第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

  文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

    なお、新型コロナウイルス感染症の拡大は、今後の経過によっては当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性

 があります。

 

(1) 経営方針

当社グループは下記の経営理念に基づいて企業運営を行っております。

経営理念

① 進和の企業使命 

金属接合を事業の核とし製造部門を持つエンジニアリング商社として、産業界のニーズを的確にとらえ、高度なソリューション提供により人、モノ、社会をつなぎ、未来へ続く付加価値創造を実践することで、世界中のお客様から期待される企業となることを目指す。

② 社訓・・・三拓の精神

新商品の開拓、新規需要家の開拓、新規需要の開拓

③ 企業行動指針

・現地・現物・現実主義の信条とフロンティアスピリッツをモットーに、常に取引先の安心と信頼、満 足を追求するため積極果敢なチャレンジをする。

・企業活動にあたり国際的なルールおよび各国各地の諸法令を遵守するとともに、社会規範、社内規定
に則った真摯な姿勢のもと責任ある行動をする。

・「安全はすべてに優先する」との意識を常に全社員で共有する。

・自由闊達な社風のなかで社員に対し、個々を尊重し夢と誇りをもって仕事ができる環境を整え、健康で安定した生活の実現に努力する。

・ステークホルダーならびに社会一般へ、適切に管理された企業情報を公正に開示する。

・自然環境の保護・保全に努め、人と地球に優しい社会の創生に参画する。

・企業市民として社会貢献活動を推進し、あたたかな地域社会と共生する。

④ コーポレート・メッセージ

  〝Joining the World  Joining the Future〟

             「世界をつなぐ、未来へつなぐ」

 

(2) 経営環境

  今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルスの完全な収束の時期は見通せない状況のなか、引き続き一定程度の経済・社会活動の抑制が予想され、半導体の供給不足、原材料価格の高騰、地政学的リスクの高まりなどの影響により、厳しい経営環境が想定されます。当社グループの主要ユーザーの自動車業界につきましては、世界的なカーボンニュートラルに向けた取り組みの加速を背景に、電気自動車(EV)市場の中長期的な設備投資の拡大が見込まれます。さらに、世界的な人手不足を背景としたIoT・AIやロボットを使った省人化投資、自動化投資が底堅く継続するものと想定しています。一方で成長分野への新規参入による競争激化やコストの増加に伴う利益率の低下など、事業環境の厳しさが増大することが予想されます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略、目標とする経営指標および対処すべき課題

 ① サステナビリティに関する取組み

   当社グループは、持続可能な社会の実現と企業の持続的成長を両立していくことが重要な経営課題であるとの認 識に立ち、中長期的な企業価値向上につなげていくことを目的としてサステナビリティ委員会を2022年4月に立ち上げました。今後は当委員会を中心に、サステナビリティ基本方針に基づき、特定した4つのマテリアリティ(優先的に取り組むべき重要課題)①気候変動への取り組み、②豊かな社会への実現、③働きやすい環境の整備、④経営基盤の強化への取り組みを実施し、サステナビリティ経営を推進してまいります。

 ② 第3次中期経営計画

  第3次中期経営計画「Shinwa moving forward 2023 − 持続的な成長とたゆまぬ変革 − 」を 2020年9月よりスタートしておりますが、計画2年目の当期は海外現地法人の業績が大きく貢献し、連結業績は売上高、利益とも過去最高となりました。計画最終年となる2023年8月期につきましては、引き続き海外の大型プロジェクトが見込まれるものの、一段の競争激化とコスト負担の増加に伴う利益率の低下が予想されることから、業績目標を下記のとおり修正いたしました。次の第4次中期経営計画において、さらなる成長に向けた一歩が踏み出せるよう、第3次中期経営計画に掲げた重点戦略を着実に推進するとともに社会的要請が高まるサステナビリティ活動に取り組んでまいります。

  基本方針、各部の重点戦略および業績目標は次のとおりであります。

 

 

1.基本方針  

 ① 接合技術、デジタル技術(AI、IoT)を中心とした先進技術の取り込みによる新領域の開拓
  ② 次世代車のCASE領域における最適ソリューションの提供
  ③ グローバル営業力の強化による海外事業展開の加速
  ④ 環境の変化に対応した経営基盤の整備と人材育成

