第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

当社は、『技術商社として「創造」を事業活動の原点に据え、1.テクノロジーをとおして、お客様のご満足を高めます。2.技能と人間性を磨き、世界に通用する信用を築きます。3.力を合わせて、豊かな未来を拓き、社会に貢献します。』という企業理念に基づいた経営を推進してまいります。

当社グループは、「安全・安心・快適」をソリューションの核として事業活動に取り組んでおります。技術商社として、豊富な実績と経験を活かし、技術力を要する専門性の高いソリューションをご提供することで、お客様の企業価値向上に貢献してまいります。

また、当社グループは、企業市民として果たすべき「CSR(企業の社会的責任)」を強く認識し、責任ある誠実で透明な経営活動の継続的な実施を通して、あらゆるステークホルダー(利害関係者)から信頼される経営を進め、企業価値の向上に努めてまいります。

 

(2)経営環境

当社事業領域においては、デジタル化や技術革新がもたらすサイバーセキュリティ対策やAI・データ活用需要の増加、国内の労働人口減少によるIT人材不足・DXによる効率化・ロボット需要などの高まりによるビジネスの拡大を見込んでおります。また、地政学リスクの高まりによるサプライチェーン安定化の要請などが高まると予測しています。

 

(3)経営戦略等

当社グループは、金融、製造、小売、情報通信、大型プラント建設など、幅広い業界を市場としておりますが、急激に変化する経済環境の中、経営戦略もこれに対応した変化が求められています。

当社グループでは、付加価値の高い提案によってお客様にご満足いただくことが持続的成長の重要課題と確信し、事業活動の原点であります「創造力」を駆使して当社独自のユニークな商品、サービスの開発を推進しております。

当社グループでは、2025年3月21日に、2027年度を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を公表しました。

その概要は次のとおりであります。

 

①中期経営方針

当社は、2030年のありたい姿を「1st choice されるソリューションプロバイダーになって、お客様と共に未来を描き、安心・安全な社会を実現する」に設定しました。当社は企業理念およびパーパスを軸に、強みである「目利き力」「技術力」「ワンストップサービス」「取引先との信頼関係」を最大限に発揮することで、お客様課題・社会課題を解決してまいります。

2030年のありたい姿に向かって、新中期経営計画では、基本方針「注力事業への重点投資による事業成長」と「お客様伴走型で共に新しい未来と価値を創造」のもと、「事業戦略」「資本戦略」「サステナブル経営」を推進し、当社グループの持続的な成長と企業価値向上を実現してまいります。

 

 

②経営戦略

次のとおり、「事業戦略」「資本政策」「サステナブル経営」を推進しております。

(事業戦略)

(事業領域1) ビジネスセキュリティ

  フィジカル×サイバー空間の安心安全をトータルセキュリティソリューションで実現する

(事業領域2) エレクトロメカニクス

  半導体事業の売上規模を拡大するとともに、技術開発力を強みに付加価値を向上

(基本戦略1) ロイヤルカスタマー戦略の進化

  ・マトリクス組織を導入し、社内横串連携を強化

  ・組織を超えたマルチプロダクト・サービスを提供し、顧客深耕を図る

(基本戦略2)サービスビジネスの成長

  ・従来の「モノ売り」から「事業をデザイン」する思考へ進化させ、お客様伴走型で新ソリューションを創造

  ・保守・マネージドサービス・クラウドサービスをさらに伸ばし、安定収益拡大・利益率向上

(基本戦略3) 新規事業、グローバル展開の強化

  ・シリコンバレーイノベーションセンターとの連携強化

  ・東南アジア・インドへの販路拡大

(基本戦略4)成長投資60億円の実行

  ・ ビジネスセキュリティ分野、エレクトロメカニクス分野、人材・DX等への投資を強化

 

(資本戦略)成長投資と株主還元の両立

  ・1年目は配当性向100%、2年目以降は累進配当制採用による安定的な株主還元

  ・ROIC経営の推進で資本収益性の向上

  ・獲得する営業キャッシュ・フローと運転資本改善、有利子負債の活用により成長投資を実行

 

