当社が事業を行っております医療機器業界におきましては、高齢化の進行等により疾患数が増加傾向にある一方、年々増加する医療費を抑制するため、政府により医療機器の公定価格である保険償還価格が2年毎に改定され、引き下げられる傾向にあります。さらに、経営環境が厳しさを増すなか、医療機関は、採算性を従来以上に重視しており、また、小規模な販売代理店の集約により、販売代理店の大規模化が進んでいることから、当社に対する価格引き下げ圧力が高まっております。
また、新規性の高い医療機器の開発を促進し、国際競争力を高める政府方針の下、低侵襲であり優れた治療効果を有する医療機器は、保険償還価格の面においても評価されることや、新たな医療機器を国内で使用するために必要となる薬事承認の審査期間も短縮傾向にあることから、競合各社ともに新商品の導入に積極的に取り組んでおります。
こうしたなか、当社といたしましては、循環器領域における長年の事業活動から得た経験やネットワークを活用し、医療現場のニーズを的確に捉えた自社製品の開発に努めており、近年では、心腔内除細動システムやオープンステントグラフトといった、低侵襲であり治療の効率化に資するオンリーワン製品を相次いで導入いたしました。同時に、当社におけるもう一つの事業の柱である、海外の最新の医療機器の国内への導入にも積極的に取り組んでおります。当社は、海外の医療機器の薬事承認取得における豊富な経験を有しており、また、全国をカバーする販売網を有していることから、日本に足場のない海外メーカーに代わり、新たな医療機器を国内の医療現場に速やかに提供しております。
当期の販売実績といたしましては、リズムディバイスにおいて、販売数量が減少傾向にあった心臓ペースメーカにつき、昨年3月にMRI(磁気共鳴画像)検査に対応した商品を導入したことにより、販売が回復基調に転換いたしました。また、EP/アブレーションにおきましては、新製品である食道温モニタリングシステムの専用カテーテル「Esophastar(エソファスター)」の市場における評価が高く、計画を上回り好調に推移したことに加え、オンリーワン製品である心腔内除細動システムの専用カテーテル「BeeAT(ビート)」が引き続き堅調に推移したことから、売上高が増加いたしました。
さらに、外科関連におきましては、人工血管やオープンステントグラフト等の自社製品の販売が好調であったことに加え、仕入商品のステントグラフトにおいても、従来の胸部用に加え、新たに腹部用ステントグラフトを発売したことが寄与いたしました。
その一方で、インターベンションにおきましては、貫通用カテーテルの販売数量が増加したものの、一部の仕入商品の販売を前期末で終了したことにより、売上高は減少いたしました。
以上により、当期の売上高は305億4千万円(前期比18.9%増)となりました。
損益面におきましては、オンリーワン製品を中心に収益性の高い自社製品の売上構成比が上昇したことから、売上総利益率は前期に比べ2.2ポイント改善いたしました。その一方で、新商品導入のための薬事関連費用の増加や、今後の自社製品の拡充に向けて新製品開発を積極的に実施していること等により、販売費及び一般管理費が前期に比べ増加いたしました。以上のことから、当期の営業利益は、37億円(前期比100.5%増)となりました。
これに、受取利息等の営業外収益2億4千万円及び支払利息及び自己株式取得に係るシンジケートローン手数料等の営業外費用を3億6千5百万円計上したことから、当期の経常利益は、35億7千4百万円(前期比75.5%増)となりました。
さらに、昨年4月22日付の「投資有価証券売却益(特別利益)の計上に関するお知らせ」にて開示しております投資有価証券売却益10億2千8百万円及び小山ファクトリーに係る助成金7千3百万円を特別利益として計上した一方、一部製品の自主回収に伴う廃棄損6千万円及び子会社工場の閉鎖に伴う固定資産除却損6千2百万円を特別損失として計上したことから、当期の親会社株主に帰属する当期純利益は28億4百万円(前期比149.4%増)となりました。
キャッシュ・フローの状況につきましては、第2 事業の状況 7 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (4) キャッシュ・フローの状況の分析に記載のとおりであります。
品目別の販売状況は以下のとおりです。
<品目別売上高> (単位:百万円)
区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減率 |