 

2.重点戦略  

   (1) 国内営業部門 

      ① 変化に対応できる営業スタイルの構築
   ② 次世代自動車マーケットへの取り組み
  ③ 商品軸での営業戦略
 (2)海外営業部門
  ① 海外拠点の販売インフラの拡充とメンテナンス事業の強化
  ② 海外現地法人のシナジー効果の最大化

   ③ 海外販売先の開拓とサプライチェーンの拡充

  (3)製造部門

    ① 技術の開発、製品力強化
  ② 社内環境の整備
 (4)管理部門
   ① 基幹システムの再構築
   ② コンプライアンスの徹底とガバナンスの実効性強化
   ③ 企業価値向上と持続的成長にむけた企業体質の改善
    

 3.中期経営計画連結業績目標

達成すべき目標

2023年8月期(最終年度)

当初目標

修正目標

増減

 売上高

730億円

730億円

 営業利益

 50億円

42億円

△8億円

親会社株主に帰属する当期純利益

 35億円

30億円

△5億円

 海外売上高

250億円

300億円

+50億円

 ROE

10%以上

8%以上

△2%

 

 

 

 

2 【事業等のリスク】

以下において、当社グループの経営成績、財政状態に影響を与えうるリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。なお、当社グループに関するすべてのリスク要因を網羅したものではありません。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 自動車関連産業への依存リスクについて

 当社グループは、モノづくりを主体とする取引先企業の生産設備に係る金属接合、産業機械、FAシステム関連商品の販売、肉盛溶接・溶射加工、ろう付加工およびメンテナンス工事の施工を主たる事業としております。なかでも、これら商・製品等の販売においては、自動車関連産業への依存度が高く、当連結会計年度においても当社グループの連結売上高に占める割合は70.9%と高くなっております。また、自動車産業のなかでも特にトヨタ自動車グループへの依存度が高く、その重要性は高いものとなっております。従いまして、当社グループの経営成績は、国内・海外の自動車関連産業、なかでもトヨタ自動車グループの設備投資動向に影響を受ける可能性があります。

 当社グループとしては、今後も自動車関連産業に対する販売を強化してまいりますが、併せて他業種への販路拡大を図ってまいります。

なお、当社グループの自動車関連産業への売上高および連結売上高に対する比率は下表のとおりであります。
 

 

回次

第68期

第69期

第70期

第71期

第72期

決算年月

2018年8月

2019年8月

2020年8月

2021年8月

2022年8月
(当連結会計年度)

連結売上高(千円)

56,597,959

62,461,260

68,113,522

61,160,734

71,062,630

自動車関連産業
向け売上高(千円)

40,729,165

45,843,095

52,488,068

43,169,086

50,386,502

売上構成比(%)

72.0

73.4

77.1

70.6

70.9

 

 

(2) 海外展開に伴う為替相場変動リスクについて

 当社グループは、取引先企業の海外生産シフトに対応するため、米国、東南アジア、中国、欧州等に販売拠点および製造拠点を設置し、海外事業の強化を図ってまいりました。こうした当社グループにおける海外事業強化の一方で、為替相場の変動等が当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループとして、外貨建て取引は原則為替予約を行うことにより為替リスクをヘッジしております。また、当社の海外得意先の大半が日系自動車メーカーの現地法人であり、受注から検収まで長期間を要する金額の大きな設備物件については、為替変動のリスク分を極力輸出価格に転嫁することで影響を軽減しております。

なお、海外への売上高および連結売上高に対する比率は下表のとおりであります。

 

回次

第68期

第69期

第70期

第71期

第72期

決算年月

2018年8月

2019年8月

2020年8月

2021年8月

2022年8月
(当連結会計年度)

連結売上高(千円)

56,597,959

62,461,260

68,113,522

61,160,734

71,062,630

海外向け
売上高(千円)

14,288,352

16,392,078

24,238,608

22,662,579

32,433,987

売上構成比(%)

25.2

26.2

35.6

37.1

45.6

 

 

 