(サステナブル経営の推進)事業を通じて社会課題を解決し、産業と社会の持続的発展に貢献

ⅰ.環境分野(E)

・事業を通じた環境問題への対応

・気候変動への対応

ⅱ.社会分野(S)

・人的資本経営の推進

・ 安心安全な社会実現への取り組み

ⅲ.ガバナンス(G)

・監査等委員会設置会社への移行

・内部監査室を新設

・女性取締役の就任

 

(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

2027年度を最終年度とする中期経営計画の指標は以下の通りです。

連結売上目標  350億円、連結営業利益目標 30億円、連結当期純利益 20億円、ROE10%超

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループは、2025年3月21日に公表した中期経営計画2025-2027『Security. Solutions. Synergy. ~ビジネスセキュリティ×エレクトロメカニクスで、進化の最先端へ~』のもと、企業価値を高め、事業成長を実現するために次の課題に取り組んでまいります。

①新たな事業変革に向けた成長

②資本収益性の向上

③新中期経営計画を支えるサステナブル経営の推進

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

当社グループは事業を通じた社会課題の解決を目指して、産業と社会の持続的発展に貢献してまいります。当社事業において、気候変動による直接的な環境影響は大きくないと想定されますが、気候変動への対応の重要性を鑑み、経営課題の一つとして捉えています。また、人材の多様性の確保を含む人的資本への取り組みも重要課題と認識し、取り組みを進めております。

 

(1)ガバナンス

当社グループでは、サステナビリティ基本方針のもと気候変動を含めた環境保全や人権尊重、人材の多様性、人的資本などの社会課題への対応と、それによるリスク管理などを重要事項と位置付け、取締役会にて審議、進捗管理を行っております。また、サステナビリティの取り組みに向け、環境管理責任者を担う執行役員がオーナーとなっているサステナビリティ推進プロジェクトを結成して推進しております。同プロジェクトでの決定内容は取締役会に上程され、毎年取締役会にてリスク及び機会の評価と、関連する目標や取り組みの進捗状況が報告され、取締役会による実効性のある監督を実施しています。本件は下記のサステナビリティ推進体制をベースに行っております。

 

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(2)リスク管理

当社グループでは、代表取締役社長を委員長とした危機管理委員会を設置し、品質・環境・事業上のトラブル・情報セキュリティなどに関連した経営・事業上のリスクや事象をデータベース上で管理しています。影響度や発生頻度などでリスクの重要度をランク付けし、四半期ごとに委員会にてレビューを実施しています。気候変動関連などサステナビリティにおけるリスク管理も同様に行い、特定されたリスク及び機会については、適宜サステナビリティ推進プロジェクトで評価を行い、評価内容を取締役会に上程し、審議、進捗管理を実施します。

 

 

(3)戦略並びに指標及び目標

① 気候変動への対応

■当社グループ事業における機会とリスク

当社グループの主要事業であるクラウドサービス&サポート、システム、デバイスの3つのセグメントにおいて、気候変動が及ぼす機会とリスクの影響時期を短期・中期・長期の視点で検討しました。4℃シナリオでは気温上昇による異常気象や自然災害などの物理リスクが考えられ、その中でも当社グループとしての機会を検討し、1.5℃シナリオでは政策や規制、関連団体からの要請など気候変動対策を行う上での移行リスクが考えられ、同時に当社グループの機会を検討しました。また、特定した機会とリスクにおいて、当社グループが受ける事業活動や財務への影響度合いを大・中・小にて評価しています。

 

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(注)影響時期は、短期:0~3年間、中期:4~10年間、長期:11~30年間を想定しています。

 

