(1) 経営方針
当社グループは、これまで「最新の情報技術力とシステムズインテグレータとしての豊富な経験を活かし、お客様に最適なソリューションと最高のサービスならびに最高の満足を提供することを通じ、社会の進歩発展に貢献する」という経営理念を掲げ、事業活動を行ってまいりました。
一方、社会環境の変化に伴い、社会やお客様のニーズも多様化する中、持続可能な社会の実現に向け、我々が果たすべき役割は何かが問われております。
2022年12月、当社は創業50周年を迎えます。これまで培ってきたシステム(IT)と業務(BPO)のノウハウを通じて、企業の皆様だけでなく、その先にいる人々のさまざまなライフステージをサポートすることで、人々の感動と笑顔を生み出す社会づくりに貢献したいと考え、経営理念を改定し、社会における存在意義を示すパーパスを新たに策定いたしました。


当社グループは、過去の慣習にとらわれず、次の、次の未来に向けてITのチカラでイノベーションを創出し続けることで、人や社会に新たな変革をもたらし、さらなる企業価値の向上を目指してまいります。
(2) 中期経営計画および目標とする経営指標
当社グループは、2021年5月に、2021年度を初年度とする3カ年の中期経営計画「NEXT STAGE 2023 - HENCA SINCA SOZO -」を発表しております。 これまでの課題を解決し、持続的成長を実現するための取り組みを加速化させる、新たなステージと位置付けております。
<2023年度の財務目標>
2023年度において、売上高210億円、営業利益32億円、ROICおよびROEは13%以上を目標として掲げています。また、3つの基本方針のもと、従来の事業について一層の成長を目指すとともに、潜在的なクロスセル機会を顕在化し、社内シナジーの実現によって目標達成を目指してまいります。
<中期経営計画の基本方針>
① 経営基盤の強化
企業価値の持続的な向上を目指し、事業成長していくためには強い経営基盤を築くことが必須と考え、ガバナンスの強化、社内インフラの強化、開発体制および品質の強化を推進いたします。また、今後の成長を支える多様な人財の確保について、質と人数の両面から強化してまいります。
② 収益性の向上
財務目標として掲げるROIC13%を達成すべく、ROIC経営を全社に浸透させ収益性の向上を目指します。具体的には、低収益事業からの撤退、事業部間シナジーのさらなる追求、成長事業・新規事業育成のための積極的投資に努めてまいります。
③ ESG経営の進化
将来の成長に向け、利益と効率性の追求に加えESG経営の実践が求められています。当社グループでは社長自らがサステナビリティ推進担当となり、ESGの考え方を社内に浸透させるとともに、我々の強みを生かし、様々なソリューションの提供を通じて地方のデジタルトランスフォーメーション(DX)化に貢献し、地方経済の活性化に寄与していきたいと考えております。
(3) 経営環境
今後の経営環境につきましては、引き続き世界的な新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う影響が懸念されており、終息時期が不透明な中、ワクチン接種など感染対策の浸透や国・自治体による様々な政策の実施効果により、国内経済の自律的な回復が期待されます。その一方で、地政学的リスクの高まりにより、原油高や原材料価格など商品市況の高騰、円安、金融市場の混乱といった不安要因も多くみられ、依然として先行き不透明な状況が続くものと思われます。
(4) 対処すべき事業上および財務上の課題
当社グループは2021年度に、2023年度までの3カ年を対象とした、中期経営計画をスタートいたしました。不確実性の高い時代において、お客様のニーズの多様化や社会の変化に柔軟に対応し、持続的な成長を実現すべく、中期経営計画の2年目となる2022年度は、以下の項目への取り組みを加速化させてまいります。
① クロスセルの拡大による既存事業の成長をさらに追求
当社は、既存事業のさらなる成長に向け、クロスセルの拡大が重要課題と考えております。お客様のニーズが多様化する中、業界をまたがって様々なソリューションを提供することで、事業部間シナジーを追求してまいります。その中心となるのが、非対面ソリューション、コンタクトセンターソリューション、キャッシュレスソリューション、セキュリティソリューションの4領域と考えております。「非対面」を実現するデジタル化のニーズは引き続き堅調に推移すると予想されます。コンタクトセンターソリューションにおいて主力の延滞債権督促業務を無人化した「ロボティックコール」は、ノンバンクを中心に新規顧客を獲得するなど好調な販売を維持しております。また、業界問わずサイバー攻撃に対するセキュリティ対策のニーズが高まっており、全事業部でのクロスセルに取り組んでおります。既存事業の深掘りとクロスセルにより、さらなる成長を目指してまいります。
② 新規事業の拡充
