第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

 

当社グループは、社会に必要とされる「存在感のある企業」を目指して、創業者や経営者の信条を集大成した「ミッションステートメント」を以下のように制定し、全ての企業活動の基本方針としております。

企業理念

私たちは

     ずーっと 取引を続けてよかった

     ずーっと 勤め続けてよかった

     ずーっと 株主を続けてよかった

            と思われる企業を目指します

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループは、競争力と収益性の指標としての営業利益率、成長性の指標として営業利益額を重点指標としております。第67期(2020年12月期)において営業利益額5億10百万円を見込んでおりますが、それを上回るべく事業を進めてまいります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、中長期的な経営戦略として、次の項目に重点をおいて経営を進めております。

① 営業担当者は、顧客への提案力の向上や提案サポート等の積極的な営業展開を行い、「必要なときに」「必要なものを」「必要な量だけ」を確実に提供することに注力し顧客満足度の向上に努めてまいります。

② 各事業会社は、事業に関する権限と責任の下、事業環境に適した迅速な意思決定を行い、機動的な業務執行を行うことで、これまで以上に外部環境の変化に即応できる体制を実現してまいります。

③ ユーザー拡販、新商材拡販に加えて、加工品の拡販、互恵先の関係構築、空白地帯への開拓を推進してまいります。

 

(4) 経営環境

今後の日本経済の見通しにつきましては、企業収益や雇用情勢の改善が進み、緩やかに回復していくことが期待されるものの、海外経済の不確実性などにより、景気の動向は不透明な状況が予想されます。

このような環境のもと、当社グループは、市況や景気が悪化する状況の中でも、それを跳ね返し、企業価値の向上と企業の持続的成長を目指して、「ワンチーム」一丸となって次の課題に取り組んでまいります。

 

(5)会社の対処すべき課題

① 事業競争力の強化

各事業会社は、事業に関する権限と責任の下、市場環境の変化に適した迅速な意思決定を行い、既存商流からユーザーの新たなニーズを取り込みながら、「新たな商流改革」を推進し、既存商材だけではなく、「新たな商材発掘」を見出しながら市場環境に対応した事業競争力の強化に取り組んでまいります。

② 適正在庫の確保

当社グループは、鋼材の販売・加工等の事業において在庫販売を基本としており、鋼材市況の下落局面においては、業績悪化が懸念されることから、常に適正在庫の確保に努めてまいります。

③ 人材の確保と育成

当社グループは、変動の激しい経営環境の下、柔軟な発想を以って事業を推進していくためには、人的資源が事業の基盤であると認識し、優秀な人材の確保、発掘、育成が不可欠であります。また、少子化に伴う生産年齢人口の減少や高齢化など、労働市場が劇的に変化する環境において、人事制度の見直し、働き方改革、福利厚生の拡充等において従来からの考え方に捉われずに、組織の新陳代謝に取り組んでまいります。

④ 法令及び会社ルールの遵守

当社グループは、営業活動を推進していく上で、法令・社会ルールを遵守し、不正や反社会的行動を排除することを最優先と捉え、コンプライアンス体制の一層の強化に取り組んでまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 価格競争リスク

当社グループが販売している鉄鋼商品は、需給関係や競合他社との価格競争の激化が続き、適正価格の継続が困難となった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 在庫におけるリスク

当社グループは、在庫販売を基軸としているために市況変動により在庫品収益動向が、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 売上債権管理上のリスク

当社グループは、各販売先に対して予め与信限度を設定して、定期的に見直しを行っておりますが、販売先が多数であり、かつ回収期間が長期であることが通例のため、経済情勢の変化等により倒産等が発生した場合は、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 自然災害その他のリスク

地震・洪水等の自然災害や火災等の事故災害、感染症の流行、テロや戦争、その他の要因により社会的混乱等が発生した場合、事業活動の停止や機会損失、復旧のための多額の費用負担等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)人材確保と教育のリスク