リズムディバイス | 4,173 | 5,557 | 33.2% |
EP/アブレーション | 11,448 | 14,371 | 25.5% |
外科関連 | 6,232 | 7,158 | 14.9% |
インターベンション | 2,617 | 2,252 | △13.9% |
その他 | 1,224 | 1,200 | △2.0% |
合計 | 25,696 | 30,540 | 18.9% |
※各品目区分に分類される主たる商品は以下のとおりです。
リズムディバイス | 心臓ペースメーカ、ICD(植込み型除細動器)、CRT-D(除細動機能付き両心室ペースメーカ) |
EP/アブレーション | EP(電気生理用)カテーテル、アブレーションカテーテル、 |
外科関連 | 人工血管、オープンステントグラフト、ステントグラフト、人工心臓弁、人工弁輪 |
インターベンション | バルーンカテーテル、ガイドワイヤー、貫通用カテーテル |
その他 | 血液浄化関連商品 |
心臓ペースメーカにおきましては、昨年3月より条件付きMRI(磁気共鳴画像)検査対応ペースメーカ「KORA100(コーラ100)」の販売を開始したことから、販売数量が前期に比べ増加いたしました。さらに、本年3月から、「KORA100」では制約のあった胸部のMRI撮像も可能となる新商品「KORA250(コーラ250)」 を導入いたしました。心臓ペースメーカは、前期実績に対して大幅に販売数量が増加いたしましたが、計画に対しては未達であったことから、今後、「KORA250」の販売数量の増加を図ってまいります。
また、ICD(植込み型除細動器)におきましては、昨年11月より新商品「PLATINIUM(プラティニウム)」の販売を開始いたしました。同商品は、本体サイズが小型であり、世界最長クラスの電池寿命を有する点が評価されていることから、今後も拡販に努めてまいります。
以上により、リズムディバイスの売上高は、55億5千7百万円(前期比33.2%増)となりました。
EPカテーテルにおきましては、昨年4月より販売を開始した食道温モニタリングシステム用カテーテル「Esophastar(エソファスター)」が、医療現場からの評価も高く、市場へ急速に浸透したことにより計画を大きく上回り推移いたしました。また、オンリーワン製品である心腔内除細動システムの専用カテーテルである「BeeAT(ビート)」も引き続き好調に推移いたしました。
また、上記の二つの製品と同じく心房細動のアブレーション治療に用いられる医療機器であり、オンリーワン商品でもある高周波心房中隔穿刺針「RFニードル」につきましても、症例数の増加を背景として、販売数量が伸長いたしました。
アブレーションカテーテルにおきましては、イリゲーション機能付きアブレーションカテーテル「Bernoulli(ベルヌーイ)」の本格的な販売開始が遅れており、販売数量は前期に比べ減少いたしました。
以上により、EP/アブレーションの売上高は、143億7千1百万円(前期比25.5%増)となりました。
人工血管関連におきましては、自社製品でオンリーワン製品でもある「J-Graft(ジェイ・グラフト)オープンステントグラフト」が一昨年の7月の販売開始以降、開胸手術を伴う胸部大動脈瘤治療の低侵襲化に寄与する新たな医療機器として医療現場に浸透したことから、販売数量は前期に対して倍増いたしました。
また、ステントグラフトにつきましては、胸部用の商品については保険償還価格の段階的な引き下げの影響があったものの、本年1月より、エンドロジックス社製の「AFXステントグラフトシステム」を導入し、新たに腹部領域へ参入したことが寄与いたしました。胸部用ステントグラフトにおける経験を生かし、腹部領域におきましても早期の普及を図ってまいります。
人工弁関連におきましては、昨年4月からの保険償還価格の段階的引き下げにより、生体弁の売上高が前期に比べ減少しておりましたが、昨年12月に抗石灰化処理を施して耐久性を高めた新商品「CROWN PRT(クラウン・PRT)」を発売したことから、第4四半期には売上高が増加に転じております。
以上により、外科関連の売上高は71億5千8百万円(前期比14.9%増)となりました。
バルーンカテーテルにおきましては、従来の商品から、自社製品である「canPass(キャンパス)」や拡張力が高いタイプの仕入商品である「Pantera LEO(パンテラ・レオ)」への切り替えが進んだことにより利益率が改善いたしました。また、ガイドワイヤーにおきましては、企業間競争が厳しいことから、前期に比べ売上高は減少いたしました。
