第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社は、『技術商社として「創造」を事業活動の原点に据え、1.テクノロジーをとおして、お客様のご満足を高めます。2.技能と人間性を磨き、世界に通用する信用を築きます。3.力を合わせて、豊かな未来を拓き、社会に貢献します。』という企業理念に基づいた経営を推進してまいります。

当社グループは、「安全・安心・快適」をソリューションの核として事業活動に取り組んでおります。技術商社として、豊富な実績と経験を活かし、技術力を要する専門性の高いソリューションをご提供することで、お客様の企業価値向上に貢献してまいります。

また、当社グループは、企業市民として果たすべき「CSR(企業の社会的責任)」を強く認識し、責任ある誠実で透明な経営活動の継続的な実施を通して、あらゆるステークホルダー(利害関係者)から信頼される経営を進め、企業価値の向上に努めてまいります。

 

(2)経営環境

当社事業領域においては、ニューノーマル時代における働き方改革(テレワークや非接触顧客接点など)に関連した投資拡大、労働力不足を起因とする物流改革・店舗オペレーション改革、企業内業務効率化のためのIT化の加速、及び5G普及による工場のIT化、ロボットの導入、半導体・電子デバイスニーズのより一層の高まりによるビジネスの拡大を見込んでおります。

 

(3)経営戦略等

当社グループは、金融、製造、小売、情報通信、大型プラント建設など、幅広い業界を市場としておりますが、急激に変化する経済環境の中、経営戦略もこれに対応した変化が求められています。

当社グループでは、付加価値の高い提案によってお客様にご満足いただくことが持続的成長の重要課題と確信し、事業活動の原点であります「創造力」を駆使して当社独自のユニークな商品、サービスの開発を推進しております。

当社グループでは、2024年度を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を推進しております。

その概要は次のとおりであります。

 

①中期経営方針

「変革に向けた高付加価値事業への集中と経営基盤強化による新たな価値の創造」を基本方針に、企業価値向上を図るとともに、持続的な成長を目指してまいります。

当社グループは、「市場のニーズを的確に掴むマーケティング力」、「世界の先端商品を発掘する目利き力」、「市場に新たな価値、商品を提供し続ける技術力」、「高い技術力に裏打ちされたコンサルティング、開発設計サービス、アフターサービスを提供できること」を強みとして、お客様が抱える課題や社会課題を解決し、豊かな社会を実現するために、新たな事業変革に向けた「創造へのチャレンジ~Toward 100th anniversary ニューノーマル時代における新たな価値創造へ~」を中期スローガンとして掲げ、次の戦略を実行してまいります。

 

 

 

②経営戦略

次のとおり、「事業戦略」「資本政策」「ガバナンス」を推進しております。

 