当社グループの経営に係る基本方針は「ステークホルダーの満足度の向上」であり、当該方針を実現できる「人材確保と教育」を重要な経営課題の一つとして取り組んでおります。今後においても、業績拡大・積極的な新規開拓に注力していくためにも、従来以上に注力する必要があります。しかし、業績拡大・新規開拓を担える人材の確保と育成ができない場合には、当社グループの業績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、年間を通して個人消費や雇用・所得環境の改善が続きましたが、海外経済の不確実性などにより、停滞感が窺われました。

鉄鋼業界におきましては、輸出ウェイトが高い製造業向け鉄鋼需要は、国際経済の減速を受け漸減傾向が続き、また建設向けも慢性的な人手・加工能力不足に加え、ボルト不足問題も抱え、着工延期が発生する等、前年を下回る状況が続きました。鉄鋼市況については、約3年間続いた上伸基調から、軟調な原材料価格と前述の需要環境が影響し、一転下落基調となりました。

このような状況の中当社グループは、一層の収益重視姿勢に努め、仕入面においては在庫量の適正化に注力し、販売面においては適切な販売量の確保と販売価格の設定に重点を置き、きめ細かい営業活動を展開してまいりました。

a.財政状態

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度に比べ16億19百万円減少し、345億20百万円となりました。

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度に比べ20億53百万円減少し、203億18百万円となりました。

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度に比べ4億33百万円増加し、142億2百万円となりました。

b.経営成績

当連結会計年度の経営成績は、売上高529億10百万円(前年同期比1.4%増)、営業利益8億5百万円(前年同期比34.0%減)、経常利益8億99百万円(前年同期比32.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益5億98百万円(前年同期比28.0%減)となりました.

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

 

売上高

セグメント利益

[西日本]

26,277百万円

(前期比  0.3%増)

 403百万円

(前期比 37.6%減)

[東日本]

26,655百万円

(前期比  2.2%増)

418百万円

(前期比 39.6%減)

[その他]

706百万円

(前期比  3.3%増)

334百万円

(前期比 32.2%増)

53,638百万円

(前期比  1.3%増)

1,157百万円

(前期比 27.4%減)

連結財務諸表との調整額

△728百万円

 

△258百万円

 

連結財務諸表の売上高及び経常利益

52,910百万円

(前期比  1.4%増)

899百万円

(前期比 32.7%減)

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ31百万円増加し、14億2百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、8億25百万円(前年同期は2億88百万円獲得)となりました。これは主に、仕入債務の減少額(10億53百万円)と前受金の減少額(5億30百万円)があったものの、税金等調整前当期純利益(8億99百万円)、売上債権の減少額(12億19百万円)、たな卸資産の減少額(3億43百万円)等があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、4億円(前年同期は1億14百万円使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出(4億98百万円)によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、3億90百万円(前年同期は3億77百万円獲得)となりました。これは主に、配当金の支払額(1億95百万円)と短期借入金の純減少額(1億80百万円)によるものであります。

 

③ 販売及び仕入の状況
a.販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

前年同期比(%)

西日本(千円)

26,277,226

100.3

東日本(千円)

26,655,214

102.2

その他(千円)

706,273

103.3

報告セグメント(千円)

53,638,714

101.3

連結財務諸表との調整額(千円)

△728,523

92.4

合計(千円)

52,910,191

101.4

 

(注)1.総販売実績に対し10%以上の販売を行っている相手先はありません。

  2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.仕入実績

当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

前年同期比(%)

西日本(千円)

24,160,886

99.8

東日本(千円)

24,240,665

101.3

報告セグメント(千円)

48,401,551

100.6

連結財務諸表との調整額(千円)

△375,784

78.2

合計(千円)

48,025,767

100.8

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、本項のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。

詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績等
1)財政状態
(資産合計)

当連結会計年度末における総資産の残高は、345億20百万円(前連結会計年度末は361億40百万円)となり、16億19百万円減少いたしました。これは主に、受取手形及び売掛金の減少(178億26百万円から166億7百万円へ12億19百万円減)、商品の減少(39億84百万円から36億41百万円へ3億43百万円減)によるものであります。

 

(負債合計)

当連結会計年度末における負債の残高は、203億18百万円(前連結会計年度末は223億72百万円)となり、20億53百万円減少いたしました。これは主に、支払手形及び買掛金の減少(144億99百万円から134億46百万円へ10億53百万円減)と、前受金の減少(22億96百万円から17億66百万円へ5億30百万円減)によるものであります。

