文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月28日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)企業理念体系について
当社グループは、長期的視点に基づく「パーパス」「ビジョン」「ミッション」「バリュー」を経営の基本的な考え方として定義し、株主、取引先、社員などすべてのステークホルダーのご期待に応えるよう企業価値の向上に努めるとともに、社会に貢献することを目指しております。
<丸文パーパス>
テクノロジーで、よりよい未来の実現に貢献する
<丸文ビジョン>
独自の価値を提供するオンリーワンのエレクトロニクス商社として最も信頼される存在となる
<丸文ミッション>
「先見」と「先取」の精神のもと、人と技術とサービスで社会とお客様の課題を解決する
<丸文バリュー>
「誠実で透明な経営」「健全な経営活動の実践」「社会との調和」「環境保全への貢献」「お客様の満足の向上」「企業リスクの適切な管理」「人権の尊重」「働きやすい職場づくり」
「パーパス」は当社の存在意義、「ビジョン」は当社の目指す姿、「ミッション」は当社の日々の取り組み、「バリュー」は当社が大切にしている信条・価値観を表しています。
(2)当社グループを取り巻く環境
当社グループが属するエレクトロニクス業界は、新しい技術や社会課題に対応しながら、進化を続けております。AIやIoT、ロボットが社会生活に普及するとともに、自動車のEV化や電装化、通信の高速化、半導体・電子部品の高集積化、再生可能エネルギーの活用などに伴う需要の増加が見込まれます。また今後も新たな技術革新の到来により、市場は広がっていくものと見込まれます。
① 企業構造
当社グループはデバイス事業、システム事業、ソリューション事業の3事業セグメントにおいて、当社を中心に機能別の事業会社によって構成されております。各事業会社は経営の基本方針に則りグループ間で連携した事業運営を行っておりますが、取り扱い商材や地域の特性に合わせ、主体的に事業管理を行い運営しております。
現在の企業体系は、業績の状況、事業運営の状況等から判断し、良好に機能していると認識しております。
② 市場環境
当社グループが属するエレクトロニクス市場は、技術の高度化に伴って応用製品が広がり、市場拡大を続けています。一方で、企業の生産活動と生活のあらゆる場面で利用されているため、景気の変動や企業の設備投資の動向に影響を受けやすく、変動の大きな市場であります。
製品・技術面では、自動車のEV化やAI/IoT、ロボティクス、次世代通信など新たなテクノロジーの活用が進んでおりますが、ウクライナ情勢、米中貿易摩擦などの地政学リスクや頻発する自然災害、感染症の流行などにより、市場の不確実性が高まってくるものと予測しております。当社グループはこうした状況下でも成長を図るため、付加価値の高い商品・サービスの開発・強化に取り組んでおります。
③ 顧客動向
当社グループは、大手電機メーカーや自動車関連メーカー、産業用機器メーカーなど多くの顧客と長年にわたり取引を継続しております。当社グループでは、これまでに培った信頼と信用をさらに深化させるため、顧客密着型の営業活動と拠点展開を推進するとともに、取引先評価による自社の取り組み改善を実施しており、全体としては顧客との良好な関係を構築できていると認識しております。
また現在は、自動車のEV化や生産現場のスマートファクトリーなどの企業でのDXの取り組みなど、社会基盤の変化も進んでおります。これまでとは異なった市場・分野での顧客層が広がりをみせていることから、当社グループでは品揃えの拡充と技術サポート力の強化により顧客基盤の拡大を図っております。
④ 仕入先動向
当社グループは多くの仕入先と代理店契約を締結しております。近年は半導体メーカーの代理店政策の変更により、代理店を担うエレクトロニクス商社の数は減少傾向にあり、今後も当面は同様の傾向が続くものとみています。
当社グループはデジタルマーケティングの強化やソリューション提案力の向上に取り組み、仕入先とのパートナーシップの強化に努めるとともに、新規仕入先の開拓を行い、関係強化のために必要な場合は投融資やM&A、アライアンスを実施しております。
⑤ 競合他社動向
仕入先のM&Aや代理店政策の変更を背景に、近年は半導体商社間でも事業統合や買収など業界再編が進んでおり、業界全体の競争が激化しております。
当社グループは長年培ったサプライチェーンのノウハウや専門性の高い技術サポート力、グローバルサポート力により独自のポジションを築いていると認識していますが、他社とのさらなる差別化を図るべく、サービスと機能の拡充に取り組んでおります。
(3)中期経営計画「丸文 Nextage 2024」
このような事業環境の下、当社グループは、1844年(弘化元年)に呉服問屋として創業し、1947年(昭和22年)に現在の丸文株式会社を設立してから、昨年設立75周年及び東京証券取引所上場25周年を迎えました。この節目に、長期的視点に基づく「パーパス・ビジョン・ミッション」を再定義し、中期経営計画「丸文 Nextage 2024」を始動いたしました。“次のステージ(Next Stage)”で、技術革新の“新たな時代(Next Age)”に貢献できるエレクトロニクス商社となるため、実効性のある戦略施策の立案と運営(PDCA管理高度化)を通じて、「事業ポートフォリオの進化と収益力改善」を連結ベースで推進しております。
(中期経営計画「丸文 Nextage 2024」基本方針)
■ サステナビリティ経営の推進
