文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
日本国内の医療や保険制度におきましては、平均寿命の延びや出生率の低下等により、少子高齢化が進んでいる
ことから、健康寿命を延ばすとともに、保険制度の持続性の確保が課題となっております。こうした中で、薬価制
度の抜本改革として、医薬品・医療機器等の適正な使用や評価を通じた医療資源の効率的な配分が進められる一方
で、医療の質のさらなる向上と医療分野での国際競争力の強化を目指し、イノベーションの推進に向けた取り組み
も行われております。
こうした状況を受けて、医療機器メーカーには、優れた治療効果はもとより、侵襲性が低く、医療経済性に優れ
た製品の提供が求められており、各社とも新製品の開発や早期の市場導入に向けた取り組みを強化しております。
さらに、事業領域の拡大や新規性の高い優れた商品を獲得するため、グローバル規模でのM&Aも活発に行われてお
り、競争は厳しさを増しております。
当社の主力事業領域である心臓循環器領域におきましては、高齢化を背景とする疾患の増加に加え、医療機器の
進歩により、従来は治療が困難であった症例の治療が可能となっていること等の要因から、症例数の増加が高い水
準で続いております。
このような市場環境の中、当社といたしましては、既存商品の販売に注力するとともに、商社機能におきまして、海外の優れた医療機器の国内導入に向けた準備を進め、昨年7月には内視鏡アブレーションシステムの薬事承認を取得し、本年7月の販売開始を予定しているほか、本年3月には薬剤溶出型冠動脈ステントの販売を開始いたしました。また、メーカー機能におきましては、自社製品技術を応用して開発した大腸ステントの上市を通じて、当社にとって新領域となる消化器領域への参入を果たすなど、新たな取り組みを進めてまいりました。
国内の医療機器業界におきましては、高齢化の進展によって手術や検査の実施件数が増加しており、医療機器の販売数量は増加傾向が続いております。しかしながら、少子高齢化により、国の医療財政が逼迫するなか、医療保険制度の持続性や安定性を高めるため、医療機器の公定価格である保険償還価格は、継続的に引き下げられております。その一方、医療の質の向上やイノベーションの推進といった観点からは、治療効果が高く、医療経済性に資する医療機器を適切に評価し、製品開発や普及を後押しするための議論も行われており、医療機器メーカーには、既存商品の販売数量増のみに依存することなく、絶えず新たな医療機器を開発、導入することにより、医療の質の向上と経済性の両立という社会的課題に応えることが求められております。
こうした中で、当社といたしましては、海外の先端的なメーカーの優れた医療機器をいち早く国内に導入する商社としての役割と、国内の循環器領域における豊富な経験と第一線で活躍する医師とのネットワークを生かし、医療現場が求める製品を自ら開発・製造するメーカーとしての役割を追求することで事業を拡大してまいりました。
商社機能におきましては、独自の技術を持ちながらも国内に販路を持たない海外メーカーに代わり、豊富な導入経験を有する薬事部門が、国内における承認を取得することで円滑な国内導入を行ってまいりました。こうした中で昨年9月にはエンドロジックス社との共同研究開発に着手し、従来のメーカーと商社という関係性に留まらないパートナーシップを築くなど、商社機能も新たな段階に達しております。また本年3月には、当社としては初めての取り扱いとなり、大型商品である薬剤溶出型冠動脈ステント「Orsiro(オシロ)」の販売を開始いたしました。今後も、特定のメーカー系列に属さない独立系企業であるという当社の特徴を生かし、取扱商品のさらなる拡充を図るとともに、海外の最先端の医療機器を国内に導入するという商社としての役割、責務を果たしてまいります。
また、メーカー機能におきましては、オンリーワン製品を中心とする自社製品の急速な成長が続くなか、本年4月にはリサーチセンターが新棟へ移転し、稼働を開始いたしました。また移転に伴い空いたスペースを戸田ファクトリーの拡張に充当いたしました。この当社グループの研究開発、製造の中核拠点の拡充を受けて、自社製品の競争力をさらに高めるべく、基盤となる技術の高度化を進めてまいります。
さらに自社製品につきましては、中長期的な課題として、海外市場への展開に取り組んでおります。本年4月には台湾において、体内に植込み使用する医療機器としては初となるオープンステントグラフトの海外症例が実施されており、並行して準備を進めている欧州での販売開始に向けて、海外での実績を積み重ねてまいります。なお、製造面においてはマレーシア工場の建設にも着手しており、自社製品の本格的な海外展開も視野に入れ、準備を進めてまいります。さらに海外展開と同様に中長期的課題と位置付け取り組んでおります自社製品技術の応用による循環器以外の治療領域への展開として、昨年6月には大腸ステント「JENTLLY(ジェントリー)」の販売を開始し、新たに消化器領域への進出を果たしております。
