第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において新たに発生した事業等のリスクはありません。

また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)経営成績の分析

(経営環境について)

当社グループは主に国内の総合病院等の顧客向けに心臓領域を中心とする医療機器事業を展開しています。日本の医療需要は、人口の高齢化に伴い増加しており、今後もそのトレンドは継続することが予想されています。一方、医療供給はひっ迫しており、各種医療サービスの持続可能性が懸念されています。国は、現行の医療システムが医療従事者の慢性的な長時間労働に依存している状況を改善するため、「医師の働き方改革」を推進しています。

このような状況において、医療機器業界で厳しい競争に勝ち残るには、単に治療効果の高い製品を提供するだけでなく、持続可能な医療を実現するための様々な課題の解決にも貢献していく必要があります。当社グループは、メーカーと商社の2つの機能を併せ持つ強みを活かし、柔軟かつ強靭なプロダクト・ポートフォリオを構築することで、これに取り組んでいます。

 

(事業の状況について)

当中間連結会計期間における業績は、前年同期比で売上高は4.6%増加、売上総利益は3.5%増加、営業利益は5.7%増加、親会社株主に帰属する中間純利益は7.7%増加となりました。保険償還価格の改定(2024年6月)や、他社が推進している心房細動の新しい治療法であるパルス・フィールド・アブレーション(PFA)の急速な普及など、事業環境が大きく変化する中で、中期経営計画(2024年3月期から2028年3月期までの5年間)で重点施策として掲げている「競争力ある製品の継続的導入」と「新領域の拡大」を着実に推進いたしました。その結果、業績はほぼ期初の予想通りに進捗しました。

中核事業のEP/アブレーションおよび心血管関連は、コア製品群の成長により、それぞれ前年同期比4.1%増収、5.0%増収と堅調に推移しました。EP/アブレーションでは、心房細動のアブレーション症例数の増加を背景に、心腔内除細動カテーテルの販売が好調に推移しました。大腿静脈用止血デバイスも新規採用施設の開拓が順調に進みました。心血管関連では、Frozen Elephant Trunk(FET)が市場拡大に伴い堅調に推移しました。

成長事業の新領域においては、製品ラインナップの拡大により販売数量が増加し、脳血管関連は前年同期比で48.4%増収、消化器は15.7%増収*1となりました。

安定事業のリズムディバイスは、ペースメーカの低迷等により前年同期比で0.9%減収となりました。

販売費及び一般管理費は、人件費や研究開発費等が増加した一方で、貸倒債権の一部回収による貸倒引当金の戻入があったこと等により、前年同期比234百万円の増加となりましたが、販売数量の増加でその影響を吸収しました。その結果、当中間連結会計期間の営業利益は前年同期比359百万円の増加となり、営業利益率は22.6%となりました。

なお、為替相場の変動が当社の業績に与える影響は限定的であると認識しています。これは当社の商品仕入の約75%が円建てであることに加え、売上原価の計算に移動平均法を用いており、一時的な調達コストの上昇があってもその影響は長期間にわたって平準化されるためです。

*1 終了事業のコロナリー・インターベンションを含む。これを除くベースでは前年同期比25.0%増収

 

(業績について)

当中間連結会計期間の業績は次のとおりです。

 

 

 

(単位:百万円)

 区分

前中間連結会計期間

(自 2024年4月1日

  至 2024年9月30日)

当中間連結会計期間

(自 2025年4月1日

  至 2025年9月30日)

 増減

 増減率

 (%)

 金額

 構成比

 (%)

 金額

 構成比

 (%)

① 売上高

27,985

100.0

29,285

100.0

1,299

4.6

② 売上総利益

16,963

60.6

17,557

60.0

593

3.5

③ 営業利益

6,260

22.4

6,620

22.6

359

5.7

④ 経常利益

6,167

22.0

6,624

22.6

456

7.4

⑤ 親会社株主に帰属する

  中間純利益

4,435

15.8

4,774

16.3

339

7.7

 

① 売上高

売上高は29,285百万円(前年同期比+4.6%)となりました。詳細は後段の「品目別売上高」に記載しています。

 

② 売上総利益

売上総利益は17,557百万円(前年同期比+3.5%)となりました。2024年6月に保険償還価格が改定されたことで販売単価下落の影響が前年同期比で2か月分ありましたが、中核事業および成長事業における販売数量の増加でその影響をカバーしました。

売上総利益率は60.0%(前年同期比△0.6pt)となりました。上記の販売単価の下落に加え、製品ミックスの悪化が影響しました。なお、自社製品比率は55.1%(前年同期比△2.5pt)となりました。

 