a.事業戦略

(イ)ロイヤルカスタマー戦略(注)の推進・深化

ⅰ.会社・組織の枠を超えたグループシナジーの最大化

ⅱ.長年培ったお客様との信頼関係をもとに、潜在的ニーズを把握し、新商品・新ソリューションを展開

ⅲ.高収益・成長力の高い事業に注力し、市場シェアを高める

注.ロイヤルカスタマー戦略:当社が付加価値を提供しご満足いただけるお客様を創出し、関係強化を目指す戦略

(ロ)サービスビジネスの成長

ⅰ.新商品やサービスによるサブスクリプションビジネスの確立

ⅱ.単品売りから付加価値を付けたユニットやソリューションビジネスの確立

ⅲ.ナレッジサイトやプラットフォームを活用したサービスによる顧客満足度向上

(ハ)将来のコア事業の創造

ⅰ.VCやシリコンバレー・イノベーション・センターのネットワークや専門性の活用

ⅱ.新たな事業やビジネスモデルを創出するための投資の実施

(ニ)事業を支える経営基盤の強化

ⅰ.経営リソースを注力すべき事業へシフト<事業ポートフォリオマネジメントの実践>

ⅱ.DXを通じたビジネスモデルの変革<マーケティング、営業手法、及び技術サービスのデジタル化、社内業務効率化と生産性向上を目指す社内プロセス>

ⅲ.人材育成・投資の強化<事業部門の戦略を実現する組織の構築とマネジメント力の強化、飛躍的な事業成長につながる人材の採用、育成>

ⅳ.資本効率性のアップ<棚卸資産のコントロール、債権債務回転期間の改善、 案件ごとの営業利益ベースでの収益の把握による判断基準の設定>

(ホ)30億円の戦略投資

ⅰ.社内基盤の強化

ⅱ.ロイヤルカスタマーニーズ具現化への投資

ⅲ.サービスビジネスの成長への投資

ⅳ.新規事業・ビジネスモデルの立ち上げ・事業化

b.資本政策

(イ)資本収益性とバランスシート改善のため、自己資本を積み増さない

(ロ)ROE3期平均8%達成までは配当性向100%の方針を継続

(ハ)大型投資には有利子負債の活用も検討

c.ガバナンス

(イ)強固なガバナンス体制の構築

ⅰ.投資委員会を設置し、実行時の監督・審査・モニタリング機能を強化

ⅱ.指名・報酬委員会を設置し、公正性・客観性・透明性を確保

ⅲ.役員報酬の業績連動報酬部分の決定プロセスに、資本効率指標のKPIを定め、株主目線での経営を推進

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

2024年度を最終年度とする中期経営計画の指標は以下の通りです。

連結売上目標  260億円、連結経常利益目標 20億円、ROE8%必達

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループは、2022年2月8日に公表した中期経営計画2022-2024「創造へのチャレンジ~Toward 100th anniversary ニューノーマル時代における新たな価値創造へ~」のもと、企業価値を高め、事業成長を実現するために次の課題に取り組んでまいります。

①新たな事業変革に向けた成長への取り組み

②資本収益性の向上に向けた取り組み

③新中期経営計画を支える「E・S・G」への取り組み

 

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

当社グループは事業を通じた社会課題の解決を目指して、産業と社会の持続的発展に貢献してまいります。当社事業において、気候変動による直接的な環境影響は大きくないと想定されますが、気候変動への対応の重要性を鑑み、経営課題の一つとして捉えています。また、人材の多様性の確保を含む人的資本への取り組みも重要課題と認識し、取り組みを進めております。

 

(1)ガバナンス

当社グループでは、サステナビリティ基本方針のもと気候変動を含めた環境保全や人権尊重、人材の多様性、人的資本などの社会課題への対応と、それによるリスク管理などを重要事項と位置付け、取締役会にて審議、進捗管理を行っております。また、サステナビリティの取り組みに向け、環境管理責任者を担う取締役がオーナーとなっているサステナビリティ推進プロジェクトを結成して推進しております。同プロジェクトでの決定内容は取締役会に上程され、毎年取締役会にてリスク及び機会の評価と、関連する目標や取り組みの進捗状況が報告され、取締役会による実効性のある監督を実施しています。本件は下記のサステナビリティ推進体制をベースに行っております。

 

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(2)リスク管理

当社グループでは、代表取締役社長を委員長とした危機管理委員会を設置し、品質・環境・事業上のトラブル・情報セキュリティなどに関連した経営・事業上のリスクや事象をデータベース上で管理しています。影響度や発生頻度などでリスクの重要度をランク付けし、四半期ごとに委員会にてレビューを実施しています。気候変動関連などサステナビリティにおけるリスク管理も同様に行い、特定されたリスク及び機会については、適宜サステナビリティ推進プロジェクトで評価を行い、評価内容を取締役会に上程し、審議、進捗管理を実施します。

 

 

(3)戦略並びに指標及び目標

① 気候変動への対応

■当社グループ事業における機会とリスク

当社グループの主要事業であるクラウドサービス&サポート、システム、デバイスの3つのセグメントにおいて、気候変動が及ぼす機会とリスクの影響時期を短期・中期・長期の視点で検討しました。4℃シナリオでは気温上昇による異常気象や自然災害などの物理リスクが考えられ、その中でも当社グループとしての機会を検討し、1.5℃シナリオでは政策や規制、関連団体からの要請など気候変動対策を行う上での移行リスクが考えられ、同時に当社グループの機会を検討しました。また、特定した機会とリスクにおいて、当社グループが受ける事業活動や財務への影響度合いを大・中・小にて評価しています。

 

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(注)影響時期は、短期:0~3年間、中期:4~10年間、長期:11~30年間を想定しています。

 

