第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1)経営成績等の状況

①経営成績の状況

 当中間連結会計期間におけるわが国経済は、好調な企業業績に支えられ脱炭素化やDX推進、省力化など企業の課題解決に向けた取り組みにより設備投資が伸び、輸出やインバウンド消費が拡大したことから緩やかな回復基調となりました。一方で物価の高騰に賃金が追いつかず実質可処分所得の低下、人手不足による労働力不足が懸念されるなど先行きは不透明な状況が続いております。

 花き業界においては冠婚葬祭の多様化が進み大規模な式は減少したものの、花きの人気は高くニーズが増しました。また、猛暑の影響で日持ちの懸念から買い控えの動きが見られましたが、10代・20代の若い世代の購入が増え花のある生活様式が広がりました。

 花きの生産面においては例年にない暑さが続き、集中豪雨が多発するなど厳しい条件の中で出荷時期がずれて需要と供給が合わないことが多くありました。また肥料や農薬、資材の価格が高騰しており農家の経営を圧迫していますが、消費者は物価の高騰で生活防衛意識が高く花きの販売価格に転嫁しづらい状況が続いております。

 当社グループは生産者、流通業者、小売業者と協力してサプライチェーン全体のコストダウンに取り組み、花き業界の持続的な発展に努めてまいります。

 

 このような結果、当中間連結会計期間の業績は、売上高1,852,438千円(前年同期比11.2%減)、営業利益83,843千円(前年同期比11.0%減)、経常利益124,539千円(前年同期比7.8%減)、親会社株主に帰属する中間純利益83,096千円(前年同期比11.8%減)となりました。

 

 なお、当社グループは花き卸売事業単一セグメントであるため、セグメント別の記載は行っておりません。

 

②財政状態の分析

 当中間連結会計期間末における資産合計は8,166,280千円となりました。流動資産は前連結会計年度末に比べ1,039,859千円減少し3,691,660千円、固定資産は前連結会計年度末に比べ31,198千円減少し4,474,620千円となりました。流動資産の主な内訳は、売掛金1,825,253千円、現金及び預金1,573,541千円、固定資産の主な内訳は建物及び構築物2,428,415千円です。

 当中間連結会計期間末における負債合計は3,103,845千円となりました。流動負債は前連結会計年度末に比べ972,676千円減少し1,821,144千円、固定負債は前連結会計年度末に比べ120,425千円減少し1,282,700千円となりました。流動負債の主な内訳は、受託販売未払金1,098,154千円、固定負債の主な内訳は、退職給付に係る負債515,380千円、長期借入金242,994千円です。

 純資産は前連結会計年度末に比べ22,043千円増加し5,062,435千円となりました。これは剰余金の配当61,052千円、親会社株主に帰属する中間純利益83,096千円の計上によるものです。

 

③キャッシュ・フローの状況

 当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して629,872千円減少し1,672,919千円となっております。

 当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果使用した資金は、368,017千円(前年同期は666,790千円の増加)となりました。主な減少要因は、仕入債務の減少1,020,805千円、法人税等の支払額35,148千円、未払金の減少額22,943千円、主な増加要因は、売上債権の減少467,870千円、減価償却費126,763千円、税金等調整前中間純利益124,539千円によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、37,036千円(前年同期は60,004千円の使用)となりました。減少要因は、有形固定資産の取得による支出33,916千円、無形固定資産の取得による支出19,530千円であり、増加要因は貸付金の回収による収入16,410千円によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、224,818千円(前年同期は216,109千円の使用)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出159,148千円、配当金の支払60,820千円によるものです。

 

(2)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(5)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

(6)経営成績に重要な影響を与える要因

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える主な要因として、天候と生産コスト上昇や生産者の高齢化による生産減による影響があります。

 花きの商品価値は供給・需要双方で天候の影響を受けます。天候により需給バランスが崩れ取引量や取引価格に影響する場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 また、原油高により暖房費や資材費、物流費といった生産コストが上昇すると、生産農家の経営が圧迫され、花きの生産量を減少させる要因となり得ます。

 これらに対し当社グループは、需給双方への情報発信を強化し安定的均衡を図るとともに、中央中核市場である大田花きを中心とした集散機能を発揮し、コストを抑えた効率的な物流に取り組みます。

 

(7)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの資金状況は、営業活動によって368,017千円、投資活動によって37,036千円、財務活動によって224,818千円の資金を使用しました。当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して629,872千円減少し1,672,919千円となりました。

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品仕入資金、販売費及び一般管理費の営業費用であり、また、当社グループの事業の特性上、回収、支払サイトが他業種に比べて短く、流動性は極めて高くなっております。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

 当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。