当社といたしましては、中長期を見据えた投資を確実に実行し、商社としてもメーカーとしてもさらなる機能強化を図ることにより、成長基盤を確かなものとし、患者様をはじめ医療現場に優れた医療機器を提供できるよう努めてまいります。
当社グループの経営成績および財務状況等に影響をおよぼす可能性のある主要なリスクとして以下の事項があります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避および発生した場合の対応に努める所存であります。
当社グループは、商品および自社製品の原材料の供給につき、特定の仕入先に依存しているものがあります。長期契約の締結や複数購買により仕入の安定化に努めておりますが、災害等の要因により商品や原材料の供給が円滑に行われなくなった場合や、競合企業による商品仕入先の買収により当社との販売契約が終了された場合、当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、患者様の生命に直接かかわる医療機器を取り扱うことから、海外、国内仕入商品および自社製品につき、商品の品質管理を厳格におこなっておりますが、不具合等が発生する可能性を完全には否定できません。商品の不具合に起因する医療事故の発生や、医療事故の発生が懸念される場合、商品の販売停止、回収等の措置を講じる可能性があります。また、医療事故が商品の不具合等に起因して発生した場合、損害賠償請求等の訴訟を提起される可能性があります。これらの事態が発生した場合、当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループは、医療機器の製造販売を行うにあたり、医薬品医療機器等法の規制を受けており、当社は以下のとおり第一種医療機器製造販売業許可を監督官庁より取得しております。また、医療機器の国内販売を行うにあたり、仕入先が薬事承認を取得する一部の商品を除き、当該各医療機器について当社グループが同法の定めに従い品質、有効性および安全性等に関する審査を受け、監督官庁の承認を取得しております。
前述の製造販売業許可が更新できない、もしくは取り消された場合、また、医療機器に係る承認が取得できない、もしくは取り消された場合、当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。
|
許認可等の名称 |
許認可等の内容 |
有効期限 |
主な許認可取消し事由 |
|
第一種医療機器 |
第一種医療機器製造販売に関する許可 許可番号:13B1X00007 |
平成34年6月30日 (5年毎の更新) |
不正な手段による許可の取得や役員等の欠格条項違反に該当した場合は許可の取消し(医薬品医療機器等法第75条) |
当社グループが販売する商品の大部分は、健康保険の給付対象となる特定保険医療材料であり、その価格は償還価格として政府により決定されております。医療費抑制策の一環として、特定保険医療材料の償還価格につきましても、診療報酬の改定と合わせ通常2年毎に見直しが行われております。
直近では、本年4月に全面的な価格改定が行われ、当社取扱商品の大部分の償還価格が引き下げ対象となっております。今後も引き続き償還価格の引き下げが実施された場合、商品の販売価格の下落につながり、当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当期の販売実績といたしましては、リズムディバイスにおいて、MRI(磁気共鳴画像)検査に対応した心臓ペースメーカの販売が堅調であったほか、EP/アブレーションにおきましては、心房細動のアブレーション治療の症例数が引き続き高い水準で増加していることから、当社のオンリーワン製品である心腔内除細動カテーテル「BeeAT(ビート)」をはじめとする心房細動治療関連製品の販売が増加いたしました。
外科関連におきましては、腹部用ステントグラフトが伸長したことに加え、オンリーワン製品であるオープンステントグラフトが治療の低侵襲化に寄与する医療機器として高く評価され、一層の普及が進みました。さらに、インターベンションにおきましては、末梢用バルーンカテーテル及び心房中隔欠損閉鎖器具が寄与したほか、本年3月より薬剤溶出型冠動脈ステント「Orsiro(オシロ)」の販売を開始し、インターベンション領域における主要マーケットへの参入を果たしました。
以上により、当期の売上高は、422億9千8百万円(前期比13.8%増)となりました。
利益面におきましては、仕入商品及び自社製品ともに、収益性の高い品目の販売が伸長したことに加え、昨年4月1日付で連結子会社を吸収合併したことに伴う未実現利益の調整として11億7千万円の売上総利益のプラス効果があったことなどにより、売上総利益率が前期に比べ3.6ポイント改善いたしました。
販売費及び一般管理費におきましては、旅費交通費、開発費用及び支払手数料等が前期に比べ増加したこと等により、当期の営業利益は106億7千1百万円(前期比38.9%増)となりました。これに、受取利息及び受取配当金等の営業外収益を2億5千9百万円計上した一方、支払利息等及び為替差損を営業外費用として2億円計上したことから、当期の経常利益は、107億3千万円(前期比34.0%増)となりました。さらに、固定資産売却益を特別利益として1百万円計上した一方、子会社工場の工場移転費用及び固定資産除却損等を特別損失として1億1千6百万円計上したことから、当期の親会社株主に帰属する当期純利益は74億7千8百万円(前期比39.8%増)となりました。