■シナリオ分析

気候変動リスクに対する事業戦略のレジリエンスを評価するため、気候変動関連のリスクと機会について、21世紀中の気温上昇が(a)4℃となる場合(現状のまま世界が温室効果ガスを排出し続けるシナリオ)、(b)1.5℃未満となる場合(温室効果ガスの排出規制が急速に強化されるシナリオ)の2つのシナリオに基づいて分析しました。その結果、(a)では気候変動の影響による異常気象によって起こされる水害など、(b)では炭素価格導入などによる事業コスト増加の影響が見込まれます。しかし、いずれのシナリオにおいても当社が事業展開をしているネットワークや監視カメラシステム、居住空間の安心安全快適性へのニーズの高まりが想定され、コストを上回る製品・サービス需要が拡大する見通しであることがシナリオ分析実施の結果から確認出来ました。

 

■シナリオ分析のプロセス

各事業部からメンバーを選抜し、外部専門家とともにシナリオ分析実施のためのワーキンググループを設置しました。気候変動における物理的リスクと移行リスクのシナリオを設定し、各シナリオで将来起きうる事象とバリューチェーンへの影響をリスクと機会の観点から特定しました。そして、特定した自社への影響ごとに、当社としての現在の取り組み及び今後の展望を整理しました。

 

Step1: 気候関連シナリオを参照し、シナリオを設定

Step2: 事業が影響を受けやすいリスク要因を特定・評価

Step3: 特定したリスク・機会要因に対し潜在的な対応を検討

 

■選定した気候シナリオ

IEA(国際エネルギー機関)やIPCC(気候変動に関する政府間パネル)等の公開情報に基づく4℃および1.5℃シナリオ。

 

物理的シナリオ: IEA Stated Polices Scenario(STEPS)およびIPCC RCP 8.5シナリオを参照。気温上昇が19世紀後半から2100年までで4℃近く上昇する。災害など気候変動による物理的な影響(物理リスク)が顕著となる。気候変動に関する規制強化は行われないため、移行リスクの影響は小さい。

 

移行シナリオ:IEA Net Zero Emission by 2050(NZE)およびIEA Announced Pledges Scenario(APS)、IPCC RCP2.6シナリオを参照。気温上昇が19世紀後半から2100年までで1.5℃に抑えられる。炭素価格制度やGHG排出規制の導入など脱炭素社会への移行に伴う影響(移行リスク)が顕著となる。物理リスクの影響は4℃シナリオに比べて小さい。

 

■指標と目標

特定したリスクと機会を評価・管理する指標として、当社グループでは事業活動におけるScope1・Scope2・Scope3の温室効果ガス排出量を測定し、中長期的な目標を掲げて推進いたします。但し、Scope3は現在算定中です。

[単位:t-CO2]

 

2021年度の実績

2023年度の実績

2030年度目標値

2050年度目標値

Scope1※1,2,3

21

24

ゼロ

ゼロ

Scope2※1,2,3

110

115

(66)

ゼロ

Scope3※4

187,980

136,760

 

ゼロ

※1 現行のScope1とScope2は単体。今後連結で測定していきます。

※2 Scope1と2は両方の合計値を2021年度実績比で2030年度には40%削減を目指します。

※3 2030年以降で発生するGHG排出量 Scope1及び2に関しては、最大限の努力でGHG排出量の削減に取り組みます。削減が困難な残渣分に関してはオフセットを実施する予定です。

※4 Scope3のカテゴリー1/3は連結、カテゴリー2/4/5/6/7/11/12は単体にて算定しています。カテゴリー8/9/10/13/14/15は対象外になります。

 

② 人材の多様性の確保を含む人的資本の取組み

当社は、持続的な成長と企業価値向上を実現するためには、社員が活き活きと働くことができる環境を整えることがとても重要であると考えております。

その考えに基づき、2025年3月21日付で公表した中期経営計画では、前中期経営計画を継承し、基本戦略の一つとして下図のような人的資本強化への取り組みを掲げ、KPIとして従業員意識調査スコア、1人当たり営業利益、平均年収の3点を定めました。これらは事業が成長したときに達成されるものであり、そして事業が成長するためには個人のスキルアップが必要不可欠と考え、教育費に3年間で2.5億円の投資を行ってまいります。また、目的に共感する人材の獲得や社員のモチベーション向上につながるような施策を行ってまいります。

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前中期経営計画期間からの人的資本への具体的な取組み状況は次の通りです。

