当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や円安傾向が継続したことなどを背景に、企業収益や雇用環境の改善、設備投資の増加などにより緩やかな景気の回復傾向を持続いたしました。
海外では、中国経済の減速やギリシャ債務問題等による景気の下振れリスクはあったものの、米国をはじめ先進国経済は全体として堅調に推移いたしました。
当社グループの主要ユーザーである自動車業界は、国内においては新車販売台数の低迷が続いておりますが、設備投資面では次世代自動車の研究開発投資や既存設備の老朽化更新、合理化・効率化投資は積極的に行われ、また、海外においては特に自動車販売が好調な北米を中心に、設備投資が堅調に推移いたしました。
このような状況のなか、当連結会計年度における売上高は主に日本、北米、東南アジア、中国の自動車業界の設備需要を取り込むことができ、過去最高の463億98百万円(前連結会計年度比25.3%増)となりました。
また、経常利益につきましては、33億20百万円(前連結会計年度比41.9%増)となり、当期純利益は21億21百万円(前連結会計年度比50.6%増)と5期連続の増収増益となりました。
これをセグメント別にご説明いたしますと、次のとおりであります。なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、以下の前連結会計年度との比較については前連結会計年度の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。
自動車業界の設備需要が多く、国内自動車メーカー向け新車種生産ライン設備や既存設備の老朽化更新等の売上を計上したことから、売上高は353億79百万円(前連結会計年度比25.6%増)、セグメント利益につきましては22億65百万円(前連結会計年度比32.3%増)と売上、利益とも大幅に増加しました。
日系自動車メーカーの設備投資が堅調に推移し、新規生産ラインの溶接設備、FAシステム機器等の売上などにより、売上高は41億65百万円(前連結会計年度比82.9%増)、セグメント利益は2億21百万円(前連結会計年度比167.5%増)と売上、利益とも大幅に増加しました。
タイ日系自動車メーカー向けFAシステム機器や日系電機メーカー向け熱交換器の製造ライン設備の売上、インドネシア日系自動車メーカー向けの鋼板搬送装置等の売上を計上したことなどから、売上高は43億7百万円(前連結会計年度比5.4%増)、セグメント利益は4億37百万円(前連結会計年度比25.1%増)となりました。
中国機械メーカー向け機械部品の売上や日系自動車メーカー向けFAシステム機器の売上を計上したことなどから、売上高は25億44百万円(前連結会計年度比2.2%増)、セグメント利益は1億33百万円(前連結会計年度比1.8%減)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度末に比べて11億30百万円増加し、100億71百万円となりました。
営業活動の結果得られた資金は、19億50百万円(前連結会計年度に比べ11億52百万円の収入増)となりました。これは主に、仕入債務の減少額22億36百万円により資金が減少しましたが、税金等調整前当期純利益33億41百万円により資金が増加したことによるものであります。
投資活動の結果使用した資金は、3億88百万円(前連結会計年度は14億30百万円の収入)となりました。これは主に、定期預金の払戻により23億円の収入がありましたが、定期預金の預入により25億円の支出があったことによるものであります。
財務活動の結果使用した資金は、5億44百万円(前連結会計年度に比べ36百万円の支出増)となりました。これは主に、配当金の支払額5億54百万円の支出があったことによるものであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 生産高(千円) | 前年同期比(%) |
日本 | 7,191,160 | 114.9 |
中国 | 522,365 | 105.9 |
合計 | 7,713,526 | 114.3 |
(注) 1.金額は製造原価で表示し、消費税等は含んでおりません。
2.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
3.米国および東南アジアは製造部門を設けていないため、記載を省略しております。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| 受注高 | 受注残高 | ||
セグメントの名称 | 金額(千円) | 前年同期比(%) | 金額(千円) | 前年同期比(%) |
日本 | 9,397,321 | 110.9 | 2,228,650 | 116.2 |
中国 | 546,910 | 116.6 | 95,886 | 141.6 |
合計 | 9,944,232 | 111.2 | 2,324,536 | 117.1 |
(注) 1.金額は販売価格で表示し、消費税等は含んでおりません。
2.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
3.米国および東南アジアは製造部門を設けていないため、記載を省略しております。
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 商品仕入高(千円) | 前年同期比(%) |
日本 | 26,282,770 | 119.9 |
米国 | 1,581,247 | 137.1 |
東南アジア | 1,124,759 | 77.0 |
中国 | 860,529 | 109.6 |