品目別の販売状況は以下のとおりです。
<品目別売上高>
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
区分 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減率 |
|
リズムディバイス |
6,617 |
7,247 |
9.5% |
|
EP/アブレーション |
17,528 |
20,364 |
16.2% |
|
外科関連 |
10,251 |
11,464 |
11.8% |
|
インターベンション |
2,783 |
3,221 |
15.7% |
|
合計 |
37,181 |
42,298 |
13.8% |
※前連結会計年度末まで連結子会社でありましたJUNKEN MEDICAL株式会社が取り扱っていた血液浄化装置等は前連結会計年度まで「その他」の区分で集計しておりましたが、平成29年4月1日付で同社を当社が吸収合併したことにより、区分の見直しを行い、当連結会計年度より「外科関連」の区分で集計しております。これに伴い、比較可能性を確保する観点から、前連結会計年度についても組み替えて記載しております。
※各品目区分に分類される主たる商品は以下のとおりです。
|
リズムディバイス |
心臓ペースメーカ、ICD(植込み型除細動器)、 |
|
EP/アブレーション |
EP(電気生理用)カテーテル、アブレーションカテーテル、 |
|
外科関連 |
人工血管、オープンステントグラフト、ステントグラフト、人工心臓弁、人工弁輪、血液浄化関連商品 |
|
インターベンション |
バルーンカテーテル、ガイドワイヤー、貫通用カテーテル、心房中隔欠損閉鎖器具、薬剤溶出型冠動脈ステント |
心臓ペースメーカにおきましては、一昨年3月に販売を開始した条件付きMRI(磁気共鳴画像)検査対応ペースメーカ「KORA250(コーラ250)」の販売が堅調に推移いたしました。また、昨年6月にペースメーカリード「VEGA(ベガ)」を導入し、MRI検査に対応したペースメーカリードのラインナップが充実したことも、ペースメーカの販売数量の増加に寄与いたしました。
ICD(植込み型除細動器)関連におきましては、4極左心室ペーシングリードに適合したCRT-D(除細動機能付き両心室ペースメーカ)「PLATINIUM 4LV(プラティニウム 4LV)」の販売を昨年7月より開始し、拡販に努めているものの、競合他社が販売するMRI対応機器の影響により、ICD関連全体としての売上高は前期に比べ減少いたしました。なお、CRT-Dにつきましては、ペーシングレートの自動調整機能を備えた新商品「PLATINIUMSonR(プラティニウム・ソナー)」について、来期下期の販売開始を目指し、導入準備を進めております。
以上により、リズムディバイスの売上高は、72億4千7百万円(前期比9.5%増)となりました。
EPカテーテルにおきましては、心房細動のアブレーション治療の症例数が増加しており、当社のオンリーワン製品である心腔内除細動カテーテル「BeeAT(ビート)」を中心に販売数量が伸長いたしました。また、食道温モニタリングカテーテル「Esophastar(エソファスター)」につきましては、競合品の影響により販売数量が僅かに減少したものの、昨年12月に新モデルの販売を開始したことから、拡販に努めてまいります。また、仕入商品であり国内では当社のみが販売する高周波心房中隔穿刺針「RFニードル」につきましては、症例数の増加に伴い、前期に比べ販売数量は増加いたしました。
アブレーションカテーテルにおきましては、競合他社が販売する冷凍アブレーション用バルーンカテーテルの普及などによる影響があり、前期に比べ売上高が減少いたしました。なお、当社におきましても、同じくバルーンテクノロジーを用いた内視鏡アブレーションシステム「HeartLight(ハートライト)」の薬事承認を昨年7月に取得いたしました。本商品は内視鏡画像を確認しながら、レーザーにより精緻な治療を行うことができるという特長を有していることから、本年7月の販売開始を目指し、引き続き準備を進めてまいります。
以上により、EP/アブレーションの売上高は、203億6千4百万円(前期比16.2%増)となりました。
人工血管関連におきましては、カテーテルを用いて大動脈疾患を経皮的に治療するステントグラフトについて、腹部用の「AFXステントグラフトシステム」の販売数量が大きく増加いたしました。本年1月にはデリバリーシステムを改良した「AFX2ステントグラフトシステム」の本格販売を開始したほか、本年3月にはメインボディと組み合わせることで多様な症例に対応可能となるエクステンション「VELA(ベラ)」の販売を開始したことから、さらなる拡販に努めてまいります。また、開胸手術を伴う胸部大動脈疾患の治療機器であり、当社のオンリーワン製品であるオープンステントグラフト「J-Graft FROZENIX(ジェイ・グラフト・フローゼニクス)」につきましては、治療の低侵襲化に寄与する医療機器として一層の普及が進み販売数量が増加いたしました。
