当期の医療機器業界におきましては、昨年4月に医療費抑制策の一環として、医療機器の公定価格である保険償還価格の改定が実施され、医療機器の価格が全般的に引き下げられたほか、12月には医療保険制度の持続性を高めるとともに、医療におけるイノベーションの推進を目的として、薬価制度の抜本改革に向けた基本方針が決定され、薬価の毎年改定や費用対効果の評価など、医療機器にも関連する諸制度の変更に向けた議論が本格的に開始されました。
このような環境のなか、医療機器メーカーには、より侵襲性が低く、また、医療経済性に優れた製品の提供が求められており、各社とも新製品の開発や早期の市場導入に向けた取り組みを強化しております。さらに、治療領域の拡大や取扱商品の拡充を図るため、グローバル規模でのM&Aも活発に行われております。
当社が主に事業を行っている心臓循環器領域におきましては、高齢化の進展を背景として疾患が増加傾向にあることや、医療機器の進歩により、従来は治療が困難であった症例の治療が可能となっていること等から症例数の増加は高い伸びを示しております。
当社といたしましては、このような市場環境に対応するために、海外の優れた医療機器を国内へ導入する商社としての機能と、日本の医療現場のニーズを迅速に反映した製品を開発できるメーカーとしての機能の双方を活用することで、最新最適な医療機器の提供に努めてまいりました。
当期の販売実績といたしましては、リズムディバイスにおいて、昨年3月に発売した全身のMRI(磁気共鳴画像)検査に対応した心臓ペースメーカの寄与により、販売数量の回復が一段と進展いたしました。
また、EP/アブレーションにおきましては、心房細動のアブレーション治療の症例数が増加傾向にあることから、当社のオンリーワン製品である心腔内除細動カテーテル「BeeAT(ビート)」をはじめとして、心房細動治療関連製品の販売が伸長いたしました。
外科関連におきましては、昨年1月に新規参入した腹部用ステントグラフトが大きく販売数量を伸ばしたことに加え、オンリーワン製品であるオープンステントグラフトも引き続き好調に推移いたしました。
さらに、インターベンションにおきましては、昨年2月に販売を開始した心房中隔閉鎖器具「Figulla FlexⅡ(フィギュラ・フレックスⅡ)」が短期間で高い市場シェアを獲得したほか、貫通用カテーテルの販売が引き続き好調に推移しました。
以上により、当期の売上高は、371億8千1百万円(前期比21.7%増)となりました。
損益面におきましては、保険償還価格の改定が実施されたものの、自社製品の原価の改善や、仕入商品において収益性の高い新商品の売上構成比が上昇したことにより、売上総利益率は前期に比べ2.7ポイント改善いたしました。
販売費及び一般管理費におきましては、自社製品の開発関連費用のほか、業容拡大に伴う物流関連の業務委託費用等が前期に比べ増加したことなどにより、当期の営業利益は76億8千5百万円(前期比107.7%増)となりました。
これに、受取利息及び為替差益等の営業外収益を4億5百万円計上した一方、支払利息等を営業外費用として7千9百万円計上したことから、当期の経常利益は、80億1千万円(前期比124.1%増)となりました。
さらに、固定資産売却益を特別利益として1百万円計上した一方、固定資産除却損及び固定資産売却損等を特別損失として5千4百万円計上したことから、当期の親会社株主に帰属する当期純利益は53億5千万円(前期比90.8%増)となりました。
品目別の販売状況は以下のとおりです。
<品目別売上高> (単位:百万円)
|
区分 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減率 |
|
リズムディバイス |
5,557 |
6,617 |
19.1% |
|
EP/アブレーション |
14,371 |
17,528 |
22.0% |
|
外科関連 |
7,158 |
9,099 |
27.1% |
|
インターベンション |
2,252 |
2,783 |
23.6% |
|
その他 |
1,200 |
1,152 |
△4.0% |
|
合計 |
30,540 |
37,181 |
21.7% |
※各品目区分に分類される主たる商品は以下のとおりです。
|
リズムディバイス |
心臓ペースメーカ、ICD(植込み型除細動器)、CRT-D(除細動機能付き両心室ペースメーカ) |