■シナリオ分析

気候変動リスクに対する事業戦略のレジリエンスを評価するため、気候変動関連のリスクと機会について、21世紀中の気温上昇が(a)4℃となる場合(現状のまま世界が温室効果ガスを排出し続けるシナリオ)、(b)1.5℃未満となる場合(温室効果ガスの排出規制が急速に強化されるシナリオ)の2つのシナリオに基づいて分析しました。その結果、(a)では気候変動の影響による異常気象によって起こされる水害など、(b)では炭素価格導入などによる事業コスト増加の影響が見込まれます。しかし、いずれのシナリオにおいても当社が事業展開をしているネットワークや監視カメラシステム、居住空間の安心安全快適性へのニーズの高まりが想定され、コストを上回る製品・サービス需要が拡大する見通しであることがシナリオ分析実施の結果から確認出来ました。

 

■シナリオ分析のプロセス

各事業部からメンバーを選抜し、外部専門家とともにシナリオ分析実施のためのワーキンググループを設置しました。気候変動における物理的リスクと移行リスクのシナリオを設定し、各シナリオで将来起きうる事象とバリューチェーンへの影響をリスクと機会の観点から特定しました。そして、特定した自社への影響ごとに、当社としての現在の取り組み及び今後の展望を整理しました。

 

Step1: 気候関連シナリオを参照し、シナリオを設定

Step2: 事業が影響を受けやすいリスク要因を特定・評価

Step3: 特定したリスク・機会要因に対し潜在的な対応を検討

 

■選定した気候シナリオ

IEA(国際エネルギー機関)やIPCC(気候変動に関する政府間パネル)等の公開情報に基づく4℃および1.5℃シナリオ。

 

物理的シナリオ: IEA Stated Polices Scenario(STEPS)およびIPCC RCP 8.5シナリオを参照。気温上昇が19世紀後半から2100年までで4℃近く上昇する。災害など気候変動による物理的な影響(物理リスク)が顕著となる。気候変動に関する規制強化は行われないため、移行リスクの影響は小さい。

 

移行シナリオ:IEA Net Zero Emission by 2050(NZE)およびIEA Announced Pledges Scenario(APS)、IPCC RCP2.6シナリオを参照。気温上昇が19世紀後半から2100年までで1.5℃に抑えられる。炭素価格制度やGHG排出規制の導入など脱炭素社会への移行に伴う影響(移行リスク)が顕著となる。物理リスクの影響は4℃シナリオに比べて小さい。

 

■指標と目標

特定したリスクと機会を評価・管理する指標として、当社グループでは事業活動におけるScope1・Scope2・Scope3の温室効果ガス排出量を測定し、中長期的な目標を掲げて推進いたします。但し、Scope3は現在算定中です。

[単位:t-CO2]

 

2019年度の実績

2022年度の実績

2030年度目標値

2050年度目標値

Scope1※1,2,3

36

25

ゼロ

ゼロ

Scope2※1,2,3

162

115

(99)

ゼロ

※1 現行のScope1とScope2は単体。今後連結で測定していきます。

※2 Scope1と2は両方の合計値を2019年度実績比で2030年度には50%削減を目指します。

※3 2030年以降で発生するGHG排出量 Scope1及び2に関しては、最大限の努力でGHG排出量の削減に取り組みます。削減が困難な残渣分に関してはオフセットを実施する予定です。

 

② 人材の多様性の確保を含む人的資本の取組み

近年、企業価値に占める無形資産の重要性が増しており、当社においても、持続的な企業価値向上のため、人的資本・知的財産への投資が重要と考えております。

2022年2月8日付で公表した中期経営計画では、下図のように基本戦略の一つとして人材育成・人材投資の強化を掲げ、特に、注力事業の成長に必要な人材の採用や育成、及び透明性と納得性の高い人材マネジメントを推進しております。

 

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この戦略を踏まえた取組み内容は次の通りです。

なお、当社グループは人的資本価値増加のために、連結グループの主要な事業を営む会社において、それぞれ関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取り組みを行っておりますが、地域特性、規模等が大きく異なるため連結グループでの記載は困難であることから、提出会社の状況を記載いたします。

 

a.人材の育成及び社内環境整備に関する取組み

当社は前中期経営計画(2019~2021年度)の中で人事制度改革を掲げ、まずは2019年に社員意識調査を実施し課題の洗い出しを行いました。それに対する改善点を反映させた新人事制度がスタートしてから約3年経ち、社員がどのように新制度や働き方について考えているのかを把握をするために、改めて2023年に前回と同じ内容で社員意識調査を実施しました。