人工弁関連におきましては、TAVI(経カテーテル大動脈弁留置術)等の低侵襲な治療法の普及が進む中、当社が扱う生体弁や機械弁の売上高は前期に比べ微減となりました。なお、生体弁におきましては、弁輪への縫合が不要であり、手術時間の短縮が可能であるスーチャレス生体弁「PERCEVAL(パーシバル)」について、来期下期の上市を目指し、引き続き導入準備を進めてまいります。
以上により、外科関連の売上高は、114億6千4百万円(前期比11.8%増)となりました。
バルーンカテーテルにつきましては、昨年6月に販売を開始した末梢用の製品である「MASTULY(マストリー)」の寄与により、前期に比べ売上高が増加いたしました。また、ガイドワイヤーにつきましては、厳しい競争環境を受けて、前期に比べ販売数量は微増にとどまりました。
その他の品目におきましては、心房中隔欠損閉鎖器具「Figulla FlexⅡ(フィギュラ・フレックスⅡ)」の医療機関への浸透が進み販売数量が前期に比べ増加した一方、貫通用カテーテル「Guideliner(ガイドライナー)」につきましては、競合品の影響により販売数量が減少いたしました。
さらに本年3月には、冠動脈疾患の主要な治療機器であり、当社としては初の取り扱いとなる薬剤溶出型冠動脈ステント「Orsiro(オシロ)」の販売を開始いたしました。本商品の優れた性能を訴求することにより、市場シェアの獲得に努めてまいります。
以上により、インターベンションの売上高は、32億2千1百万円(前期比15.7%増)となりました。
当連結会計年度末の資産につきましては、流動資産が前連結会計年度末に比べ117億9千6百万円増加し、408億2千1百万円となりました。これは主として、受取手形及び売掛金が13億3千2百万円、有価証券が59億9千9百万円、たな卸資産が33億7百万円増加したことによるものであります。
また、固定資産は前連結会計年度末に比べ87億5千7百万円増加し、201億5千9百万円となりました。これは主として、建物及び構築物が21億4千6百万円、投資有価証券が40億1千2百万円、長期貸付金が16億7千9百万円増加したことによるものであります。
以上の結果、資産合計は前連結会計年度末から205億5千3百万円増加し、609億8千万円となりました。
当連結会計年度末の負債につきましては、流動負債が前連結会計年度末に比べ20億3千万円増加し、154億5千2百万円となりました。これは主として、短期借入金が10億円、支払手形及び買掛金が4億4千7百万円増加したことによるものであります。
また、固定負債は前連結会計年度末に比べ18億1千7百万円減少し、44億3千8百万円となりました。これは主として、長期借入金が22億2千2百万円減少した一方で、長期未払金が1億9千万円増加し、退職給付に係る負債が1億9千万円増加したことによるものであります。
以上の結果、負債合計は前連結会計年度末から2億1千3百万円増加し、198億9千万円となりました。
当連結会計年度末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ203億4千万円増加し、410億9千万円となりました。これは主として、新株予約権の行使により自己株式が8億6千2百万円減少し、資本剰余金が129億9千3百万円増加したこと、及び、親会社株主に帰属する当期純利益を74億7千8百万円計上したこと、並びに剰余金の配当を11億1千6百万円実施したことによるものであります。なお、役員報酬BIP信託の導入に伴い、自己株式及び資本剰余金がそれぞれ2億5千2百万円増加しております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ65億8千4百万円増加し、127億3千2百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期と比較して21億3千4百万円減少した44億5千万円の収入となりました。これは主として税金等調整前当期純利益が26億5千7百万円増加した106億1千5百万円を計上した一方で、たな卸資産の増加による支出が33億1百万円、未払消費税の減少による支出が6億2千7百万円(前年同期はそれぞれ2億8千9百万円と2億9千8百万円の収入)となったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期と比較して69億6百万円増加した91億6千1百万円の支出となりました。これは主として有形固定資産の取得による支出が14億5千万円増加した23億3千2百万円、投資有価証券の取得による支出が40億1千万円増加した40億5千5百万円となったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、112億9千4百万円の収入(前年同期は18億9千5百万円の支出)となりました。これは主として、新株予約権の行使による自己株式の処分による収入が138億1千5百万円あったことによるものであります。