持続可能な成長実現に向けたESG・SDGsへの取り組みを推進し、ステークホルダーとの連携強化や課題解決型ビジネスの実践を通じ、社会的価値を追求します。
■ 新たな事業領域への進出と成長基盤の構築
新市場・新領域における果敢な挑戦を通じ、新たな事業成長機会を継続的に追求します。
■ 既存事業の「選択と集中」の促進とソリューション開発強化
お客様視点でのソリューション開発を加速しつつ、既存事業の「選択と集中」を通じた競争力強化を図ります。
■ グループ経営の強化
セグメント間(デバイス、システム、ソリューション事業間)連携による付加価値と国内外グループ企業間の連携によるグローバルシナジーを実現し、成果をお客様に還元します。
■ 業務基盤の整備と内部プロセスの改善
業務インフラ強化や業務プロセスの改善、人材育成、働き方改革により、生産性・効率性を向上します。
(中期経営計画「丸文 Nextage 2024」における各事業セグメントの取り組み)
当社は、半導体・電子部品のディストリビューションを担う「デバイス事業」、電子機器及びシステムの販売・保守サービスを取り扱う「システム事業」に加え、2022年度より先端ソリューションの開発・販売・保守サービスを提供する「ソリューション事業」の3事業セグメントで経営しております。
■ デバイス事業
イ.新規商材・新規商権の開発推進
・付加価値の高い新規商材の開発や新たな販売先の開拓に注力し、事業基盤の強化を図る
ロ.既存事業の収益性の維持・向上
・ローコストのオペレーションを徹底し、事業の生産性と効率性を改善する
■ システム事業
イ.新規領域における事業規模と収益基盤の拡大
・新規市場と新規商材の開発を推進する
ロ.既存領域における競争優位性の強化
・既存の取扱領域における専門性を研ぎ澄ませ、マーケットにおけるポジションを確固たるものとする
・顧客層の水平展開と垂直深化を進め、顧客基盤を国内外に拡大させる
ハ.グループ連携の強化
・国内外グループ会社との連携を一層強化し、総合力を活かしたサービスをグローバルに提供する
■ ソリューション事業
イ.高付加価値ビジネスの開発推進
・成長市場に向けた革新的な商材や技術を継続的に発掘し事業化を推進する。また有望なベンチャー企業への投資や外部パートナーとの提携機会も模索する
ロ.新規ビジネスモデルの構築と拡大
・サブスクリプションやライセンスビジネスなどの新たなビジネスモデルを確立する
ハ.ソリューション開発力の向上とグループシナジーの創出
・デバイス事業・システム事業との連携を主導し、ネットワークとIoT技術をベースに、商品・技術・サービスを組み合わせて、丸文グループ独自のソリューションを開発し、新たな付加価値を顧客に提供する
■ 経営基盤の強化
・サステナビリティへの取り組みを強化するとともに、情報開示の充実に取り組む
・デジタルマーケティングとカスタマーリレーションを強化する基盤を整備する
・統合的リスクマネジメントの枠組み整備とリスクモニタリングの運用強化を推進する
・プライム市場上場会社として、コーポレート・ガバナンス体制の一層の充実を図る
・人材への投資、働きやすい職場環境の整備、ITインフラの整備に継続的に取り組む
(目標とする経営指標)
2022年度から3ヶ年の中期経営計画「丸文 Nextage 2024」では、最終年度である2024年度に以下の目標値の達成を目指しております。
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経常利益 |
60億円 以上 |
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ROE |
8.0% 以上 |
(4)対処すべき課題
当社が属するエレクトロニクス業界は、当面、半導体の在庫調整が続くものと予想されておりますが、一方でAI活用の広まりやデジタル化の進展、自動車・産業・インフラ分野を始めとした各市場でのグリーン化への取り組みなどにより、今後も市場拡大が続くものと見込まれます。
このような環境の中、当社グループは、中期経営計画「丸文 Nextage 2024」において、『未来をつなぐ、技術で繋ぐ。』を企業スローガンに掲げ、「サステナビリティ経営の推進」及び「新たな事業領域への進出と成長基盤の構築」に注力するとともに、既存事業においても「事業の選択と集中の促進とソリューション開発強化」を進めております。また各事業セグメント間並びに国内外のグループ企業間の連携強化によるシナジー創出を図りながら、業務インフラ強化などの基盤整備と、内部プロセスの改善による生産性、効率性の向上に取り組んでおります。
各事業セグメントの取り組み状況は次の通りであります。
(デバイス事業)
デバイス事業では、「新規商材・新規商権の開発推進」と「既存事業の収益性の維持・向上」に取り組んでおります。
当事業年度は、アナログ製品を中心に新規仕入先と代理店契約を締結し、民生機器向けで売上を大きく伸長させることができました。ここ数年で新たに取扱いを開始した仕入先の商品も年々取引を拡大しています。
また「既存事業の収益性の維持・向上」では、既存仕入先で取り扱う商材や販売先が増え、売上が伸長しています。デジタルマーケティングも積極的に推進しており、マーケティングツールを用いたデータ分析により、潜在的な需要の掘り起こしを進め、商談に結びつけております。
(システム事業)
システム事業は、「新規領域における事業規模と収益基盤の拡大」、「既存領域における競争優位性の強化」、「グループ連携の強化」に取り組んでおります。
航空宇宙分野では、衛星搭載用の高信頼性部品や衛星通信関連商材のラインナップの拡充とシステム提案に取り組み、産業機器分野では車載向けパワー半導体や半導体の微細化・3次元化への関心が高まる中、高精度の半導体実装・検査・解析装置の販売を強化しております。
