第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当中間連結会計期間(2024年4月1日から2024年9月30日)におけるわが国の経済は、一部に足踏みが残るものの、緩やかに回復しております。今後の先行きについては、雇用・所得環境が改善する中で、緩やかな回復が続くことが期待されますが、欧米における高い金利水準の継続や中国における不動産市場の停滞の継続に伴う影響など、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっています。また、物価上昇、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等の影響に注意する必要があります。

当社グループが属する自動車業界におきましては、新車登録台数(軽自動車含む)は、180万台(乗用のみ、貨物・バス等除く)となり、前年同期比2.7%の減少となりました。中古車登録台数(軽自動車含む)は、264万台(乗用のみ、貨物・バス等除く)となり、前年同期比2.2%の増加となりました(出典:一般社団法人日本自動車販売協会連合会、一般社団法人全国軽自動車協会連合会)。

このような環境の中で当社は、2024年9月1日をもちまして、「株式会社カーチスホールディングス」から「株式会社レダックス」に商号変更いたしました。

商号変更は、当社の親会社である株式会社レダグループホールディングスのグループ会社として、更なる事業セグメントの無限化・多様化・スピード化による成長戦略を明確にすることを目的としており、投資事業、金融事業、不動産事業、M&Aコンサルタント事業を積極的に推進していくことを掲げております。

2024年7月には、高糖度フルーツミニトマトの生産販売等農業ビジネスを行う株式会社OSMICの完全親会社である株式会社OSMICホールディングスの株式の一部を純投資の目的で取得し、また、2024年10月には、金融事業及び投資事業をより積極的に推進するために、当社に金融投資事業部を設置し人材の強化を図っております。

「自動車流通事業」におきましては、オークション相場の高騰等による仕入価格上昇の影響があるものの、「顧客ファースト」のスローガンのもと、真面目に誠実にお客様の目線に立って、お客様と直接取引する「買取直販」を積極的に推進しております。多様化するお客様のニーズに対応する保証などのサービスを強化することにより付帯収益を向上させるとともに、車検や保険などの納車後のアフターサービスの充実を図り、「生涯顧客」としてのお客様との継続的な取引を強化しております。また、カーチス倶楽部会員を対象としたサービスの充実を図り、取引の増加に努めております。新規出店につきましては、引き続き、販売センターを中心とした候補地の情報収集を積極的に進めておりますが、不動産相場や建設費の高騰を踏まえ慎重に判断しております。また既存店舗のスクラップアンドビルドやM&A等による積極的な事業展開により、業績の向上に努めており、その一環として、2024年10月に新興自動車株式会社を連結子会社としております。

商用車関連では、カーチス倶楽部会員や法人顧客を対象とした新たな顧客層の開拓により、トラックなど商用車の買取・販売取引を拡大しております。

海外関連では、アジア・オセアニア・アフリカ等諸外国との輸出取引が活発化しており、2024年9月にはウガンダにおいて、現地での販売代理店となるウガンダオフィスを開設し、周辺諸国への事業展開を進めております。また、2023年9月に設立した株式会社カーチスキャピタルマネージメントにおいては、海外での自動車の販売、製造ならびに現地における市場開発のための企画及びコンサルティング業を行うことを目的として活動しており、さらに国内においてもギフト及び生活関連用品の販売・輸出入事業を開始し、新たな取引先の開拓による販路の拡大を進めております。

「リースバック関連事業」におきましては、2023年10月に設立した株式会社カーチスロジテックは、運送会社のM&Aアドバイザリー事業、商用車の買取・販売事業、リース及びリースバック事業、金融業も手掛ける総合物流商社となることを目指しており、2024年5月には貨物利用運送事業登録を取得し、運送会社の資金繰り等への支援と物流事業の安定化に貢献するための物流管理プラットフォームとして、金融機関や大手物流業者との連携及びカーチス倶楽部会員を通じた運送事業者等への事業の認知度向上に努め、リースバック関連事業及び商用車関連取引の更なる拡大を図り、今後の物流業界の発展に寄与するべく活動しております。2024年9月にはM&Aアドバイザリー事業の一環として、流通事業者のM&Aを株式譲渡により成立させております。

販売費及び一般管理費につきましては、各科目の見直しや業務改善による効率的な経費削減を継続的に行っており、売上拡大に向けた人員採用や、知名度向上及び来店促進のための広告費の投入などにつきましては積極的に戦略的投資を行っております。

 

以上の結果、当中間連結会計期間の売上高は9,759百万円(前年同期比10.8%増)となり、営業損失は69百万円(前年同期は営業利益20百万円)、経常損失は29百万円(前年同期は経常利益91百万円)、親会社株主に帰属する中間純損失は47百万円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純利益37百万円)となりました。

 

当社グループのセグメント別の業績は、次のとおりであります。

 

[自動車流通事業]

自動車流通事業の売上高は9,718百万円(前年同期比11.3%増)、セグメント損失は75百万円(前年同期はセグメント損失27百万円)となりました。

 

[リースバック関連事業]

リースバック関連事業の売上高は40百万円(前年同期比47.3%減)、セグメント利益は6百万円(前年同期比86.4%減)となりました。

 