当社は、デジタル・キャッシュレス・セキュリティという3つのプラットフォームで構成する「デジタル地域インフラ」を提供し、地方のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進しております。2022年4月には、社長直轄の新規事業推進室を創設し、幅広い領域でソリューションを提供してきた実績を軸に、産学官の連携など新たなパートナーと組み、自社の技術に留まらない事業創生に向け、スピード感をあげて取り組んでまいります。全国規模の強固な顧客基盤をてこに、即効性のあるサービス、システムを展開することで、新規事業を立ち上げ、一挙に拡大したいと考えております。
③ サステナブルな社会の実現に向けた対応
当社は、『「寄り添うチカラ」で人々の感動と笑顔を生み出す』というサステナビリティ基本方針を掲げ、6項目のマテリアリティを特定し、課題解決に向け全社で取り組んでおります。地域社会と人々のライフステージすべてをイノベーションでサポートし、サプライズを提供することでサステナブルな未来を実現してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりです。
なお、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等に与える影響につきまして、合理的に予見することが困難であるため、記載しておりません。
また、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
全社的な当社を取り巻く環境として、少子高齢化や人口減少に伴う労働者人口減少の時代を迎え、生産性の向上が喫緊の課題となっております。さらに、世界的な新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中、経済・社会環境の変化に対し柔軟な対応が必要となっております。また、クラウド活用の進展、ハードウエアからソフトウエアへの流れは今後も継続し、当社のビジネスモデルも変革を迫られております。各事業については、フィンテックの進化、キャッシュレス化の進展、働き方改革、法制度の変化、次世代移動通信システムへのサービス移行などが、当社の今後の業績に影響を与えるものと考えられます。
当社グループが強い事業領域と位置付ける地方銀行を中心とする金融機関においては、低金利の長期化や法改正の影響などを受け、地域ビジネスへの参入など事業の多角化による経営基盤の強化を目的としたアライアンスの拡大、また地方百貨店においても地方経済の低迷による厳しい状況が続いており、事業環境は楽観視できない状況が続いております。当社グループでは、業務効率化や事業拡大につながる様々なソリューションの提供により取引先の収益に貢献できるように取り組んでおりますが、厳しい事業環境が継続することで取引先の業績やIT投資計画に大きな影響を及ぼし続ける場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。戦略商品であるキャッシュレス決済事業の拡大に取り組んでおりますが、マルチ決済端末「iRITSpay決済ターミナル」の導入先となる加盟店の経営状況、半導体市場の動向、競合の激化などの問題により事業拡大が進展しない場合においては、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
当社グループは、事業戦略展開分野を金融業界向けシステムや、流通・小売業界向けシステムなどに関連する分野に集中することにより他社と比べ優位なシステムノウハウを蓄積し、その分野で独自のソリューションとネットワークインフラを含むハード・ソフトのトータルサービスを提供しております。しかしながら、既存の大手コンピューター・メーカーや専業システムインテグレーターとの競合が厳しくなっております。また、当社グループは質の高いソリューションを提案することにより売上の拡大を図っておりますが、情報通信機器類の価格の低下に伴い単価の引き下げ圧力が強まっております。このような企業間競争のさらなる激化と販売価格の下落傾向が続いた場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
当社グループの商品仕入の約5割が輸入であり、主に米国ドル建ての取引となっております。当社は、為替相場の変動によるリスクを軽減するため、先物為替予約取引を外貨建買掛金等および発注高の範囲内で行っております。先物為替予約取引の契約先は、いずれも信用度の高い国内の銀行であり、相手先の契約不履行による、いわゆる信用リスクはほとんどないと判断しております。
しかしながら、先物為替予約取引により為替相場の変動による影響を緩和することは可能であっても、間接的な影響を含め、すべてのリスクを排除することは不可能であり、大幅な円安が続くとコストアップ要因となることから、為替相場の変動により当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
当社グループの取り扱う情報通信機器類のライフサイクルは、年々短くなる傾向にあります。当社グループは、国内外から最新の情報技術および機器類を仕入れ、お客様へ提供しておりますが、技術進歩に遅れをとった場合や商品戦略を誤った場合には、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。また、当社が保有する2年以上経過した在庫品については、売却可能性がない場合は廃棄処分とし、在庫水準の適正化に努めております。
