第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項につきましては、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

当社グループは、親会社である田中商事株式会社と主要な子会社の株式会社カワツウ、八汐電気株式会社及び株式会社木村電気工業で構成されております。

田中商事株式会社は、仕入先において、特定のメーカー系列に属さない自主独立の経営姿勢を貫き、専業メーカーをはじめとする国内主要メーカーから幅広い商品を得意先のニーズに合わせ、提供しております。また、取り扱っている商品は、学校・公園・道路等の公共施設、ビル・マンション・工場・一般家庭等の民間設備、その他あらゆる建設物に対するリフォームを含めた電気設備資材全般であります。具体的には、以下のように分類しております。

 

商品分類

主な用途

照明器具類

公園・道路・ビル・マンション・工場・戸建住宅等に使用している照明器具類。

電線類

照明器具・配線器具等へ電気を供給するための電線及びこの電線を保護するためのパイプ類。
セキュリティ、OA対応の電線類。

配・分電盤類

電気供給における配電盤・分電盤類及び大容量の電気を必要とするビル・マンション・工場等で使用される受電設備機器類。

家電品類

一般家庭・店舗・事務所等で使用するエアコン類をはじめとする家電品類。

その他

電気・設備業者様が必要な工具類全般等。

 

田中商事株式会社は、独立系商社という自社の持ち味を営業戦略の一環として「当社はこれが特徴(ポリシー)です」を社内外に掲げ、得意先との一層の連帯を深め、競合他社との差別化及び業容の拡大を図っております。

 

特徴(ポリシー)の主旨は以下のとおりであります。

配送の革命(原点)を実行しています

 

田中商事株式会社の心得として商社の原点は、得意先に対して必要な物を、必要な時に、必要な場所へお届けすることであります。競合他社の中では広域とされる当社の営業ネットワーク網を活用した配送を、自社便にて、どんな細かい物でも現場まで迅速にお届けすることを心がけております。

品揃えは抜群です

 

田中商事株式会社は円滑な商品供給を心がけているため、各営業所は倉庫を併設した自社所有になっており、常時、得意先のニーズに応じる品揃えにしております。また、万が一、商品の在庫切れが起きても、営業所間を結ぶ「オンライン電算システム」をフルに活用し、リアルタイムに全店の在庫商品を把握できることにより営業所相互間の商品融通で常に得意先への的確かつ円滑な商品供給を図っております。

全国ネットでご奉仕します

 

田中商事株式会社は、業界では随一の広域ネットワークで営業展開を図っております。このことにより、競合他社との差別化を明確にし、得意先の信頼を勝ち得ております。今後も営業所の出店等により営業ネットワークを拡大する方針は、経営戦略の柱の一つとして継続してまいります。

子会社である株式会社木村電気工業は、電気部品メーカーとして主にケーブルテレビ用等コネクタの部品製造・販売を行っております。

 

 

(2) 経営戦略等

当社は、営業ネットワーク網の拡充と新規開拓による市場占有率の向上といった拡大戦略を行っております。

近年のネットワーク網の拡充は、首都圏を中心として行っております。首都圏を中心としている理由は、同商圏内に大手企業をはじめとする各種法人の本社機能が集中しており、オフィスビル、工場、マンション、アパート、戸建住宅等の新設及びリニューアルが他商圏と比較して各段に多いことから、当社の取扱商品の需要が多く見込めるためであります。

それと同時に、近年は西日本進出も進めて参りました。今後につきましても、原則毎年1~3ヵ所の営業所新設を検討しております。

新設営業所はゼロから新規に得意先作りを行っておりますので、そこでの営業活動は当社の拡大戦略に貢献しております。既存営業所においても、得意先の新規開拓を軸に市場占有率の更なる向上を視野にいれた営業展開を推進しております。当社における出店戦略は、業績拡大の重要な一部である為、今後も現状の空白エリアをターゲットに積極的に進めてまいります。

また、関連業種との連携による需要の取り組みといたしましては、子会社である株式会社カワツウと営業ネットワーク網を活用した得意先営業活動を行い、弱電工事も含めた新たな受注獲得に取り組み、シナジー効果を生む戦略も強化して業績拡大を目指す所存であります。

 

(3) 経営環境

新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中ではありますが、ワクチン接種が進むことで、経済活動が緩やかに回復することが期待されます。

先行きにつきましては、公共投資は底堅く推移しておりますが、民間設備投資については、企業収益の減少や先行きの不透明感による慎重な動きに加え、労働力不足やメタル系資材価格の上昇などにより熾烈な受注競争が続いていくものと思われます。

