第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 対処すべき課題

当社グループでは、2021年3月期の連結業績予想数値である売上高145億円、営業利益18億円を達成すべく、2018年5月18日に発表した中期経営計画「Challenge to 2020」で掲げた以下の重点課題にグループをあげて取り組むことで収益構造を強化し、企業価値の向上と持続的な成長の実現に努めてまいります。

 

① 強い事業領域での競争力維持

金融機関や自治体向けの債権管理ソリューションをはじめとする当社が優位性を有する事業領域において、お客様のニーズやトレンドおよびその変化に臨機応変に対応し、質の高い商品・サービスを提供し続けることで競争力と収益性を維持し、既存のお客様との良好な関係を維持するとともに新規案件の獲得に努めてまいります。

 

② 戦略商品の販売拡大

キャッシュレス決済の推進や消費データの共有・利活用の促進ニーズに対応した決済クラウド「iRITSpay」およびマルチ決済端末「iRITSpay決済ターミナル」や、日本のマネー・ローンダリング対策を国際水準に引き上げ、金融セキュリティ対策の評価向上に貢献する「NICE Actimize AML/CFTソリューション」など、社会的なニーズに対応したソリューションを戦略商品として位置付け、これらを提供することで社会貢献を果たすと同時に事業の拡大を目指してまいります。

 

③ 新市場の開拓

既存のお客様との取引深耕を図り最適なソリューションの提供、お客様のビジョンを見据えた全体最適な提案によってお客様ごとの販売量拡大と新たなお客様の獲得に努めてまいります。また、テーマを絞った戦略的なM&Aなどにより、新しい成長機会の獲得を目指してまいります。

 

④ 新技術の獲得・展開

研究開発体制を一段と強化し、IoTやブロックチェーン、ロボット、AIなど最先端の技術分野に対するタイムリーな研究開発、先行投資を実現することで技術力の向上を目指します。その技術力を基礎とした新たなソリューションを開発・提案することで当社グループの競争力を高め、新たな収益源の獲得に取り組んでまいります。

 

⑤ 優秀な人材の確保と育成

専門的なIT技術を有する優秀なデジタル人材の確保に努める一方、人材が競争優位性を決定しうる最重要資産であるという認識のもと、適正人員の確保・育成のため研修制度の充実を図り、事業計画に連動した目標管理制度を徹底することで、グループ全体の人材の育成と組織の活性化を図ってまいります。

 

⑥ コーポレートガバナンス

持続的成長を実現するため、グループ内の連携強化、透明で公正な経営体制の構築と迅速・果断な意思決定への取り組みを通じて、業容の拡大に応じたコーポレートガバナンスの更なる充実に努めてまいります。

 

なお、新型コロナウイルス感染症の影響について、経済動向の見極めが難しい状況となっております。当社グループにおきましても、今後の情勢次第で事業活動に影響が生じることを懸念しており、市場や顧客動向を注視し、適切に対処してまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)事業環境について

全社的な当社を取り巻く環境として、少子高齢化や人口減少に伴う労働者人口減少の時代を迎え、生産性の向上が喫緊の課題となっております。また、クラウドの活用が進展しハードウェアからソフトウェアへの流れは今後も継続し、当社のビジネスモデルも変革を迫られております。各事業については、フィンテックの進化、消費税法改正や地方公務員法改正に代表される法制度の変化、キャッシュレス化の進展、働き方改革、次世代移動通信システムへのサービス移行等が、当社の今後の業績に影響を与えるものと考えられます。

このような環境の下、当社グループは、中期経営計画「Challenge to 2020」を2018年5月に策定し、その達成に取り組んでおります。

しかしながら、当社グループが強い事業領域と位置付ける地方銀行を中心とする金融機関においては、低金利の長期化や法改正の影響等、地方百貨店においても地方経済の低迷により事業環境については楽観視できない状況が続いております。当社グループでは、業務効率化や事業拡大につながるソリューションを提供することにより、取引先の収益に貢献できるように取り組んでおりますが、厳しい事業環境が継続することで取引先の業績に大きな影響を及ぼし続ける場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

戦略商品の拡大においては、キャッシュレス決済や業務自動化ソリューションの拡大に取り組んでおりますが、導入の進捗や価格面、競合激化などの問題により顧客層の拡大が進展しない場合においては、当社グループの特に将来的な業績が影響を受ける可能性があります。