(3) 大型プロジェクト受注のリスクについて

当社グループは、自動車関連メーカー向けの新工場や生産ラインの増設に係る生産設備を一括で受注する場合があります。これらのプロジェクトは、受注金額が10億円超の大規模プロジェクトになることがあるほか、得意先の設備投資計画に基づいて実施されるため、受注から引渡しまでの期間が1年超の長期間にわたることがあり、棚卸資産が長期にわたって資産計上されることもあります。また、プロジェクトが当初の計画通り進まない場合は、売上計上の遅延や採算悪化等により、当社グループの経営成績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループとしては、大型プロジェクトを受注する場合は、受注する段階で想定されるリスクを洗い出し、実施段階ではプロジェクトの進捗、採算状況等をモニタリングする等リスクの低減に努めております。

なお、大型プロジェクトに関して、連結貸借対照表において商品及び製品4,874百万円を計上しております。また、貸借対照表においては商品1,068百万円、製品57百万円を計上しております。

 

(4) 海外進出に潜在するリスクについて

当社グループは、現在9カ国に12海外現地法人を有しておりますが、当社グループが事業展開している国や地域において、以下に掲げるようなリスクが内在しており、経営成績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 ・予期しない法律または関税などの貿易取引規制の変更
 ・不利な政治的、経済的変動
 ・人材確保の困難性
 ・企業活動にとって不利な税制度への変更
 ・テロ、戦争、治安悪化等の要因による社会的混乱

当社グループとしては、現地での動向について海外拠点における情報網に加え、日本国内からの支援および必要に応じて外部コンサルタントを活用して情報収集を図り、適切な対応をとるように努めております。

 

(5) 情報セキュリティに関するリスクについて

当社グループは、事業上の機密情報や事業の過程で入手した顧客情報や個人情報を保有しております。当社グループは、これら情報の取扱いに関する管理を強化するとともに、ウイルス感染やサイバー攻撃によるシステム障害、社外への情報漏洩に対する対策を図っておりますが、当社グループの想定を超える攻撃等により、重要データの破壊、改ざん、流出、システム停止等を引き起こす可能性があります。これらの結果、当社グループの経営成績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループとしては、情報セキュリティポリシーを定めた規程を整備するほか、役員、従業員に対する教育を通じた情報管理の重要性の周知徹底を行うなど、適切なセキュリティ対策に努めております。

 

(6) 自然災害に関するリスクについて

当社グループは、大規模地震などの自然災害が発生した場合、建屋・機械などの損壊により、営業活動や生産活動に支障が生じ、当社グループの経営成績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループとしては、事業継続計画(BCP)の策定、通信サーバーの社外への移転および本社ビル・工場建屋の定期的なメンテナンスなどの対策に努めております。

 

(7) コンプライアンスに関するリスクについて

当社グループは、企業行動指針に「企業活動にあたり国際的なルールおよび各国各地の諸法令を遵守するとともに、社会規範、社内規定に則った真摯な姿勢のもと責任ある行動をとる」を掲げ、事業を遂行していくうえで、従業員各自がコンプライアンスを理解し、各種関係法令を遵守していくことを社内外に約束しております。しかしながら、法令違反となる問題が発生する可能性はゼロではなく、違反した場合は、当社グループの経営成績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループとしては、関連規程を制定し、内部監査による遵守状況の確認等を行うとともに、法令遵守のための定期的な社内教育に努めております。

 

 

 

 

(8) 人材の確保に関するリスクについて

当社グループは、企業行動指針に「現地・現物・現実主義の信条とフロンティアスピリッツをモットーに、常に取引先の安心と信頼、満足を追求するため積極果敢なチャレンジをする」を掲げ、取引先に満足いただけるサービスの提供を心掛けております。そのサービスの実現のためには、各方面において優秀な人材の確保、育成が重要な課題となります。しかしながら、人材の確保、育成ができなかった場合、当社グループの経営成績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループとしては、優秀な人材を確保するために計画的な新卒および中途採用を継続するとともに、従業員が働きやすい職場環境の構築に努めております。

 

(9) 経済状況に関するリスクについて

当社グループは、主に自動車を中心とした工業製品を生産するための機械設備や材料の販売を主な事業としており、取引先は自動車、石油化学、機械、電機、航空宇宙など多岐にわたります。景気変動により各取引先の需要が低迷したり、設備投資が減少した場合、当社グループの経営成績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループとしては、市場動向を注視し、得意先からの情報取集と分析に努めております。