このような経営環境ではあるものの、当社グループと致しましては中長期的に業容を拡大していくためには、「(2) 経営戦略等」に記載したことが必要と考えておりますので、今後も継続してまいります。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループが喫緊に対応すべき課題と致しましては、コロナウイルス感染拡大への対策があります。従業員、得意先、仕入先等ステークホルダーの安心・安全を最優先し、マスク着用、毎日の体調確認、手指のアルコール消毒等といった基本的な感染予防対策を一人一人が意識し、行動してまいります。

営業面に関しましては、このような経営環境においても決して手を抜かず営業を行い、情報を頂いている物件を全て受注できるよう、得意先との信頼関係の構築や積極的な人材育成による社員の質向上を図り、業容拡大に努めて参ります。

なお、新型コロナウイルス感染症に対する具体的な対策につきましては、「第2事業の状況 2事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 田中商事株式会社の事業環境について

当社の販売先が属する建築関連業界は、景気動向、金利動向、地価動向及び住宅税制等の影響を比較的受けやすい傾向にあります。したがって、景気の低迷による所得見通しの悪化、市場金利の上昇、地価上昇及び税制の強化等により、事業環境が悪化した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

特に、当社の営業地域において、これらの外部環境要因の悪化が生じ、建築・設備工事発注者の投資意欲の抑制や、一般消費者のマイホーム購買意欲の減退等により、設備投資件数又は新設住宅着工戸数の減少等が生じた場合には、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、景気低迷の影響により、電気設備資材の需要が低迷した場合には、当社と同業者との競合が激化し、取扱商品の販売価格が下落する等により当社の利幅が縮小する可能性があります。

 

 

(2) 田中商事株式会社の営業所の自社所有について

当社は営業所を自社保有とすることを基本方針としており、現在の営業所48ヵ所のうち、自社保有物件は46ヵ所(このうち、1ヵ所は建物のみ自社保有)であります。営業所を自社保有とする理由は、倉庫や駐車場等の営業設備を、当社戦略に合致させるように自由に企画・設置できること、並びに金融面・求人面等の社会的信用が向上すると考えられること等にあります。

当社は、原則毎期1~3ヵ所の営業所新設を進めております。営業所新設のための所要資金は、一営業所当たり概算で3~6億円程度を予定しており、当該資金は、主として自己資金及び金融機関からの借入金により賄う方針であります。

営業所の新設にあたっては、事前のマーケティング調査を十分に行うとともに、社内基準にしたがって、当社の収益が拡大すると予想される地域に設置する方針であります。しかしながら、新設した営業所が当初計画したとおりの収益を計上できなかった場合、あるいは、収益計上までに計画した以上の期間がかかった場合等には、投下資本の回収に時間を要し、有利子負債残高の増加が負担となることから、当社業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 当社グループ業績の季節的な変動について

当社グループは、各種建造物の電気工事に使用される電気材料及び電気器具を主たる商品として取扱っていることから、当社グループの売上高は、建設工事の竣工が集中する年末近くの11月及び12月、並びに年度末の3月に増加する傾向があります。したがって、当社業績は下半期に偏重する傾向があります。

 

(4)当社グループ業績の債権管理について

当社グループ取引先の倒産もしくは財政状態の悪化によって当社グループの売掛債権が劣化する可能性があります。そのため、当社グループは一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し回収不能見込額を貸倒引当金として計上しております。さらに与信管理専門部署である営業管理部において管理を徹底し、対策を講じております。しかしながら想定外の倒産が頻発した場合、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(5) 当社グループ業績の自然災害等への対策について

当社グループは、地震等の自然災害、伝染病、その他の災害等の発生時にも、重要な事業活動継続のための事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)を策定しております。しかしながら、想定外の自然災害、事故等の発生により、当社グループの事業所及び従業員の多くが被害を被った場合には、販売等事業活動に大きな影響が生じるため、当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

対策といたしましては、昨今の自然災害や新たに流行する感染症など、都度経営リスクを洗い出し経営リスクを減らすために想定できるリスクに対応できるよう随時継続計画を見直してまいります。

 

(6) M&Aに関するリスク

当社グループは、企業買収により株式を取得しており、のれんを計上しておりますが、今後、事業環境や競合状況の急激な変化等により関係会社の業績が当初の想定を下回り、想定していた超過収益力が低下した場合、当該のれんについて減損損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。