なお、当社グループは人的資本価値増加のために、連結グループの主要な事業を営む会社において、それぞれ関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取り組みを行っておりますが、地域特性、規模等が大きく異なるため連結グループでの記載は困難であることから、提出会社の状況を記載いたします。

 

a.処遇の改善

当社は、処遇改善について、一律ではなく、個々の職務や職能、成果に応じて増額する方針です。前中期経営計画スタート以来、次のような施策を実施しています。これらにより、2024年度の平均年収は710万円となり、前中期経営計画開始前の2021年度と比較すると12%増となりました。

現中期経営計画では、最終年度の2027年度800万円をKPIとして掲げています。

・全社員を対象に賃上げ実施(福利厚生拡充も含め、2025年度は前年度比5%増の処遇改善見込み)

・等級数を15から22へ細分化、昇格機会を増やし、昇格に連動して昇給も可能

・初任給増額

・従業員持株会奨励金を10%から50%に引き上げ

・住宅手当を増額、加えて支給条件を緩和

・「プライム市場上場維持基準」適合祝い金支給

・KPI達成部門へ賞与とは別のインセンティブ支給

・福利厚生拡充も兼ねて、カフェテリアプランとランチサポート(注)を導入

(注)カフェテリアプランとは、会社が社員に一定額のポイントを支給し、支給されたポイント内で用意された福利厚生メニューを社員が自由に選択できる仕組み。ランチサポートとは、昼食にかかる費用を一部補助する仕組み。

特に、持株会奨励金の引き上げは、持株会への加入率を90%以上に押し上げることに寄与し、社員が株主目線を持って業務を進め企業価値を高めると同時に社員への還元強化となり、処遇改善と働き甲斐向上の両得となりました。

 

b.人材育成

事業の成長には個人のスキルアップが必要不可欠と考え、次のような施策を実施しています。

これらにより2024年度の全社教育費は、前中期経営計画開始の2022年度比93%増となりました。今後3年間では2.5億円を個人のスキルアップへ投資していくことを決定していますので、費用対効果をしっかりと見極めながら、更なる強化策を実施してまいります。

・階層別に取得してもらいたい公的資格や受講してもらいたい研修を設定、昇格していく際の目安とする。

・職掌や階層・経験別に集合研修を実施。特に、次世代の管理職を期待する社員を選抜して教育を実施し、意識改革を図る。

・eラーニングできる環境を提供し、そこで学んだ内容を実務へ活かすことを個人目標に設定。

・自己啓発を習慣化してもらうため、会社が指定した公的資格を取得した場合の対応を一新。対応内容は、対象資格の見直し・追加、奨励金増額、奨励金支給期間の延長、受験料全額や勉強費用の一部支給。それにより、2024年度の資格取得者数は前中期経営計画開始の2022年度比8倍に増加。

・グローバルに活躍できる人材を増やすため、テーマを決めて3か月程度の海外研修を実施。

・成長投資の一つであるM&Aを実行する時に発生する一連の事象の勉強会を実施。

・同じく成長投資の一つである新規事業開発の手法を学ぶために約3ヶ月にわたる研修に参加。他社からの参加者に刺激を受けることも期待。

・若手社員の育成のために、マンツーマンのトレーナー制度導入。トレーナーへは育成責任を感じてもらうために手当を支給し、処遇改善も企図。

・新たな知見獲得や人脈づくり等による価値創造を目的とした社外副業、及び社内の他部門との副業制度を導入。

・組織単位を小さくし、組織長として若手や女性を積極的に登用し、将来の管理職候補として育成。

 

c.柔軟な働き方推進のために勤務制度を変更

柔軟な働き方によるワークライフバランスを促進するため、下記のような施策を行っています。

・フレックスタイム勤務制度を導入。

・時間単位有休を導入。

・テレワークは実施日数の上限目安を決めて継続。

・社員の自主性尊重と自己実現に繋がるビジネスカジュアル(軽装)を導入。

 

d.健康経営の導入

「従業員のこころとからだの健康」は、企業としての持続的成長に繋がる重要な経営課題と捉え、「社員の心と体の健康を通じた生産性の最大化」を目標に活動してまいります。

 

e.施策の効果確認

上記のような各種施策の効果測定の一環として、社員意識調査の実施や公的認証を受けるようにしています。

(イ)社員意識調査

会社に対する社員のエンゲージメントを図る指標として、社員意識調査を実施しています。最新の実施結果はAランクとなり、過去2回を上回る結果となりました。過去の点数の低かったカテゴリを重点的に対応していった結果、着実に点数が増えてきています。