その他の品目におきましては、冠動脈の狭窄部における治療機器の通過をサポートし、手技の効率化を可能とする貫通用カテーテル「Guideliner(ガイドライナー)」が伸長いたしました。また、本年2月より、新たに心房中隔欠損閉鎖器具「Figulla FlexⅡ(フィギュラ・フレックスⅡ)」の販売を開始いたしました。同商品は、左右の心房を隔てる壁である心房中隔に先天的に穴が開いている疾患に対し、カテーテルを用いた低侵襲な治療を可能とするものであり、既に医療現場における評価を得ていることから、さらなる普及に向けて取り組んでまいります。なお、その他の品目としては、一部の仕入商品の取扱いを前期末で終了していることから、売上高は前期に比べ減少いたしました。
以上により、インターベンションの売上高は、22億5千2百万円(前期比13.9%減)となりました。
連結子会社で販売する血液浄化関連商品等のその他の売上高は12億円(前期比2.0%減)となりました。
当連結会計年度における生産実績を区分別に示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減率 |
EP/アブレーションカテーテル類 | 3,674 | 3,925 | 6.8% |
外科関連 | 515 | 710 | 37.8% |
インターベンション | 716 | 655 | △8.5% |
その他 | 904 | 727 | △19.5% |
合計 | 5,810 | 6,019 | 3.6% |
当社グループの事業形態は、原則として受注残高が発生しないため、記載を省略いたしました。
当連結会計年度における販売実績を商品区分別に示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
区分 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減率 |
リズムディバイス | 4,173 | 5,557 | 33.2% |
EP/アブレーション | 11,448 | 14,371 | 25.5% |
外科関連 | 6,232 | 7,158 | 14.9% |
インターベンション | 2,617 | 2,252 | △13.9% |
その他 | 1,224 | 1,200 | △2.0% |
合計 | 25,696 | 30,540 | 18.9% |
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
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| (単位:百万円) | |
相手先 | 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
販売高 | 割合(%) | 販売高 | 割合(%) | |
ディーブイエックス株式会社 | 2,747 | 10.7% | 3,280 | 10.7% |
2 上記金額には、消費税等は含めておりません。
当社グループが取り扱っております、循環器領域を中心とする医療機器におきましては、高齢化等を背景に症例数が増加傾向にあることや、技術の進歩に伴い新たな医療機器が開発されることにより、従来は治療が困難であった症例への対応が可能となること等から、新たな市場が創出されており、今後も成長が見込まれております。その一方で、医療費抑制策の一環として、医療機器の公定価格である保険償還価格が継続的に引き下げられているため、当社の取扱商品の販売価格も下落しております。また、医療機関の共同購入への参画や販売代理店の大規模化等により、当社に対する顧客の価格交渉力も強まっております。
このような経営環境のもと、当社グループが対処すべき課題は、商品価格の下落が将来的にも見込まれる中、どのようにその影響を吸収し、安定的な成長を実現していくかにあります。そのためには、既存商品の販売シェアの向上にとどまらず、従来の商品にはない高い新規性を有する商品を継続的に市場に導入していくことが重要となってきます。新規性の高い商品は、患者様の身体的負担を軽減するとともに治療の安全性や効率化にも資するため、医療現場への広い浸透と業績面での寄与が見込まれます。また、他社にないオンリーワンの商品であれば、競合企業との価格競争に陥ることもありません。さらに、そのような商品は、入院期間や治療時間の短縮にもつながることが多く、医療経済性に優れていることが評価され、保険償還価格の引き下げも比較的緩やかとなることが見込まれます。