またレーザ機器分野では、自動車市場向けに青色レーザを用いた金属接合技術の提案活動を行うとともに、医療市場向けには樹脂接合機器の拡販を推進しています。さらに、医用機器分野では、主力のMRIやCTなどの画像診断装置に加え、超音波診断装置や内視鏡などのラインナップを拡充し、放射線治療システムの販売体制の整備や事業エリアの拡大に取り組んでおります。
(ソリューション事業)
ソリューション事業では、「高付加価値ビジネスの開発推進」、「新規ビジネスモデルの構築と拡大」、「ソリューション開発力の向上とグループシナジーの創出」に取り組んでおります。
ICTソリューションの分野では、ローカル5Gの運用確立を目指し、商材の拡充に取り組むとともに、当社本社内にローカル5G基地局を設置し、自らが5G環境を構築・利用することで、技術力やノウハウを蓄積しております。オンラインでの保守サービスの導入も検討しており、サービスの向上に一層取り組んでいく方針です。
AI・IoTソリューションの分野では、ヒューマノイドAIロボットのアプリケーション開発を進めており、これまで導入を進めてきた介護施設に加え、警備や運搬用途への利用を見込み、警備業界、宿泊施設への展開を計画しております。
ウクライナ情勢の長期化や米国による中国向け輸出管理規制などの地政学リスク、為替市場や金融市場の動向など、先行きの見通しが難しい状況が続くものと予想されますが、当社グループは安定して利益を創出する企業を目指すべく、中期経営計画の取り組みを着実に進めてまいります。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2023年6月28日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1)サステナビリティ基本方針
当社は、「テクノロジーで、よりよい未来の実現に貢献する」というパーパスのもと、エレクトロニクス分野を通じて、社会課題の解決に取り組んでおります。最新の製品や技術を世界中から発掘し、当社ならではのサービスやソリューションを付加して提供することで、お客様の満足度向上とより良い社会の実現を目指します。
(2)ガバナンス
当社では、気候変動への対応を含むサステナビリティに関わる方針や計画の策定、取り組みのモニタリングなどを、取締役会の監督の下で協議・審議を行う体制として、サステナビリティ委員会を設置しています。 サステナビリティ委員会は代表取締役社長を委員長とし、業務執行取締役及び関係する部門長によって構成されています。
(3)戦略
当社は気候変動への対応も踏まえ、以下の事業戦略に基づき、事業開発と事業拡大の機会を追求しております。
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デバイス事業 |
・新規商材・新規商権の開発推進 ・既存事業の収益性の維持・向上 |
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システム事業 |
・新規領域における事業規模と収益基盤の拡大 ・既存領域における競争優位性の強化 ・グループ連携の強化 |
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ソリューション事業 |
・高付加価値ビジネスの開発推進 ・新規ビジネスモデルの構築と拡大 ・ソリューション開発力の向上とグループシナジーの創出 |
(2℃シナリオ)
エネルギー政策の変更や炭素税導入により、コスト(経費/原価)の増加が想定されます。一方で、当社が対象とする市場においては、多くの低炭素化技術が次々に実用化されていく中、EVや産業機器、通信機器などに、従来以上に電子機器や半導体・電子部品などが採用され、需要拡大が期待されます。増加が想定されているコストの転嫁・回収ができれば、市場拡大に伴う相応の収益の増加が見込まれます。
(4℃シナリオ)
コスト(経費/原価)の増加は2℃シナリオほど大きくありませんが、自然災害の発生頻度や激甚化が想定されます。一方、市場では大きな成長は見込めませんが、一定の成長の継続が期待されます。2℃シナリオほどの収益の伸長は見込めませんが、増加コストの転嫁・回収ができれば、市場成長に応じた一定の収益の増加が見込まれます。
また当社グループにおける人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、次のとおりであります。
(多様性の確保についての考え方)
当社では、多様性、人格、個性を尊重し、いかなる差別も行わないことを企業行動憲章として定め、心理的安全性の確保と向上を図りながら、社員一人ひとりが喜びと誇り、活力をもって働ける環境づくりに取り組んでいます。チームワークを土台にしながら、性別や国籍を問わず、また新卒採用だけではなく、第2新卒採用や経験者採用などにより採用した多様な人材の登用を継続して行うことで、お互いが刺激し合い、共に成長し、会社としての強みにつなげていきたいと考えています。また障がい者採用にも注力し、障がいを有している方が自身の強みや持ち味を活かしながら、仕事に従事できる環境としくみを用意するように努めています。
(人材育成方針)
当社は、「経営目標の達成に必要な職務責任を遂行する社員の能力を養成すること」を目的に、本人・上司・会社が一体となって組織的・計画的に育成カリキュラムを推進することで効果的な人材育成を実践しています。