その結果、全7ランクある総合ランクは、前回調査より1ランク上がりました。項目別に見ると、人材育成、福利厚生、働き方、役割や業務の配分、仕事のストレスや不安、に対する意見が多くありました。

この結果を受け、これらを重点的に対処することといたしました。具体的な取組み内容(方針)は次の通りです。

取組み開始直後のため大きな成果はまだ出ていませんが、これらの施策の活性化を図り社員の働き甲斐、働きやすさ向上へつなげてまいります。

 

(イ)人材育成のためにeラーニング導入、資格取得奨励金支給制度改定、集合・特定研修等を実施

・eラーニングで学んだ内容を実務へ活かすことを共通評価項目に設定、eラーニング利用率は88%

・奨励金対象資格の見直し・追加、奨励金増額、支給期間の延長、受験料全額や勉強費用の一部支給により、資格取得者数は8倍に増加

・特に今後の事業に重要なAIに関する資格を取得するための講座受講支援

・部下育成の最前線に立つ課長クラス、及び成長を期待する若手社員へそれぞれ集合研修を実施

・新規事業開発手法やM&A実行時に発生する一連の事象の勉強会を実施

・これらにより2023年度の全社教育費は、前年度比57%増

 

(ロ)特に若手社員の育成のために、マンツーマンのトレーナー制度導入

・トレーナーへは育成責任を感じてもらうために手当を支給し、処遇改善も企図

 

(ハ)物価上昇への支援の一環として福利厚生策を改定・新設

・住宅手当の支給対象者追加、2024年度からは増額と更に支給対象者追加

・新規施策としてカフェテリアプラン(注)導入を決定し、導入準備(2024年度より導入)

(注)カフェテリアプランとは、会社が社員に一定額のポイントを支給し、支給されたポイント内で用意された福利厚生メニューを社員が自由に選択できる仕組み

 

(ニ)柔軟な働き方推進のために勤務制度を変更

・時間単位有休の導入

・社員の自主性尊重と自己実現に繋がるビジネスカジュアル(軽装)を週1回から毎日可能へ変更

・新たな知見獲得や人脈づくり等による価値創造を目的とした他社との副業制度導入

・一層の柔軟な働き方によるワークライフバランス促進のため、時差勤務に代わるフレックスタイム勤務制度の導入を決定し、導入準備(2024年度より導入)

・コロナ後も柔軟な働き方のために継続していたテレワークは、フレックスタイム勤務制度導入後も勤務時間の差異によるコミュニケーションレスを補うためにテレワーク・出社率を各5割として継続(2024年度より導入)

・経験や知識を深めるため、社内他部門との副業制度導入を決定し、導入準備(2024年度より導入)

 

(ホ)小型化組織への転換によりマネジメント強化

・組織単位を小さくし、組織長が個々の業務配分や密なコミュニケーションをタイムリーに実施(2024年度より導入)

・組織数が増えたところへ若手や女性を積極的に登用し、将来の管理職候補として育成(2024年度より導入)

 

(ヘ)昇格機会増加につながる等級制度の変更

・等級数を15から22へ細分化、昇格に連動して昇給も可能(2024年度より導入)

 

(ト)健康経営の導入

・健康経営の実践により、社員の心身の不調を軽減(2024年度より導入)

 

b.処遇の改善

当社は、処遇改善について、一律ではなく、個々の職務や職能、成果に応じて増額する方針です。現中期経営計画スタート以来、前項a.に加え、次のような施策を実施し、2023年度の平均年収は前年度比6%アップの705万円となりました。

・従業員持株会奨励金を10%から50%に引き上げ

・「プライム市場上場維持基準」適合祝い金支給

・KPI達成部門へ賞与とは別のインセンティブ支給

・初任給増額、それに伴い若手社員の基本給も増額

 

特に、持株会奨励金の引き上げは、持株会への加入率を90.5%まで押し上げることに寄与し、社員が株主目線を持って業務を進め企業価値を高めると同時に社員への還元強化となり、処遇改善と働き甲斐向上の両得となりました。

加えて、2025年度には、若手社員については、生活の安定化も重視し、給与と賞与を一部組み替えること等により、年収における月額給与の比率引き上げを行うことにより初任給を増額させる予定です。