③ 営業利益

営業利益は6,620百万円(前年同期比+5.7%)、営業利益率は22.6%(前年同期比+0.2pt)となりました。販売費及び一般管理費は、前年同期比で234百万円増加しました。主な増減要因は以下のとおりです。

(増加)

 ・ 給与水準の引上げによる人件費の増加

 ・ PFAシステムの開発等に係る研究開発費の増加

 ・ 営業活動量の増加に伴う販売関連費の増加

(減少)

 ・ 貸倒債権を一部回収したことによる貸倒引当金戻入の計上(前期に取引先の手形取引停止処分により貸倒引当金繰入を計上)

 

④ 経常利益

経常利益は6,624百万円(前年同期比+7.4%)となりました。営業外収益として、受取利息や受取配当金などで95百万円を計上しました。また、営業外費用として、為替差損や投資有価証券評価損などで90百万円を計上しました。

 

⑤ 親会社株主に帰属する中間純利益

親会社株主に帰属する中間純利益は4,774百万円(前年同期比+7.7%)となりました。法人税等の負担率は27.5%(前年同期比△0.7pt)となりました。

 

 

(品目別売上高)

 

 

 

(単位:百万円)

 区分

前中間連結会計期間

(自 2024年4月1日

  至 2024年9月30日)

当中間連結会計期間

(自 2025年4月1日

  至 2025年9月30日)

 増減

 増減率

 (%)

リズムディバイス

6,725

6,666

△59

△0.9

EP/アブレーション

14,123

14,707

583

4.1

心血管関連

5,656

5,936

280

5.0

脳血管関連

800

1,187

387

48.4

消化器

680

787

107

15.7

合計

27,985

29,285

1,299

4.6

 

※ 各品目区分に分類される主たる商品は次のとおりです。

リズムディバイス

心臓ペースメーカ、T-ICD(経静脈植込み型除細動器)、S-ICD(完全皮下植込み型除細動器)、CRT-P(両心室ペースメーカ)、CRT-D(除細動機能付き両心室ペースメーカ)、AED(自動体外式除細動器)、リードマネジメントデバイス

EP/アブレーション

EP(電気生理用)カテーテル、アブレーションカテーテル、内視鏡レーザーアブレーションカテーテル、心腔内除細動カテーテル、食道温モニタリングカテーテル、スティーラブルシース、大腿静脈用止血デバイス

心血管関連

人工血管、Frozen Elephant Trunk、ステントグラフト、心房中隔欠損閉鎖器具

脳血管関連

塞栓用コイル、血栓吸引カテーテル、マイクロカテーテル、ステントリトリーバー

消化器

胆管チューブステント、胆管拡張バルーン、造影カニューラ、ダブルルーメンダイレータ、胆道鏡システム、内視鏡ガイドワイヤー、大腸用ステント、胃・十二指腸用ステント、肝癌治療用ラジオ波焼灼電極針

 

① リズムディバイス

リズムディバイスの売上高は、6,666百万円(前年同期比△0.9%)となりました。ペースメーカは、他社のリードレスペースメーカが市場シェアを伸ばしたことにより、低調に推移しました。一方、コア製品のS-ICDは、他社の新製品の影響を若干受けつつも販売台数を順調に伸ばし、堅調に推移しました。また、2025年5月よりフィリップス社のリードマネジメントデバイスを販売開始したことも寄与しました。

 

② EP/アブレーション

EP/アブレーションの売上高は、14,707百万円(前年同期比+4.1%)となり、上期として過去最高を更新しました。心房細動のアブレーション症例数が前年同期比10%程度増加した(当社推定)ことに伴い、コア製品の心腔内除細動カテーテルの販売数量が増加しました。さらに、大腿静脈用止血デバイスの新規市場の開拓も順調に進捗しました。一方、他社が推進している心房細動の新しい治療法であるPFAの浸透を受け、食道温モニタリングカテーテルを含む一部のEPカテーテルは低調に推移しました。

 

③ 心血管関連

心血管関連の売上高は、5,936百万円(前年同期比+5.0%)となりました。コア製品のFrozen Elephant Trunkは、販促施策として製品を使った手技トレーニング企画等に注力した結果、高い市場シェアを維持し、堅調に推移しました。また、当第2四半期連結会計期間から構造的心疾患領域における新商品として、TAVI用のセンサー付きガイドワイヤーの販売を開始したことも寄与しました。さらに、Heartseed社向けに再生医療等製品の投与カテーテルシステムを納入したことも寄与しました。

 

④ 脳血管関連

脳血管関連の売上高は、1,187百万円(前年同期比+48.4%)となりました。血栓吸引カテーテルは、新たに導入した末梢血管向けのモデルが販売を大きくけん引しました。前第3四半期連結会計期間からフルリリースしたステントリトリーバーも安定した立ち上がりとなりました。塞栓用コイルは、放射線科向けモデルの導入に伴い販売先を拡大したことが奏功し、堅調に推移しました。

