第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度(平成29年3月1日~平成30年2月28日)における全直営店の小売台数は、125,151台と前期比31.3%増となりました。新規出店による効果、及び従来は買取を中心としていたガリバー店舗が小売を強化したことが寄与しました。

 販売費及び一般管理費は、新規出店に伴う店舗運営費用等が増加しました。

 平成29年3月15日付「シンジケートローン契約締結のお知らせ」にて発表のシンジケートローン締結に伴い、アレンジャーである金融機関に対しアレンジメントフィーを支払い、営業外費用の支払利息に計上しました。

 豪州事業は、西オーストラリア地域における新車市場の低迷の影響、及び在庫の評価損を計上したことにより、減益となりました。

 以上の結果、当連結会計年度の実績は、売上高276,157百万円(前期比9.8%増)、営業利益6,779百万円(前期比50.7%増)、経常利益5,797百万円(前期比39.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,578百万円(前期比59.2%増)となりました。

 

 セグメント別の業績は以下のとおりです。

 

①日本

 売上高229,485百万円(前期比9.6%増)、セグメント利益(営業利益)7,921百万円(前期比47.8%増)となりました。主に直営店での小売台数の増加に伴い増収増益となりました。

 

②豪州

 売上高44,852百万円(前期比10.5%増)、セグメント損失(営業損失)767百万円(前期は462百万円の営業損失)となりました。西オーストラリア地域における新車市場が前年を下回り推移した他、在庫の評価損の計上により減益となりました。一方で売上高は第2四半期以降、四半期(3ヶ月)推移で前期比増加となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ8,426百万円増加(前期末比58.8%増)し、当連結会計年度末には22,763百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、6,989百万円となりました。

主な内訳は、税金等調整前当期純利益5,221百万円、減価償却費の増加による収入3,044百万円やたな卸資産の増加による支出3,525百万円があったこと等です。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は、5,315百万円となりました。

これは主に、直営店の新規出店による有形固定資産取得による支出及び建設協力金等による支出によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は、8,731百万円となりました。

これは主に、長期借入れによる収入12,000百万円、配当金支払いによる支出966百万円によるものです。

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自  平成29年3月1日

至  平成30年2月28日)

前年同期比(%)

日本

229,485

109.6

豪州

44,852

110.5

その他

1,820

113.5

合計(百万円)

276,157

109.8

  (注)1.「その他」の区分には、米国の事業を含んでおります。

2.セグメント間の取引については相殺消去しております。

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

    4.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

(自 平成28年3月1日

至 平成29年2月28日)

当連結会計年度

(自 平成29年3月1日

至 平成30年2月28日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

株式会社 ユー・エス・エス

48,757

19.4

36,955

13.4

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループは、お客様のために「自動車流通革命」を起こすべく、「日本最大の店舗網」と「質の高い営業組織」を持ち合わせた日本最大の自動車販売インフラの完成に注力しております。

 近年において当社は、従来の中古車の買取と卸売(中古車業者向け)を中心とするビジネスから、中古車の小売(一般消費者向け)を中心とするビジネスへ移行しました。今後、更に中古車小売台数を拡大させるべく、日本全国への新規出店、効率的な店舗運営の追求、人材教育の強化、小売付帯事業の強化、サービスの多様化、効率的なマーケティング活動などに継続して取り組んでいきます。

 また、これらの取り組みを有効且つ効率的に実現させるために、新しいIT技術を取り入れたIT投資も積極的に行っていきます。

 更には、将来的に世界最大の自動車販売インフラを構築することを志し、その足がかりとして複数国においてグローバル展開を開始しております。

4【事業等のリスク】

 当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。

 また、事業上のリスク要因として具体化する可能性は、必ずしも該当しない事項についても、投資判断、あるいは当社グループの事業活動を理解するうえで重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。

 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、本株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項目以外の記載内容も併せて、慎重に検討したうえで行われる必要があると考えております。

 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成30年5月31日)現在において当社グループが判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。

1 当社の事業の特徴及び中古車市場への依存について

 当社は中古車流通を業としており、自社で仕入れた車両の大半を一般消費者へ小売しております。中古車の小売による販売収益を中心とした営業活動を展開しているため、同事業の売上高が全体の売上高に占める割合が高くなっております。したがって、当社の売上高は、中古車市場に依存しているため、消費環境の著しい悪化等により、同市場の規模が大きく縮小した場合には、当社の業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。なお、当社は、設立当初は加盟店での展開を中心に店舗展開を行ってきましたが、昨今においては直営店の比率が高まってきております。このため直営店からの収益への依存度が高くなっております。