 

c.人材の多様性確保

当社は、企業として成長し価値を高めていくために、多様性の確保は不可欠と考えています。様々な背景や視点をもつ社員がいることで、より創造的で効果的な発想が生まれ、新規ビジネス推進や問題解決能力の向上が図れるとともに、多様な職場環境はすべての社員が尊重されることを感じることができるため、社員の働き甲斐と生産性の向上も期待できるからです。

そのためには、前述したような柔軟な働き方の推進に加え、多様な採用プロセスや多様性に見合う制度への見直しも検討してまいります。

それらの考え方のもと、当社では新卒採用者と中途採用者を分け隔てなく処遇することを方針としています。2024年3月31日現在の社員のうち中途採用者は24%ですが、管理職に占める中途採用者比率も24%となっています。

また、中途採用の中でも特にリファラル採用(自社の社員から知人を紹介してもらう採用方法)に力をいれており、2022年度以降の中途入社者の47%がリファラル採用となっています。これは、社員が自信をもって知人へ当社を紹介できている表れと捉えています。

また、多様性の指標の一つである女性管理職比率、男性育児休業取得率に関しては、「第1 企業の概況 5 従業員の状況 (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率」に記載しております。

 

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)市場の変動について

当社グループの事業は、システム機器に関するサポート・サービスとクラウドサービスを行うクラウドサービス&サポートセグメント、エレクトロニクスを応用したセキュリティ・情報ネットワーク・メーリング・RFID・防火関連商品の販売を行うシステムセグメント、半導体・機構部品の販売を行うデバイスセグメントで構成されております。

システムセグメントは総合スーパーマーケット・ドラッグストア・専門小売店などの小売業に加え、通信業や金融業、発電・石油プラントなどの幅広い業界に対し、商品監視システムや入退室管理システム、メーリングシステム・RFIDシステム・防火システムなどを販売しており、こうしたシステムの販売はお客様の新規出店や設備投資の増減により変動が生じやすく、それにより業績にも影響が生じる場合があります。一方、デバイスセグメントでは製造業への販売を主としていますが、その内、半導体を取り扱うエレクトロニクス商品類では、過去の経験も踏まえ、価格と需給変動が大きい汎用半導体の取扱いをやめ、特定の用途向け半導体の販売を強化しておりますが、この場合も需給関係による影響を受けない保証はなく、今後もそうした需給変動により、当社グループの業績及び財政状態は影響を受ける可能性があります。

 

(2)先端技術・商品の確保について

当社グループは、エレクトロニクスを応用した先端技術及び商品を、海外に広く探求・開拓してきており、それが当社グループの持つ競争力の源泉の一つであります。そのため、他社に先駆け、これら技術や商品の供給先を新たに確保するため、海外先端ベンチャーメーカー等への投資が必要な場合もあります。

しかしながら、商品開発が計画どおりに進まず投資先の経営が悪化することや、市場での技術革新が早いために、取り込んだ先端商品の市場開拓が順調に進まないこと等もあり、投資の回収が困難となる可能性があります。

 

(3)主要な仕入先への依存について

当社グループは、海外メーカーの販売代理店として、商品の輸入販売を行っており、その契約形態は独占的若しくは非独占的販売代理店契約など様々です。長年にわたる主要代理店としての取引関係等を通じて緊密な関係を維持しておりますが、契約形態の変更や、契約が更新されなかった場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 

(4)主要な得意先への依存について

当社グループは、時代を先取りしたソリューション提案・企画や商品・サービス供給を通して、取引先との緊密な関係の維持に努めておりますが、取引が維持できなくなった場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 

(5)為替変動の影響について

当社グループの為替変動につきましては、当社(提出会社)の影響が主であり、当社の仕入額のうち、輸入仕入が占める割合は、2024年3月期で46.0%となっております。

輸入仕入額の多くは外貨建取引であり、これに国内仕入の外貨建取引を加えると、2024年3月期における当社の仕入額に占める外貨建取引の割合は54.3%となります。

一方で、販売については2024年3月期の当社の売上高の約30%が外貨建取引を行っているため、為替が円安に変動した場合のリスクの一部を相殺しております。

なお、当社は2025年3月期の計画においては、当社の仕入額に占める外貨建取引の割合は約55%を想定している一方で、売上高に占める外貨建取引の割合は約25%を想定しているため、リスクの一部が相殺される見込みとなっております。

