第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(2019年内閣府令第3号)による改正後の「企業内容等の開示に関する内閣府令」第四号の三様式記載上の注意(7)の規定を当事業年度に係る四半期報告書から適用しております。

 当第2四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループ(当社および連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している以下の主要なリスクが発生しております。

 なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(新型コロナウイルス感染症の影響について)

(1) 店舗営業について

 4月の政府による緊急事態宣言以降、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、全店の半数以上が臨時休業をいたしましたが、6月以降、ほぼ全店で営業を再開いたしました。当四半期連結会計期間末日現在において、感染拡大が収束には至っておらず、都市部や観光地を中心にインバウンド需要が見込めない状況や外出自粛が続いております。国内消費の回復が遅延する場合、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 売上の減少を補う対応策といたしましては、オンライン販売による売上の拡大を図る取組みを強化しております。

(2) 海外事業について

 当社グループの売上のうちおよそ3割が海外売上であります。韓国・台湾・米国においては、在外連結子会社の業績は徐々に改善傾向にありますが、各国ともインバウンドの減少、人混みを避ける行動等により都市部の回復が遅れており、長期化する場合、在外連結子会社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(2019年内閣府令第3号)による改正後の「企業内容等の開示に関する内閣府令」第四号の三様式記載上の注意(8)の規定を当事業年度に係る四半期報告書から適用しております。

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

① 経営成績の概況及び分析

 当第2四半期連結累計期間(2020年3月1日から2020年8月31日まで)における事業環境は、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、社会・経済活動が大きく制限されるなか、企業収益や景況感の悪化、個人消費の減退やインバウンド需要の急減など極めて厳しい状況で推移しました。政府の緊急事態宣言の解除後も、経済活動の回復に向けた動きは鈍く、依然として先行き不透明な状況が続いております。一方で在宅時間が増えたことでオンライン販売が増加し、また非接触へのニーズが高まったことでキャッシュレス決済が普及しました。

 シューズ業界におきましては、スニーカートレンドは継続してはいるものの、インバウンド消費が見込めない環境下において、さらに新型コロナウイルスの感染拡大防止のための外出制限、各種イベント等の開催中止や延期などにより需要が先送り傾向にあります。

 このような状況下、当社グループは、IT戦略の強化、オンライン販売の強化、スポーツシューズやスポーツアパレルを含めたライフスタイルカジュアルの拡充に対応してまいりました。出店につきましては、当四半期は国内外合わせて34店舗、上期で64店舗の新規出店を行うことができました。当四半期末における当社グループの店舗数は1,377店舗となりました。直営店の集客が厳しい状況下、オンライン販売を強化する取組みを実施してまいりました。

 以上の結果、当第2四半期連結累計期間における連結業績は、新型コロナウイルスの影響により売上高は前年同期比27.1%減の1,021億52百万円と、当第2四半期も四半期開示以来初めての減収となりました。利益面につきましては、コロナ禍で滞留となった商品を当期中に消化するため在庫の評価減を前年同期末の3倍強の17億23百万円計上しました。これらにより、営業利益は前年同期比66.3%減の85億38百万円、経常利益は前年同期比64.4%減の91億90百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比68.0%減の55億42百万円となりました。なお、新型コロナウイルス感染症による臨時休業した店舗の従業員の給与補償として特別利益に雇用調整助成金等を7億65百万円計上しました。また特別損失に休業期間中の従業員の給与手当及び店舗家賃と減価償却費13億2百万円を計上しました。

 

 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

イ.国内

 販売戦略につきましては、国内需要を喚起させる取組みとして、全品値引きセールやABCマート公式アプリを通じた割引クーポンの発行、オンライン送料無料等の企画を行いました。外出自粛から近場への外出へと生活スタイルにも変化が現れ、ウォーキングシューズやランニングシューズの需要が高まりました。また学校の再開によりキッズシューズの販売が好調となりました。

 IT戦略といたしましては、直営店におけるキャッシュレス決済の対応を進めてまいりました。3月以降、電子マネー(交通系ほか)とスマートフォン向けQRコード決済(PayPay・楽天ペイ)の導入を進め、当四半期末現在、6割強の店舗で取扱いをしております。オンライン販売においては、当四半期は前年同期比4割強伸長しました。「GRAND STAGE」のオンライン販売が、アプリからの利用者の急増により好調となっております。

 店舗展開につきましては、当四半期においては大型のショッピングセンターを中心に12店舗の出店を行うことができました。6月には「VANS STORE」の都市部旗艦店を東京・原宿にオープンしました。これらの結果、上期は33店舗の出店、16店舗の閉店で、当四半期末における国内店舗数は1,033店舗となりました。既存店におきましては、2バナー店舗への変更を含めた増床改装を中心に改装を進めました。

 国内店舗の売上高増収率につきましては、5月下旬の緊急事態宣言の解除以来、休業していた店舗がほぼ全店で再開となりましたが、感染拡大第2波への懸念から夏休み需要が取れず、都心部・観光地を中心に客数が減少しました。これらの結果、当四半期の売上高は全店で前年同期比8.6%減、既存店で前年同期比8.4%減となりました。上期の売上高は全店で前年同期比30.1%減、既存店で前年同期比16.2%減となりました。

 これらの結果、国内における売上高は前年同期比30.2%減の703億17百万円、セグメント利益は前年同期比63.9%減の77億64百万円となりました。

 

 

ロ.海外

 海外の業績につきましては、為替は台湾を除き前年同期末時点と比べやや円高水準にありましたが、いずれの国においても新型コロナウイルスの影響による都市部の回避、外出の減少が続いており、韓国の売上高は前年同期比23.7%減の210億38百万円、台湾前年同期比7.9%減の34億55百万円、米国は前年同期比10.3%減の77億58百万円となりました。なお、海外連結子会社はいずれも12月決算であります。