合計 | 29,849,306 | 117.9 |
(注) 1.金額は仕入価格で表示し、消費税等は含んでおりません。
2.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
3.当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 販売高(千円) | 前年同期比(%) |
日本 | 35,379,996 | 125.6 |
米国 | 4,165,800 | 182.9 |
東南アジア | 4,307,951 | 105.4 |
中国 | 2,544,919 | 102.2 |
合計 | 46,398,668 | 125.3 |
(注) 1.金額は販売価格で表示し、消費税等は含んでおりません。
2.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
3.主な相手先別の販売実績(消費税等除く)および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりで
あります。
4.当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | ||
相手先 | 販売高(千円) | 割合(%) | 販売高(千円) | 割合(%) |
トヨタ自動車株式会社 | 6,535,907 | 17.7 | 10,085,509 | 21.7 |
当社グループでは以前より、「安全・環境問題への取り組み」「製品分野の拡張」「海外事業の強化」からなる中長期重点戦略を定め、技術力、収益力の強化を図り、いかなる経営環境の変化にも対応できる確固たる企業基盤づくりに取り組んでまいりました。
また本年1月に、今後3年間の業務運営の基本方針および重点施策を取りまとめ、3年後に到達すべき数値目標を設定した「第1次中期経営計画」を発表いたしました。
本計画の重点施策としては、まず営業部門においては、当社の主要ユーザーである自動車業界を重点に、当社の各種ソリューションの提供により、次世代自動車の研究開発投資や既存生産設備の老朽化更新、合理化・効率化投資等の設備投資需要の取り込みに注力していくとともに、取扱商製品の拡充とセールスエンジニアの育成を図っていきます。また、接合材料や生産設備の消耗品等ベース商品の拡販に重点をおいた活動を行います。
海外部門では、今後も海外拠点の拡充を検討するとともに、国内自動車関連ユーザーの生産設備や生産管理システムを海外に横展開する一方、海外ローカル企業との新規取引開拓やサプライチェーンの拡充に努め、真のグローバル企業としての発展を目指していきます。
製造部門では、レーザークラッティングやアルミろう付新工法など新しい金属接合技術の確立をめざすほか、本年ドイツのカールツァイス社とともに立ち上げた3D・X線計測事業の推進、さらにはメカトロシステムセンターで製造している微量精密塗布装置(商品名Quspa)の海外半導体メーカー向け拡販に取り組むなど、当社グループのメーカーとしての地位を確立していきます。
このような施策を着実に展開することにより、第1次中期経営計画の計数目標としては、平成29年8月期に「連結売上高500億円」「営業利益34億円」「海外売上高175億円」「ROE10%以上」の達成を目指します。
以下において、当社グループの経営成績、財政状態に影響を与えうるリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。なお、当社グループに関するすべてのリスク要因を網羅したものではありません。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、モノづくりを主体とする取引先企業の生産設備に係る金属接合、産業機械、FAシステム関連商品の販売、肉盛溶接・溶射加工、ろう付加工、FAシステム関連製品の製造・販売およびメンテナンス工事の施工を主たる事業としております。なかでも、これら商・製品等の販売においては、自動車関連産業への依存度が高く、当連結会計年度においても当社グループの連結売上高に占める割合は68.9%となっております。また、自動車産業のなかでも特にトヨタ自動車グループへの依存度が高く、その重要性は高いものとなっております。従いまして、当社グループの経営成績は、国内・海外の自動車関連産業、なかでもトヨタ自動車グループの設備投資動向に影響を受ける可能性があります。
なお、当社グループの自動車関連産業への売上高および連結売上高に対する比率は下表のとおりであります。
回次 | 第61期 | 第62期 | 第63期 | 第64期 | 第65期 |
決算年月 | 平成23年8月期 | 平成24年8月期 | 平成25年8月期 | 平成26年8月期 | 平成27年8月期 |
連結売上高(千円) | 26,343,313 | 29,827,980 | 33,597,499 | 37,030,434 | 46,398,668 |
自動車関連産業 | 16,856,475 | 19,078,681 | 22,281,945 | 25,771,550 | 31,954,883 |
売上構成比(%) | 64.0 | 64.0 | 66.3 | 69.6 | 68.9 |
当社グループは、取引先企業の海外生産シフトに対応するため、米国・欧州・アジア等に販売拠点および製造拠点を設置し、海外事業の強化を図ってまいりました。そのため、現在では当社グループの商・製品が30ヶ国以上の国々で使用されております。こうした当社グループにおける海外事業強化の一方で、為替相場の変動等が当社グループの経営成績に影響を及ぼすようになりました。当社グループでは、為替予約取引により、為替相場変動による影響の軽減を図っておりますが、それらによって為替相場の変動リスクを全て排除することは不可能であるため、当社グループの経営成績は、為替相場変動の影響を受ける可能性があります。