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直近の2025年2月の調査では、人間関係に関するカテゴリの点数が高く、心身の健康に関するカテゴリの点数が低くなっていました。これを踏まえ、中期経営計画でKPIとして掲げた「2028年3月期に4点以上を獲得」を実現できるよう、諸施策の継続的に実施してまいります。

(ロ)くるみん

子育てサポート企業として、厚生労働省から2024年9月に認定を受けました。

(ハ)ハタラクエール

福利厚生の充実・活用に力を入れている企業として、福利厚生表彰・認証制度実行委員会から「福利厚生推進法人(ハタラクエール法人)2025」として認定を受けました。

 

f.人材の多様性確保

当社は、企業として成長し価値を高めていくために、多様性の確保は不可欠と考えています。様々な背景や視点をもつ社員がいることで、より創造的で効果的な発想が生まれ、新規ビジネス推進や問題解決能力の向上が図れるとともに、多様な職場環境はすべての社員が尊重されることを感じることができるため、社員の働き甲斐と生産性の向上も期待できるからです。

そのためには、前述したような柔軟な働き方の推進に加え、多様な採用プロセスや多様性に見合う制度への見直しも検討してまいります。

それらの考え方のもと、当社では新卒採用者と中途採用者を分け隔てなく処遇することを方針としています。2025年3月31日現在の社員のうち中途採用者は24%ですが、管理職に占める中途採用者比率は同等の25%となっています。

また、中途採用の中でも特にリファラル採用(自社の社員から知人を紹介してもらう採用方法)に力をいれており、2022年度以降の中途入社者の47%がリファラル採用となっています。これは、社員が自信をもって知人へ当社を紹介できている表れと捉えています。

また、多様性の指標の一つである女性管理職比率、男性育児休業取得率に関しては、「第1 企業の概況 5 従業員の状況 (4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率」に記載しております。

 

3【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)市場の変動について

当社グループの事業は、システム機器に関するサポート・サービスとクラウドサービスを行うクラウドサービス&サポートセグメント、エレクトロニクスを応用したセキュリティ・情報ネットワーク・メーリング・RFID・防火関連商品の販売を行うシステムセグメント、半導体・機構部品の販売を行うデバイスセグメントで構成されております。

システムセグメントは総合スーパーマーケット・ドラッグストア・専門小売店などの小売業に加え、通信業や金融業、発電・石油プラントなどの幅広い業界に対し、商品監視システムや入退室管理システム、メーリングシステム・RFIDシステム・防火システムなどを販売しており、こうしたシステムの販売はお客様の新規出店や設備投資の増減により変動が生じやすく、それにより業績にも影響が生じる場合があります。一方、デバイスセグメントでは製造業への販売を主としていますが、その内、半導体を取り扱うエレクトロニクス商品類では、過去の経験も踏まえ、価格と需給変動が大きい汎用半導体の取扱いをやめ、特定の用途向け半導体の販売を強化しております。しかし、トランプ関税の影響等により当社顧客である製造業の需要に影響が出た場合、当社業績に影響を受けない保証はなく、今後もそうした需給変動により、当社グループの業績及び財政状態は影響を受ける可能性があります。

 

(2)先端技術・商品の確保について

当社グループは、エレクトロニクスを応用した先端技術及び商品を、海外に広く探求・開拓してきており、それが当社グループの持つ競争力の源泉の一つであります。そのため、他社に先駆け、これら技術や商品の供給先を新たに確保するため、海外先端ベンチャーメーカー等への投資が必要な場合もあります。