為替変動により輸入価格が上昇する場合は、販売価格の値上げ交渉を行い、影響を最小限に留める活動を行っております。

また、外貨建取引については、決済時及び決算日の評価替による為替差損益が、営業外損益において大きく影響する可能性がありますが、外貨建の仕入決済等の実需に基づく為替予約により為替リスクのヘッジを行っております。

 

(6)投資有価証券等の減損による影響について

当社グループが保有する投資有価証券等について、現時点において必要な減損等の処理は実施しておりますが、収益性の悪化等による価値の毀損により、当該投資有価証券等の減損処理を実施する場合は、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

 

 

(7)サイバーセキュリティに関するリスク

近年、サイバー攻撃はこれまで以上に技術が高度化し、攻撃手法も多様化・巧妙化しています。このような状況を踏まえ、当社はサイバーセキュリティに関するリスクを最重要リスクの一つと認識し、情報システム部門を中心に、ソフトウェアのアップデート管理や多要素認証の採用をはじめとする各種サイバー攻撃対策を実施し、その管理には万全を期しています。しかしながら、これらの対策にもかかわらず、サイバー攻撃やそれに伴う深刻なシステム障害等により実質的にビジネスが中断した場合、または顧客情報を含む重要データが逸失、破損、社外流出した場合、当社グループの経営成績は大きな影響を受ける可能性があります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、足踏みもみられますが、緩やかに回復しております。先行きについては、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果により緩やかな回復が続くことが期待されます。ただし、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念など、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっております。また、資材価格の高騰、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。

当社グループの市場環境は引き続き競争激化の状況にありますが、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を見据え、コア領域における高収益事業の拡大及びサービスビジネスの成長や新事業・新ビジネスモデルの創出を図っております。

具体的には、クラウドサービス&サポートセグメントでは、MSPサービスの拡大及びクラウド型サービス等の新たな市場開拓や保守サービスの拡大を図っております。

システムセグメントでは、主要商品である商品監視システム、CCTVや入退室管理システムの付加価値強化、クラウド型無線LANやクラウドセキュリティ商品の販売強化、RFIDシステム、省人化システムなどのリテールソリューションの拡大を図っております。

他方、デバイスセグメントでは、エレクトロニクス事業においては主に通信インフラ市場、IoTを主とした産業機器市場、アミューズメント市場やオートモティブ市場への拡販及びソリューションビジネスの拡大、またメカトロニクス事業では、引き続き成長が見込まれる半導体製造装置等の産業機器市場、北米、ASEAN諸国、中国への住宅設備向け機構部品の販売、国内外における自動車内装部品市場の開拓やユニット商品の開発などに注力しております。

このような状況の中、当連結会計年度の経営成績は、売上高は、エレクトロニクス商品類で受注残の取り込みが進み、産業機器向け電子部品の販売が好調に推移したこと等により、前年同期比8.0%増の252億24百万円となりました。

損益につきましては、上記理由により、上場来最高益を更新し、営業利益は前年同期比6.5%増の14億65百万円、経常利益は外貨建取引の為替差益を計上したことなどから、前年同期比15.6%増の18億35百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券の売却益により前年同期比19.3%増の14億37百万円となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

(クラウドサービス&サポートセグメント)

クラウドサービス&サポートセグメントは、売上高は前年同期比6.1%増の25億31百万円、営業利益は前年同期比4.1%減の4億86百万円となりました。これは、入退室管理システムやネットワーク製品の保守収入やMSPサービスの契約数、及びクラウドサービスの種類拡充により売上高は順調に推移した一方で、メーリングシステム保守部品が、円安による仕入コスト増加と在庫評価損計上により営業利益を押し下げたことによるものです。

(※MSPサービス:クラウド製品の保守運用・稼働監視をサブスクリプション型で行う当社独自のサービス)
 

(システムセグメント)

システムセグメントの売上高は、前年同期比2.4%増の98億57百万円、営業利益はタイの防火システムの追加工事が発生した影響で前年同期と比較して1億22百万円減少し、マイナス29百万円となりました。

リテールソリューション商品類は、アパレル向けにRFIDを応用した商品管理ソリューションやセキュリティシステムが増加したことに加え、ドラッグストア向け商品監視システム等が好調に推移し、売上高は前年同期比2.9%増の32億42百万円となりました。

