文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、以下の企業理念のもと、産業社会の基礎資材である鉄鋼製品をお客様の要望に応え、「必要なときに、必要なものを、必要な量だけ」を迅速・確実に提供することで、鉄鋼流通業界の先駆者として、社会に常に必要とされる企業であります。
企業理念
私たちは ずーっと 取引を続けてよかった
ずーっと 勤め続けてよかった
ずーっと 株主を続けてよかった と思われる企業を目指します
当社グループは、競争力と収益性の指標としての営業利益率、成長性の指標として営業利益額を重点指標としております。第69期(2022年12月期)において営業利益額8億50百万円を見込んでおりますが、それを上回るべく事業を進めてまいります。
「100年企業」へのステップとして、ワンストップ機能の更なる拡充とともに、社員個々のスキルアップに取組み、グループ基盤の強化を図ってまいります。
付加価値である現物・即納を最大限に活かした豊富な商品在庫のラインナップを図り、引き合い時の受注成約率を向上させ、売上増加・利益拡大に繋げてまいります。そのためには、顧客ニーズを的確に捉えた情報をメーカー各社に展開し、在庫販売の強化を図ってまいります。
大口配送のみならず、小口配送にも対応するため、提携運送会社の定期便をより活用し、車両の運行状況、空き状況等を把握して、より効率的な配送を行ってまいります。また、倉庫の荷扱い業務と輸送業務の連携を強化し、効率的な荷捌き・配送を行い、輸送網拡充に取組んでまいります。
素材から一次加工(切断・穴あけ等)、二次加工(溶接構造物)と自社加工対応に留まらず、長年の事業活動を通じて獲得した多彩な加工協力会社と連携し、小口から大口、ハイレベルな加工にも積極的に取り組んでまいります。また鉄骨工事以外の付帯工事にも参入し、付帯品種一貫受注体制の整備を図ってまいります。
顧客志向に即した対応として、国内の主要な鉄鋼需要地域を中心に、営業所及び物流基地を設けた地域密着型の営業展開を主としており、今後も拠点に応じた設備増強や、更なる拠点新設も機をみて取組んでまいります。
社員の日常の働き方は当社事業の根幹に影響する重要なファクターでもあるため、以前より業務効率化の推進を図っております。今後も積極的な展開として、業務改善ポスト(社員からの業務効率化提案)の運用やIT技術を活用したビジネスモデルに対応し、生産性の向上を一層促進してまいります。
事業環境の変化に強く、柔軟な対応が可能となる基幹システムの再構築を現在重要案件として全社的に取組んでおり、業務効率化はもちろんのこと、これまでの業務処理のノウハウや営業支援を最大限に発揮でき、更には内部統制を補完するシステムを構築してまいります。
すべての事業活動の取組みにおいて推進力となるのは人的資源が基盤であり、更に企業の成長を加速させるためには、社員個々のスキルアップが重要と認識しております。多様化する顧客ニーズに応じた鋼材のエキスパートとなるため、社内外での研修や資格取得等を積極的に展開してまいります。
激変する労働市場での人材確保としては、定期の新卒採用に拘らず、通年採用や業界経験のあるキャリア採用等を駆使して優秀な人材発掘に努め、また企業理念に掲げる通り、社員から「ずーっと勤め続けてよかった」と思われる企業として、社員の定着化を図ってまいります。
当社グループが所属する鉄鋼流通業界におきましては、鉄鉱石・石炭等の鉄鋼原料メーカーの寡占化や中国・東南アジア等の新興国を中心とした大幅な粗鋼生産の増加から、国内鋼材市況は、海外の原材料や鉄鋼製品の影響を大きく受けることとなり、不安定な相場となっております。
また、国内鋼材鉄鋼需要は、建設業界において非住宅分野での物流倉庫、工場等の大型建築案件の回復が見られたものの、中小物件は回復が見られませんでした。今後は首都圏の再開発案件や、大阪関西万博及びそれに続くリゾート施設などの投資に向かう想定がされているものの、新型コロナウイルス感染症拡大により、先行きは不透明な状況が続いております。
このような状況の中、いち早く経済回復した中国を中心に粗鋼生産量は大幅に増加したものの、それを上回る需要増から海外鋼材市況は急騰し、鉄鉱石・石炭・スクラップ等の原材料価格まで上昇が及びました。これらから、国内鉄鋼メーカーは製造コストの上昇に加えて、海外市況から大幅に乖離した国内鋼材市況の改善に向けて、かつてない程の値上げを継続いたしました。
今後、新型コロナウイルス感染症が収束に向かい、経済活動が活発化し、建築需要の増加から再び鉄骨需要量の増加を期待すると共に、カーボンニュートラルを見据えた製鋼コストの上昇が、海外及び国内の鋼材市況にどの様な影響を及ぼすのか等注意深く観察する必要があります。