当社グループが独自開発し、高いシェアを確保しております特許権が成立していないシステムなどで、類似品や競合品の出現により、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
また、当社グループはニーズに合ったパッケージシステムおよびお客様の要求事項に基づくソフトウエアの開発、製造ならびに保守(ハード、ソフト)サービス等を行っておりますが、それらの品質管理を徹底し、お客様に対して品質保証を行うとともに顧客満足度の向上に努めております。さらに当社では「ISO9001(2015年版)」の認証を取得し、品質マニュアルおよび品質目標を設定することにより、品質管理の徹底を図っております。また、情報セキュリティマネジメントシステム国内標準規格「ISO27001(2013年版)」の認証を取得し、お客様へのサービス向上に努めております。しかしながら、当社グループの提供するサービス等において品質上のトラブルが発生した場合には、トラブル対応による追加コストの発生や損害賠償により、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
当社グループは、お客様の了解を得た上で、個人情報を含む重要情報に接する機会があります。当社では、プライバシーマークの取得に加え、自社開発の「入退室管理システム」やPCの操作ログを見える化する「CATサポーター」を全社に導入し、情報管理を徹底しております。管理体制としては、各事業部長が情報管理責任者となり担当部門内のセキュリティ管理の責任を負うとともに、各部署に情報管理担当者を配置しております。引き続き情報管理には万全の対応を図ってまいりますが、万一、当社から重要情報が流出するような事態が生じた場合には、事業の継続に重大な影響を及ぼす恐れがあります。
当社ではデータセンターを東京と大阪に設置しており、大規模地震等を想定した事業継続計画(BCP)の整備、安否確認システムの導入、耐震対策、防災訓練等の対策を講じておりますが、大地震等により防災管理体制の想定範囲を超えるような災害が発生した場合には、停電・通信回線の障害等の不測の事態により業務の遂行に影響を及ぼす恐れがあります。
(7)新型コロナウイルス感染症の感染拡大について
世界的な新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、当社においてもテレワークなどの勤務体制の変更、出社時における検温・マスク着用・アルコール消毒などの励行、事業の分散運営などにより社員の安全の確保に努めてまいりました。今後、感染の再拡大やその影響が世界的に長期化した場合、受注活動における制約、ソフトウエア開発の遅延、サプライチェーンの混乱により当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
当社グループの属する情報サービス事業においては、お客様への出荷や納期が9月および3月に集中する傾向があり、連結会計年度における各四半期の売上高・利益に変動がございました。しかしながら、システム開発における大型案件では、従来の一括受注ではなく開発見積およびスケジュールの精度を高める目的から工程ごとの分割受注が増加しております。また、当連結会計年度におきましては、収益認識会計基準等の適用に伴う影響により、前連結会計年度に比べ季節変動の傾向が弱まっております。今後の傾向につきましては注視してまいります。
前連結会計年度および当連結会計年度の業績変動の状況は以下のとおりです。
(注)アイティフォー単体売上高 2020年9月 1,263,567千円 2021年3月 2,557,594千円
(注)1.アイティフォー単体売上高 2021年9月 1,334,798千円 2022年3月 1,460,166千円
2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当連結会計年度については、当該会計基準等を適用した後の数値となっております。
(9)業務提携等について
当社グループは、今後も当社グループ事業の拡大と安定を図るための業務提携などを積極的に進めていく方針ですが、当社グループが当初想定したシナジー効果が生じない場合や提携・出資先企業の業績によっては、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。
当社は、過去に会社法第236条、第238条および第239条の規定に基づく新株予約権を発行しておりますが、権利行使がなされた場合、株式価値の希釈化が起こり、当社株価に影響が出る可能性があります。なお、2006年6月23日開催の第47回定時株主総会において、当社株式の大規模買付行為への対応策(以下「買収防衛策」といいます)の導入を決議し、2019年6月21日開催の第60回定時株主総会における承認可決をもって、買収防衛策の内容を改定いたしました(以下、改定後の買収防衛策を「本プラン」といいます)。当社は、2022年5月12日開催の取締役会において、本プランを継続せず、廃止することを決議し、2022年6月17日開催予定の第63回定時株主総会の終結のときをもって有効期間が満了いたしました。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社および持分法適用会社)の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という)の状況の概要は以下のとおりです。