ビジネスソリューション商品類は、外資オフィス向け入退室管理システムやネットワーク製品が好調に推移したことに加え、機器調達が遅れていたメーリングシステムの納品が完了したことにより、売上高は前年同期比5.5%増の35億75百万円となりました。

グローバル商品類は、タイのアパレル店舗向けのセキュリティシステムが好調に推移したものの、発電所建設計画遅延により防火システムが減収となり、売上高は前年同期比1.6%減の30億39百万円となりました。

 

 

(デバイスセグメント)

デバイスセグメントの売上高は、前年同期比13.1%増の128億35百万円、営業利益は前年同期比29.9%増の10億8百万円となりました。

エレクトロニクス商品類では、前期末の受注残の取り込みが好調に推移し売上高を押し上げました。加えて、2021年に代理店契約を締結したNTCJ社製品の販売が好調に推移したことや、民生機器やビジネス機器、アミューズメント向けに新規採用が増加したことにより、売上高は前年同期比20.2%増の83億44百万円となりました。

(※NTCJ:ヌヴォトンテクノロジージャパン株式会社)

 

メカトロニクス商品類では、新紙幣改刷による銀行端末向け機構部品や発電設備向け部品の販売、新商材「スパイラルシャフト」等の直動製品がスマート遊技機に採用されたことによりアミューズメント向けの販売が好調に推移し、売上高は前年同期比2.0%増の44億91百万円となりました。

 

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べ8億30百万円増加し、229億63百万円となりました。これは、投資有価証券が4億22百万円、現金及び預金が3億62百万円増加したことなどによるものです。

他方、負債は、前連結会計年度末と比べ4億26百万円増加し、61億円27百万円となりました。これは未払法人税等が4億16百万円増加したことなどによるものです。

純資産は前連結会計年度末と比べ4億3百万円増加し、168億35百万円となりました。これはその他有価証券評価差額金が2億20百万円、為替換算調整勘定が1億66百万円増加したことなどによるものです。自己資本比率は前連結会計年度末から0.9ポイント下降し、73.3%となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ3億62百万円(8.0%)増加し、48億71百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ30億30百万円増加し、16億42百万円のプラスとなりました。これは、税金等調整前当期純利益が21億16百万円となる中、法人税等の支払額2億85百万円、投資有価証券売却益2億80百万円があったことや前払費用が2億57百万円増加した一方で、売上債権が2億99百万円減少したことなどによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ4億93百万円減少し、29百万円のプラスとなりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ11億55百万円減少し、14億59百万円のマイナスとなりました。これは、配当金の支払14億80百万円があったことなどによるものです。

 

③仕入、受注及び販売の実績

a.仕入実績

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

クラウドサービス&サポート

1,318,939

98.2

システム

6,738,480

103.4

デバイス

10,369,947

96.7

18,427,367

99.1

 (注)金額は、実際仕入額によっております。

 

b.受注実績

セグメントの名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

クラウドサービス&サポート

2,461,884

101.8

918,655

93.0

システム

9,763,206

97.9

3,961,544

97.7

デバイス

10,951,163

79.9

5,837,597

75.6

23,176,254

88.8

10,717,796

84.0

 

c.販売実績

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

クラウドサービス&サポート

2,531,366

106.1

システム

9,857,204

102.4

デバイス

12,835,858

113.1

25,224,430

108.0

 

(注)1.主要な業種別の販売実績額及び販売実績額計に対する割合は、次のとおりであります。

業種

前連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

当連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

電気機械製造業

12,116,706

51.9

13,066,666

51.8

流通業

5,005,803

21.4

5,082,249

20.1

サービス業

3,180,722

13.6

3,242,442

12.9

その他

3,057,727

13.1

3,833,071

15.2

23,360,960

100.0

25,224,430

100.0

 

2.システムの販売実績を商品の種類ごとに示すと、次のとおりであります。

区分

金額(千円)

前期比(%)

リテールソリューション商品類

3,242,942

102.9

ビジネスソリューション商品類

3,575,161

105.5

グローバル商品類

3,039,100

98.4

9,857,204

102.4

 

3.デバイスの販売実績を商品の種類ごとに示すと、次のとおりであります。

区分

金額(千円)

前期比(%)