 

2 車両売買における利益管理と消費環境について

 当社にて買い取った車両を、一般消費者等へ販売する際に適正利潤を確保するためには、現車の状況及び市場価格に基づいて適正な買い取り価格の査定を行うこと、他社との価格競争の中で顧客が納得し、且つ店舗が適正利潤を確保できる価格で買い取り契約を締結することが必要になります。

 

3 店舗の賃貸物件への依存について

当社の店舗の大部分は、地主から賃借しており、出店にあたり敷金及び保証金、建設協力金を差し入れております。契約に際しては、相手先の信用状態を判断した上で出店の意思決定を致します。中でも、ロードサイド店については、賃貸借期間が15~20年と長期にわたるものが多く、敷金及び保証金は契約期間が満了時に返金、建設協力金は当社が支払う賃借料との相殺により回収されるため、倒産その他賃貸人の信用状態の悪化等の事由により、差し入れた保証金等の全部または一部が回収できなくなる可能性があります。なお、平成30年2月期末時点における敷金及び保証金、建設協力金残高11,185百万円であり、総資産の8.6%を占めております。

 

4 人材獲得及び教育について

 当社グループは、今後とも顧客にとって付加価値、満足度の高いサービスを提供し続けることで、事業の拡大を図ってまいりますが、そのためには継続的に優秀な人材を確保してゆく必要があると考えております。しかしながら、今後人材獲得競争が激化することで、優秀な人材確保が将来的に難しくなる可能性があり、また優秀な人材確保のために要する採用コストは増加していくことが予想されます。

 これに対し当社グループでは、綿密な人員計画の作成、人事制度の刷新等を図ることで、適切な採用コストの管理、魅力的な職場環境の実現に取り組んでおりますが、予想以上に人材獲得競争が激化し、期待する優秀な人材を獲得できない、あるいは採用コストが増加する可能性もあり、その場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

また、CS(顧客満足度)やブランド力の向上のためには、人材教育を更に強化していくことが必要です。既に、教育制度の充実など対応策の実践及び改善を継続的に行っておりますが、その過程に時間を要する状況になった場合、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 関係会社について

 当社は、当社の収益拡大政策として経営資源を有効活用し、収益基盤の多様化を進めるため複数の関係会社を有しております。これらの関係会社は、今後の事業展開によっては投資額が膨らむ可能性があり、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、今後も収益基盤の多様化によって収益拡大に努める方針です。しかしながら、経済環境の変化や予測できない費用の発生等の影響により、当社が計画したとおりに事業を展開し、期待した成果が得られる保証はなく、その結果、当社の業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、連結財務諸表において各関係会社の業績は反映されておりますが、関係会社各社の業績によっては、個別財務諸表において関係会社に対する債権の貸し倒れ及び関係会社株式の評価損が認識される可能性があります。

 

6 当社代表取締役羽鳥由宇介、代表取締役羽鳥貴夫及びその近親者の出資する会社との関係について

株式会社フォワードは、当社の法人主要株主であり、平成30年2月28日現在において当社の発行済株式総数の26.20%を保有しております。同社は、当社代表取締役社長羽鳥由宇介及び当社代表取締役社長羽鳥貴夫の財産保全会社という位置付けであります。

 

7 訴訟について

当社は、当連結会計年度末において業績に重要な影響を及ぼす訴訟等は提起されておりませんが、様々な事業活動を行っているなかで、訴訟、係争、その他の法律的手続きの対象となる可能性があります。将来、重要な訴訟等が提起されることにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