当社グループは2021年度から2023年度を対象とした中期経営計画を策定し、経営基盤の強化、収益性の向上、ESG経営の進化の3つを柱に、「お客様に寄り添うチカラ」で持続的成長の実現を目指し、計画の達成に向け事業活動を推進しております。
当連結会計年度(2021年4月1日から2022年3月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの相次ぐ変異株の流行により感染拡大の影響が依然続く中、ワクチン接種の進展により経済活動に回復の兆しが見え始めました。一方、半導体の供給不足と物流網の混乱、世界的な原油価格の高騰、さらにロシア・ウクライナ情勢や、世界的なインフレ圧力のさらなる上昇など、先行きは依然として不透明な状況で推移しています。
当社グループを取り巻く国内ITサービス業界では、「非接触」や「非対面」を実現するデジタル化のニーズが引き続き高く、AIやブロックチェーンなどを活用したビジネスプロセスやビジネスモデルの変革を行うDX(デジタルトランスフォーメーション)を中心に企業の投資意欲は回復基調にあります。その一方で、一部の業種や企業では長引く新型コロナウイルス感染症の影響などにより、IT投資の抑制や先送りの動きが続いており、企業の投資計画の見直しについて注視しております。
営業活動においては、金融機関を中心に、当社の主力である延滞債権管理システムの安定的な受注に加え、個人ローン業務支援システム「SCOPE」と業務の非対面化を実現するローンWeb受付システム「WELCOME」を組み合わせた販売が引き続き好調に推移しており、申込用紙の削減や契約書類の電子化により環境への配慮を実現しつつ、審査に費やす業務の効率化に貢献しております。また、延滞債権督促業務を自動化した「ロボティックコール」の販売が好調で、ノンバンクを中心に新規顧客を獲得しております。その一方で、前期に複数年契約の大型案件の受注があった公共分野向けBPO(業務受託)サービスは、その反動で受注減となったほか、流通・小売業など一部の業種では新型コロナウイルス感染症の影響などにより設備投資が抑えられていることから、受注高は17,548百万円(前年同期は18,459百万円)、受注残は15,055百万円(前年同期は14,528百万円)となりました。
これらの結果、当連結会計年度の業績は、当期の期首より収益認識に関する会計基準(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という)等を適用したことによる影響があったものの、高水準な前期末の受注残が売上に寄与したことなどにより、売上高は17,021百万円(前年同期は16,289百万円)となりました。また、増収による増益効果に加え、コロナ禍での新しい働き方の推進と業務手順の見直しによる経費の削減などにより、営業利益は3,031百万円(前年同期は2,186百万円)、経常利益3,106百万円(前年同期は2,317百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,112百万円(前年同期は1,683百万円)となり、売上、利益ともに過去最高を更新いたしました。収益認識会計基準等の適用に関する詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (会計方針の変更)」をご参照ください。
なお、当期より、報告セグメントとして記載する事業セグメントを変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。
(システム開発・販売)
基幹事業である金融機関向けのソフト開発、インフラ設備の更改、延滞債権督促業務を自動化した「ロボティックコール」の導入など、販売は前年の水準を維持しております。また、非対面業務の取り組みによるキャッシュレス決済の普及などが追い風となり、マルチ決済端末「iRITSpay決済ターミナル」の販売も順調に推移しております。さらに、通話録音システムの大型更改案件の獲得や基幹システムの刷新を図る地方百貨店から新規に受注を獲得するなど、営業活動の成果により受注高は10,962百万円(前年同期は10,886百万円)となりました。
こうした中、高水準な前期末の受注残が売上に寄与したものの、収益認識会計基準等の適用に伴う影響などにより、売上高は9,855百万円(前年同期は10,064百万円)となりました。一方、営業活動費など一部経費の効率化利用により増益とはなりましたが、セグメント利益は1,501百万円(前年同期は1,434百万円)となり前年同期に比べ減収増益となりました。
なお、収益認識会計基準等の適用に関する詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (会計方針の変更)」をご参照ください。