 

(10) 株価変動等による保有株式に関するリスクについて

当社グループは、良好な取引関係の維持、強化をはかるために取引先や金融機関の株式を保有しており、急激な株価の変動や取引先や金融機関の業績不振により価値が下落し、減損処理が必要となった場合、当社グループの経営成績と財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループとしては、取締役会において、年1回、保有する全銘柄について保有目的、取引状況、含み損益、配当金額、保有リスクなどを具体的に精査し、保有の継続または売却等による縮減を判断しております。

 

(11) 新型コロナウイルス感染症に関するリスクについて

当社グループの事業は、新型コロナウイルスの感染拡大により、当社グループの所在する国・地域における行動規制や取引先の生産活動の低下、設備投資の減少等によって一定の影響を受けております。現時点において感染拡大に収束の見込みは立っておらず、今後さらなる感染拡大等、想定を超えるような事態が発生する場合には、当社グループの経営成績と財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。

当社グループとしては、人の安全と健康の確保を最優先とした上で、国内外の拠点に対して感染拡大防止のための対策、感染者発生時の対応等の周知徹底を図っております。

 

(12) 気候変動に関するリスクについて

国際社会では、温室効果ガスの削減に向けた脱炭素社会の実現の動きが加速しています。当社グループでは、サステナビリティ委員会を2022年4月に立ち上げ、気候変動への取組みをマテリアリティ(優先的に取り組む重要課題)の一つに特定しました。事業活動を通じて排出される温室効果ガスへの対応について検討を始めておりますが、温室効果ガス排出量に関する法規制の強化や新たな税負担などが生じた場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループとしては、気候変動が中長期の経営成績や財政状態に影響が及ぼすことを踏まえ、課題解決に向けた取り組みを実施してまいります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 ① 経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、持ち直しの動きが見られたものの、新型コロナウイルスの度重なる感染拡大、ロシアのウクライナ侵攻の影響による資源価格の高騰などにより、先行き不透明な状況となりました。

当社グループの主要ユーザーである自動車業界におきましては、コロナ禍から回復基調ではあるものの、世界的な半導体不足の長期化や部品の調達難が継続し、生産調整の影響が懸念される状況が続きました。設備投資につきましては、日本国内では厳しい状況が続きましたが、海外では中国や米国を中心に総じて堅調に推移しました。

このような事業環境のなか、当社グループでは、受注済みの海外大型プロジェクトを着実に推し進め海外事業の拡大を図ったほか、今後急拡大が見込まれる車載電池市場を見据え、本年2月に電池部品開発課を新たに設置し、新規ビジネスの取り組みを強化しました。また、本年4月にはサステナビリティ委員会を設置し、気候変動への取り組みなど4つのマテリアリティ(優先的に取り組むべき重要課題)を特定し、課題解決に向けた取り組みを始めました。

その結果、当連結会計年度における売上高は710億62百万円(前連結会計年度比16.2%増)、経常利益は55億82百万円(前連結会計年度比34.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は37億84百万円(前連結会計年度比36.7%増)となりました。

 

これをセグメント別にご説明いたしますと、次のとおりであります。

 

[日本]

主に日系自動車部品メーカー向けに溶接設備・材料の売上が増加したことや中国の半導体・エレクトロニクスデバイスメーカー向けに自社製品の精密塗布装置の売上が大きく伸長したことにより、売上高は544億77百万円(前連結会計年度比6.6%増)、セグメント利益は27億73百万円(前連結会計年度比10.6%増)となりました。

 

[米国]

メキシコや米国の日系自動車メーカー向け生産管理システムの売上計上や日系自動車メーカー・同部品メーカー向けに溶接材料の売上が堅調に推移したことなどにより、売上高は70億58百万円(前連結会計年度比28.3%増)、セグメント利益は4億42百万円(前連結会計年度比132.5%増)となりました。

 

[東南アジア]

タイでは日系自動車メーカー向けおよび日系空調機器メーカー向け生産設備の売上を計上したことや、インドネシアでは日系自動車メーカー向けに溶接設備・材料の売上が伸長したことなどにより、売上高は48億37百万円(前連結会計年度比15.4%増)、セグメント利益は5億92百万円(前連結会計年度比34.0%増)となりました。