|
EP/アブレーション |
EP(電気生理用)カテーテル、アブレーションカテーテル、 |
|
外科関連 |
人工血管、オープンステントグラフト、ステントグラフト、人工心臓弁、人工弁輪 |
|
インターベンション |
バルーンカテーテル、ガイドワイヤー、貫通用カテーテル、心房中隔欠損閉鎖器具 |
|
その他 |
血液浄化関連商品 |
心臓ペースメーカにおきましては、条件付きMRI(磁気共鳴画像)検査対応ペースメーカ「KORA250(コーラ250)」を昨年3月に発売したことにより、前期に比べ販売数量が増加いたしました。「KORA250」は、従来品では制約のあった胸部のMRI撮像が可能であることに加え、世界最小クラスの本体サイズや電池寿命が長いという特長を有しております。また、昨年12月にMRI検査に対応したタインド型のペースメーカリード「Petite(ペティート)」を発売し、ペースメーカリードのラインナップが充実したことも、ペースメーカの販売数量の増加に寄与いたしました。
ICD(植込み型除細動器)関連におきましては、電池が長寿命であり、本体サイズが小型な「PLATINIUM(プラティニウム)」シリーズのICD及びCRT-D(除細動機能付き両心室ペースメーカ)の寄与により、前期に比べ販売数量が増加いたしました。
以上により、リズムディバイスの売上高は、66億1千7百万円(前期比19.1%増)となりました。
EPカテーテルにおきましては、心房細動のアブレーション治療の症例数が増加したことにより、当社のオンリーワン製品である心腔内除細動システム専用カテーテル「BeeAT(ビート)」や、食道温モニタリングシステム専用カテーテル「Esophastar(エソファスター)」等が引き続き伸長いたしました。
また、心房細動治療関連の商品としては、国内では当社のみが販売する高周波心房中隔穿刺針「RFニードル」の販売数量が増加いたしました。
アブレーションカテーテルにおきましては、イリゲーション機能を有する製品の本格的な市場導入が競合に比べて遅れていることにより、売上高が前期に比べ減少いたしました。当社では、新たにバルーンテクノロジーを採用した治療機器である内視鏡アブレーションシステム「HeartLight(ハートライト)」の導入準備を進めております。本商品においては、内視鏡画像による治療部位の確認や、レーザーを用いた選択的な焼灼が可能となり、治療時間の短縮や正確性の向上が期待されます。
以上により、EP/アブレーションの売上高は、175億2千8百万円(前期比22.0%増)となりました。
人工血管関連におきましては、カテーテルを用いて大動脈瘤を経皮的に治療するステントグラフトに関して、従来から取り扱っている胸部用の商品に加えて、昨年1月に新たに導入した腹部用の「AFXステントグラフトシステム」の販売数量が増加いたしました。さらに、開胸手術を伴う胸部大動脈瘤の治療機器であり、当社のオンリーワン製品であるオープンステントグラフト「J-Graft FROZENIX(ジェイ・グラフト・フローゼニクス)」につきましても、治療の低侵襲化に寄与する医療機器として普及が進んでおります。
人工弁関連におきましては、抗石灰化処理を施すことにより耐久性を高めた生体弁「CROWN PRT(クラウン・PRT)」の寄与により、生体弁の販売数量は前期を上回って推移いたしました。また、生体弁におきましては、縫合が不要な新しいタイプの生体弁「PERCEVAL(パーシバル)」の来期第4四半期の上市を目指して導入準備を進めております。
以上により、外科関連の売上高は、90億9千9百万円(前期比27.1%増)となりました。
バルーンカテーテルにつきましては、概ね前期水準の販売数量であったものの、保険償還価格引き下げの影響により前期に比べ売上高は減少いたしました。なお本年第1四半期末には、末梢用の新製品である「Mastuly(マストリー)」の本格販売の開始を予定していることから、一層の販売数量の増加を図ってまいります。
また、ガイドワイヤーにつきましては、厳しい競争環境を受けて、前期に比べ販売数量が減少いたしました。
その他の品目におきましては、昨年2月に導入した心房中隔欠損閉鎖器具「Figulla FlexⅡ(フィギュラ・フレックスⅡ)」が高い評価を得ており、販売数量が急速に増加いたしました。また、心筋梗塞等の治療に用いる貫通用カテーテル「Guideliner(ガイドライナー)」も引き続き堅調に推移いたしました。