(リカーリング)
安定収益源である保守サービスに加え、公共分野向けBPO(業務受託)サービスにおいて政令市・中核市を中心に、既存契約先からの継続受注に加え、新規契約を獲得するなど引き続き好調に推移しております。
当連結会計年度では、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響などによりBPOの入札案件数が少なかったことに加え、前期の複数年案件受注の反動の影響などにより受注高は6,585百万円(前年同期は7,572百万円)と前年同期を下回りました。一方、高水準な前期末の受注残が売上に寄与したこと、増収による増益効果などにより売上高7,166百万円(前年同期は6,225百万円)、セグメント利益は1,529百万円(前年同期は752百万円)と前年同期に比べ大幅な増収増益となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は10,585百万円となり、前連結会計年度末と比べ1,913百万円増加いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動から得られた資金は2,811百万円(前年同期比103.0%)となりました。主な増加要因は税金等調整前当期純利益3,110百万円、棚卸資産の減少額333百万円、減価償却費301百万円、売上債権の減少額155百万円、賞与引当金の増加額112百万円、主な減少要因は法人税等の支払額933百万円、仕入債務の減少額727百万円です。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は353百万円(前年同期比82.4%)となりました。主な減少要因は無形固定資産の取得による支出231百万円、有形固定資産の取得による支出131百万円、有価証券の純増減額100百万円です。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は544百万円(前年同期比103.5%)となりました。増加要因は自己株式の処分による収入176百万円、主な減少要因は配当金の支払額631百万円です。
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。
(注) セグメント間取引はありません。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当連結会計年度については、当該会計基準等を適用した後の数値となっており、増減率は記載しておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりです。
(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。
2.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当連結会計年度については、当該会計基準等を適用した後の数値となっており、増減率は記載しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は以下のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、財政状態および経営成績の分析は、連結会計年度末現在で行っており、見積りについては見積りを必要とする事象および見積りに与える要因を把握した上で適切な仮定を設定して評価を行っております。
なお、詳細につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)および(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。
a) 売上高
当連結会計年度における売上高は、全事業領域でおおむね計画通り売上高が伸長した結果、17,021百万円(前年同期は16,289百万円)となりました。2022年3月期を含む直近3年間の年平均成長率は、6%となっております。
報告セグメント別では、システム開発・販売セグメントにおいて、高水準な前期末の受注残が寄与したものの、収益認識会計基準等の適用に伴う影響、さらに通信システム事業の一部ハードウェアの入荷遅延の影響などにより、売上高は9,855百万円(前年同期は10,064百万円)となりました。リカーリングセグメントにおいては、システム販売の増加に伴い保守サービスが安定的に増加したことに加え、公共分野向けBPO(業務受託)サービスが政令指定都市・中核市を中心に引き続き堅調に推移した結果、売上高は7,166百万円(前年同期は6,225百万円)となりました。各報告セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、システム開発・販売が57.9%、リカーリングが42.1%となりました。
b) 売上総利益