なお、海外への売上高および連結売上高に対する比率は下表のとおりであります。
回次 | 第61期 | 第62期 | 第63期 | 第64期 | 第65期 |
決算年月 | 平成23年8月期 | 平成24年8月期 | 平成25年8月期 | 平成26年8月期 | 平成27年8月期 |
連結売上高(千円) | 26,343,313 | 29,827,980 | 33,597,499 | 37,030,434 | 46,398,668 |
海外向け | 6,936,672 | 8,099,166 | 9,387,619 | 11,387,799 | 13,728,087 |
売上構成比(%) | 26.3 | 27.2 | 27.9 | 30.8 | 29.6 |
該当事項はありません。
当社グループの研究開発活動は、溶接およびろう付を中心とした金属接合における応用技術の研究開発に主眼を置き、その技術を用いた製品および受託加工を市場に提供することを基本方針として、新製品、新技術の開発と既存製品の改良を行っております。
なお、当連結会計年度の研究開発費は、一般管理費および当期製造費用に32,672千円計上しており、主に中国セグメントにおけるものであります。
当連結会計年度の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、本項に記載した将来に関する事項については、有価証券報告書提出日(平成27年11月20日)現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」をご参照ください。
流動資産は前連結会計年度末に比べ3億16百万円増加し、248億68百万円となりました。これは主に、商品及び製品が17億50百万円減少しましたが、現金及び預金が13億30百万円増加、電子記録債権が3億15百万円増加、仕掛品が3億20百万円増加したことによるものであります。
固定資産は前連結会計年度末に比べ1億60百万円減少し、62億60百万円となりました。これは主に、社債売却等により投資有価証券が1億14百万円減少したことによるものであります。
流動負債は前連結会計年度末に比べ18億97百万円減少し、117億41百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が19億45百万円減少したことによるものであります。
固定負債は前連結会計年度末に比べ64百万円増加し、7億96百万円となりました。
純資産合計は前連結会計年度末に比べ19億89百万円増加し、185億91百万円となりました。これは主に、利益剰余金が15億66百万円増加したことによるものであります。
売上高につきましては、前連結会計年度に比べ93億68百万円増加し、463億98百万円(前連結会計年度比25.3%増)となりました。詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」、「第2 事業の状況 2 生産、受注および販売の状況」ならびに「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
営業利益は前連結会計年度に比べ8億88百万円増加し、31億50百万円(前連結会計年度比39.3%増)となりました。
これは主に、売上高が増加したことに伴い売上総利益が13億26百万円増加(前連結会計年度比21.4%増)したことに比べ、販売費及び一般管理費が4億37百万円の増加(前連結会計年度比11.2%増)にとどまったことによるものであります。
営業外収益は前連結会計年度に比べ1億14百万円増加し、1億95百万円(前連結会計年度比141.3%増)となりました。
一方、営業外費用は前連結会計年度に比べ21百万円増加し、25百万円(前連結会計年度比496.8%増)となりました。
これらは主に、前連結会計年度に比べ営業外収益において為替差益が89百万円増加したことや、営業外費用において貸倒引当金繰入額が21百万円発生したことによるものであります。
この結果、経常利益は前連結会計年度に比べ9億81百万円増加し、33億20百万円(前連結会計年度比41.9%増)となりました。
特別利益は前連結会計年度に比べ34百万円増加し、34百万円(前連結会計年度は0百万円)となりました。
一方、特別損失は、前連結会計年度に比べ80百万円減少し、13百万円(前連結会計年度比85.7%減)となりました。
これらは主に、当連結会計年度に特別利益において投資有価証券売却益33百万円などを計上したことや、前連結会計年度に特別損失において環境対策費69百万円などを計上したためであります。
この結果、当期純利益は前連結会計年度に比べ7億13百万円増加し、21億21百万円(前連結会計年度比50.6%増)となりました。
(3) 資本の財源および資金の流動性についての分析
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループは、必要な運転資金および設備投資資金については、原則として自己資金で賄うこととしております。今後も所要資金は「営業活動によるキャッシュ・フロー」を源泉に自己資金調達を原則とする方針であります。多額の設備投資資金が必要となった場合は、必要資金の性格に応じて金融機関からの借入、資本市場からの直接調達も検討する方針でありますが、多額の資金需要にも自己資金にて十分に対応することが可能であると考えております。
なお、不測の事態に備えることを目的に、取引銀行で無担保融資枠56億円を設定しており、手元資金とあわせ緊急の支出にも対応できる体制を整えております。