新しい市場の開拓においては、新商品や顧客層の拡大、M&A等による開拓を目指しておりますが、新商品の販売や開発が十分に進捗しない場合や、顧客層の拡大が不十分である場合、M&A案件に業績面や財務面での問題が生じた場合等に、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

新技術の獲得・展開については、AIやブロックチェーン等の新技術を獲得し、それを活用した新商品の販売を目指していきますが、技術開発が十分に進まず、競合他社に先行された場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

(2)競合について

当社グループは、事業戦略展開分野を金融業界向けシステムや、流通・小売業界向けシステム等に関連する分野に集中することにより他社と比べ優位なシステムノウハウを蓄積し、その分野で独自のソリューションとネットワークインフラを含むハード・ソフトのトータルサービスを提供しております。

しかしながら、既存の大手コンピュータ・メーカーや専業システムインテグレーターとの競合が厳しくなっております。また、当社グループは質の高いソリューションを提案することにより売上の拡大を図っておりますが、情報通信機器類の価格の低下に伴い単価の引き下げ圧力が強まっております。このような企業間競争のさらなる激化と販売価格の下落傾向が続いた場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

(3)為替相場の変動について

当社グループの商品仕入の約5割が輸入であり、主に米国ドル建ての取引となっております。当社は、為替相場の変動によるリスクを軽減するため、先物為替予約取引を外貨建買掛金等および発注高の範囲内で行っております。先物為替予約取引の契約先は、いずれも信用度の高い国内の銀行であり、相手先の契約不履行による、いわゆる信用リスクはほとんどないと判断しております。

しかしながら、先物為替予約取引により為替相場の変動による影響を緩和することは可能であっても、間接的な影響を含め、すべてのリスクを排除することは不可能であり、円安傾向が続くとコストアップ要因となることから、為替相場の変動により当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

 

(4)システム(商品)開発、品質管理について

当社グループの取扱う情報通信機器類のライフサイクルは、年々短くなる傾向にあります。当社グループは、国内外から最新の情報技術および機器類を仕入れ、お客様へ提供しておりますが、技術進歩に遅れをとった場合や商品戦略を誤った場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。また、当社が保有する2年以上経過した在庫品については、売却可能性がない場合は廃棄処分とし、在庫水準の適正化に努めております。

当社グループが独自開発し、高いシェアを確保しております特許権が成立していないシステム等で、類似品や競合品の出現により、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

また、当社グループはニーズに合ったパッケージシステムおよびお客様の要求事項に基づくソフトウェアの開発、製造ならびに保守(ハード、ソフト)サービス等を行っておりますが、それらの品質管理を徹底し、お客様に対して品質保証を行うとともに顧客満足度の向上に努めております。さらに当社では「ISO9001(2015年版)」の認証を取得し、品質マニュアルおよび品質目標を設定することにより、品質管理の徹底を図っております。また、情報セキュリティマネジメントシステム国内標準規格「ISO27001(2013年版)」の認証を取得し、お客様へのサービス向上に努めております。しかしながら、当社グループの提供するサービス等において品質上のトラブルが発生した場合には、トラブル対応による追加コストの発生や損害賠償により、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

(5)情報管理について

当社グループは、お客様の了解を得た上で、個人情報を含む重要情報に接する機会があります。

当社では、プライバシーマークの取得に加え、自社開発の「入退室管理システム」やPCの操作ログを見える化する「CATサポーター」を全社に導入し、情報管理を徹底しております。管理体制としては、各事業部長が情報管理責任者となり担当部門内のセキュリティ管理の責任を負うとともに、各部署に情報管理担当者を配置しております。引き続き情報管理には万全の対応を図ってまいりますが、万一、当社から重要情報が流出するような事態が生じた場合には、事業の継続に重大な影響を及ぼす恐れがあります。

 

(6)自然災害等について

当社ではデータセンターを東京と大阪に設置しており、大規模地震等を想定した事業継続計画(BCP)の整備、安否確認システムの導入、耐震対策、防災訓練等の対策を講じておりますが、大地震等により防災管理体制の想定範囲を超えるような災害が発生した場合には、停電・通信回線の障害等の不測の事態により業務の遂行に影響を及ぼす恐れがあります。