 

[中国]

日系自動車メーカー向けに生産工場の能力増強に伴う生産設備の売上が計上できたことなどにより、売上高は145億65百万円(前連結会計年度比89.9%増)、セグメント利益は15億96百万円(前連結会計年度比109.4%増)となりました。

 

[その他]

チェコの日系自動車メーカー向けに生産管理システムの売上等を計上しましたが、売上高は5億59百万円(前連結会計年度比25.7%減)、セグメント利益は41百万円(前連結会計年度比50.1%減)となりました。

 

なお、セグメント別の売上高は、セグメント間の内部売上高を含めて記載しております。

 

 ② 財政状態

当連結会計年度末の資産合計は626億99百万円となり、前連結会計年度に比べ57億93百万円増加いたしました。  流動資産は前連結会計年度末に比べ47億42百万円増加し、522億98百万円となりました。これは主に受取手形が47百万円、電子記録債権が15億93百万円、原材料及び貯蔵品が2億3百万円、前渡金の減少等により流動資産のその他が1億17百万円減少しましたが、現金及び預金が44億58百万円、売掛金が10億62百万円、商品及び製品が5億85百万円、仕掛品が5億97百万円増加したことによるものであります。 

固定資産は前連結会計年度末に比べ10億51百万円増加し、104億円となりました。これは主に有形固定資産が3億62百万円、無形固定資産が6億20百万円増加したことによるものであります。 

流動負債は前連結会計年度末に比べ12億80百万円増加し、251億70百万円となりました。これは主に電子記録債務が11億93百万円、短期借入金が11億97百万円減少しましたが、支払手形及び買掛金が3億4百万円、未払法人税等が2億54百万円、契約負債(前受金)が27億91百万円、引当金が58百万円、未払金の増加等により流動負債のその他が2億62百万円増加したことによるものであります。 

固定負債は前連結会計年度末に比べ2億14百万円増加し、12億78百万円となりました。 

純資産合計は前連結会計年度末に比べ42億98百万円増加し、362億49百万円となりました。

以上により、自己資本比率は、前連結会計年度末の56.0%から1.6ポイント上昇し57.6%となりました。

 

 ③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べて42億78百万円増加し、 188億46百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、75億4百万円(前連結会計年度は10億35百万円の支出)となりました。これは主に仕入債務の減少額17億38百万円により資金が減少しましたが、税金等調整前当期純利益55億60百万円、契約負債の増加額16億43百万円、売上債権の減少額13億85百万円により資金が増加したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、15億50百万円(前連結会計年度は10億17百万円の支出)となりました。これは主に定期預金の払戻による収入33億33百万円により資金が増加しましたが、定期預金の預入による支出34億39百万円、有形固定資産の取得による支出7億69百万円、無形固定資産の取得による支出7億63百万円により資金が減少したことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、23億27百万円(前連結会計年度は3百万円の支出)となりました。これは主に短期借入金の純減額12億81百万円、配当金の支払額9億87百万円により資金が減少したことによるものであります。 

 

 

  ④ 生産、受注および販売の状況

  (イ) 生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

日本

11,453,242

100.6

中国

2,628,633

158.9

合計

14,081,875

107.5

 

(注) 1.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。

 2.米国、東南アジアおよびその他は製造部門を設けていないため、記載を省略しております。

 

  (ロ) 受注実績

 当連結会計年度における製造部門の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

 

受注高

受注残高

セグメントの名称

金額(千円)

前年同期比(%)

金額(千円)

前年同期比(%)

日本

16,314,215

 86.7

8,840,238

87.3

中国

3,114,955

139.8

803,108

96.6

合計

19,429,171

 92.4

9,643,346

88.0

 

(注) 1.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。

 2.米国、東南アジアおよびその他は製造部門を設けていないため、記載を省略しております。

 

  (ハ) 商品仕入実績

 当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

商品仕入高(千円)

前年同期比(%)

日本

30,758,003

99.7

米国

4,455,261

131.9

東南アジア

2,111,457

99.0

中国

6,521,985

100.9

その他

176,246

95.3

合計

44,022,953

102.4

 

(注) セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。

 

 