(2)財政状態の状況

当中間連結会計期間末における総資産は8,185百万円となり、前連結会計年度末と比べ、927百万円増加いたしました。主な要因といたしましては、商品の増加1,139百万円、現金及び預金の減少612百万円及び売掛金の増加331百万円などによるものであります。

負債合計は3,202百万円となり、前連結会計年度末と比べ、979百万円増加いたしました。主な要因といたしましては、契約負債の増加766百万円及び買掛金の増加232百万円などによるものであります。

純資産は4,982百万円となり、前連結会計年度末と比べ、51百万円減少いたしました。主な要因といたしましては、利益剰余金の減少68百万円及び非支配株主持分の増加13百万円などによるものであります。この結果、自己資本比率は58.0%(前連結会計年度は66.3%)となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ724百万円減少し1,597百万円となりました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果使用した資金は831百万円(前年同期は738百万円の獲得)となりました。

これは主に、契約負債の増加額1,323百万円、棚卸資産の増加額1,160百万円及び売上債権の増加額887百万円などによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は77百万円(前年同期は150百万円の使用)となりました。

これは主に、定期預金の純増額111百万円及び有形固定資産の売却による収入43百万円などによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得した資金は112百万円(前年同期は163百万円の使用)となりました。

これは主に、短期借入金の純増額149百万円及び配当金の支払額20百万円などによるものであります。

 

(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当中間連結会計期間において、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定に重要な変更はありません。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当社は、2024年7月31日開催の取締役会において、アグリコミュニティ事業、アグリテック事業、アグリプロダクツ事業において、高糖度フルーツミニトマトの生産販売等農業ビジネスを行う株式会社OSMIC(以下「OSMIC」という。)及び同社の完全親会社である株式会社OSMIC FOODS(以下「OSMIC FOODS」という。)に関して、OSMIC及びOSMIC FOODSの完全親会社となることを目的として設立された株式会社OSMICホールディングスの株式の一部を純投資として取得することを決議し、同日付で株式譲渡契約を締結し、株式を取得いたしました。

 

1.出資(純投資)の理由

当社は、2024年6月26日に開催された第37回定時株主総会において、2024年9月1日をもって、商号を「株式会社レダックス」とすること、また、定款の目的事項を一部変更することを付議し承認されました。

商号及び目的事項の変更は、当社の親会社である株式会社レダグループホールディングスのグループ会社として、更なる事業セグメントの無限化・多様化・スピード化による成長戦略を明確にするために、新たな定款目的事項の一つとして、「各種企業の技術援助、経営指導、業務 受託ならびに投資及び出資」を追加しており、当社の業績向上を図ることを目的としております。

OSMICは、奇跡のトマトと称される高品質かつ高糖度なOSMICブランドによるフルーツミニトマトを生産販売し、国内の有名百貨店や有名レストラン、また航空機のファーストクラス等にも提供しており、多くのメディアにも取り上げられております。

しかし、2年前に病原ウイルスによって生じる植物被害を受け、一時的な生産量の激減により経営状態が悪化したことから、OSMIC FOODSをOSMICの再生スポンサーとして選定し、これまで中小企業活性化協議会(中小企業の活性化を支援する「公的機関」としてすべての都道府県に設置されており、全国各地の商工会議所等が運営しています。)を活用した事業再生計画により経営再建を図っておりました。

また、再生スポンサーであるOSMIC FOODSより、安定的かつ持続的な再建支援のためには、更なる財務強化が必要であるとの認識から、株式会社レダグループホールディングス及び当社に対して、必要な資本支援を求められておりました。

当社としては、上記事業再生計画が債権者の同意により無事成立し、同計画に基づきOSMIC FOODSにおいて、OSMICの発行済株式の全部を取得すると共に、必要な再生支援を受けたことを確認すると共に、OSMIC及びOSMIC FOODSの物流及び配送、及び車両の供給による当社連結子会社である株式会社カーチスロジテックとの事業シナジーもあるものと判断し、美容健康関連商品の開発・製造・販売を行う株式会社レダ、及びメディア戦略、新商品の企画立案、セールスプロモーションを行う株式会社創広を子会社に持つ株式会社レダグループホールディングスと共同で、OSMIC及びOSMIC FOODSの株式を100%取得し持株会社となることを目的として新たに設立された株式会社OSMICホールディングスの株式を取得(純投資)することといたしました。

 

2.出資(純投資)する会社の概要

(1)名称

株式会社OSMICホールディングス

(2)所在地

東京都中央区日本橋茅場町2-9-8

茅場町第2平和ビル6F

(3)代表者の役職・氏名

取締役会長 加畑雅之

代表取締役社長 西野則幸

(4)事業内容

食料品、飲料品、農産物を活用した加工品の製造販売

各種商品の企画、製造、販売及び輸出入

農作物の生産および販売

コンサルティング業務

(5)資本金

10百万円

(6)大株主及び議決権比率

合同会社BEST INVESTMENT 50%

株式会社レダグループホールディングス 30%

株式会社レダックス 20%

 

3.当社取得株式数及び取得価額

(1)取得株式数

40株

(2)取得価額

2百万円

 

4.取得前後の当社所有株式数及び議決権所有割合

(1)異動前の所有株式数

0株(議決権所有割合: 0.0%)

(2)異動後の所有株式数

40株(議決権所有割合:20.0%)