さらに本年2月には、冠動脈疾患の主要な治療機器である薬剤溶出型冠動脈ステントにおいて、バイオトロニック社製の「Orsiro(オシロ)」の独占販売契約を締結したことから、来期第4四半期の上市に向け準備を進めてまいります。
以上により、インターベンションの売上高は、27億8千3百万円(前期比23.6%増)となりました。
連結子会社で販売する血液浄化関連商品等のその他の売上高は、11億5千2百万円(前期比4.0%減)となりました。
当連結会計年度における生産実績を区分別に示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
|
区分 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減率 |
|
EP/アブレーションカテーテル類 |
3,925 |
4,492 |
14.4% |
|
外科関連 |
710 |
790 |
11.3% |
|
インターベンション |
655 |
521 |
△20.5% |
|
その他 |
727 |
690 |
△5.1% |
|
合計 |
6,019 |
6,494 |
7.9% |
当社グループの事業形態は、原則として受注残高が発生しないため、記載を省略いたしました。
当連結会計年度における販売実績を商品区分別に示すと、次のとおりであります。
(単位:百万円)
|
区分 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減率 |
|
リズムディバイス |
5,557 |
6,617 |
19.1% |
|
EP/アブレーション |
14,371 |
17,528 |
22.0% |
|
外科関連 |
7,158 |
9,099 |
27.1% |
|
インターベンション |
2,252 |
2,783 |
23.6% |
|
その他 |
1,200 |
1,152 |
△4.0% |
|
合計 |
30,540 |
37,181 |
21.7% |
(注) 1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
販売高 |
割合(%) |
販売高 |
割合(%) |
|
|
ディーブイエックス株式会社 |
3,280 |
10.7% |
4,146 |
11.1% |
2 上記金額には、消費税等は含めておりません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループが取り扱う循環器領域を中心とする医療機器においては、高齢化の進展を背景として症例数が増加傾向にあり、また、様々な技術の進歩により新たな医療機器が開発され、治療対象となる症例が拡大することにより新市場が形成され、市場の拡大が続くことが予想されます。その一方で、国の医療財政の立て直しが喫緊の課題とされており、医療費抑制策の一環として、医療機器の公定価格である保険償還価格は継続的に引き下げられております。
このような経営環境のもと、当社グループが中長期にわたり成長を継続するためには、既存商品の販売数量増加に依存することなく、新規性が高い医療機器を継続的に導入し、他社との差別化を図っていくことが重要となります。また、新しい医療機器には、新たな治療技術の確立や患者様の身体的負担の軽減が望まれるだけでなく、手術時間や入院日数の短縮といった医療経済性の向上への寄与が期待されており、こうした社会的要請にも応えた商品を提供することが、医療機器を取り扱う企業の重要な役割の一つであると考えております。
当社グループは、日本全国を網羅する営業ネットワークと、豊富な経験を持つ薬事部門を有する強みを生かして、商社であり、メーカーでもあるという独自のビジネスモデルを構築してまいりました。欧米を中心とした海外には、独自の技術を基に先進的な医療機器を開発している企業が多くある一方で、日本に拠点を持たないこれらのメーカーが日本市場に参入するためには多くの障壁があります。商社としての当社グループは、このような海外メーカーの優れた商品を数多く国内に導入した実績があり、引き続き、新規性の高い医療機器の探索と早期の国内導入に努めてまいります。
