当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済対策や日銀の金融政策により、企業収益や雇用・所得環境が緩やかに改善していく一方で、円高の進行や中国をはじめとした新興国の景気減速さらには英国のEU離脱問題等の影響もあり、先行き不透明感が高まる状況となりました。当社グループの主要ユーザーである自動車業界は、国内において新車販売台数は伸び悩んでおりますが、設備投資面では既存設備の老朽化更新、合理化・効率化投資や次世代自動車の研究開発投資は、比較的高い水準で実施されました。
このような状況のなか、当連結会計年度の業績は、日本国内においては自動車業界を中心に設備投資需要を取り込むことができ堅調に推移しましたが、米国、東南アジア、中国の海外においては低調な結果となりました。
この結果、売上高は460億28百万円(前連結会計年度比0.8%減)となりました。また、経常利益につきましては、海外子会社の売上減少、人員増加などによる販売費及び一般管理費の増加、為替差損の計上等により、31億円(前連結会計年度比6.6%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は20億67百万円(前連結会計年度比2.6%減)となりました。
これをセグメント別にご説明いたしますと、次のとおりであります。
主に日系自動車メーカーおよび同部品メーカーを中心に設備投資需要を取り込むことができ、売上高は381億97百万円(前連結会計年度比8.0%増)、セグメント利益は26億89百万円(前連結会計年度比18.7%増)となりました。
前連結会計年度に売上計上したような大口案件が少なかったことなどにより、売上高は30億34百万円(前連結会計年度比27.2%減)、セグメント利益は12百万円(前連結会計年度比94.2%減)となりました。
前連結会計年度に売上計上したような大口案件が少なく、また景気の減速等により設備投資が少なかったこと等により、売上高は31億73百万円(前連結会計年度比26.3%減)、セグメント利益は2億76百万円(前連結会計年度比36.8%減)となりました。
主に日系自動車メーカーおよび同部品メーカーの設備投資が少なかったことや中国機械メーカー向け部品や中国現地法人で製造している熱交換器の売上減少等により、売上高は16億23百万円(前連結会計年度比36.2%減)、セグメント損失は5百万円(前連結会計年度は1億33百万円のセグメント利益)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、前連結会計年度末に比べて2億56百万円増加し、
103億27百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
営業活動の結果得られた資金は、12億21百万円(前連結会計年度に比べ7億28百万円の収入減)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益30億86百万円により資金が増加しましたが、売上債権の増加額21億70百万円
により資金が減少したことによるものであります。
投資活動の結果使用した資金は、83百万円(前連結会計年度に比べ3億5百万円の支出減)となりました。これ
は主に、定期預金の預入による支出35億円がありましたが、定期預金の払戻による収入40億円の収入があったこと
によるものであります。
財務活動の結果使用した資金は、6億72百万円(前連結会計年度に比べ1億27百万円の支出増)となりました。
これは主に、配当金の支払額6億57百万円の支出があったことによるものであります。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
生産高(千円) |
前年同期比(%) |
|
日本 |
7,933,289 |
110.3 |
|
中国 |
374,644 |
71.7 |
|
合計 |
8,307,933 |
107.7 |
(注) 1.金額は製造原価で表示し、消費税等は含んでおりません。
2.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
3.米国および東南アジアは製造部門を設けていないため、記載を省略しております。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
|
受注高 |
受注残高 |
||
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
日本 |
11,379,351 |
121.1 |
3,823,683 |
171.6 |
|
中国 |
409,058 |
74.8 |
50,672 |
52.9 |
|
合計 |
11,788,409 |
118.5 |
3,874,355 |
166.7 |
(注) 1.金額は販売価格で表示し、消費税等は含んでおりません。
2.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
3.米国および東南アジアは製造部門を設けていないため、記載を省略しております。
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
商品仕入高(千円) |
前年同期比(%) |
|
日本 |
26,948,365 |
102.5 |
|
米国 |
1,623,281 |
102.7 |
|
東南アジア |
1,182,694 |
105.2 |
|
中国 |
601,673 |
69.9 |
|
合計 |
30,356,015 |
101.7 |
(注) 1.金額は仕入価格で表示し、消費税等は含んでおりません。