育成カリキュラムは、日常業務の遂行を通じて育成を行う「現場主導の人材育成」を基本とし、人事部門が主催する資格・職位別の研修及び財務や語学などの目的別研修の受講により、成長課題の把握やキャリア形成に向けた動機付けを行うなど、経営目標の達成に必要な職務責任を遂行するための能力を身につけるための様々なカリキュラムを整備し、充実に努めています。また社員本人が学びたいテーマを自由に選択し学ぶことができるよう、通信教育やeラーニングのカリキュラムも用意し、自律的な学びの仕組みづくりを進めるとともにリスキリングを推進しています。
(社内環境整備についての方針)
当社は、健幸経営の維持・向上をめざし、社員一人ひとりが個性を発揮でき働き甲斐のある職場環境の維持・向上に向けても取り組んでいます。執務室の照明の明るさへの配慮、快適な執務スペースの確保等基本的な対策をはじめとし、フリーアドレスの導入やプライバシーが確保できる執務スペース、リフレッシュや会議等も兼ね備えた多目的フロアーを用意するなど、快適な環境で業務に取り組めるよう社内環境の整備を進めています。またテレワークや時差勤務制度を始め、短時間勤務や時間単位休暇の導入、エンゲージメントサーベイの実施など、多面的な取り組みを進めることで、多様な社員が活き活きと働くことができる環境を整えていく方針です。
(女性の活躍推進)
当社は、ライフステージのイベントに関わらず、女性がキャリア形成を断念することなく活躍できる環境の整備を進めており、勤務地の限定や職掌転換、旧姓使用などの諸制度を導入しています。また女性がより前向きに働き続けられるよう、育児・介護支援する制度やテレワーク及び時差勤務制度など柔軟な働き方の提供にも取り組んでいます。さらに女性の管理職候補者に対しては、組織運営におけるマネジメントに必要となる基礎知識を学ぶ研修を実施するなど、女性一人ひとりの意思を尊重し、ワークライフバランスの充実を図り、キャリア形成についても幅広く支援しています。
(4)リスク管理
気候変動に関わるリスクについては、サステナビリティ委員会が気候変動のリスクと機会を網羅的に評価します。気候関連リスクの優先順位付けは、リスク/機会が財務状況に与えるインパクトの内容や大きさ、複数シナリオでの影響度などにより重要度を設定しています。 その結果を全社のリスク管理計画に組み込んで、代表取締役社長が委員長を務める内部統制委員会の承認を受け、取締役会に報告しています。
(5)指標及び目標
当社では気候変動への取り組みを評価するため、Scope1~3の温室効果ガス排出量を指標といたします。
(2022年度グループ実績)
Scope1 890 t-CO2(丸文単体 89t-CO2)
Scope2 951 t-CO2(丸文単体 614t-CO2)※暫定値
Scope3 外部専門家の助言も得ながら対象カテゴリーや算出方法の検討に取り組んでおります。
(2030年度グループ目標) Scope1+Scope2 50%削減(2019年度比)
(2050年度グループ目標) Scope1+Scope2 カーボンニュートラル
当社事業においてはサプライチェーンにおける取り組みも重要と考え、主要な仕入先に対し、温室効果ガス排出量削減の取り組みについて、年1回定期的に確認します。その他の上位の仕入先に対しては、年1回定期的に、温室効果ガス排出削減を含むCSR調達についての当社の考えや取り組みを提示し、理解促進に努めます。
また当社は、上記「(2)戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関して、当社は2027年度までに10.0%の達成を目指しています。
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指標 |
目標 |
実績(当事業年度) |
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管理職に占める女性従業員の割合 |
2027年度までに10.0% |
8.0% |
(注)人材育成はグループ各社で行われていますが、指標につきましては各社の状況に応じて管理しているため、連結グループにおける主要な事業を営む当社単体について指標及び目標を開示しています。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)業務関連リスク
① 半導体の需要動向及び企業の設備動向による影響について
当社グループは半導体や電子部品、電子応用機器等の国内外のエレクトロニクス商品の仕入販売を主な事業とする商社であります。主な販売先は通信機器や産業機器、車載用電子機器、民生機器、パソコン周辺機器等を開発・製造する国内電子機器メーカーであり、顧客企業やエレクトロニクス市場全体の需要が大きく変動した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、安定的なビジネスの維持・拡大のため、販売先の拡大や付加価値の高い商品の開発拡充に取り組んでおりますが、当社の施策を以て当該リスクを完全に回避できるものではなく、市場が急変した場合には、大きな影響を受ける可能性があります。
② 技術革新・顧客ニーズへの対応について
当社グループが属するエレクトロニクス業界は、技術革新や事業環境の変化のスピードが極めて速く、顧客が当社グループに求める機能も年々、多様化・複雑化しております。