エレクトロニクス商品類

8,344,305

120.2

メカトロニクス商品類

4,491,553

102.0

12,835,858

113.1

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等の状況

当連結会計年度の経営成績等の状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

b.経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの事業運営は、特定の分野や顧客、サプライヤーに依存しているのが実情です。従って、そうした特定の分野や顧客の市況・業況や、サプライヤーとのパートナーシップ如何によっては、当社の業績に大きな影響が及ぶ可能性があります。

c.戦略的現状と見通し

当連結会計年度におけるわが国経済は、足踏みもみられますが、緩やかに回復しております。先行きについては、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果により緩やかな回復が続くことが期待されます。ただし、世界的な金融引締めに伴う影響や中国経済の先行き懸念など、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクとなっております。また、資材価格の高騰、中東地域をめぐる情勢、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。

こうした状況の中ではありますが、当社グループでは、中期経営計画において「変革に向けた高付加価値事業への集中と経営基盤強化による新たな価値の創造」を基本方針に掲げ、更なる事業成長に向け邁進してまいります。

また、中期経営計画初年度である前連結会計年度より、「成長性」と「収益性」の観点から、クラウド型サービスビジネス、保守事業を『成長事業』として位置付け、新セグメント「クラウドサービス&サポート」として、システムセグメントから切り分けました。

「クラウドサービス&サポート」では、「モノ売りからコト売りへ」を実現すべく、サブスクリプションモデルであるMSPサービスの拡販を更に強化しています。

システムセグメントでは、リテール向けには、商品監視システムや顔認証システムなどの店舗セキュリティシステム、また、店舗運営業務の効率化や、人手不足を補うための省人化対策に有効なRFIDや映像のAI解析技術を応用したスマートストアソリューション、オフィス向けには、成長が著しいクラウドビジネスの拡大に向けて、クラウド型無線LANや安全で快適なリモートアクセスを実現するためのネットワークセキュリティシステム、更に需要が高まると予測されるデータセンター向けの入退室管理システムの拡販に注力してまいります。また、グローバルビジネスに関しては、ASEAN地域の電力需要拡大に伴う発電プラント等の防火システム案件の確実な取り込みを進めています。

システムセグメントから切り出した「クラウドサービス&サポート」では、「モノ売りからコト売りへ」を実現すべく、サブスクリプションモデルであるMSPサービスの拡販を更に強化します。

デバイスセグメントでは、エレクトロニクス事業における通信インフラ市場を中心とした産業機器分野、半導体製造装置分野などの開拓、及びソフトウェアやセンサーと融合したソリューションビジネスに注力し、メカトロニクス事業においては、成長が見込まれるデジタル関連の産業機器分野への拡販、及び米国や中国の住宅設備市場向けに付加価値の高いユニット商品の拡販を進めております。

 

③資本の財源及び資金の流動性

a.キャッシュ・フロー

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

b.財務政策

当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金を基本としております。

 

④経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況

当社グループは、当連結会計年度におきましては、連結売上248億円、連結経常利益16億円を目標として、事業に邁進してまいりました。

結果、売上高は、252億24百万円となり、計画を達成いたしました。これは、エレクトロニクス商品類で受注残の取り込みが進み、産業機器向け電子部品の販売が好調に推移したこと等によるものです。

経常利益は、18億35百万円となりました。これは、上記理由に加えて、外貨建債権の為替差益を計上したことなどによるものです。

 

 

5【経営上の重要な契約等】

(1)代理店契約

契約会社名

相手先の名称

国名

契約内容

契約期間

高千穂交易㈱

Johnson Controls International Korea, Inc.

韓国

電子式商品監視装置の日本国内における販売代理店契約

2019年6月26日から
1年間とし、以降1年間
の期間ごとに自動更新。

 

 

6【研究開発活動】

当社グループは、システムセグメントにおいて、連結子会社であるマイティキューブ㈱が各種RFIDシステム及び特殊タグ(リネンタグ等)、セキュリティ機器及びタグを開発しております。

小売業界向けでは、動作方式の異なる複数の商品監視システムに対応する自鳴式タグ、ディスプレイセキュリティシステム、先進的な映像センシング技術を利用したセキュリティシステム、棚卸し業務を簡便化するRFID在庫管理システムなど、店舗のセキュリティ、販売促進、オペレーション効率の改善に繋がるアプリケーション開発に力を注いでおります。またデバイス分野でも顧客ニーズに基づき、当社の経験と技術を生かした独自の付加価値商品の開発に取り組んでおります。当連結会計年度における研究開発費は、52百万円(売上高比0.2%)でありました。