一方、メーカーとしての当社グループは、医療現場の第一線で活躍する医師の声を聞くことで心腔内除細動システムやオープンステントグラフトのようなオンリーワン製品をはじめ、医療現場のニーズを的確に反映した製品の開発を行ってまいりました。引き続き、日本の医療現場の期待に応える製品を提供するために、現在、リサーチセンターと戸田ファクトリーが入居する開発・製造の中核拠点であるメディカルテクノロジーパークの拡張に着手するとともに、安定的な供給体制を構築するために海外自社工場の検討を進めており、メーカー機能の一層の拡充を図っております。
さらに、自社製品においては、積極的な海外展開と事業領域の拡大も今後の課題であります。循環器領域の国内市場は引き続き成長が見込まれておりますが、中長期の会社の成長を見据えた場合、今から自社製品の海外展開に取り組んでおく必要があると考えております。また、これまでの自社製品の開発において培われた技術や経験といった資産を活用し、循環器領域以外の医療機器の開発にも取り組んでまいります。これらの課題への取り組みとして、欧州へのオープンステントグラフトの輸出および大腸ステントによる消化器領域への参入を平成30年3月期には計画しております。
当社グループといたしましては、商社として、また、メーカーとして、患者様や医療現場に優れた医療機器を提供することを通じて、中長期にわたる成長を目指してまいります。
当社グループの経営成績および財務状況等に影響をおよぼす可能性のある主要なリスクとして以下の事項があります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避および発生した場合の対応に努める所存であります。
当社グループは、商品および自社製品の原材料の供給につき、特定の仕入先に依存しているものがあります。長期契約の締結や複数購買により仕入の安定化に努めておりますが、災害等の要因により商品や原材料の供給が円滑に行われなくなった場合や、競合企業による商品仕入先の買収により当社との販売契約が終了された場合、当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、患者様の生命に直接かかわる医療機器を取り扱うことから、海外、国内仕入商品および自社製品につき、製商品の品質管理を厳格におこなっておりますが、不具合等が発生する可能性を完全には否定できません。製商品の不具合に起因する医療事故の発生や、医療事故の発生が懸念される場合、製商品の販売停止、回収等の措置を講じる可能性があります。また、医療事故が製商品の不具合等に起因して発生した場合、損害賠償請求等の訴訟を提起される可能性があります。これらの事態が発生した場合、当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、医療機器の製造販売を行うにあたり、医薬品医療機器等法の規制を受けており、当社は以下のとおり第一種医療機器製造販売業許可を監督官庁より取得しております。また、医療機器を製造または輸入し、販売を行う場合においても、同法の定めに従い当該医療機器の品質、有効性および安全性等に関する審査を受け、監督官庁の承認を取得しております。
前述の製造販売業許可が更新できない、もしくは取り消された場合、また、医療機器に係る承認が取得できない、もしくは取り消された場合、当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。
|
許認可等の名称 |
許認可等の内容 |
有効期限 |
主な許認可取消し事由 |
|
第一種医療機器 |
第一種医療機器製造販売に関する許可 許可番号:13B1X00007 |
平成34年6月30日 (5年毎の更新) |
不正な手段による許可の取得や役員等の欠格条項違反に該当した場合は許可の取消し(医薬品医療機器等法第75条) |
当社グループが販売する製商品の大部分は、健康保険の給付対象となる特定保険医療材料であり、その価格は償還価格として政府により決定されております。医療費抑制策の一環として、特定保険医療材料の償還価格につきましても、診療報酬の改定と合わせ通常2年毎に見直しが行われております。
直近では、昨年4月に全面的な価格改定が行われ、当社取扱商品の大部分の償還価格が引き下げ対象となっております。今後も引き続き償還価格の引き下げが実施された場合、製商品の販売価格の下落につながり、当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。