当社は、新商品の導入において、商社およびメーカーの両面から注力しております。商社としては、当社が有する薬事や販売面での強みを生かし、優れた医療機器を開発していながらも、日本国内に足場がない海外メーカーに代わり、当社が商品を国内に導入した実績を多数有しております。引き続き、これまでに培ったネットワークを駆使し、海外メーカーの新規性の高い医療機器を探索し、国内への導入に取り組んでまいります。また、メーカーとしては、日本の医療現場に最も近い存在として、現場ニーズを的確に捉えた製品開発を行うことで、心腔内除細動カテーテルやオープンステントグラフトといった新規性が高く、他社にはないオンリーワンの製品を提供することで、医療現場から高い評価を頂いてきました。今後も、国内外における医療技術の最新の動向を見極め、新規性の高い優れた製品の開発に取り組んでまいります。また、日本の医療現場の医療機器に対する機能や安全面での要求は、非常に高い水準にあると言えますので、それを満たす製品は、国内はもとより海外市場においても十分競争力を有しており、将来的に日本発の医療機器として海外展開することが可能であると考えております。
以上のように、当社が有する商社およびメーカーそれぞれの強みを生かすことで、患者様や医療現場に対してベネフィットを提供するとともに、企業としての継続的な成長を図ってまいります。
当社グループの経営成績および財務状況等に影響をおよぼす可能性のある主要なリスクとして以下の事項があります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避および発生した場合の対応に努める所存であります。
当社グループは、商品および自社製品の原材料の供給につき、特定の仕入先に依存しているものがあります。長期契約の締結や複数購買により仕入の安定化に努めておりますが、災害等の要因により商品や原材料の供給が円滑に行われなくなった場合、当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、患者様の生命に直接かかわる医療機器を取り扱うことから、海外、国内仕入および自社製造製品につき、製商品の品質管理を厳格におこなっておりますが、不具合等が発生する可能性を完全には否定できません。製商品の不具合に起因する医療事故の発生や、医療事故の発生が懸念される場合、製商品の販売停止、回収等の措置を講じる可能性があります。また、医療事故が製商品の不具合等に起因して発生した場合、損害賠償請求等の訴訟を提起される可能性があります。これらの事態が発生した場合、当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、医療機器の製造販売を行うにあたり、医薬品医療機器等法の規制を受けており、当社は以下のとおり第一種医療機器製造販売業許可を監督官庁より取得しております。また、医療機器を製造または輸入し、販売を行う場合においても、同法の定めに従い当該医療機器の品質、有効性および安全性等に関する審査を受け、監督官庁の承認を取得しております。
前述の製造販売業許可が更新できない、もしくは取り消された場合、また、医療機器に係る承認が取得できない、もしくは取り消された場合、当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。
許認可等の名称 | 許認可等の内容 | 有効期限 | 主な許認可取消し事由 |
第一種医療機器 | 第一種医療機器製造販売に関する許可 許可番号:13B1X00007 | 平成29年6月30日 (5年毎の更新) | 不正な手段による許可の取得や役員等の欠格条項違反に該当した場合は許可の取消し(医薬品医療機器等法第75条) |
当社グループが販売する製商品の大部分は、健康保険の給付対象となる特定保険医療材料であり、その価格は償還価格として政府により決定されております。医療費抑制および内外価格差是正といった医療制度改革の一環として、特定保険医療材料の償還価格につきましても、診療報酬の改定と合わせ通常2年毎に見直しが行われております。
直近では、本年4月に全面的な価格改定が行われ、当社取扱商品の大部分の償還価格が引き下げ対象となっております。今後も引き続き償還価格の引き下げが実施された場合、製商品の販売価格の下落につながり、当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。
