当第3四半期連結累計期間において新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当第3四半期連結会計期間末現在において判断したものであります。
(1)経営成績の分析
(経営環境について)
当第3四半期連結累計期間は、2022年4月に保険償還価格の改定が行われたことにより、販売単価は多くの品目で前年同期と比べ下落しました。特に、リズムディバイスやEP/アブレーションの一部品目における保険償還価格の引き下げ幅は大きく、売上高及び売上総利益に対してマイナスの影響がありました。
新型コロナウイルス感染症の状況は、拡大と沈静のサイクルを繰り返しており、感染拡大期には、当社の取扱製品に関する症例数を抑制する形で業績に影響を与えました。当第3四半期連結会計期間は、感染拡大期にあたり、2022年10月以降、オミクロン株の変異種の感染が急速に拡大しました。医療現場においては、新型コロナ感染者数の増加に加え、医療従事者の感染も多発しており、医療提供体制がひっ迫したことから、当社の取扱製品に関する症例数に影響が出ております。
また、医療業界においては、医師の長時間労働が常態化していること等が問題視され、国は「医師の働き方改革」を掲げ、取り組みを推進しています。具体的な法規制の導入は、2024年4月以降と予定されていますが、一部の大規模な施設では法令の施行前に段階的に労働環境の改善を進めており、時間外や土曜日の手術の制限等を行っています。これを受け、当社の取扱製品に関する症例数にも、当第3四半期連結会計期間において、一定の影響がありました。
これらの状況を背景に、当社の業績に特に影響度が大きい心房細動(AF)のアブレーション治療の症例数は、当第3四半期連結会計期間(10月~12月)においては、感染の沈静期で症例数が回復傾向にあった前年同期と比べ、2~3%程度の増加と推計しました。一方、第3四半期連結累計期間(4月~12月)では前年同期比7%程度の増加と推計しており、ほぼ期初計画で想定していた水準で推移しました。
外国為替相場の状況は、日本円は対米ドルで乱高下しましたが、損益に対しては大きな影響はありませんでした。当社の商品仕入は約70%が円建てであることや、売上原価の計算に移動平均法を用いていることから、一部の仕入商品や部材において一時的な調達コストの上昇が生じても、その影響は長期間にわたって平準化されること等が主な理由です。
(業績について)
当第3四半期連結累計期間の業績は以下のとおりです。
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(単位:百万円) |
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区分 |
前第3四半期連結累計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年12月31日) |
当第3四半期連結累計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年12月31日) |
増減 |
増減率 |
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金額 |
構成比 (%) |
金額 |
構成比 (%) |
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① 売上高 |
39,009 |
100.0 |
38,498 |
100.0 |
△511 |
△1.3% |
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② 売上総利益 |
21,756 |
55.8 |
22,140 |
57.5 |
383 |
1.8% |
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③ 営業利益 |
7,504 |
19.2 |
7,931 |
20.6 |
426 |
5.7% |
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④ 経常利益 |
7,509 |
19.3 |
7,891 |
20.5 |
381 |
5.1% |
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⑤ 親会社株主に帰属する 四半期純利益 |
5,522 |
14.2 |
4,571 |
11.9 |
△951 |
△17.2% |
① 売上高
前年同期と比べ、511百万円減収の38,498百万円となりました。詳細は下段の「品目別売上高」に記載しております。
② 売上総利益
前年同期と比べ、383百万円増加の22,140百万円となりました。売上総利益率は、前年同期に比べ1.7pt高い57.5%となりました。製品・商品在庫や原材料等の棚卸資産の廃棄損及び評価損が前年同期と比べ1,223百万円減少したことや、自社製品比率が前年同期に比べ2.5pt上昇し54.4%となったことが主な理由であり、保険償還価格の改定に伴う売上総利益率の悪化や一部の品目の販売数量の減少等のマイナスの影響を吸収しました。
③ 営業利益
前年同期と比べ、426百万円増加の7,931百万円となりました。営業利益率は、前年同期と比べ1.4pt上昇し、20.6%となりました。上記のとおり、売上総利益率が上昇し、販売費及び一般管理費は減少しました。販売費及び一般管理費は、研究開発費の増加や、新商品の導入に伴う旅費交通費や広告宣伝費等の増加がありましたが、前年同期に一時的な費用として治験関連費用が290百万円発生したこと等により、前年同期を下回りました。
④ 経常利益
前年同期と比べ、381百万円増加の7,891百万円となりました。営業外収益は、受取利息や受取配当金等で178百万円を計上しております。営業外費用は、取引先への長期貸付金等に関する貸倒引当金繰入や自己株式の取得に伴う金融手数料等で218百万円を計上しております。
⑤ 親会社株主に帰属する四半期純利益
前年同期と比べ、951百万円減少の4,571百万円となりました。当第3四半期連結会計期間に、政策保有目的で株式を保有している商品仕入先における事業計画の見直しを伴う増資により、当社の持分が希薄化したため、投資有価証券評価損1,190百万円を特別損失として計上しました。
(品目別売上高)
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(単位:百万円) |