輸入商品について、各メーカー等との間で、輸入に係る日本総代理店契約を結んでおります。
主なメーカー等との「総代理店契約」の概要は以下のとおりであります。
|
契約会社名 |
相手先の名称 |
国名 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
備考 |
|
日本ライフライン㈱ |
ソーリンCRM社 |
フランス |
心臓ペースメーカ等 |
日本における |
平成19年9月1日から |
(注1) |
|
日本ライフライン㈱ |
ソーリン・グループ・イタリア社 |
イタリア |
人工心臓弁関連製品 |
日本における |
平成21年6月1日から |
(注2) |
|
日本ライフライン㈱ |
ボルトンメディカル社 |
アメリカ |
胸部ステント付グラフト |
日本における |
平成25年10月31日から |
― |
|
日本ライフライン㈱ |
バスキュラー |
アメリカ |
冠動脈貫通カテーテル |
日本における |
平成29年1月1日から |
― |
|
日本ライフライン㈱ |
オクルテック |
スイス |
構造的心疾患治療器具 |
日本における |
対象製品の保険償還価格決定の日から10年間 |
― |
|
日本ライフライン㈱ |
コナビ社 |
カナダ |
3D心腔内エコー |
日本における |
対象商品の保険償還価格決定の日の6ヵ月後から7年間 |
(注3) |
|
日本ライフライン㈱ |
カーディオフォーカス社 |
アメリカ |
内視鏡式レーザーバルーン |
日本における |
対象商品の保険償還価格決定の日から7年間 |
― |
|
日本ライフライン㈱ |
エンドロジックス社 |
アメリカ |
腹部大動脈 |
日本における |
対象商品の保険償還価格決定の日から10年間 |
― |
|
日本ライフライン㈱ |
バイオトロニック社 |
ドイツ |
薬剤溶出型冠動脈ステント |
日本における |
対象商品の保険償還価格決定の日から平成33年3月31日まで |
― |
(注) 1 ソーリンCRM社はエラ・メディカル社が社名変更したものであります。
2 ソーリン・グループ・イタリア社はソーリン・バイオメディカ・カーディオ社が社名変更したものであります。
3 コナビ社は、コリブリテクノロジーズ社が社名変更したものであります。
該当事項はありません。
当社は、高付加価値ディスポーザブルカテーテル製品の開発を目指し、この分野に主要な研究開発活動を集中させております。
当社リサーチセンターでは、集積された臨床現場の情報を最大限に利用して既存製品の改良に取組み、高品質、高付加価値製品の開発を目指しております。
当連結会計年度においては、10億5千1百万円の研究開発費を計上いたしました。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当連結会計年度末の資産につきましては、流動資産が前連結会計年度末に比べ30億8千2百万円増加し、290億2千5百万円となりました。これは主として、現金及び預金が24億1千万円、受取手形及び売掛金が9億3千8百万円増加したことによるものであります。
また、固定資産は前連結会計年度末に比べ11億7千9百万円増加し、114億1百万円となりました。これは主として長期貸付金が6億1千6百万円増加したことによるものであります。
以上の結果、資産合計は前連結会計年度末から42億6千2百万円増加し、404億2千7百万円となりました。
当連結会計年度末の負債につきましては、流動負債が前連結会計年度末に比べ7千6百万円減少し、134億2千1百万円となりました。これは主として未払法人税等が3億4千4百万円増加した一方で、短期借入金等が7億7千2百万円減少したことによるものであります。
また、固定負債は前連結会計年度末に比べ5億2千1百万円減少し、62億5千5百万円となりました。これは主として長期借入金が5億5千4百万円減少したことによるものであります。
以上の結果、負債合計は前連結会計年度末から5億9千7百万円減少し、196億7千6百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ48億5千9百万円増加し、207億5千万円となりました。これは主として、剰余金の配当を4億6千5百万円実施したこと、並びに、親会社株主に帰属する当期純利益を53億5千万円計上したことによるものであります。