当社グループが提供する商品が陳腐化した場合や顧客ニーズへの対応遅れなどが発生した場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また商品やサービスに不具合や欠陥が生じた場合、その補償費用や追加コストが発生し、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、技術革新・顧客ニーズへの対応のため、商品ラインナップの拡充や技術サポート力の強化、品質管理体制の整備などに取り組んでおります。加えて、商品・サービスの不具合等による補償費用や追加コストが発生する場合に備え、保険を付保するなどリスクの移転を図り対応しておりますが、顕在化の時期や影響度を事前に予測することは困難であると認識しております。
③ 特定の仕入先への依存度が高いことについて
当社グループの主要な仕入先は、インフィニオンテクノロジーズジャパン株式会社及びアバゴ・テクノロジー株式会社であります。2023年3月期における総仕入実績に対する割合は、それぞれ12.6%及び11.4%となっております。
当社グループでは各仕入先との良好な関係の維持に努めるとともに、継続的に新規仕入先や新規商材の開発に取り組んでおりますが、仕入先の代理店政策の見直しにより契約内容に変更が生じた場合や契約が解除された場合には当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。かかるリスクについては顕在化の時期を事前に予測することは困難でありますが、リスクが顕在化した場合、当該仕入先との取引額によっては大きな影響を受ける可能性があると認識しております。
④ 在庫の廃棄や評価の影響について
当社グループが取り扱う半導体や電子部品は、お客様からの要求納期にジャストインタイムで所要量を提供できるよう常に一定量の在庫を確保、保有しております。
当社グループでは、顧客の需要動向ならびに仕入先の供給状況の把握に努め、在庫が滞留しないよう在庫管理を徹底しておりますが、当初見込んでいた所要量に差異が生じた場合には、在庫の評価損や廃棄損が生じる可能性があります。当該リスクの顕在化に備え、当社グループは事業計画の策定に当たっては直近の在庫保有状況や回転期間に応じて一定額の引当を行っておりますが、その時期や影響額等の影響度を予め正確に見積もることは困難であると認識しております。
(2)財務関連リスク
① 為替及び金利変動の影響について
当社グループの事業では、外貨建ての輸出入取引の割合が高く、また経済のグローバル化に伴い、国内取引であっても外貨建てでの取引が経常的に発生しております。
外貨建取引において、当社グループでは、売上通貨と仕入通貨が同じ場合には為替のマリー決済を通じ、売上通貨と仕入通貨が異なる場合には為替予約を行うことで、取引形態ごとに為替変動リスクをヘッジすることを基本としております。しかしながら、為替相場が著しく変動した場合には、円建て換算での売上高や売上総利益額、棚卸資産等の評価において大きな影響を及ぼすことがあり、その結果、当グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。加えて、海外連結子会社の財務諸表を円換算する場合にも影響を及ぼします。
また当社グループは、事業運営に必要な運転資金の調達を金融機関からの借入を通じても行い、調達手段の多様化や金利スワップ取引など様々な手段を用いて金利変動等によるリスクを軽減するよう努めております。しかしながら、借入通貨の金利変動が大きい時には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
為替相場や金利の変動リスクについては、当社の施策を以て当該リスクを完全に回避できるものではなく、その時期や影響度を事前に見積もることは困難であると認識しております。
② 投融資リスクについて
当社グループは、新規商材の販売権の確保や関係強化を目的として、仕入先への出資や開発資金の貸付などの投融資を行う場合があります。投融資にあたっては、その金額に応じて取締役会などで審議した上で決定し、また投融資先の経営状態や事業の進捗などを定期的にモニタリングしております。投融資先のビジネスプランや業績が投融資時点における想定と大きく乖離し、減損処理が必要となった場合や貸付金の回収が困難になった場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクの顕在化の時期や影響額を予測することは困難でありますが、顕在化した場合には各投融資先の投融資額に応じた影響を受けることになります。
③ 退職給付債務について
当社グループの退職給付費用及び年金債務は、割引率等の数理計算上で設定する前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されますが、実際の年金資産の運用利回りが低下した場合や数理計算上の前提条件に変動が生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。数理計算上の差異は、年1回実施している退職給付見込額の再計算や年金資産の運用実績により発生するため、毎年度一定の影響を被ることは不可避と認識しております。
(3)基盤関連リスク
① 法的規制について
当社グループは、わが国をはじめ、事業を展開する諸外国の国家安全保障に関する規制や輸出入に関する規制、製造物責任、独占禁止、特許、環境規制など様々な法令・規制の下で事業活動を展開しております。
当社グループでは、各種法令・規制の最新情報の入手に努めるとともに、全社員へのコンプライアンス教育や関係者へのセミナー等を通じて啓蒙活動を行い、法令・規制の遵守に取り組んでおります。これらの法令・規制を遵守できなかった場合、当社グループの活動が制限され、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。かかるリスクの顕在化の時期や影響度については予め見積もることは困難でありますが、顕在化の可能性は現時点では高くないと認識しております。