8 古物営業法による規制について

 当社が行っている中古車両の買い取り及び売却事業は、「古物営業法」による規制を受けております。

監督官庁は営業所の所在地を管轄する都道府県の公安委員会であり、同法による規制の要旨は次の通りであります。

 a 事業を開始する場合には、所在地を管轄する都道府県の公安委員会の許可を要する。(同法第3条)

b 営業所を離れて取引を行う時や、競り売り(オークション)を行うときには、古物商及びその代理人等の許可証又は行商従業証を携帯し、取引相手から提示を求められた時には掲示する義務がある。(同法第11条)

c 古物の売買に際して、取引年月日、取引品目及び数量、古物の特徴、相手方の住所・職業・年齢等を帳簿等に記録することが義務づけられる。(同法第16条)

d 警視総監、道府県警察本部長又は警察署長が盗品の発見のために被害品を通知する「品触れ」を発見した場合に、その古物を所持していた場合にはその旨を警察官に届け出る義務がある。(同法第19条)

9 個人情報の取り扱いについて

当社グループの事業展開において、お客様、加盟店オーナー、取引先などの個人情報を取り扱っております。

当社グループは個人情報の漏洩及び個人情報への不正なアクセスを重大なリスクと認識し、情報セキュリティ対策に最善の対策を図るとともに、「個人情報保護方針」を制定し、社内にも周知徹底しております。しかしながら、万が一、何らかの事情で顧客情報の漏洩・流出が発生した場合、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

10 事実と異なる風説が流布することについて

インターネット等を通じて当社グループに対する事実と異なる悪評・誹謗・中傷等の風説が流布された場合、当社グループへの信頼及び企業イメージが低下し、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

<提出会社>

フランチャイズ契約の要旨

 当社は、中古車買い取り事業の全国規模での展開を図るため、個人又は法人の店舗運営希望者に対して「ガリバーフランチャイズ契約」を締結することでフランチャイズの付与を行っております。なお、契約の要旨は次のとおりであります。

内容

当社は、本契約の有効期間中、加盟店が所定の契約事項を履行することを条件として、一定の場所での店舗の設置を認める。また、当該場所において事業運営マニュアル、その他の当社の事業ノウハウ及び当社商標の使用によって「ガリバー契約店舗」として中古車の買い取りその他の取引をなす権利を付与する。

上記に付随して、当社は加盟店に対して業務に関する一定の指導援助を行う。

契約期間

契約締結の日より効力を生じ、当該契約締結日以後満5年間その効力を有する。

ただし、延長条項が存在する。

契約内容

加盟金

当該契約締結時に一定額の支払

開店費用

保証金

当該契約締結時に一定額を預託

ロイヤリティ

毎月一定額の支払

 (注) 当社は、毎月一定額のロイヤリティの他に、加盟店が買い取った車両をオークション会場に出品する際の代行業務を行っており、当該業務に対する対価として、1台につき一定額のオークション代行手数料を収受しております。また、加盟店がドルフィネットシステムに登録した車両が落札された場合には、1台につき一定額の成約手数料を収受しております。

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 本項に記載した将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積もり

 当社のグループの連結財務諸表は我が国において、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、貸倒引当金、賞与引当金、商品保証引当金、その他の引当金の計上について見積もり計算を行っており、これらの見積もりについては過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積もり特有の不確実性があるため、これらの見積もりと異なる場合があります。

 

(2)財政状態の分析

① 流動資産

流動資産は、現金及び預金が増加(前期末比8,426百万円増)したこと及び商品が増加(前期末比3,146百万円増)したことなどにより、76,955百万円(前期末比20.7%増)となりました。

 

② 固定資産

固定資産は、主に直営店の新規出店により、建物及び構築物が増加(前期末比1,524百万円増)したことや、関係会社株式が増加(前期末比1,903百万円増)したことなどにより、53,225百万円(前期末比5.9%増)となりました。

 

③ 流動負債

流動負債は、短期借入金が減少(前期末2,207百万円減)した一方、買掛金が増加(前期末比2,010百万円増)したことや未払法人税等が増加(前期末比1,350百万円増)したことなどにより、31,901百万円(前期末比8.2%増)となりました。

 

④ 固定負債

固定負債は、長期借入金が増加(前期末比11,905百万円増)したことなどにより、56,784百万円(前期末比26.2%増)となりました。

 

⑤ 純資産

当連結会計年度末の純資産の部合計は、利益剰余金が増加(前期末比2,552百万円増)したことなどにより、41,494百万円(前期末比4.8%増)となりました。

 

(3)経営成績の分析

経営成績の分析につきましては、「第2 事業の状況 1業績等の概要 (1)業績」に記載のとおりであります。

 

(4)キャッシュ・フローの分析

 キャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 1業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。