その他有価証券で時価のあるものについては、時価が取得原価に比べ30%以上下落した場合には、「著しく下落した」ものとし、回復する見込みがあると認められる場合を除き、減損処理を行っております。
棚卸資産の評価基準及び評価方法は当社及び海外連結子会社は移動平均法に基づく原価法(収益性の低下による簿価切り下げの方法)、国内連結子会社は主に先入先出法による原価法(収益性の低下による簿価切り下げの方法)によっております。なお、滅菌処理された商品のうち滅菌期限経過後、再滅菌が不可能なものについては損失処理されることになります。
当期の販売実績といたしましては、リズムディバイスにおいて、昨年3月に発売した全身のMRI(磁気共鳴画像)検査に対応した心臓ペースメーカの寄与により、販売数量の回復が一段と進展いたしました。
また、EP/アブレーションにおきましては、心房細動のアブレーション治療の症例数が増加傾向にあることから、当社のオンリーワン製品である心腔内除細動カテーテル「BeeAT(ビート)」をはじめとして、心房細動治療関連製品の販売が伸長いたしました。
外科関連におきましては、昨年1月に新規参入した腹部用ステントグラフトが大きく販売数量を伸ばしたことに加え、オンリーワン製品であるオープンステントグラフトも引き続き好調に推移いたしました。
さらに、インターベンションにおきましては、昨年2月に販売を開始した心房中隔閉鎖器具「Figulla FlexⅡ(フィギュラ・フレックスⅡ)」が短期間で高い市場シェアを獲得したほか、貫通用カテーテルの販売が引き続き好調に推移しました。
以上により、当期の売上高は、371億8千1百万円(前期比21.7%増)となりました。
営業利益につきましては、保険償還価格の改定が実施されたものの、自社製品の原価の改善や、仕入商品において収益性の高い新商品の売上構成比が上昇したことにより、売上総利益率は前期に比べ2.7ポイント改善いたしました。
その一方で、自社製品の開発関連費用のほか、業容拡大に伴う物流関連の業務委託費用等が前期に比べ増加したことなどにより、販売費及び一般管理費が増加いたしました。
以上により、当期の営業利益は76億8千5百万円(前期比107.7%増)となりました。
経常利益につきましては、受取利息及び為替差益等の営業外収益を4億5百万円計上した一方、支払利息等を営業外費用として7千9百万円計上したことから、当期の経常利益は、80億1千万円(前期比124.1%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、固定資産売却益を特別利益として1百万円計上した一方、固定資産除却損及び固定資産売却損等を特別損失として5千4百万円計上したことから、当期の親会社株主に帰属する当期純利益は53億5千万円(前期比90.8%増)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ24億1千万円増加し、61億4千8百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ56億6千8百万円増加し、65億8千4百万円の収入となりました。これは主として税金等調整前当期純利益が34億4千2百万円増加した79億5千7百万円を計上したことに加え、仕入債務の増加による収入が2億8千9百万円、(前年同期は22億3千9百万円の支出)となり、その一方で、その他が前年同期に比べ21億9千3百万円減少した1億3千7百万円の収入となったことによるものであります。
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ13億4千9百万円増加し、22億5千5百万円の支出となりました。これは主として投資有価証券の売却による収入が13億4千5百万円減少した0百万円となったことによるものであります。
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、18億9千5百万円の支出(前年同期は7億8千3百万円の収入)となりました。これは主として、短期及び長期の借入金収支による支出が13億2千3百万円(前年同期は31億7千3百万円の収入)となった一方で、自己株式取得支出が19億5千万円減少した0百万円となったことによるものであります。