  (ニ) 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

日本

47,104,492

105.1

米国

5,991,441

120.0

東南アジア

4,531,564

109.4

中国

12,973,534

198.5

その他

461,596

70.3

合計

71,062,630

116.2

 

(注) 1.セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。

 2.主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

 

前連結会計年度

当連結会計年度

相手先

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

株式会社デンソー

9,042,241

14.8

10,605,574

14.9

トヨタ自動車株式会社

6,988,236

11.4

7,706,442

10.8

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。なお、本項に記載した将来に関する事項については、有価証券報告書提出日(2022年11月18日)現在において判断したものであります。

 

  ① 財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容

 売上高につきましては、前連結会計年度に比べ99億1百万円増加し、710億62百万円(前連結会計年度比16.2%増)、営業利益は前連結会計年度に比べ12億11百万円増加し、52億13百万円(前連結会計年度比30.3%増)、経常利益は前連結会計年度に比べ14億41百万円増加し、55億82百万円(前連結会計年度比34.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べ10億15百万円増加し、37億84百万円(前連結会計年度比36.7%増)となりました。

 

売上高については、海外現地法人が好調に推移したことなどにより増収となりました。主に中国の日系自動車メーカー向けボディーライン溶接設備の大型プロジェクトやメキシコ・米国の日系自動車メーカー向け生産管理システム・溶接材料の売上が寄与しました。利益については、売上総利益の大幅な増加が販管費の増加を吸収し、営業利益以下の利益を押し上げ増益となりました。売上総利益の増加要因は、増収効果に加え自社開発品の精密塗布装置(ディスペンサー)など収益性の高い製品や好採算プロジェクトの売上が増加したことによるものです。また、為替が円安に推移したことも、売上高、利益を押し上げる要因となり、業績に寄与しました。この結果、売上高、利益とも過去最高となりました。

 

 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源および資金の流動性に係る情報

キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フロー  の状況」に記載しております。

財政政策について当社グループは、必要な運転資金および設備投資資金については、原則として自己資金で賄うこととしております。今後も所要資金は「営業活動によるキャッシュ・フロー」を源泉に自己資金調達を原則とする方針であります。多額の設備投資資金が必要となった場合は、必要資金の性格に応じて金融機関からの借入、資本市場からの直接調達も検討する方針でありますが、多額の資金需要にも自己資金にて十分に対応することが可能であると考えております。

なお、不測の事態に備えることを目的に、取引銀行で無担保融資枠56億円を設定しており、手元資金と合わせ緊急の支出にも対応できる体制を整えております。

 

 ③ 重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴い、実際の結果と異なる場合があります。

 

なお、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う会計上の見積りにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項(追加情報)」に記載のとおりであります。

 

 

 

 

 

 

 

 

  ④ 経営目標の達成状況

次中期経営計画では、「Shinwa moving forward 2023-持続的な成長とたゆまぬ変革-」をスローガンに、掲げた各種施策を実施し業容の拡大に向けて取り組んでまいりました。この結果、2022年8月期目標の全項目において達成することができました。

最終年度である2023年8月期においては、引き続き海外の大型プロジェクト等に支えられ売上高の伸長は見込まれるものの、一段の競争激化とコスト負担の増加に伴う利益率の低下が予想され、収益環境は厳しくなる見通しです。こうした直近の事業環境を踏まえ、業績目標を次のとおり修正することといたしました。

引き続き中期経営計画の目標達成に向けて、全社一丸となって重点戦略を推進してまいります。

 

達成すべき目標

2022年8月期

目標

2022年8月期

実績

達成率

2023年8月期

修正目標

売上高

670億円

710億円

106.0%

730億円

営業利益

43億円

52億円

120.9%

42億円

親会社株主に帰属する当期純利益

30億円

37億円

123.3%

30億円

海外売上高

260億円

324億円

124.6%

300億円

ROE

9.1%

11.1%

8.0%以上

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループの研究開発活動は、溶接およびろう付を中心とした金属接合における応用技術の研究開発に主眼を置き、その技術を用いた製品および受託加工を市場に提供することを基本方針として、新製品、新技術の開発と既存製品の改良を行っております。

なお、当連結会計年度の研究開発費は、一般管理費および当期製造費用に73百万円計上しており、主に日本セグメントにおけるものであります。