2.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
販売高(千円) |
前年同期比(%) |
|
日本 |
38,197,414 |
108.0 |
|
米国 |
3,034,218 |
72.8 |
|
東南アジア |
3,173,476 |
73.7 |
|
中国 |
1,623,622 |
63.8 |
|
合計 |
46,028,733 |
99.2 |
(注) 1.金額は販売価格で表示し、消費税等は含んでおりません。
2.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
3.主な相手先別の販売実績(消費税等除く)および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりで
あります。
|
|
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
相手先 |
販売高(千円) |
割合(%) |
販売高(千円) |
割合(%) |
|
トヨタ自動車株式会社 |
10,085,509 |
21.7 |
11,261,151 |
24.5 |
当社グループでは以前より、「安全・環境問題への取り組み」「製品分野の拡張」「海外事業の強化」からな
る中長期重点戦略を定め、技術力、収益力の強化を図り、いかなる経営環境の変化にも対応できる確固たる企業
基盤づくりに取り組んでまいりました。
また昨年1月に、今後3年間の業務運営の基本方針および重点施策を取りまとめ、3年後に到達すべき数値目
標を設定した「第1次中期経営計画」を発表いたしました。
本計画の重点施策としては、まず営業部門においては、当社の主要ユーザーである自動車業界を重点に、当社
の各種ソリューションの提供により、次世代自動車の研究開発投資や既存生産設備の老朽化更新、合理化・効率
化投資等の設備投資需要の取り込みに注力していくとともに、取扱商製品の拡充とセールスエンジニアの育成を
図っていきます。また、接合材料や生産設備の消耗品等ベース商品の拡販に重点をおいた活動を行います。
海外部門では、今後も海外拠点の拡充を検討するとともに、国内自動車関連ユーザーの生産設備や生産管理シ
ステムを海外に横展開する一方、海外ローカル企業との新規取引開拓やサプライチェーンの拡充に努め、真のグ
ローバル企業としての発展を目指していきます。
製造部門では、レーザークラッティングやアルミろう付新工法など新しい金属接合技術の確立をめざすほか、
ドイツのカールツァイス社とともに立ち上げた3D・X線計測事業の推進、さらにはメカトロシステムセンターで
製造している微量精密塗布装置(商品名Quspa)の海外半導体メーカー向け拡販に取り組むなど、当社グル
ープのメーカーとしての地位を確立していきます。
次期が第1次中期経営計画の最終年度となります。目標である「連結売上高500億円」「営業利益34億円」「海
外売上高175億円」「ROE10%以上」の達成を目指して、全社一丸となって取り組んでまいります。
以下において、当社グループの経営成績、財政状態に影響を与えうるリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。なお、当社グループに関するすべてのリスク要因を網羅したものではありません。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、モノづくりを主体とする取引先企業の生産設備に係る金属接合、産業機械、FAシステム関連商
品の販売、肉盛溶接・溶射加工、ろう付加工、FAシステム関連製品の製造・販売およびメンテナンス工事の施工を
主たる事業としております。なかでも、これら商・製品等の販売においては、自動車関連産業への依存度が高く、当
連結会計年度においても当社グループの連結売上高に占める割合は72.5%となっております。また、自動車産業のな
かでも特にトヨタ自動車グループへの依存度が高く、その重要性は高いものとなっております。従いまして、当社グ
ループの経営成績は、国内・海外の自動車関連産業、なかでもトヨタ自動車グループの設備投資動向に影響を受ける
可能性があります。
なお、当社グループの自動車関連産業への売上高および連結売上高に対する比率は下表のとおりであります。
|
回次 |
第62期 |
第63期 |
第64期 |
第65期 |
第66期 |
|
決算年月 |
平成24年8月期 |
平成25年8月期 |
平成26年8月期 |
平成27年8月期 |
平成28年8月期 |
|
連結売上高(千円) |
29,827,980 |
33,597,499 |
37,030,434 |
46,398,668 |
46,028,733 |
|
自動車関連産業 |
19,078,681 |
22,281,945 |
25,771,550 |
31,954,883 |
33,349,983 |
|
売上構成比(%) |
64.0 |
66.3 |
69.6 |
68.9 |
72.5 |
当社グループは、取引先企業の海外生産シフトに対応するため、米国、東南アジア、中国、欧州等に販売拠点およ
び製造拠点を設置し、海外事業の強化を図ってまいりました。そのため、現在では当社グループの商・製品が30ヶ国
以上の国々で使用されております。こうした当社グループにおける海外事業強化の一方で、為替相場の変動等が当社
グループの経営成績に影響を及ぼすようになりました。当社グループでは、為替予約取引により、為替相場変動によ
る影響の軽減を図っておりますが、それらによって為替相場の変動リスクを全て排除することは不可能であるため、
当社グループの経営成績は、為替相場変動の影響を受ける可能性があります。