③ 生産、受注及び販売の状況
当連結会計年度における生産実績を区分別に示すと、次のとおりであります。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
区分 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減率 |
|
EP/アブレーションカテーテル類 |
4,492 |
4,720 |
5.1% |
|
外科関連 |
1,456 |
1,635 |
12.3% |
|
インターベンション |
521 |
594 |
14.1% |
|
その他 |
24 |
34 |
38.1% |
|
合計 |
6,494 |
6,985 |
7.6% |
※前連結会計年度末まで連結子会社でありましたJUNKEN MEDICAL株式会社が取り扱っていた血液浄化装置等は前連結会計年度まで「その他」の区分で集計しておりましたが、平成29年4月1日付で同社を当社が吸収合併したことにより、区分の見直しを行い、当連結会計年度より「外科関連」の区分で集計しております。これに伴い、比較可能性を確保する観点から、前連結会計年度についても組み替えて記載しております。
当社グループの事業形態は、原則として受注残高が発生しないため、記載を省略いたしました。
当連結会計年度における販売実績を商品区分別に示すと、次のとおりであります。
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
区分 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減率 |
|
リズムディバイス |
6,617 |
7,247 |
9.5% |
|
EP/アブレーション |
17,528 |
20,364 |
16.2% |
|
外科関連 |
10,251 |
11,464 |
11.8% |
|
インターベンション |
2,783 |
3,221 |
15.7% |
|
合計 |
37,181 |
42,298 |
13.8% |
(注) 1 前連結会計年度末まで連結子会社でありましたJUNKEN MEDICAL株式会社が取り扱っていた血液浄化装置等は前連結会計年度まで「その他」の区分で集計しておりましたが、平成29年4月1日付で同社を当社が吸収合併したことにより、区分の見直しを行い、当連結会計年度より「外科関連」の区分で集計しております。これに伴い、比較可能性を確保する観点から、前連結会計年度についても組み替えて記載しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 |
||
|
販売高 |
割合 |
販売高 |
割合 |
|
|
ディーブイエックス株式会社 |
4,146 |
11.1% |
4,685 |
11.1% |
3 上記金額には、消費税等は含めておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による経営グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループで採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
当期の販売実績といたしましては、リズムディバイスにおいて、MRI(磁気共鳴画像)検査に対応した心臓ペースメーカの販売が堅調であったほか、EP/アブレーションにおきましては、心房細動のアブレーション治療の症例数が引き続き高い水準で増加していることから、当社のオンリーワン製品である心腔内除細動カテーテル「BeeAT(ビート)」をはじめとする心房細動治療関連製品の販売が増加いたしました。
外科関連におきましては、腹部用ステントグラフトが伸長したことに加え、オンリーワン製品であるオープンステントグラフトが治療の低侵襲化に寄与する医療機器として高く評価され、一層の普及が進みました。さらに、インターベンションにおきましては、末梢用バルーンカテーテル及び心房中隔欠損閉鎖器具が寄与したほか、本年3月より薬剤溶出型冠動脈ステント「Orsiro(オシロ)」の販売を開始し、インターベンション領域における主要マーケットへの参入を果たしました。
以上により、当期の売上高は、422億9千8百万円(前期比13.8%増)となりました。
営業利益につきましては、旅費交通費、開発費用及び支払手数料等が前期に比べ増加したこと等により、当期の営業利益は106億7千1百万円(前期比38.9%増)となりました。