なお、新型コロナウイルス感染症が世界的に流行していることから、当社においてもテレワーク等の勤務体制の変更、出社時における検温・マスク着用・アルコール消毒等の励行、事業の分散運営等により社員の安全の確保に努めておりますが、感染が拡大し、今後事態が長期化した場合、受注活動やソフトウェア開発の遅延により当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

 

(7)業績の季節変動について

当社グループの属する情報サービス業においては、お客様への出荷や納期が9月および3月に集中する傾向があります。これにより、連結会計年度における各四半期の売上高、営業利益等との間に変動があり、今後も同様の傾向が続く可能性があります。

前連結会計年度および当連結会計年度の業績変動の状況は以下の通りであります。

 

 

前連結会計年度(自  2018年4月1日  至  2019年3月31日)

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

連結会計年度計

売上高(千円)

1,958,280

2,741,784

3,128,559

4,726,243

12,554,866

(構成比)

(15.6%)

(21.8%)

(24.9%)

(37.7%)

(100.0%)

営業利益(千円)

98,648

310,838

325,263

902,976

1,637,725

(構成比)

(6.0%)

(19.0%)

(19.9%)

(55.1%)

(100.0%)

経常利益(千円)

134,589

315,971

356,948

901,822

1,709,331

(構成比)

(7.9%)

(18.5%)

(20.9%)

(52.7%)

(100.0%)

 

 

 

当連結会計年度(自  2019年4月1日  至  2020年3月31日)

第1四半期

第2四半期

第3四半期

第4四半期

連結会計年度計

売上高(千円)

2,729,728

3,605,375

3,677,994

5,226,371

15,239,470

(構成比)

(17.9%)

(23.7%)

(24.1%)

(34.3%)

(100.0%)

営業利益(千円)

192,327

475,031

205,032

856,187

1,728,578

(構成比)

(11.1%)

(27.5%)

(11.9%)

(49.5%)

(100.0%)

経常利益(千円)

228,745

491,572

243,717

875,936

1,839,971

(構成比)

(12.4%)

(26.7%)

(13.3%)

(47.6%)

(100.0%)

 

 

(8)業務提携等について

当社グループは、今後も当社グループ事業の拡大と安定を図るための業務提携等を積極的に進めていく方針ですが、当社グループが当初想定したシナジー効果が生じない場合や提携・出資先企業の業績によっては、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

 

(9)株式価値の希釈化について

当社は、過去に会社法第236条、第238条及び第239条の規定に基づく新株予約権を発行しておりますが、権利行使がなされた場合、株式価値の希釈化が起こり、当社株価に影響が出る可能性があります。なお、当社は敵対的買収防衛策として、2006年6月開催の定時株主総会において当社株式の大規模買付行為への対応策を導入することを決議し、2019年6月21日開催の株主総会で、その改訂を決議しておりますが、当該諸条件が満たされない場合は無償割当ては行われませんので、株主及び投資家の皆様の権利・利益に直接的な影響が生じることはありません。

当該諸条件が満たされた本新株予約権無償割当てが実施された場合、当社取締役会が別途設定する割当期日における株主の皆様に対し、その保有する株式1株につき2株の割合で本新株予約権が割当てられますので、当該株主の皆様につきましては株式の希釈化は生じません。

本新株予約権の割当て後、当社は、敵対的性質が存する買付者以外の株主の皆様の本新株予約権を取得する手続きを取り、その旨該当する株主の皆様に通知いたします。株主の皆様は、金銭等を払い込むことなく、当社による本新株予約権の取得の対価として当社普通株式を受領することになります。一方で、敵対的性質が存する買付者に割当てられた本新株予約権につきましては、当社はこれを取得しません。また、当該買付者が有する本新株予約権は行使することができません。以上の結果、当該買付者はその保有する当社株式について議決権割合が低下するのみならず、経済的に著しい損失を被ることになります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という。)の状況の概要は次のとおりです。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦の激化や地政学的リスクの高まりなど海外経済の下振れリスクが継続する中、人手不足への対応や生産性向上に向けた企業の設備投資意欲が根強く、災害からの復旧・復興需要を背景に公共投資の増加基調が維持されていたことなどにより景気が下支えされてきました。しかしながら、新型コロナウィルス(COVID-19)の感染拡大に伴う影響により世界経済は急速に悪化、国内景気も厳しさを増しております。

