第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における当社グループの関連業界におきましては、商業施設などの人流はコロナ禍からの回復が見られ、インバウンド需要も拡大している一方で、原材料価格の上昇や、少子化や消費者ニーズの多様化、エンタテインメントのデジタル化が進むなど、依然先行きが不透明な状況で推移しております。
 このような状況の中、当社グループの経営成績につきましては、玩具事業、アミューズメント事業がヒット商品や市場の拡大を取り込み、引き続き好調に推移したことなどにより、売上高、利益面ともに前年同期を大幅に上回りました。
  以上の結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は2,723億9千2百万円(前年同期比12.4%増)、営業利益は77億1千4百万円(同29.1%増)、経常利益は79億5千7百万円(同28.0%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は59億3千9百万円(同61.1%増)となりました。

なお、当社の持分法適用関連会社であった株式会社ブロッコリーの株式を追加取得し連結子会社化したことに伴い、第2四半期連結会計期間において段階取得に係る差益10億2千5百万円を特別利益として計上しております。また、同社のみなし取得日を2023年8月31日としているため、第2四半期連結会計期間においては貸借対照表のみを連結し、当第3四半期連結会計期間より損益計算書を連結しております。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

①  玩具事業

玩具事業につきましては、BANDAI SPIRITSの「一番くじ」など主にコンビニエンスストア向けに販売しているくじ商品や、「ポケモンカードゲーム」や「ONE PIECE カードゲーム」などのトレーディングカードが依然好調に推移したことにより、売上高、利益面ともに前年同期を大幅に上回りました。

 この結果、売上高は1,146億9千7百万円(前年同期比14.3%増)、セグメント利益は53億5千5百万円(同34.1%増)となりました。

 

②  映像音楽事業

 映像音楽事業につきましては、中間流通部門では「Snow Man 1st DOME tour 2023 i DO ME」などのヒット商品があったものの、メーカー部門の売上が低調に推移し、売上高は前年同期と横ばいとなりました。利益面につきましては、滞留在庫の評価損失の抑制や、比較的利益率の高い自社企画グッズの販売が好調に推移したことなどにより、前年同期を大幅に上回りました。

 この結果、売上高は497億1千6百万円(前年同期比0.3%増)、セグメント利益は4億7千4百万円(同280.2%増)となりました。

 

③  ビデオゲーム事業

ビデオゲーム事業につきましては、「Nintendo Switch」や「PlayStation5」のハードの売上が引き続き好調に推移したことに加え、ソフトで「スーパーマリオブラザーズ ワンダー」などのヒット商品があったことにより、売上高、利益面ともに前年同期を上回りました。

 この結果、売上高は773億4千7百万円(前年同期比12.0%増)、セグメント利益は15億5千6百万円(同8.5%増)となりました。

 

④  アミューズメント事業

アミューズメント事業につきましては、カプセル玩具市場がインバウンド需要も取り込み好調に推移していることに加え、当社運営のカプセル玩具ショップ「ガシャココ」の出店や、新規ロケーションの拡大により、売上高、利益面ともに前年同期を上回りました。なお、「ガシャココ」は2023年12月末日時点で102店舗を出店しております。

 この結果、売上高は306億3千万円(前年同期比30.9%増) 、セグメント利益は17億3千1百万円(同8.1%増)となりました。

 

 

 

(2) 財政状態の状況

当第3四半期連結会計期間末の資産につきましては、前連結会計年度末に比べ399億1千2百万円増加し、1,341億8千8百万円となりました。これは主に、株式会社ブロッコリーを連結子会社化したことによる資産の増加116億3百万円、現金及び預金の減少121億8千1百万円、受取手形及び売掛金の増加335億3千7百万円及びのれんの増加27億7千4百万円によるものであります。

負債につきましては、前連結会計年度末に比べ347億6千7百万円増加し、838億2千9百万円となりました。これは主に、株式会社ブロッコリーを連結子会社化したことによる負債の増加13億3千6百万円、支払手形及び買掛金の増加264億6千8百万円によるものであります。

純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ51億4千4百万円増加し、503億5千8百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益計上による利益剰余金の増加59億3千9百万円、その他有価証券評価差額金の増加6億7千3百万円及び剰余金の配当による利益剰余金の減少14億8千1百万円によるものであります。

 

(3) 経営方針・経営戦略等

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、33百万円であります。

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

(当社と当社連結子会社との合併)

当社は、2023年10月10日開催の取締役会において、2024年4月1日を効力発生日として、当社を吸収合併存続会社、当社の連結子会社である株式会社ハピネット・マーケティング(以下、「ハピネット・マーケティング」といいます。)を吸収合併消滅会社とする吸収合併(以下、「本合併」といいます。)を行うことを決議し、同日付で合併契約を締結いたしました。

 

1. 本合併の目的

当社と当社の完全子会社であるハピネット・マーケティングは、顧客基盤の確立を目的とし、分社体制にて事業運営を行ってまいりました。この度、販売チャネルや消費者ニーズなどの経営環境が変化している状況を踏まえ、当社グループとして経営資源の最適配分や、意思決定の迅速化による機動的な事業運営を行うため、本合併を実施することといたしました。

 

2. 本合併の要旨

 (1) 合併の日程

  合併決議取締役会      2023年10月10日

  合併契約締結日       2023年10月10日

  合併予定日(効力発生日) 2024年4月1日(予定)

(注)本合併は、当社においては会社法第 796 条第2項に基づく簡易合併であり、ハピネット・マーケティングにおいては会社法第 784 条第1項に基づく略式合併であるため、それぞれ合併契約に関する株主総会の承認を得ることなく行うものであります。

 (2) 合併の方式

当社を存続会社とする吸収合併(簡易合併)方式とし、ハピネット・マーケティングは効力発生日をもって解散いたします。

 

 (3) 合併に係る割当ての内容

当社は、ハピネット・マーケティングの全株式を所有しているため、本合併による株式その他の金銭等の割当てはありません。また、新株式の発行及び資本金の増加はありません。

 (4) 合併に伴う新株予約権及び新株予約権付社債に関する取扱い

該当事項はありません。

 

3. 引継資産・負債の状況

当社は、合併予定日(効力発生日)時点におけるハピネット・マーケティングの一切の資産、負債及び権利義務を引継ぎいたします。

 

4. 本合併の当事会社の概要

 

吸収合併存続会社

吸収合併消滅会社

①名称

株式会社ハピネット

株式会社ハピネット・

マーケティング

②本店所在地

東京都台東区駒形二丁目4番5号

東京都台東区駒形二丁目4番5号

③代表者の役職・氏名

(2024年2月8日現在)

代表取締役社長 榎本 誠一

代表取締役社長 櫻井 保幸

④事業内容

玩具・遊戯用具の企画・製造・販売

映像・音楽ソフト等の企画・製作・販売

ビデオゲームハード・ソフト等の企画・制作・販売

アミューズメント施設用商品等の販売

玩具・遊戯用具の販売

⑤資本金

(2024年2月8日現在)

2,751百万円

100百万円