新型コロナウイルス感染症拡大は、世界中の人々の生活様式や社会構造に大きな変化をもたらしており、今後も不透明な状況が続くことが見込まれます。当社グループにおいては、従業員の働く環境にも大きな変化が生じており、在宅勤務、時差出勤、リモート会議等を取り入れ、IT環境の整備やデジタル活用を推し進め、従業員の生産性や創造性を高めることを目指してまいります。
当社グループの中核ビジネスである在庫商品の販売は、今後もさらなる強化・拡大を図り、営業基盤の拡充を推進してまいります。
当社グループは、顧客(販売先)の数を更に増加させることを課題として認識しております。この課題に対処するために、各営業拠点では、地域密着型の営業活動をより一層強化し、シェアが低い地域における顧客基盤の拡充に努めてまいります。
当社グループは、事業の成長戦略を推進するうえで環境の変化に強く、柔軟な対応が可能となる基幹システムの抜本的な再構築に取り組んでおります。
情報システムの機能性を強化すると共に、当社グループの事業活動に必要な情報を迅速に把握し、事業効率の改善に努めてまいります。
当社グループは、すべての事業活動の取組みにおいて推進力となるのは人的資源が基盤であるとのもと、鋼材のエキスパートとして市場環境や多様化するニーズに応じて顧客の立場に立って、提案型営業のできる人材の育成と通年採用による多様性のある人材の確保を図ってまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
事業活動を進めて行く上では、様々なリスクが存在しております。当社グループは、代表取締役社長を委員長とするリスク管理委員会を設置し、当社グループを取巻くさまざまなリスク情報を収集・分析して具体的な予防策を策定しております。
当社グループが属している鉄鋼流通業界は、大幅な成長が見込めない中で競合他社との競争が激化しております。競合他社との価格競争の激化が続き、適正価格の維持が困難になった場合、売上高や利益が減少する等、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
なお、当社グループを取巻く事業環境は厳しい状況が続くことが見込まれるなど、当該リスクが顕在化する可能性は、今後においても相応にあるものと認識しております。
当社グループは、これらのリスク低減を図るため、ユーザーニーズを的確に捉え、高品質で付加価値の高い商品の提供に取り組んでまいります。
当社グループの取扱う鋼材の仕入価格は、需給動向によって変動する傾向があるため、鋼材市況の変動の影響により、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
なお、鋼材市況は、世界的な鋼材の需給動向の影響を受けることから、当該リスクが顕在化する可能性は、今後においても相応にあるものと認識しております。
当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、複数の仕入先を持つと共に、コストダウンを通じて収益性の安定に取り組んでまいります。
建設業界における景気の低迷と需要の減少により、当社グループの売上高の相当部分を占めている建設投資は、大幅な成長が見込めない状況が継続しており、売上高や利益が減少する等、当社グループ経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
大型の鉄骨加工物件は、実行予算を作成し、採算性を検討の上、契約の締結をしておりますが、建築物件が大型化・複雑化する中で、契約受注時には採算性が見込まれたものの、建設途中での大幅な設計変更や工事進捗に応じて詳細な図面が決定するという業界慣行等から、想定外の追加コストの発生・低採算・採算割れの可能性があります。また、工事遅延が発生した場合は、収益の計上時期が当初の計画よりも遅延する可能性があります。
この事態に備えて、受注量の確保を優先するのではなく、個別案件毎の採算を精査し選別受注を行うと共に、鉄骨加工において徹底した原価削減をすすめ、個別案件での利益確保を目指します。
当社グループは、多数の取引先を有しておりますが、取引先の倒産等により貸倒損失が発生した場合、売上高や利益が減少する等当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があります。
なお、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、景気の先行きが不透明な状況となっており、当該リスクが顕在化する可能性は、今後においても相応にあるものと認識しております。
当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、取引先の信用度合いに応じて与信限度枠を設定し、不良債権の発生の防止に努めております。