② 優秀な人材の確保について
当社グループの競争力を維持、向上していくためには、優秀な人材の確保と育成が重要と考えております。当社グループでは新卒採用や通年での経験者採用、全社横断的な教育研修ならびにOJTによる育成、本人の能力を活かした適材適所の人材配置などを実施しておりますが、人材の確保や育成ができない場合、当社グループの将来の経営成績に影響を及ぼす可能性があります。かかるリスクの顕在化の時期や影響度については予め見積もることは困難でありますが、顕在化の可能性は現時点では高くないと認識しております。
③ 自然災害などのリスクについて
当社の基幹コンピュータシステムは東京都内に、物流拠点は千葉県山武郡に設置し、大規模地震被災や台風などの自然災害に備え、事業継続計画を策定、BCP体制を構築し、定期的に訓練を実施するとともに、電力や通信回線などのライフラインの多重化や基幹業務システムのバックアップを確保しております。加えて、当社グループでは外部からの不正アクセスやサイバー攻撃、コンピュータウイルスの感染等に対する保全策を講じておりますが、災害や感染症などが発生した場合のリスク全てを回避することは困難であり、昨今の気候変動などに伴う災害の大規模化や感染症の拡大などにより、想定していない規模でのリスクの顕在化も考えられます。その場合には、事業活動の縮小など当社グループの経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性がありますが、かかるリスクが顕在化する時期や影響度を予め見積もることは困難であると認識しております。
また新型コロナウイルス感染症に対しては、取引先ならびに当社従業員の安全確保を最優先に、在宅勤務や時差通勤の実施、電話会議やWeb会議での対応、全役員・従業員を対象にした毎朝の検温の実施やマスクの着用など感染拡大の防止に向けた取り組みを実行しながら、取引先への安定した商品・サービスの提供の維持に努めております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の経済への影響が継続した場合、当社商品が組み込まれている最終製品の需要や設備投資の動向、取引先の減産、生産の一時停止、物流コストの上昇などが、当社グループの経営成績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。かかるリスクが顕在化する時期や影響度を予め見積もることは困難であると認識しております。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度(2022年4月1日~2023年3月31日)における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(2022年4月1日~2023年3月31日)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルスへの対応と経済活動の両立が進む中、個人消費や設備投資、雇用情勢で持ち直しの動きが見られました。一方、ウクライナ情勢の長期化に伴う資源価格の高騰やインフレの加速、急激な為替変動や金利の上昇、米中間の貿易摩擦など、先行き不透明な状況が続きました。
当社グループが属するエレクトロニクス業界におきましては、スマートフォンやPC市場が低迷したものの、社会のデジタル化やAIの活用、自動車のEV化・電装化などを背景に、産業機器や自動車向けの需要が堅調に推移いたしました。また半導体市場ではサプライチェーンの正常化により供給不足が解消に向かう一方で、在庫積み増しの反動による在庫調整も見られ、製品の需給バランスで二極化が進みました。
こうした状況の下、当連結会計年度における当社グループの売上高は、民生機器向けや産業機器向けの半導体・電子部品が伸長した結果、前年同期比34.8%増の226,171百万円となりました。利益面では、売上の増加に加え、期初から為替相場が円安に進行したことによりデバイス事業で円換算ベースでの売上総利益が押し上げられたため、営業利益は前年同期比83.5%増の10,997百万円となりました。一方、営業外損益では、米ドル金利の上昇により支払利息が前年同期に比べ1,663百万円増加し、また期初からの円安進行に伴い、外貨建て借入の返済に伴う期中での決済差損が発生し、為替差損1,043百万円を計上いたしました。その結果、経常利益は前年同期比92.6%増の7,909百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比113.4%増の5,201百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。
(デバイス事業)
デバイス事業は、新規商権の獲得により民生機器向け半導体が大幅に伸長いたしました。また産業用ロボットを中心に産業機器向けの半導体・電子部品が好調に推移し、データセンター向けや自動車向けも増加した結果、売上高は前年同期比43.8%増の168,872百万円となりました。セグメント利益は、売上の増加に加え、円安進行で円ベースでの売上総利益が押し上げられたため、前年同期比134.2%増の8,521百万円となりました。
(システム事業)