経常利益につきましては、受取利息及び受取配当金等の営業外収益を2億5千9百万円計上した一方、支払利息等及び為替差損を営業外費用として2億円計上したことから、当期の経常利益は、107億3千万円(前期比34.0%増)となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、固定資産売却益を特別利益として1百万円計上した一方、子会社工場の工場移転費用及び固定資産除却損等を特別損失として1億1千6百万円計上したことから、当期の親会社株主に帰属する当期純利益は74億7千8百万円(前期比39.8%増)となりました。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの主要な運転資金需要は、商品の仕入、製品製造のための材料費、労務費、経費並びに販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備の新設及び改修、関係強化等を目的とする商品仕入先に対する貸付等に係る投資であります。また今後、当社グループの企業価値向上への寄与が見込まれる場合には、M&A等を含めた投資の検討を行ってまいります。
これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、金融機関からの借入等による資金調達にて対応していくことを基本としております。なお、中長期的な視野に立った成長投資につきましては、平成29年12月21日に発行した新株予約権の行使による調達資金を充当する予定であります。また、市場及び手元資金等の状況を勘案し、必要と判断した場合には金融機関からの長期借入による対応も検討してまいります。
当社グループでは、資金調達の機動性および安定性を高めることを目的として、コミットメントライン契約を締結し、流動性リスクに備えております。当連結会計年度末におけるコミットメントラインの総額は85億円、借入実行残高は53億円、借入未実行残高は32億円となっております。
輸入商品について、各メーカー等との間で、輸入に係る日本総代理店契約を結んでおります。
主なメーカー等との「総代理店契約」の概要は以下のとおりであります。
|
契約会社名 |
相手先の名称 |
国名 |
契約品目 |
契約内容 |
契約期間 |
備考 |
|
日本ライフライン㈱ |
ソーリンCRM社 |
フランス |
心臓ペースメーカ等 |
日本における |
平成19年9月1日から |
(注1) |
|
日本ライフライン㈱ |
ソーリン・グループ・ |
イタリア |
人工心臓弁関連製品 |
日本における |
平成21年6月1日から |
(注2) |
|
日本ライフライン㈱ |
テレフレックス・ |
アメリカ |
冠動脈貫通カテーテル |
日本における |
平成30年1月1日から |
(注3) |
|
日本ライフライン㈱ |
オクルテック |
スイス |
構造的心疾患治療器具 |
日本における |
対象製品の保険償還価格決定の日から10年間 |
― |
|
日本ライフライン㈱ |
コナビ社 |
カナダ |
3D心腔内エコー |
日本における |
対象商品の保険償還価格決定の日の6ヵ月後から7年間 |
(注4) |
|
日本ライフライン㈱ |
カーディオフォーカス社 |
アメリカ |
内視鏡式レーザーバルーン |
日本における |
対象商品の保険償還価格決定の日から7年間 |
― |
|
日本ライフライン㈱ |
エンドロジックス社 |
アメリカ |
腹部大動脈 |
日本における |
対象商品の保険償還価格決定の日から10年間 |
― |
|
日本ライフライン㈱ |
バイオトロニック社 |
ドイツ |
薬剤溶出型冠動脈ステント |
日本における |
対象商品の保険償還価格決定の日から平成33年3月31日まで |
― |
|
日本ライフライン㈱ |
エンドロジックス社 |
アメリカ |
胸部大動脈疾患治療用ステントグラフト |
日本における |
対象商品の保険償還価格決定の日から15年間 |
― |
(注) 1 ソーリンCRM社はエラ・メディカル社が社名変更したものであります。
2 ソーリン・グループ・イタリア社はソーリン・バイオメディカ・カーディオ社が社名変更したものであります。
3 バスキュラーソリューション社が、テレフレックス・メディカル・ヨーロッパ社に買収されたことに伴い、テレフレックス・メディカル・ヨーロッパ社と契約条件について交渉中につき、同社と「バスキュラーソリューション社との原契約」を暫定的に延長することの合意をしております。
4 コナビ社は、コリブリテクノロジーズ社が社名変更したものであります。
|
契約会社名 |
相手先の名称 |
国名 |
契約品名 |
契約内容 |
契約期間 |
備考 |
|
日本ライフライン㈱ |
テルモ㈱ |
日本 |
ボルトンメディカル社製胸部大動脈瘤治療用ステントグラフト |
日本における |
平成29年8月21日から 平成31年3月31日まで (合意により更新) |
― |
当社グループは、高付加価値ディスポーザブルカテーテル製品及びそのジェネレータ並びにコンソール製品や、人工血管、オープンステントグラフト等の開発を目指し、この分野に主要な研究開発活動を集中させております。
当社リサーチセンターでは、集積された臨床現場の情報を最大限に利用して既存製品の改良に取組み、高品質、高付加価値製品の開発を目指しております。
当連結会計年度においては、11億2千1百万円の研究開発費を計上いたしました。