当社グループの属する情報サービス業界におきましても、AIやIoT技術などの先端デジタル技術への投資、「働き方改革」に寄与する業務効率化ニーズの高まりなどを背景に、企業の強いIT投資意欲に支えられ、今後も投資案件の増加が見込まれておりましたが、先行き不透明な状況となっております。

このような環境下、当社グループは、2018年5月18日に発表した中期経営計画「Challenge to 2020」で掲げた、売上高140億円、営業利益23億円、ROE10%以上の達成へ向けて事業を推進してまいりました。金融機関向けソリューションにおいて主力パッケージである個人ローン業務支援システム「SCOPE」などの好調な販売により受注高が伸長、さらに前期末時点で過去最高を更新した受注残が売上に寄与したことから、当連結会計年度の売上高は15,239百万円(前年同期比121.4%)、営業利益は1,728百万円(前年同期比105.5%)、経常利益は1,839百万円(前年同期比107.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,232百万円(前年同期比107.3%)となり、売上高、各利益は過去最高を更新いたしました。

当連結会計年度の受注高は15,969百万円(前年同期比97.8%)、受注残は12,885百万円(前年同期比106.0%)となりました。また、セグメント別の営業概況は次のとおりです。


(システムソリューション)

システムソリューションでは、フィナンシャルシステムにおける個人ローン業務支援システム「SCOPE」の販売が引き続き好調であり、地銀系保証会社向けの保証・求償管理システムについてもバージョンアップを実施しさらなる受注を獲得いたしました。ノンバンク向け債権管理システムでは、既存機能にSMS送信システム「e-SMS」や入金約束受付サービス「NYUS」を組み合わせた提案が評価されており、業務効率化ならびに人員の有効活用を目指した「TCS-Web」の受注を獲得しております。また、コールセンター向けシステムのロボティックコールでは、大手地方銀行・カード会社等より新規で受注を獲得し好調を維持しております。

小売業向けでは基幹システム「RITS」およびECサイト構築パッケージ「ITFOReC」のユーザーに対し消費税改正・軽減税率対応の開発およびリリースを完了いたしました。また、首都圏百貨店向け大型案件において「RITS」とキャッシュレス決済ソリューション「iRITSpay」が10月に稼働、3月までに第二次システムも稼働いたしました。

公共向けでは都道府県初となる沖縄県からの滞納管理システムの受注を獲得したほか、給食費の公会計化の推進に伴い給食費管理システムの検討が活発化し、学務支援システムの新規受注を獲得いたしました。

さらにマネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策への態勢強化という課題解決にむけて販売に注力している「NICE Actimize AML/CFTソリューション」については、ターゲットとしている地方銀行数行より受注を獲得いたしました。

一方、小売業向け等の大型案件において、一部低採算となったことにより、セグメント利益は前年対比で減益となりました。

その結果、受注高は8,333百万円(前年同期比85.6%)、売上高は8,988百万円(前年同期比118.8%)、セグメント利益は1,797百万円(前年同期比91.4%)となりました。

 

(サービスソリューション)

サービスソリューションでは、安定収益源である保守サービスや公共分野向けBPO(業務受託)サービスを中心に活動しております。BPOサービスが好調に推移し、政令市・中核市を主体に新規契約を獲得しました。また、業務の立ち上げから安定的な運用へ移行する中で、効率的な人員配置を行うなど、コスト削減にも取り組んでおります。

その結果、受注高は4,387百万円(前年同期比106.0%)、売上高は3,475百万円(前年同期比121.0%)、セグメント利益は619百万円(前年同期比121.5%)となりました。
 

(基盤ソリューション)

基盤ソリューションでは、システム機器販売、クラウドを含む基盤インフラ設計・構築・納入・設置、ネットワークシステムの提供を行っております。キャリア向け大手顧客からの更改案件を受注したほか、前期受注したシステム機器の納入が進んだことから、売上、利益共に前年同期に比べ大幅な増加となっております。

さらに、キャッシュレス決済において主力の「iRITSpay」の販売が順調に推移しており、QRコード・バーコードスキャナを内蔵した一体型タイプの新商品マルチ決済端末も市場へ投入いたしました。