当連結会計年度における売上総利益は、6,156百万円(前年同期は5,386百万円)となりました。売上総利益率は36.2%となり、前年同期に対し3.1ポイント増加しました。これは、半導体不足による資材価格の高騰や円安による輸入仕入コストの上昇があったものの、外注費のコントロールなどにより原価率が改善したことによるものです。
c) 営業利益
当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、社内DX推進および営業活動費など一部経費の未使用に加え、効率的な利用が寄与したことにより、3,125百万円(前年同期は3,199百万円)となりました。
以上の結果、当連結会計年度の営業利益は3,031百万円(前年同期は2,186百万円)となりました。
d) 経常利益
当連結会計年度における営業外収益は、投資有価証券売却益の減少などにより106百万円(前年同期145百万円)となりました。営業外費用は、前年度計上のなかった投資有価証券売却損の計上などにより31百万円(前年同期は14百万円)となりました。以上の結果、経常利益は、3,106百万円(前年同期は2,317百万円)となりました。
e) 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における特別利益は、新株予約権戻入益として3百万円を計上しました。特別損失は、計上しておりません。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、2,112百万円(前年同期は1,683百万円)となりました。
a) 資産
当連結会計年度末の総資産は20,010百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,319百万円増加しました。流動資産は16,264百万円となり、1,569百万円増加しました。これは主に、有価証券が1,399百万円増加したことなどによるものです。固定資産は3,746百万円となり、250百万円減少しました。この主な原因は、投資有価証券が売却や時価評価などにより168百万円減少したことなどによります。
b) 負債
当連結会計年度末の負債合計は4,403百万円となり、前連結会計年度末に比べて186百万円減少しました。流動負債は4,174百万円となり、166百万円減少しました。これは主に、買掛金が734百万円減少したことなどによるものです。固定負債は229百万円となり、19百万円減少しました。
c) 純資産
当連結会計年度末の純資産は15,606百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,505百万円増加しました。この主な原因は、剰余金の配当の支払いにより631百万円減少しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により2,112百万円増加したことなどです。この結果、自己資本比率は、77.9%となり、前連結会計年度末の75.2%から2.7ポイント増加しました。
セグメントごとの財政状況および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態および経営成績の状況」に記載のとおりです。
④ キャッシュ・フローの状況の分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、 経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」 に記載のとおりです。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりです。
当社グループの資本の財源および資金の流動性については、運転資金および設備投資資金は基本的に自己資金でまかなうこととしておりますが、不足時の一時的な運転資金を効率的に調達するため、主要取引銀行とコミットメントライン契約を締結しております。
なお、自己資本比率77.9%、流動比率389.6%などの指標が示すように、健全な財務体質や営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す能力によって、当社グループの事業展開に必要な運転資金および設備投資資金を調達することが可能と考えております。
該当事項はありません。
当連結会計年度の研究開発活動は、既存システムソリューション品質の継続的向上、規格準拠に対応したソリューション製品の研究開発を行ってまいりました。
当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は
セグメントごとの研究開発活動は以下のとおりです。
(1)システム開発・販売
自動販売機決済端末の電子マネー対応、電話催告システムパッケージのバージョンアップの研究開発を行っております。また、ブロックチェーン技術を使って地方大学が発行する各種証明書の電子発行を行うプラットフォームならびにトラストサービスを構築しております。
上記の研究開発活動などの結果、システム開発・販売における研究開発費は
(2)リカーリング
次世代IPaC、ネット決済ゲートウェイの研究開発を行っております。
上記の研究開発活動などの結果、リカーリングにおける研究開発費は