当社グループは、事業活動を行うにあたり人材は重要な財産と位置付けており、中長期的な視野のもとその確保及び育成に努めておりますが、昨今の少子高齢化や労働人口の減少などにより十分な人材確保ができず、当社グループが長年培ってきた業務に支障が出た場合、当社グループの経営成績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、ダイバーシティの推進、働き方改革によるより働きやすい労働環境を進めることで人材確保に努め、新卒採用のみならず必要な能力を備えた即戦力となる人材の中途採用を実施してまいります。
新型コロナウイルス感染症の世界規模での拡大により、本有価証券報告書作成時点においても、その収束の時期は明確に見通せない状況であり、当社グループの財政状態や経営成績などに重大な影響を及ぼす可能性があります。
この事態に対応するためには、「withコロナ」を生き残り、「afterコロナ」を勝ち抜く即応力のある経営が必要であり、「従業員」、「顧客」、「株主・投資家様」および「社会」などの当社グループを取巻くステークホルダーの安全と安心を確保しつつ、事業展開を進めてまいります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度末における資産の残高は、363億70百万円(前連結会計年度末は270億85百万円)となり、92億84百万円増加いたしました。これは主に、受取手形及び売掛金の増加(113億31百万円から165億13百万円へ51億81百万円増)、前渡金の増加(12億78百万円から38億52百万円へ25億74百万円増)、商品の増加(34億28百万円から46億26百万円へ11億97百万円増)によるものであります。
当連結会計年度末における負債の残高は、210億4百万円(前連結会計年度末は130億6百万円)となり、79億97百万円増加いたしました。これは主に、支払手形及び買掛金の増加(99億82百万円から150億26百万円へ50億43百万円増)、短期借入金の増加(6億80百万円から19億76百万円へ12億96百万円増)、前受金の増加(2億56百万円から15億3百万円へ12億46百万円増)によるものであります。
当連結会計年度末における純資産の残高は、153億65百万円(前連結会計年度末は140億79百万円)となり、12億86百万円増加いたしました。これは主に、利益剰余金の増加(120億31百万円から130億33百万円へ10億1百万円増)と、その他有価証券評価差額金の増加(5億9百万円から7億11百万円へ2億2百万円増)があったことによるものであります。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末51.1%に対して41.6%となりました。
売上高は、市中の鋼材取引の停滞状況が続いたものの鋼材価格上昇に伴い、前連結会計年度に比べ8.1%増の453億95百万円となりました。
売上総利益は、鋼材価格の上昇に伴い、在庫品を中心とした販売スプレッド拡大の恩恵を受け、前連結会計年度に比べ44.0%増の56億99百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、人件費等の増加により、前連結会計年度に比べ11.9%増の42億44百万円となりました。
これらにより、営業利益は前連結会計年度に比べ791.7%増の14億55百万円となり、営業利益率は3.2%(前連結会計年度0.4%)となりました。
営業外収益は、前連結会計年度に比べ1.5%増の1億53百万円、営業外費用は前連結会計年度に比べ5.1%増の33百万円となり、経常利益は前連結会計年度に比べ457.4%増の15億75百万円となりました。
税金費用は前連結会計年度に比べ354.4%増の4億85百万円となり、その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ630.7%増の10億60百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ3億12百万円減少し、10億28百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動の結果使用した資金は、12億25百万円(前年同期は29億19百万円獲得)となりました。これは主に、仕入債務の増加額(50億43百万円)と前受金の増加額(12億46百万円)があったものの、売上債権の増加額(51億81百万円)と前渡金の増加額(25億74百万円)等があったことによるものであります。
投資活動の結果使用した資金は、3億19百万円(前年同期は5億7百万円使用)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出(2億27百万円)と有形固定資産の取得による支出(1億92百万円)によるものであります。