その結果、受注高は3,248百万円(前年同期比132.5%)、売上高は2,775百万円(前年同期比131.4%)、セグメント利益は597百万円(前年同期比155.5%)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は6,899百万円となり、前連結会計年度末と比べ470百万円増加いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動から得られた資金は1,879百万円(前年同期比208.9%)となりました。主な増加要因は税金等調整前当期純利益1,840百万円、売上債権の減少額459百万円、減価償却費249百万円、主な減少要因は法人税等の支払額664百万円、たな卸資産の増加額291百万円です。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は714百万円(前年同期比233.5%)となりました。主な減少要因は無形固定資産の取得による支出229百万円、有形固定資産の取得による支出194百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出150百万円、有価証券の純増減額100百万円です。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は694百万円(前年同期比100.1%)となりました。減少要因は配当金の支払額548百万円、自己株式の取得による支出174百万円です。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 仕入実績

 当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

項目

当連結会計年度

(自  2019年4月1日

至  2020年3月31日)

前年同期比(%)

システムソリューション(千円)

808,214

118.5

サービスソリューション(千円)

基盤ソリューション(千円)

1,773,555

134.5

合計(千円)

2,581,770

129.0

 

(注) 1.セグメント間取引はありません。

 2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b. 受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

項目

当連結会計年度

(自  2019年4月1日

至  2020年3月31日)

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

システムソリューション

8,333,147

85.6

7,116,104

91.6

サービスソリューション

4,387,989

106.0

4,137,584

128.3

基盤ソリューション

3,248,749

132.5

1,632,297

140.9

合計

15,969,885

97.8

12,885,986

106.0

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c. 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

項目

当連結会計年度

(自  2019年4月1日

至  2020年3月31日)

前年同期比(%)

システムソリューション(千円)

8,988,942

118.8

サービスソリューション(千円)

3,475,500

121.0

基盤ソリューション(千円)

2,775,026

131.4

合計(千円)

15,239,470

121.4

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものであります。当連結会計年度において、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大による業績への影響は顕在化しておりません。

 

①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。

 

当社グループでは、中期経営計画「Challenge to 2020」について、クラウド化が進展する環境の下ビジネスモデルの転換に適応する、当社が強みを持つ分野と戦略商品・新市場の拡大を図る、将来の収益拡大の基盤を固めるものと位置付けております。また、事業基盤を固める、断トツ(圧倒的No.1)を目指すことをコンセプトとして計画の達成に向けて注力しております。その中期経営計画の下、以下の事業方針を打ち出し、事業を展開してまいりました。

ⅰ)全社で当社のお客様資産を共有し、すべての取引先にCTIや基盤のほか幅広いソリューションを提案し、販売拡大を図る。

ⅱ)金融機関でのCRMソリューション、自治体でのITやBPOの対象範囲の拡大、専門店向け基幹システムの開発などで新規のソリューション開発や対象範囲の拡大を図る。

ⅲ)キャッシュレス社会の実現に向け、セキュリティ性および機能面で優れる決済サービスを提供する。

ⅳ)「iRITSpay」事業のさらなる拡大。

ⅴ)IoT、ブロックチェーンやLINE-APIなどの分野における最先端の技術の習得に努め技術力を強化し、更に充実した機能のパッケージを提供していく。

 

経営成績の分析

(売上高)

当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べて2,684百万円増加し、15,239百万円(前年同期比21.4%増)となりました。これは主に、金融機関向けを中心にシステムソリューションが好調に推移したことや、前期末時点で過去最高を更新した受注残が売上に寄与したことなどによるものです。各報告セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、システムソリューションが59.0%、サービスソリューションが22.8%、基盤ソリューションが18.2%となりました。

(売上総利益)

当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度に比べて188百万円増加し、4,840百万円(前年同期比4.0%増)となりました。また、売上総利益率は、外注費の増加、大型案件における工数の増加などによる収益性の低下により前連結会計年度に比べ5.3ポイント減少し、31.8%となりました。

(営業利益)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、株式会社イーブの子会社化などによる費用増加により前連結会計年度に比べて97百万円増加し、3,112百万円(前年同期比3.2%増)となりました。