(純資産合計)

当連結会計年度末における純資産の残高は、142億2百万円(前連結会計年度末は137億68百万円)となり、4億33百万円増加いたしました。これは主に、利益剰余金の増加(116億20百万円から120億23百万円へ4億3百万円増)によるものであります。

 

2)経営成績

売上高は、加工案件の完工工事増加と鋼材の販売価格の上昇により前連結会計年度に比べ1.4%増の529億10百万円となりました。

売上総利益は、鋼材価格の値下がりに伴ない、在庫品を中心に販売スプレッドは縮小して、前連結会計年度に比べ10.4%減の47億39百万円となりました。

販売費及び一般管理費は、人件費・既存設備の営繕費等の減少により、前連結会計年度に比べ3.3%減の39億33百万円となりました。

これらにより、営業利益は前連結会計年度に比べ34.0%減の8億5百万円と減益となり、営業利益率は1.5%(前連結会計年度2.3%)となりました。

営業外収益は、前連結会計年度に比べ11.3%減の1億35百万円、営業外費用は前連結会計年度に比べ9.9%増の41百万円となり、経常利益は前連結会計年度に比べ32.7%減の8億99百万円となりました。

税金費用は前連結会計年度に比べ40.7%減の2億88百万円となり、その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ28.0%減の5億98百万円となりました。

 

売上高

売上総利益

営業利益

営業利益率

経常利益

親会社株主に帰属する当期純利益

前連結会計年度

52,179百万円

5,290百万円

1,221百万円

2.3%

1,336百万円

832百万円

当連結会計年度

52,910百万円

4,739百万円

805百万円

1.5%

899百万円

598百万円

前年同期比

1.4%

△10.4%

△34.0%

△32.7%

△28.0%

 

 

3)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの概況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

4)キャッシュ・フローの関連指標の推移

 

第64期

(2017年12月期)

第65期

(2018年12月期)

第66期

(2019年12月期)

自己資本比率 (%)

41.1

37.5

40.5

時価ベースの自己資本比率 (%)

82.5

 45.9

41.4

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)

1,184.4

 1,105.4

364.4

インタレスト・カバレッジ・レシオ (倍)

26.5

 32.5

84.6

 

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

(注) 1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

3.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。

 

b.経営成績等に重要な影響を与える要因

当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、鋼材市況動向と債権管理、事故・災害等があります。

国内鋼材市況動向については、当社グループの事業において、競合他社との競争は今後も展開が予想されることから、当社グループを取り巻く経営環境は依然として厳しい状況で推移するものと認識しております。

特に在庫取引を行う鋼材については、市況動向の見極めが一層重要になっており、必要な数量見通しと適正な判断が必要となります。今後の価格のトレンドや需給動向を確認しながら、売上と仕入のタイミングを図ってまいります。

次に、当社グループの債権管理は、各取引先に対する審査・与信管理の基に信用枠を設定しております。取引先の信用状況については、常に営業担当が確認しており、会社としても社員の与信管理能力の強化や信用保険等による債権保全に努めておりますが、不測の倒産等が発生した場合には、売上債権の全額を回収できず、貸倒れとなることもあり、損益が影響を受けることもあります。

事故・災害については、特に現場作業に携わる社員への教育や危険防止措置をとるなど継続的な現場管理活動により安全管理体制を整備し、経営に重大な影響を与えるような事故・災害の事前抑制に努めてまいります。

 

c.資本の財源及び資金の流動性
資金需要

当社グループの運転資金及び設備資金等は、主として営業活動によるキャッシュ・フローにより充当し、必要に応じて金融機関からの借入を実施することにしております。

今後の主な資金需要は、運転資金の他、設備投資資金としては、倉庫及び鋼材加工設備の維持・更新やM&A等の戦略的資金並びに情報処理のための無形固定資産投資等であります。

 

財務政策

当社グループは、事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため当社において、グループ内資金の活用を基本として、子会社の資金を含め一元管理を行い突発的な資金需要に備え、金融機関において当座借越枠を設定しており、流動性の補完にも対応が可能となっております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。