なお、海外への売上高および連結売上高に対する比率は下表のとおりであります。
|
回次 |
第62期 |
第63期 |
第64期 |
第65期 |
第66期 |
|
決算年月 |
平成24年8月期 |
平成25年8月期 |
平成26年8月期 |
平成27年8月期 |
平成28年8月期 |
|
連結売上高(千円) |
29,827,980 |
33,597,499 |
37,030,434 |
46,398,668 |
46,028,733 |
|
海外向け |
8,099,166 |
9,387,619 |
11,387,799 |
13,728,087 |
11,323,659 |
|
売上構成比(%) |
27.2 |
27.9 |
30.8 |
29.6 |
24.6 |
該当事項はありません。
当社グループの研究開発活動は、溶接およびろう付を中心とした金属接合における応用技術の研究開発に主眼を置き、その技術を用いた製品および受託加工を市場に提供することを基本方針として、新製品、新技術の開発と既存製品の改良を行っております。
なお、当連結会計年度の研究開発費は、一般管理費および当期製造費用に30,228千円計上しており、主に中国セグメントにおけるものであります。
当連結会計年度の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。なお、本項に記載した将来に関する事項については、有価証券報告書提出日(平成28年11月18日)現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
詳細につきましては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」をご参照ください。
流動資産は前連結会計年度末に比べ19億93百万円増加し、268億62百万円となりました。これは主に、現金及び預金が2億43百万円減少、有価証券が2億円減少しましたが、受取手形及び売掛金が10億78百万円増加、電子記録債権が7億86百万円増加したことによるものであります。
固定資産は前連結会計年度末に比べ2億46百万円増加し、65億7百万円となりました。これは主に、減価償却費などにより有形固定資産が88百万円減少しましたが、投資有価証券が3億円増加したことによるものであります。
流動負債は前連結会計年度末に比べ16億17百万円増加し、133億59百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金が20億18百万円増加したことによるものであります。
固定負債は前連結会計年度末に比べ1億71百万円減少し、6億25百万円となりました。
純資産合計は前連結会計年度末に比べ7億93百万円増加し、193億84百万円となりました。これは主に、利益剰余金が14億9百万円増加したことによるものであります。
売上高につきましては、前連結会計年度に比べ3億69万円減少し、460億28百万円(前連結会計年度比0.8%減)となりました。詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」、「第2 事業の状況 2 生産、受注および販売の状況」ならびに「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
営業利益は前連結会計年度に比べ1億10百万円減少し、30億40百万円(前連結会計年度比3.5%減)となりました。
これは主に、販売費及び一般管理費が1億2百万円の増加(前連結会計年度比2.4%増)したことによるものであります。
営業外収益は前連結会計年度に比べ95百万円減少し、1億円(前連結会計年度比48.7%減)となりました。
一方、営業外費用は前連結会計年度に比べ13百万円増加し、39百万円(前連結会計年度比51.8%増)となりました。
これらは主に、前連結会計年度に比べ営業外収益において為替差益が94百万円減少したことや、営業外費用において為替差損が30百万円発生したことによるものであります。
この結果、経常利益は前連結会計年度に比べ2億19百万円減少し、31億円(前連結会計年度比6.6%減)となりました。
特別利益は前連結会計年度に比べ31百万円減少し、3百万円(前連結会計年度比91.2%減)となりました。
一方、特別損失は、前連結会計年度に比べ3百万円増加し、17百万円(前連結会計年度比28.3%増)となりました。
これらは主に、前連結会計年度に特別利益において投資有価証券売却益33百万円計上したことや、当連結会計年度に特別損失において関係会社出資金評価損15百万円などを計上したことによるものであります。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ54百万円減少し、20億67百万円(前連結会計年度比2.6%減)となりました。
(3) 資本の財源および資金の流動性についての分析
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
当社グループは、必要な運転資金および設備投資資金については、原則として自己資金で賄うこととしております。今後も所要資金は「営業活動によるキャッシュ・フロー」を源泉に自己資金調達を原則とする方針であります。多額の設備投資資金が必要となった場合は、必要資金の性格に応じて金融機関からの借入、資本市場からの直接調達も検討する方針でありますが、多額の資金需要にも自己資金にて十分に対応することが可能であると考えております。
なお、不測の事態に備えることを目的に、取引銀行で無担保融資枠56億円を設定しており、手元資金とあわせ緊急の支出にも対応できる体制を整えております。