 

⑤ 消化器

消化器の売上高は787百万円(前年同期比+15.7%)となりました。2024年3月期で終了したコロナリー・インターベンション事業を除いたベースでの売上高は747百万円(前年同期比+25.0%)となりました。胆管チューブステントは、第1四半期連結会計期間に導入した新モデルの臨床評価が良く、販売は想定を上回るペースで推移しました。その他、内視鏡ガイドワイヤーや胆管拡張バルーンなどの製品も、堅調に推移しました。

 

(2)財政状態の分析

(中間連結貸借対照表に関する分析)

① 資産

当中間連結会計期間末の資産につきましては、流動資産が前連結会計年度末に比べ488百万円増加し、44,824百万円となりました。これは主として、配当金の支払い、法人税等の支払いにより現金及び預金が1,384百万円減少した一方で、受取手形及び売掛金が604百万円、棚卸資産が1,184百万円、それぞれ増加したことによるものです。

また、固定資産は前連結会計年度末に比べ336百万円減少し、30,450百万円となりました。これは主として、投資その他の資産のうちその他に含まれている敷金・保証金が288百万円増加した一方で、同じく投資その他の資産のうちその他に含まれている長期前払費用が276百万円、繰延税金資産が219百万円、それぞれ減少したことによるものです。

以上の結果、資産合計は前連結会計年度末から151百万円増加し、75,274百万円となりました。

 

② 負債

当中間連結会計期間末の負債につきましては、流動負債が前連結会計年度末に比べ756百万円減少し、13,577百万円となりました。これは主として、賞与引当金が208百万円、その他に含まれている未払費用が180百万円、それぞれ減少したことによるものです。

また、固定負債は前連結会計年度末に比べ154百万円減少し、719百万円となりました。これは主として、役員株式報酬引当金が85百万円、その他に含まれている長期未払金が34百万円、それぞれ減少したことによるものです。

以上の結果、負債合計は前連結会計年度末から911百万円減少し、14,297百万円となりました。

 

③ 純資産

当中間連結会計期間末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ1,063百万円増加し、60,977百万円となりました。これは主として、親会社株主に帰属する中間純利益を4,774百万円計上した一方で、剰余金の配当を3,722百万円実施したことによるものです。

 

(3)キャッシュ・フローの状況の分析

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ1,384百万円減少し、9,630百万円となりました。当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。

 

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

当中間連結会計期間における営業活動による資金の増加は、3,495百万円(前年同期は2,938百万円の収入)となりました。これは主として、税金等調整前中間純利益が6,582百万円あった一方で、キャッシュ・フローの減少要因として、売上債権の増加が606百万円、棚卸資産の増加が1,187百万円、法人税等の支払額が1,543百万円となったことによるものです。

 

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

当中間連結会計期間における投資活動による資金の減少は、1,023百万円(前年同期は424百万円の支出)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出が672百万円となったことによるものです。

 

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

当中間連結会計期間における財務活動による資金の減少は、3,880百万円(前年同期は7,187百万円の支出)となりました。これは主として、配当金の支払額が3,718百万円となったことによるものです。

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5)経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(7)研究開発活動

当中間連結会計期間における研究開発活動の金額は、1,319百万円です。

なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(8)従業員数

当中間連結会計期間において、連結会社又は提出会社の従業員数に著しい変動はありません。

 

(9)生産、受注及び販売の実績

① 生産実績

当中間連結会計期間における生産実績を商品区分別に示すと次のとおりであり、著しい変動はありません。

 

 

 

(単位:百万円)

 区分

 前中間連結会計期間

(自 2024年4月1日

  至 2024年9月30日)

 当中間連結会計期間

(自 2025年4月1日

  至 2025年9月30日)

 増減率

 (%)

リズムディバイス

10

5

△50.3

EP/アブレーション

3,176

3,132

△1.4

心血管関連

769

836

8.7

消化器

366

384

4.9

合計

4,323

4,358

0.8

(注) 1.金額は製造原価によります。

    2.「脳血管関連」の生産実績は前期、当期ともに発生していないため表示を省略しています。

 

② 受注実績

当社グループの事業形態は、原則として受注残高が発生しないため、記載を省略しています。

 

③ 販売実績

販売実績につきましては、「2経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績の分析」をご覧ください。

 

(10)主要な設備

当中間連結会計期間において、主要な設備の著しい変動又は前連結会計年度末において計画中であったものの著しい変更はありません。

 

3【重要な契約等】

当中間連結会計期間において、新たに締結した経営上の重要な契約等はありません。