輸入商品について、各メーカー等との間で、輸入に係る日本総代理店契約を結んでおります。
主なメーカー等との「総代理店契約」の概要は以下のとおりであります。
契約会社名 | 相手先の名称 | 国名 | 契約品目 | 契約内容 | 契約期間 | 備考 |
日本ライフライン㈱ | ソーリンCRM社 | フランス | 心臓ペースメーカ等 | 日本における | 平成19年9月1日から | (注1) |
日本ライフライン㈱ | ソーリン・グループ・イタリア社 | イタリア | 人工心臓弁関連製品 | 日本における | 平成21年6月1日から | (注2) |
日本ライフライン㈱ | ボルトンメディカル社 | アメリカ | 胸部ステント付グラフト | 日本における | 平成25年10月31日から | ― |
日本ライフライン㈱ | バスキュラー | アメリカ | 冠動脈貫通カテーテル | 日本における | 平成22年4月12日から | ― |
日本ライフライン㈱ | オクルテック | スイス | 構造的心疾患治療器具 | 日本における | 対象製品の保険償還価格決定の日から10年間 | ― |
日本ライフライン㈱ | コナビ社 | カナダ | 3D心腔内エコー | 日本における | 対象商品の保険償還価格決定の日の6ヵ月後から7年間 | (注3) |
日本ライフライン㈱ | カーディオフォーカス社 | アメリカ | 内視鏡式レーザーバルーン | 日本における | 対象商品の保険償還価格決定の日から7年間 | ― |
日本ライフライン㈱ | エンドロジックス社 | アメリカ | 腹部大動脈 | 日本における | 対象商品の保険償還価格決定の日から10年間 | ― |
(注) 1 ソーリンCRM社はエラ・メディカル社が社名変更したものであります。
2 ソーリン・グループ・イタリア社はソーリン・バイオメディカ・カーディオ社が社名変更したものであります。
3 コナビ社は、コリブリテクノロジーズ社が社名変更したものであります。
該当事項はありません。
当社は、高付加価値ディスポーザブルカテーテル製品の開発を目指し、この分野に主要な研究開発活動を集中させております。
当社リサーチセンターでは、集積された臨床現場の情報を最大限に利用して既存製品の改良に取組み、高品質、高付加価値製品の開発を目指しております。
当連結会計年度においては、9億3千3百万円の研究開発費を計上いたしました。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当連結会計年度末の資産につきましては、流動資産が前連結会計年度末に比べ21億5千3百万円増加し、259億4千3百万円となりました。これは主として、受取手形及び売掛金が20億9千3百万円増加した一方で、未収入金が18億4千7百万円減少したことによるものであります。
また、固定資産は前連結会計年度末に比べ8億4千8百万円増加し、102億2千1百万円となりました。これは主として工場および研究施設の拡張用地の取得にともない、有形固定資産が13億2千6百万円増加した一方で、投資有価証券が売却等により3億7千万円減少したことによるものであります。
以上の結果、資産合計は前連結会計年度末から30億1百万円増加し、361億6千5百万円となりました。
当連結会計年度末の負債につきましては、流動負債が前連結会計年度末に比べ4億7千9百万円増加し、134億9千8百万円となりました。これは主として支払手形及び買掛金が23億4千万円減少した一方で、短期借入金が11億円、未払法人税等が10億9千万円増加したことによるものであります。
また、固定負債は前連結会計年度末に比べ20億1千7百万円増加し、67億7千6百万円となりました。これは主として自己株式公開買付け資金及び設備投資金として長期借入金を実行したことにより、長期借入金が19億3千6百万円増加したことによるものであります。
以上の結果、負債合計は前連結会計年度末から24億9千6百万円増加し、202億7千4百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ5億5百万円増加し、158億9千万円となりました。これは主として自己株式が19億5千万円増加したこと、及び、剰余金の配当を3億2千4百万円実施したこと、並びに、親会社株主に帰属する当期純利益を28億4百万円計上したことによるものであります。