 海外の店舗展開につきましては、当四半期において韓国で20店舗、台湾で2店舗の新規出店を行いました(上期出店 韓国29店舗、台湾2店舗、閉店 韓国1店舗、台湾3店舗)。当四半期末(2020年6月30日現在)の海外店舗数は、韓国287店舗、台湾51店舗、米国6店舗、計344店舗となりました。

 これらの結果、海外における売上高は前年同期比19.3%減の322億52百万円、セグメント利益は前年同期比80.5%減の7億41百万円となりました。

 

品目別販売実績

 

 品目別

前第2四半期連結累計期間(百万円)

当第2四半期連結累計期間(百万円)

 前年同期比(%)

スポーツ

82,532

60,537

△26.7

レザーカジュアル

16,292

12,542

△23.0

キッズ

9,913

7,674

△22.6

サンダル

8,151

6,388

△21.6

レディース

9,507

5,466

△42.5

ビジネス

5,226

3,198

△38.8

その他

8,533

6,345

△25.6

売上高合計

140,158

102,152

△27.1

  (注)1 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

    2 上記金額は、国内及び海外の合計で表示しております。

 

② 財政状態の概況及び分析

 流動資産合計は、前連結会計年度末に比べ162億63百万円減少し、2,175億39百万円となりました。新型コロナウイルスの影響による販売不振が起因し、現金及び預金が178億24百万円減少し、たな卸資産が30億43百万円増加しました。

 固定資産合計は、前連結会計年度末に比べ157億71百万円増加し、930億52百万円となりました。主な要因は投資有価証券の取得等によるものであります。

 負債合計は、前連結会計年度末に比べ10百万円増加し、392億85百万円となりました。

 純資産合計は、前連結会計年度末に比べ5億2百万円減少し、2,713億7百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する四半期純利益の減少及び配当の支払による利益剰余金の減少14億73百万円、韓国通貨の急激なウォン安等による為替換算調整勘定の減少19億11百万円、及びその他有価証券評価差額金の増加28億34百万円がありました

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ176億50百万円減少し、1,315億22百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金収支は、71億36百万円の収入(前年同期比126億9百万円収入減)となりました。この主な要因は、税金等調整前四半期純利益83億12百万円、減価償却費25億3百万円、仕入債務の減少額29億93百万円、及びたな卸資産の増加額38億79百万円等を反映したものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金収支は、167億83百万円の支出(前年同期比107億74百万円支出増)となりました。この主な要因は、有価証券の取得による支出126億26百万円、新規出店及び店舗改装等に伴う有形固定資産の取得による支出29億11百万円及び敷金及び保証金の差入による支出10億39百万円等を反映したものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金収支は、76億49百万円の支出(前年同期比16億76百万円支出減)となりました。この主な要因は、配当金の支払による支出70億11百万円等を反映したものであります

 

(3) 経営方針・経営戦略等

 当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありませんが、当第2四半期連結累計期間において、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、当社直営店において臨時休業や営業時間の短縮などの対応を行ってまいりました。5月の緊急事態宣言の全面解除並びに各自治体からの緊急事態措置の緩和を受け、6月よりほぼ全店舗で営業が再開となっております。当面の営業方針といたしましては、お客様及び当社従業員の安全を第一に考え、引き続き感染防止対策を講じながら事業活動を継続してまいります。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当第2四半期連結累計期間において新たに発生した優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は、次のとおりであります。

(リスク管理体制の強化)

 当社グループの事業に影響を及ぼす可能性があると考えられる重要な要因として、主に、販売動向、海外における政治、経済情勢等の変化、為替相場の変動、個人情報等の漏洩に関するリスク、災害等不可抗力な事象の発生が挙げられます。

 当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避に向けた対策を講じてまいります。また万が一発生した場合においては、従業員とお客様の安全の確保に努め、会社の損害や損失を最小限に抑える対策を検討し、尽力する所存であります。

 

(5) 研究開発活動

 該当事項はありません。

 

(6) 従業員数

 当第2四半期連結会計期間末における従業員数(従業員数は就業人員数)は、前連結会計年度末より国内は241名増加し3,931名、海外は4名増加し2,173名となりました。国内における主な増加要因は、「ABC-MART」等の新規出店に伴う増加によるものであります。

 

(7) 生産、受注及び販売の実績

 当社グループの販売実績は、(1) 財政状態及び経営成績の状況 に記載のとおりであります。

 

(8) 主要な設備

 新設、休止、大規模改修、除却、売却等について、当第2四半期連結累計期間において著しい変更はありません。

 

(9) 経営成績に重要な影響を与える要因

 当社グループを取り巻く事業環境は、(1) 財政状態及び経営成績の状況 に記載のとおりであります。

 

 

(10)資本の財源及び資金の流動性についての分析

 当社グループの運転資金及び設備投資は、主に自己資金により充当しております。当第2四半期連結会計期間末現在、1,315億22百万円の現金及び現金同等物を保有しており、将来資金に対して十分な財源及び流動性を確保しております。

 今後も新型コロナウイルス感染症の再拡大の恐れがあり、売上の著しい減少が発生することが懸念されます。そのため、今後の資金使途については、雇用を維持しながら店舗運営を継続していくための運転資金に充当してまいりますが、状況に応じて金融機関等からの資金調達を適宜検討してまいります。そして、従前どおり持続的な成長に向け、販売体制を強化するためのITを含めた設備投資等を積極的に進め、また将来の企業買収や海外事業の拡大等への投資を検討してまいります。また株主様への利益還元として安定的な配当政策の実施は基より、配当性向を意識した増配が毎期実現できるよう努めてまいります。

 

(11)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

 当第2四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針は定めておりません。

 

 

3【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。