システム事業は、半導体・電子部品製造向けの設備投資の継続により、産業機器分野で電子部品の実装・検査・解析装置の需要が増加したほか、医用機器分野では画像診断装置の売上が伸長いたしました。またレーザ機器分野ではLED光源が堅調に推移し、航空宇宙機器分野で電子機材が増加した結果、売上高は前年同期比13.0%増の54,494百万円となりました。セグメント利益は売上の増加により、前年同期比19.5%増の2,438百万円となりました。
(ソリューション事業)
ソリューション事業は、通信インフラ向け光通信関連商材の需要増により、売上高は前年同期比32.3%増の2,805百万円となりました。一方、セグメント利益は売上総利益率の低下及び販管費の増加により、前年同期比86.6%減の42百万円となりました。
当連結会計年度末(2023年3月31日)の総資産は、前連結会計年度末(2022年3月31日)に比べ27,818百万円増加し、175,998百万円となりました。このうち、流動資産が28,538百万円増加の166,143百万円、固定資産が719百万円減少の9,855百万円となりました。
流動資産が増加した主な要因は、未収入金が6,173百万円、現金及び預金が3,991百万円それぞれ減少した一方で、商品及び製品が24,245百万円、受取手形及び売掛金が13,429百万円増加したことによるものであります。固定資産が減少した主な要因は、繰延税金資産が534百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ22,308百万円増加の122,913百万円となりました。このうち、流動負債が22,342百万円増加の117,089百万円、固定負債が33百万円減少の5,824百万円となりました。
流動負債が増加した主な要因は、未払金が7,116百万円減少した一方で、短期借入金が20,751百万円、支払手形及び買掛金が6,884百万円それぞれ増加したことによるものであります。固定負債が減少した主な要因は、長期借入金が25百万円減少したことによるものであります。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ5,509百万円増加の53,084百万円となりました。これは主に利益剰余金が4,156百万円、為替換算調整勘定が1,032百万円それぞれ増加したことによるものであります。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べ1.7%減少し、27.1%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、未収入金の減少、仕入債務の増加等があったものの、未払金の減少、売上債権の増加等により、前連結会計年度末に比べ4,034百万円減少(前年同期比16.3%減)し、当連結会計年度末には20,658百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果支出した資金は18,981百万円(前年同期は2,948百万円の支出)となりました。これは主に未収入金の減少額が6,173百万円あった一方で、棚卸資産の増加額が23,771百万円あったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果支出した資金は326百万円(前年同期は145百万円の収入)となりました。これは主に定期預金の払戻による収入が588百万円あった一方で、定期預金の預入による支出が610百万円、無形固定資産の取得による支出が167百万円あったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は14,071百万円(前年同期は391百万円の収入)となりました。これは主に配当金の支払額が1,043百万円、非支配株主への配当金の支払額が704百万円あった一方で、短期借入金の純増加額が15,950百万円あったこと等によるものであります。
③ 仕入、受注及び販売の実績
a.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
仕入高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
デバイス事業 |
172,870 |
155.7 |
|
システム事業 |
46,413 |
113.8 |
|
ソリューション事業 |
1,802 |
157.0 |
|
合計 |
221,086 |
144.6 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の仕入実績及び総仕入実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
インフィニオンテクノロジーズジャパン株式会社 |
0 |
0.0 |
27,913 |
12.6 |
|
アバゴ・テクノロジー株式会社 |
10,822 |
7.1 |
25,273 |
11.4 |
|
Cypress Semiconductor Corporation |
29,395 |
19.2 |
22,187 |
10.0 |
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比(%) |
受注残高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
デバイス事業 |
193,972 |
114.3 |
111,218 |
129.1 |
|
システム事業 |
55,675 |
97.9 |
26,038 |
104.8 |
|
ソリューション事業 |
3,579 |
147.1 |
1,539 |
201.0 |
|
合計 |
253,227 |