しかしながら、商品開発が計画どおりに進まず投資先の経営が悪化することや、市場での技術革新が早いために、取り込んだ先端商品の市場開拓が順調に進まないこと等もあり、投資の回収が困難となる可能性があります。

 

(3)主要な仕入先への依存について

当社グループは、海外メーカーの販売代理店として、商品の輸入販売を行っており、その契約形態は独占的若しくは非独占的販売代理店契約など様々です。長年にわたる主要代理店としての取引関係等を通じて緊密な関係を維持しておりますが、契約形態の変更や、契約が更新されなかった場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 

(4)主要な得意先への依存について

当社グループは、時代を先取りしたソリューション提案・企画や商品・サービス供給を通して、取引先との緊密な関係の維持に努めておりますが、取引が維持できなくなった場合には、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 

(5)為替変動の影響について

当社グループの為替変動につきましては、当社(提出会社)の影響が主であり、当社の仕入額のうち、輸入仕入が占める割合は、2025年3月期で44.1%となっております。

輸入仕入額の多くは外貨建取引であり、これに国内仕入の外貨建取引を加えると、2025年3月期における当社の仕入額に占める外貨建取引の割合は53.8%となります。

一方で、販売については2025年3月期の当社の売上高の約30%が外貨建取引を行っているため、為替が円安に変動した場合のリスクの一部を相殺しております。

なお、当社は2026年3月期の計画においては、当社の仕入額に占める外貨建取引の割合は約60%を想定している一方で、売上高に占める外貨建取引の割合は約25%を想定しているため、リスクの一部が相殺される見込みとなっております。

為替変動により輸入価格が上昇する場合は、販売価格の値上げ交渉を行い、影響を最小限に留める活動を行っております。

また、外貨建取引については、外貨建の仕入決済等の実需に基づく為替予約により一部為替リスクのヘッジを行っておりますが、決済時及び決算日の評価替による為替差損益が、営業外損益において大きく影響する可能性があります。

 

(6)投資有価証券等の減損による影響について

当社グループが保有する投資有価証券等について、現時点において必要な減損等の処理は実施しておりますが、収益性の悪化等による価値の毀損により、当該投資有価証券等の減損処理を実施する場合は、当社グループの業績に影響が及ぶ可能性があります。

 

 

(7)サイバーセキュリティに関するリスク

近年、サイバー攻撃はこれまで以上に技術が高度化し、攻撃手法も多様化・巧妙化しています。このような状況を踏まえ、当社はサイバーセキュリティに関するリスクを最重要リスクの一つと認識し、情報システム部門を中心に、ソフトウェアのアップデート管理や多要素認証の採用をはじめとする各種サイバー攻撃対策を実施し、その管理には万全を期しています。しかしながら、これらの対策にもかかわらず、サイバー攻撃やそれに伴う深刻なシステム障害等により実質的にビジネスが中断した場合、または顧客情報を含む重要データが逸失、破損、社外流出した場合、当社グループの経営成績は大きな影響を受ける可能性があります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、一部に足踏みが残るものの、緩やかに回復しております。先行きについては、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果により緩やかな回復が続くことが期待されます。ただし、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響や、米国の今後の政策動向に伴う影響などが我が国の景気を下押しするリスクとなっております。また、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。

当社グループの市場環境は引き続き競争激化の状況にありますが、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を見据え、コア領域における高収益事業の拡大及びサービスビジネスの成長や新事業・新ビジネスモデルの創出を図っております。

具体的には、クラウドサービス&サポートセグメントでは、MSPサービスの拡大及びクラウド型商品・サービス等の拡充や新たな市場開拓に加え、保守サービスの拡大を図っております。

システムセグメントでは、主要商品である商品監視システム、CCTVや入退室管理システムなどセキュリティ商品の販売強化や付加価値強化、及び顔認証システムなどの画像認識やRFIDシステム、省人化システムなどのリテールソリューションの拡大を図っております。