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区分 |
前第3四半期連結累計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年12月31日) |
当第3四半期連結累計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年12月31日) |
増減 |
増減率 |
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リズムディバイス |
9,972 |
9,380 |
△592 |
△5.9% |
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EP/アブレーション |
19,029 |
19,474 |
444 |
2.3% |
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外科関連 |
7,160 |
7,782 |
622 |
8.7% |
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消化器/PI |
2,846 |
1,860 |
△986 |
△34.6% |
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合計 |
39,009 |
38,498 |
△511 |
△1.3% |
※ 各品目区分に分類される主たる商品は以下のとおりです。
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リズムディバイス |
心臓ペースメーカ、T-ICD(経静脈植込み型除細動器)、S-ICD(完全皮下植込み型除細動器)、CRT-P(両心室ペースメーカ)、CRT-D(除細動機能付き両心室ペースメーカ)、AED(自動体外式除細動器)、舌下神経電気刺激装置 |
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EP/アブレーション |
EP(電気生理用)カテーテル、アブレーションカテーテル、内視鏡レーザーアブレーションカテーテル、心腔内除細動カテーテル、食道温モニタリングカテーテル、高周波心房中隔穿刺針 |
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外科関連 |
人工血管、オープンステントグラフト、ステントグラフト、塞栓用コイル |
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消化器/PI |
大腸用ステント、胃・十二指腸用ステント、肝癌治療用ラジオ波焼灼電極針、胆道鏡システム、胆管チューブステント、胆管拡張バルーン、バルーンカテーテル、ガイドワイヤー、心房中隔欠損閉鎖器具、薬剤溶出型冠動脈ステント、血管内圧測定用センサ付ガイドワイヤー |
① リズムディバイス
ペースメーカ関連は、競合他社の新製品や低価格戦略等の影響を受け、引き続き厳しい状況で推移しました。ペースメーカの販売数量は、ペースメーカリードの留置を補助するSSPC(サイト・セレクティブ・ペーシング・カテーテル)を新規に導入する等の施策による効果が一定程度あったものの、前年同期と比べ減少しました。売上高については、保険償還価格の大幅な下落を受け、販売単価が下がったことから、前年同期に比べ大きく減少しました。
ICD関連は、T-ICDにおいて、電池の交換時期の到来に伴う交換症例の獲得によりシェアが増加したこと、さらにCRT-Dの販売も好調であったことなどを背景に、前年同期と比べ増収となりました。オンリーワン商品であるS-ICDの販売は、第3四半期連結会計期間では持ち直しの動きとなり、堅調に推移しました。S-ICDについては、引き続き重篤な合併症リスクを低減できるメリットを訴求して、販売を強化してまいります。
以上により、リズムディバイスの売上高は、9,380百万円(前年同期比5.9%減)となりました。
② EP/アブレーション
EPカテーテルは、AF症例数の増加を受け、心腔内除細動カテーテル「BeeAT(ビート)」、EPカテーテル「EP Star(イーピースター)」、食道温モニタリングカテーテル「Esophastar(エソファスター)」等のアブレーション手術関連の自社製品の販売が好調に推移し、増収となりました。EPカテーテルの各品目においても、保険償還価格の改定に伴い販売単価は下落しましたが、販売数量が大幅に増加したことで、前年同期と比べ増収となりました。
アブレーションカテーテルは、内視鏡レーザーアブレーションカテーテル「HeartLightX3(ハートライト・エックススリー)」の販売が低調に推移したことにより、前年同期に比べ減収となりました。同商品は、2022年7月~8月の世界的な原材料不足を背景にメーカーからの商品供給が滞ったため、一時的に販売を停止しました。この状況は9月には一旦解消しましたが、10月以降、他の原材料不足で供給問題が生じました。これを受け、販売を既存施設に限定する等の対応を行ったため、新規販売施設数の進捗は計画に対して遅れております。
その他については、高周波心房中隔穿刺針「RF Needle(アールエフニードル)」が、競合製品の影響を受け、販売数量と販売単価がともに前年同期と比べ減少したため、減収となりました。一方、スティーラブルシースの自社製品「Leftee(レフティー)」は、高い操作性が医療現場で評価されたことにより、2019年の販売開始以来、右肩上がりの成長を続けており、前年同期に比べ大幅な増収となりました。
以上により、EP/アブレーションの売上高は、19,474百万円(前年同期比2.3%増)となりました。
③ 外科関連
人工血管関連は、自社製品である人工血管の販売が堅調に推移したほか、オンリーワン製品であるオープンステントグラフト「FROZENIX(フローゼニクス)」も、緊急症例の増加等を背景に増収となりました。仕入商品である腹部用ステントグラフト「AFX2(エーエフエックスツー)」は、国内の大学病院で実施された臨床研究の結果が好感されたこと等を受け、大幅な増収となりました。また、前期に発売した腹部用ステントグラフトの新商品「Alto(アルト)」は、市販後調査(PMS)が順調に進捗しており、販売は計画を上回りました。