以上の結果、当連結会計年度の営業利益は前連結会計年度に比べ90百万円増加し、1,728百万円(前年同期比5.5%増)となりました。

(経常利益)

当連結会計年度における営業外収益は、投資有価証券の売却益などにより前連結会計年度に比べ61百万円増加し、146百万円(前年同期比73.5%増)となりました。

営業外費用は、前連結会計年度に比べ22百万円増加し、34百万円(前年同期比174.9%増)となりました。

以上の結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ130百万円増加し、1,839百万円(前年同期比7.6%増)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度における特別利益は、ストックオプション権利消滅分として272千円を計上しました。

特別損失は、計上しておりません。

以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ83百万円増加し、1,232百万円(前年同期比7.3%増)となりました。

 

財政状態の分析

(資産)

当連結会計年度末の総資産は、16,294万円となり前連結会計年度末に比べ416百万円増加しました。これは主に現金及び預金、たな卸資産の増加によるものです。

(負債)

負債は3,730百万円となり前連結会計年度末に比べ219百万円増加しました。これは主に前受金の増加によるものです。

(純資産)

純資産12,564百万円となり、前連結会計年度末に比べ197百万円増加し、自己資本比率は76.8%となりました。

 

当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、運転資金及び設備投資資金は基本的に自己資金でまかなうこととしておりますが、不足時の一時的な運転資金を効率的に調達するため、主要取引銀行とコミットメントライン契約を締結しております。

なお、自己資本比率76.8%、流動比率371.4%などの指標が示すように、健全な財務体質や営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す能力によって、当社グループの事業展開に必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えております。

 

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

セグメントごとの財政状況及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

②キャッシュ・フローの分析

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

③ 重要な会計上の見積り及び見積を用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。財政状態及び経営成績の分析は、連結会計年度末現在で行っており、見積りについては見積りを必要とする事象及び見積りに与える要因を把握した上で適切な仮定を設定して評価を行っております。

連結財務諸表の作成にあたり、有価証券、たな卸資産、固定資産に関しては、重要な会計方針により継続的な評価を行っております。時価のある有価証券は連結会計年度末日の市場価格等に基づく時価法によっており、たな卸資産のうち商品・貯蔵品は移動平均法に基づく原価法、仕掛品は個別法に基づく原価法によっております。固定資産のうち無形固定資産は一定の償却期間を見積り費用配分するほか、資産性の判定を行って適切に処理しております。

会計上の見積りを行うに際し、今般の新型コロナウイルス感染拡大が今後の見通しに与える影響について検討した結果、当社グループの受注は堅調であり、開発・保守業務のリモートワークや分散運営も良好に行われていることから、見積りに重要な影響を与える変動は見込まれておりません。

なお、重要な会計方針のうち、見積りや仮定等により連結財務諸表に重要な影響を与えると考えている項目は次のとおりであります。

a.退職給付会計

退職給付債務は、年金数理計算に用いられる仮定により見積りに差が生じます。仮定となる割引率、将来の給付水準、退職率については、現時点で妥当と判断したデータその他の要因に基づき設定しております。実際の結果がこれらの仮定と異なる場合、また仮定を変更する必要が生じた場合には、将来の退職給付費用及び退職給付債務が変動する可能性があります。

 

b.繰延税金資産

繰延税金資産の回収可能性の判断に際しては、過去の実績等に基づき将来の課税所得を合理的に見積もっておりますが、将来において当社グループを取り巻く環境に大きな変化があったり、税制改正によって法定実効税率等が変化した場合には、繰延税金資産の回収可能性が変動する可能性があります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発活動は、既存システムソリューション品質の継続的向上、規格準拠に対応したソリューション製品の研究開発を行ってまいりました。

当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は53,816千円であります。

 

セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

 

  システムソリューション

次世代開発言語フレームワークの基礎技術を基に、当社が保有するパッケージ・ソフトウェアへの実装技術及び実現方法の調査研究を引き続き行いました。その結果として、流通・小売業向けソリューションにおいては、RITSとITFOReCを連携するスマホアプリの研究開発を開始しました。
 金融機関向けソリューションにおいては、個人ローンを非対面で受付・契約を可能とするWeb完結システムの研究開発を開始しました。

公共機関向けソリューションにおいては、学務支援システムの機能強化の研究開発を開始しました。