財務活動の結果得られた資金は、12億32百万円(前年同期は24億74百万円使用)となりました。これは主に、短期借入金の純増加額(12億96百万円)によるものであります。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.総販売実績に対し10%以上の販売を行っている相手先はありません。
2. 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループは、鋼材の販売・加工を展開しており、販売している商品の多くは、倉庫・工場及びビル等の建設に使用される鋼材であります。従いまして、国内の公共投資及び民間設備投資の動向、国内鋼材市況並びに物流コストの状況等により、常に業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、他にも、「2 事業等のリスク」に記載した要因が考えられます。
当連結会計年度の売上高につきましては、国内鉄鋼需要は、輸出を中心に自動車・建設機械等の製造業向け需要に回復傾向が見られましたが、建設業向け需要は中小物件が低調に推移し、コロナ前の水準に届きませんでした。一方、鉄鋼価格は、世界的な鉄鋼需要の回復に加え、中国発資源価格高騰により、急激かつ大幅な値上がりが年間を通じて続きました。これらの結果、売上高は、453億95百万円となり、前連結会計年度に比べ33億90百万円の増収(前年同期比8.1%増)となりました。
売上総利益につきましては、鉄鋼価格上昇に伴い、在庫品を中心とした販売スプレッド拡大の恩恵を受け、大幅に回復いたしました。これらの結果から売上総利益は56億99百万円(前年同期比44.0%増)、売上総利益率は12.6%となりました。販売費及び一般管理費は、人件費等の増加により42億44百万円となり、前連結会計年度に比べ4億50百万円の増加(前年同期比11.9%増)となりました。
この結果、営業利益は、14億55百万円となり、売上高営業利益率は3.2%で、前連結会計年度に比べ2.8ポイント上回りました。
このような状況の中で、海外鋼材市況及び鋼材市況共に価格の変動サイクルは短縮し、振れ幅も大きくなっており、市況感は非常に掴みづらくなっております。また国内鉄鋼メーカーはカーボンニュートラルに向けた研究開発を加速する事が見込まれ、それらのコストが今後どのような形で製品価格に反映していくのか等、先行きについても注意深い観察が必要です。喫緊の課題は、国内鉄鋼メーカーは好調な輸出や自動車産業向けに鉄源を優先しており、建材向け鉄源が制約を受ける中、特にメーカーロール品のロール枠の確保や納期対応が優先課題となっております。なお、新型コロナウイルス感染症も収束に向かうものと考えられ、経済活動の活性化に伴い、民間設備投資が盛り上がるまで、適正な在庫ポジションを維持し、取引先としっかり向き合い着実に売上を積み上げていくことが課題と認識しております。
営業外収益は、仕入割引50百万円や助成金収入45百万円によって増加し1億53百万円となり、営業外費用は、33百万円となりました。
この結果、経常利益は15億75百万円となり、売上高経常利益率は3.5%となりました。
特別損失は、減損損失6百万円等の計上により10百万円となりました。
上記の結果から、当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は15億64百万円となり、法人税、住民税及び事業税5億37百万円、法人税等調整額△51百万円等により、親会社株主に帰属する当期純利益は10億60百万円(前年同期比630.7%増)となりました。
当社グループの運転資金及び設備投資等に係る資金は、主として営業活動によるキャッシュ・フローで得た資金を充当し、必要に応じて金融機関からの借入を実施することを基本方針としております。
当社グループの投資活動によるキャッシュ・フローでは、前連結会計年度より継続して、加工設備の拡充・更新等を中心とした有形固定資産の取得及び新情報システム開発に係る資金に使用しております。また、当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローでは、主として営業活動によるキャッシュ・フローで得た余資を金融機関の借入金返済に充当いたしました。
当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保し、より機動的かつ戦略的に資金投下を行うために、グループ各社の資金管理を当社が一括管理し、子会社へ集約・配布する仕組みの構築を進めております。
今後の主な資金需要は、運転資金のほか、加工設備及び倉庫設備の維持・拡充に伴う設備投資やM&A等の戦略投資等でありますが、その場合におきましても、当該基本方針に基づき、必要に応じて金融機関からの借入を実施する等、負債と資本のバランスに配慮しつつ、必要な資金を調達してまいります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。