110.6 |
138,796 |
124.2 |
(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
|
デバイス事業 |
168,872 |
143.8 |
|
システム事業 |
54,494 |
113.0 |
|
ソリューション事業 |
2,805 |
132.3 |
|
合計 |
226,171 |
134.8 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
任天堂株式会社 |
12,579 |
7.5 |
27,863 |
12.3 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。
その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績や当該事象の状況等に照らして合理的に判断しておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.経営成績等の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績等の分析は以下のとおりであります。
売上高は、民生機器向けや産業機器向けの半導体・電子部品が伸長したことにより、前年同期に比べ58,377百万円増加の226,171百万円となりました。
売上総利益は、売上の増加に加え、為替相場が円安進行したことにより円換算ベースでの売上総利益が押し上げられた結果、前年同期に比べ7,012百万円増加し27,264百万円となりました。売上総利益率は前年と同水準の12.1%となりました。
販売費及び一般管理費は、人件費や営業活動経費の増加により、前年同期に比べ2,009百万円増加の16,267百万円となりました。
営業利益は、売上高の増加による売上総利益の増加により、前年同期に比べ5,003百万円増加し10,997百万円となりました。
営業外収益は、前年同期に比べ185百万円増加し454百万円となりました。営業外費用は、米ドル金利の上昇により支払利息が前年同期に比べ1,663百万円増加し、また期初からの円安進行に伴い、外貨建て借入の返済に伴う期中での決済差損が発生し、1,043百万円の為替差損を計上したため、1,385百万円増加の3,542百万円となりました。
以上の結果、経常利益は前年同期に比べ3,802百万円増加し7,909百万円となりました。
特別利益は、前年同期に比べ264百万円減少の1百万円となり、特別損失は、前年同期に比べ498百万円減少し26百万円となりました。
法人税、住民税及び事業税は前年同期に比べ782百万円増加し1,654百万円、法人税等調整額は前年同期に比べ210百万円増加し523百万円となりました。また非支配株主に帰属する当期純利益は前年同期に比べ279百万円増加の505百万円となりました。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期に比べ2,764百万円増加し、5,201百万円となりました。
ロ.資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの事業活動に必要な運転資金需要の主なものは、商品の仕入代金及び人件費や販売諸掛、業務委託費、旅費交通費などの販売費及び一般管理費であります。投資を目的とした資金需要は設備投資や取引先への投融資であります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金や設備投資、投融資に関わる資金の調達は、自己資金及び金融機関からの借入れを基本としております。
なお当連結会計年度末におけるリース債務を含む有利子負債の残高は74,643百万円となっております。また当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は20,658百万円となっております。
ハ.経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、ROE及び経常利益を重要な経営指標と位置づけ、2024年度にROE8.0%以上、経常利益60億円以上の達成を目標とし、収益性と効率性の向上に取り組んでおります。
直近3事業年度のROE及び経常利益の推移は次のとおりであります。
|
|
2021年3月 |
2022年3月 |
2023年3月 |
|
ROE (自己資本利益率) |
△5.2% |
5.9% |
11.5% |
|
経常利益 |
33百万円 |
4,106百万円 |
7,909百万円 |
(注)ROE:親会社株主に帰属する当期純利益/期首・期末平均自己資本
(1)仕入先との販売代理店・特約店契約
|
契約会社の名称 |
相手先の名称 |
契約品目 |
契約内容 |
契約発効日 |
|
丸文株式会社 |
Avago Technologies International Sales Pte.Limited |
半導体及び 関連製品 |
販売代理店契約 |
2022年7月1日 |
|
丸文株式会社 |
Infineon Technologies Japan K.K. |
半導体及び 関連製品 |
販売代理店契約 |
2020年10月1日 |
(2)合弁会社設立に関する契約
|
契約会社の名称 |
相手先の名称 |
契約内容 |
契約発効日 |
|
丸文株式会社 |
Arrow Electronics, Inc. |
アジア及び北米地域における合弁会社の設立、運営 |
1998年8月27日 |
特記すべき事項はありません。