他方、デバイスセグメントでは、エレクトロニクス事業においては主に通信インフラ市場、IoTを主とした産業機器市場、プリンター等ビジネス機器市場やアミューズメント市場への拡販及びソリューションビジネスの拡大、またメカトロニクス事業では、引き続き成長が見込まれる半導体製造装置等の産業機器市場、国内、及び北米へのキッチン等の住宅設備向け機構部品の販売、アミューズメント市場への拡販やユニット商品の開発などに注力しております。

このような状況の中、当連結会計年度の経営成績は、売上高は、クラウドサービス&サポート商品類のサブスクリプション型ビジネスの契約数の増加や、エレクトロニクス商品類の販売が好調に推移したこと等により、前年同期比11.4%増の280億98百万円となりました。

損益につきましては、上記理由により、上場来最高益を更新し、営業利益は前年同期比41.9%増の20億79百万円、経常利益は前年同期比9.2%増の20億4百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比1.4%増の14億58百万円となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

当連結会計年度より、クラウド型ネットワーク商品の実績を、サブスクリプション型の重要性が増したこと等を理由に、システムセグメント(ビジネスソリューション商品類・リテールソリューション商品類)からクラウドサービス&サポートセグメントへの集計に異動しております。

 

(クラウドサービス&サポートセグメント)

クラウドサービス&サポートセグメントは、売上高は、MSPサービスやクラウド型ネットワーク商品の契約数の増加、及び大型保守契約の獲得により順調に推移し、前年同期比40.6%増の35億59百万円となりました。営業利益は、上記理由に加え、売上高に対する販売費及び一般管理費の割合が下がり、前年同期比59.8%増の7億76百万円となりました。

(※MSPサービス:クラウド商品の保守運用・稼働監視をサブスクリプション型で行う当社独自のサービス)

 

(システムセグメント)

システムセグメントの売上高は、前年同期比3.0%増の101億48百万円、営業利益は、前期発生した追加工事に関する費用が当連結会計年度は発生しなかったこと等により、前年同期と比較して4億6百万円増加し、3億76百万円となりました。

リテールソリューション商品類は、GMS(総合スーパー)向け大型案件が好調に推移し、売上高は前年同期比7.2%増の34億76百万円となりました。

ビジネスソリューション商品類は、外資オフィス向け入退室管理システムや監視カメラシステムが好調に推移したことなどにより、売上高は前年同期比4.3%増の37億29百万円となりました。

なお、当連結会計年度よりシステムセグメントからクラウドサービス&サポートセグメントへ異動したクラウド型ネットワーク商品の売上高に関し、前年同期はシステムセグメントに5億82百万円含まれております。

グローバル商品類は、防火システムにおいて収益性の高い案件に注力したことにより売上高が減少し、前年同期比3.2%減の29億42百万円となりました。

(デバイスセグメント)

デバイスセグメントの売上高は、前年同期比12.1%増の143億89百万円、営業利益は、円安による仕入コスト増加、及び一過性費用の計上により前年同期比8.1%減の9億26百万円となりました。

エレクトロニクス商品類では、コンシューマやビジネス機器向け電子部品の販売が好調に推移し、売上高は前年同期比10.4%増の92億14百万円となりました。

メカトロニクス商品類では、新紙幣改刷による銀行端末向け機構部品や複合機向け機構部品、及び自社開発したキッチン向け部品の販売が好調に推移し、売上高は前年同期比15.2%増の51億75百万円となりました。

 

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べ4億96百万円増加し、234億59百万円となりました。これは、商品及び製品が15億40百万円減少した一方で現金及び預金が11億55百万円、売掛金が9億52百万円増加したことなどによるものです。

他方、負債は、前連結会計年度末と比べ4億97百万円増加し、66億25百万円となりました。これは買掛金が2億79百万円、契約負債が1億35百万円、繰延税金負債が1億5百万円増加したことなどによるものです。