その他有価証券で時価のあるものについては、時価が取得原価に比べ30%以上下落した場合には、「著しく下落した」ものとし、回復する見込みがあると認められる場合を除き、減損処理を行っております。
棚卸資産の評価基準及び評価方法は当社及び海外連結子会社は移動平均法に基づく原価法(収益性の低下による簿価切り下げの方法)、国内連結子会社は主に先入先出法による原価法(収益性の低下による簿価切り下げの方法)によっております。なお、滅菌処理された商品のうち滅菌期限経過後、再滅菌が不可能なものについては損失処理されることになります。
当期の販売実績といたしましては、リズムディバイスにおいて、販売数量が減少傾向にあった心臓ペースメーカにつき、昨年3月にMRI(磁気共鳴画像)検査に対応した商品を導入したことにより、販売が回復基調に転換いたしました。また、EP/アブレーションにおきましては、新製品である食道温モニタリングシステムの専用カテーテル「Esophastar(エソファスター)」の市場における評価が高く、計画を上回り好調に推移したことに加え、オンリーワン製品である心腔内除細動システムの専用カテーテル「BeeAT(ビート)」が引き続き堅調に推移したことから、売上高が増加いたしました。
さらに、外科関連におきましては、人工血管やオープンステントグラフト等の自社製品の販売が好調であったことに加え、仕入商品のステントグラフトにおいても、従来の胸部用に加え、新たに腹部用ステントグラフトを発売したことが寄与いたしました。
その一方で、インターベンションにおきましては、貫通用カテーテルの販売数量が増加したものの、一部の仕入商品の販売を前期末で終了したことにより、売上高は減少いたしました。
以上により、当期の売上高は305億4千万円(前期比18.9%増)となりました。
営業利益につきましては、オンリーワン製品を中心に収益性の高い自社製品の売上構成比が上昇したことから、売上総利益率は前期に比べ2.2ポイント改善いたしました。その一方で、新商品導入のための薬事関連費用の増加や、今後の自社製品の拡充に向けて新製品開発を積極的に実施していること等により、販売費及び一般管理費が前期に比べ増加いたしました。以上のことから、当期の営業利益は、37億円(前期比100.5%増)となりました。
経常利益につきましては、受取利息等の営業外収益2億4千万円及び支払利息及び自己株式取得に係るシンジケートローン手数料等の営業外費用を3億6千5百万円計上したことから、当期の経常利益は、35億7千4百万円(前期比75.5%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、投資有価証券売却益10億2千8百万円及び小山ファクトリーに係る助成金7千3百万円を特別利益として計上した一方、一部製品の自主回収に伴う廃棄損6千万円及び子会社工場の閉鎖に伴う固定資産除却損6千2百万円を特別損失として計上したことから、当期の親会社株主に帰属する当期純利益は28億4百万円(前期比149.4%増)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ7億9千1百万円増加し、37億3千7百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ3億2千8百万円収入が減少し9億1千6百万円の収入となりました。これは主として税金等調整前当期純利益が25憶5千6百万円増加した45億1千4百万円を計上したのに対し、売上債権の増加による支出が11億7千7百万円増加した21億5百万円、仕入債務の減少による支出が22億3千9百万円(前年同期は25億3百万円の収入)となったことによるものであります。
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ1億3千9百万円支出が減少し9億5百万円の支出となりました。これは主として投資有価証券の売却による収入が13億2千2百万円増加した13億4千6百万円となった一方で、有形固定資産の取得による支出が15億4百万円増加した18億5百万円となったことによるものであります。
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期に比べ3億3百万円収入が増加し7億8千3百万円の収入となりました。これは主として、短期借入金及び長期借入金の実行により40億3千5百万円を調達したこと及び、長期借入金の返済による支出が17億7百万円増加した25億6千2百万円となったこと、及び自己株式の取得による支出が19億5千万円あったことによるものであります。