その他については、前期に発売した塞栓用コイル「Avenir(アベニア)」の販売が好調に推移し、売上高は計画を大幅に上回りました。「Avenir」は当初腹部領域向けに限定して販売していましたが、2022年4月より、脳血管領域向けにも販売を開始した以降、新規採用施設を拡大しております。さらに、2022年8月には、「Avenir」の供給元であるWallaby Medical社と脳血管内治療デバイス11品目を対象とする、10年間の独占販売契約を締結し、取扱商品のラインナップを大幅に拡充しました。新商品は、2024年3月期以降、順次発売する予定です。脳血管領域の市場は、今後も年4~5%程度の成長が見込めることから、重要な領域として注力してまいります。
以上により、外科関連の売上高は7,782百万円(前年同期比8.7%増)となりました。
④ 消化器/PI
消化器関連は、大腸用ステント、胃・十二指腸用ステント、肝癌治療用ラジオ波焼灼電極針等の既存製品の販売が好調に推移したことで大幅な増収となりました。
また、当社は消化器領域における新たな自社製品として、2022年11月に胆道鏡と周辺処置具を発売し、胆膵領域に本格参入しました。同年8月より販売している胆管用チューブステントは引き続き好調に推移した一方、新製品の一部では改善を要する点が明らかになったことから課題解決に取り組んでおります。
PI(経皮的インターベンション)関連は、症例数の回復ペースが依然として鈍く、さらに保険償還価格が改定毎に大幅に下落する等、非常に厳しい事業環境となっております。当社は、2022年6月に薬剤溶出型冠動脈ステント「Orsiro(オシロ)」の独占販売契約を早期終了しており、終了後は施設を限定して在庫の販売を継続しております。この結果、「Orsiro」は前年同期に比べ大幅な減収となりました。
以上により、消化器/PIの売上高は、1,860百万円(前年同期比34.6%減)となりました。
(2)財政状態の分析
(四半期連結貸借対照表に関する分析)
① 資産
当第3四半期連結会計期間末の資産につきましては、流動資産が前連結会計年度末に比べ1,910百万円減少し、43,243百万円となりました。これは主として、受取手形及び売掛金が924百万円増加した一方で、現金及び預金が1,281百万円、棚卸資産が1,107百万円減少したことによるものであります。
また、固定資産は前連結会計年度末に比べ421百万円減少し、27,622百万円となりました。これは主として、無形固定資産が759百万円増加した一方で、投資有価証券が1,308百万円減少したことによるものであります。
以上の結果、資産合計は前連結会計年度末から2,331百万円減少し、70,865百万円となりました。
② 負債
当第3四半期連結会計期間末の負債につきましては、流動負債が前連結会計年度末に比べ1,712百万円減少し、12,498百万円となりました。これは主として、未払法人税等が1,014百万円、短期借入金が300百万円、1年内返済予定の長期借入金が422百万円減少したことによるものであります。
また、固定負債は前連結会計年度末に比べ225百万円減少し、4,193百万円となりました。これは主として、退職給付に係る負債が245百万円増加した一方で、長期借入金が451百万円減少したことによるものであります。
以上の結果、負債合計は前連結会計年度末から1,937百万円減少し、16,692百万円となりました。
③ 純資産
当第3四半期連結会計期間末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ394百万円減少し、54,173百万円となりました。これは主として、親会社株主に帰属する四半期純利益を4,571百万円計上した一方で、剰余金の配当を3,041百万円実施したことにより利益剰余金が1,530百万円増加、ならびに自己株式の取得と消却により資本剰余金が1,079百万円減少、自己株式が868百万円増加したことによるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の金額は、1,708百万円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
(7)従業員数
当第3四半期連結累計期間において、連結会社又は提出会社の従業員数に著しい変動はありません。
(8)生産、受注及び販売の実績
① 生産実績
当第3四半期連結累計期間における生産実績を商品区分別に示すと次のとおりであり、著しい変動はありません。
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(単位:百万円) |
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区分 |
前第3四半期連結累計期間 (自 2021年4月1日 至 2021年12月31日) |
当第3四半期連結累計期間 (自 2022年4月1日 至 2022年12月31日) |
増減率 |
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リズムディバイス |
11 |
13 |
18.1% |
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EP/アブレーション |
3,388 |
4,012 |
18.4% |
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外科関連 |
1,126 |
1,003 |
△10.9% |
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消化器/PI |
338 |
275 |
△18.7% |
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合計 |
4,865 |
5,304 |
9.0% |
(注) 金額は製造原価によっております。
② 受注実績
当社グループの事業形態は、原則として受注残高が発生しないため、記載を省略しております。
③ 販売実績
販売実績につきましては、「2経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績の分析」をご覧ください。
(9)主要な設備
当第3四半期連結累計期間において、主要な設備の著しい変動又は前連結会計年度末において計画中であったものの著しい変更はありません。
当第3四半期連結会計期間において、新たに締結した経営上の重要な契約等はありません。