高は25億74百万円(前年同期比65.8%増)となりました。
(環境業界)
同業界では、公共事業は上下水道関連設備の更新・回収・機能強化や災害対策などの需要で堅調に推移し、民間事業は首都圏を中心とした都市再開発が減少傾向をみせるものの、総じて底堅く推移しました。
当社グループにおきましては、発電所向けで集塵機や軸受部品、環境関連装置メーカー向けのポンプを受注したほか、フィルターやジャバラの販売が伸長しましたが、大型案件の受注に乏しく、前年同期の実績を下回る推移となりました。
この結果、環境業界向け全体としての売上高は15億45百万円(前年同期比15.6%減)となりました。
(紙パルプ業界)
同業界では、ネット通販の増加による段ボール需要は堅調を維持するものの、電子媒体への移行が進むチラシや雑誌、書籍向けの需要減少に改善の動きはみられず、引き続き厳しい状況で推移しました。
当社グループにおきましては、製紙会社向けに溶解装置や照明器具を受注したほか、ポンプ類やシール類の販売が伸長し、売上増に寄与しました。
この結果、紙パルプ業界向け全体としての売上高は9億37百万円(前年同期比28.4%増)となりました。
各段階損益の分析は次のとおりであります。
売上高は前年同期比2.6%増であったものの、売上原価率が前年同期より0.9ポイント悪化したため、売上総利益は前年同期比で1.5%減少しました。また販売費及び一般管理費も、主に人件費が増加したことなどにより前年同期比で2.2%増加し、その結果、営業利益は前年同期比9.9%減となりました。
営業外収支につきましては、為替差損益がマイナスに転じたことなどにより前年同期比でマイナス12百万円となり、経常利益は前年同期比9.8%減となりました。
新型コロナウイルス感染症の流行による影響ですが、2020年3月期の連結業績については売上高、各段階損益ともにほとんど影響ありません。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) 1 当社グループの製品は、特定のセグメントに区分することが困難であるため、生産実績については一括して記載しております。
2 金額は販売価格によっております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) 1 金額は販売価格によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
4 新日鐵住金㈱は2019年4月1日付で日本製鉄㈱に商号変更しました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて2.6%増加し241億2百万円となりました。これは、主に現金及び預金が16億42百万円増加し、一方で、売上債権が5億96百万円、たな卸資産が3億76百万円それぞれ減少したことなどによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて8.5%減少し62億24百万円となりました。これは主に投資有価証券が5億44百万円減少したことなどによるものです。
これらの結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて0.1%増加し、303億26百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて7.0%減少し126億円となりました。これは、主に仕入債務が6億38百万円、未払法人税等が2億49百万円、その他が1億66百万円それぞれ減少したことなどによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて3.1%減少し13億9百万円となりました。
これらの結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて6.6%減少し、139億9百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べて6.7%増加し164億17百万円となりました。これは、主に利益剰余金が12億96百万円増加し、一方で、その他有価証券評価差額金が2億92百万円減少したことなどによるものです。
なお、当社グループではセグメントに資産を配分していないため、セグメントごとの財政状態の状況に関する記載は行っておりません。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ15億67百万円増加し58億75百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フローは、全体として22億85百万円の収入となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益26億44百万円、減価償却費3億13百万円、売上債権の減少額6億59百万円、棚卸資産の減少額3億87百万円であり、支出の主な内訳は、仕入債務の減少額7億10百万円、その他の負債の減少額1億76百万円、法人税等の支払額9億88百万円であります。
投資活動によるキャッシュ・フローは、全体として2億75百万円の支出となりました。収入の主な内訳は、投資有価証券の売却及び償還による収入72百万円であり、支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出1億80百万円であります。
財務活動によるキャッシュ・フローは、全体として5億50百万円の支出となりました。収入の主な内訳は、短期借入金の増加額62百万円であり、支出の主な内訳は、配当金の支払額5億72百万円であります。
資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。
当社グループの運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金で、生産設備などの長期資金は、固定金利の長期借入金で調達しております。
当連結会計年度末の長期借入金残高は3億13百万円であります。また、当連結会計年度末において、複数の金融機関との間で合計10億円のコミットメントライン契約を締結しております。なお、この契約による借入実行残高はありません。
新型コロナウイルス感染症の流行によるキャッシュ・フローへの影響ですが、業績面での悪影響によるマイナス要因はありますが、現状の財政状況および今後の資金需要を考慮すると、新たな資金調達の可能性は小さく、資金調達方針を変更する必要はないと考えております。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。具体的には、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しているとおりでございます。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたっては、特に以下の事項は、経営者の会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えております。
① 退職給付
従業員退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づき算出されています。これらの前提条件には、割引率、発生した給付額、利息費用、年金資産の長期期待運用収益率などの要素が含まれております。実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、その影響は蓄積され、将来の会計期間にわたって償却されるため、将来の退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。
② 繰延税金資産
当社グループは、繰延税金資産について、将来の利益計画に基づいた課税所得が十分に確保できることや、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用が計上される可能性があります。
③ 固定資産の減損
当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産または資産グループについて、当該資産または資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
当社グループは顧客業界ごとの販売体制を基礎とした業界別セグメントから構成されており、研究開発活動の内容及び金額を特定のセグメントに関連付けることができないため、一括して記載しております。
(研究開発費の金額)
当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は
(研究開発の内容)
当社グループにおける研究開発活動は、主に技術開発部門所属の10名で行っています。
トライボロジー、音響振動、解析分析技術、熱流体解析、微粒子化、装置化技術などのコア技術と、これまでに蓄積した実験データを元に、製品部門、営業部門、協力企業、研究機関と連携し、各事業の技術的課題の解決に取り組んでいます。
当連結会計年度での、研究開発活動の状況は次のとおりです。
湿式微粒子化装置につきましては、分散能力向上、消失量の削減に取り組むほか、新規用途開発にも努めております。回転継手関係につきましては、引き続きシール材の開発に、鋭意取り組んでおります。FRP製ポンプ事業においては、品質を安定化する成形工法を開発し、サンプル生産を繰り返し、定常生産に向けて推進しております。金型用断熱材の事業においては、拡販に向けて新規用途に適した改良に取り組んでおります。