純資産は前連結会計年度末と比べ1百万円減少し、168億34百万円となりました。自己資本比率は前連結会計年度末から1.5ポイント下降し、71.8%となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べ11億55百万円(23.7%)増加し60億26百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ13億49百万円増加し、29億91百万円のプラスとなりました。これは、税金等調整前当期純利益が21億70百万円となる中、法人税等の支払額8億32百万円があった一方で、棚卸資産が16億55百万円減少したことなどによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ5億2百万円減少し、4億73百万円のマイナスとなりました。これは、投資有価証券の取得による支出5億58百万円があったことなどによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べ45百万円減少し、15億5百万円のマイナスとなりました。これは、配当金の支払15億4百万円があったことなどによるものです。

 

③仕入、受注及び販売の実績

a.仕入実績

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

クラウドサービス&サポート

2,144,713

162.6

システム

6,197,550

92.0

デバイス

10,441,456

100.7

18,783,719

101.9

 (注)金額は、実際仕入額によっております。

 

b.受注実績

セグメントの名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

クラウドサービス&サポート

3,934,659

159.8

1,293,426

140.8

システム

10,853,223

111.2

4,666,037

117.8

デバイス

13,096,621

119.6

4,544,418

77.8

27,884,504

120.3

10,503,882

98.0

 

c.販売実績

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

クラウドサービス&サポート

3,559,887

140.6

システム

10,148,730

103.0

デバイス

14,389,799

112.1

28,098,418

111.4

 

(注)1.主要な業種別の販売実績額及び販売実績額計に対する割合は、次のとおりであります。

業種

前連結会計年度

(自 2023年4月1日

至 2024年3月31日)

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

電気機械製造業

13,066,666

51.8

13,243,944

47.1

流通業

5,082,249

20.1

6,231,540

22.2

サービス業

3,242,442

12.9

4,185,786

14.9

その他

3,833,071

15.2

4,437,147

15.8

25,224,430

100.0

28,098,418

100.0

 

2.システムの販売実績を商品の種類ごとに示すと、次のとおりであります。

区分

金額(千円)

前期比(%)

リテールソリューション商品類

3,476,537

107.2

ビジネスソリューション商品類

3,729,313

104.3

グローバル商品類

2,942,879

96.8

10,148,730

103.0

 

3.デバイスの販売実績を商品の種類ごとに示すと、次のとおりであります。

区分

金額(千円)

前期比(%)

エレクトロニクス商品類

9,214,277

110.4

メカトロニクス商品類

5,175,522

115.2

14,389,799

112.1

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等の状況

当連結会計年度の経営成績等の状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

b.経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの事業運営は、特定の分野や顧客、サプライヤーに依存しているのが実情です。従って、そうした特定の分野や顧客の市況・業況や、サプライヤーとのパートナーシップ如何によっては、当社の業績に大きな影響が及ぶ可能性があります。

c.戦略的現状と見通し

当連結会計年度におけるわが国経済は、一部に足踏みが残るものの、緩やかに回復しております。先行きについては、雇用・所得環境が改善する下で、各種政策の効果により緩やかな回復が続くことが期待されます。ただし、物価上昇の継続が消費者マインドの下振れ等を通じて個人消費に及ぼす影響や、米国の今後の政策動向に伴う影響などが我が国の景気を下押しするリスクとなっております。また、金融資本市場の変動等の影響に十分注意する必要があります。

こうした状況の中ではありますが、当社グループでは、新中期経営計画において、「注力事業への重点投資による事業成長」と「お客様伴走型で共に新しい未来と価値を創造」を基本方針に掲げ、更なる事業成長に向け邁進してまいります。

また、新中期経営計画期間より、セグメント区分の見直しを実施します。クラウドサービス事業の拡大は一定の成果を得られたため、ターゲット市場の明確化を目的として、「クラウドサービス&サポート」と「システム」を統合し、「ビジネスセキュリティ」セグメントとします。また、半導体事業(エレクトロニクス)と機構部品事業(メカニクス)が一体となって更なる成長を実現するため、「デバイス」セグメントを「エレクトロメカニクス」セグメントに名称変更します。

ビジネスセキュリティセグメントでは、リテールセキュリティ、フィジカルセキュリティ、統合プラットフォームクラウドサービス、クラウド管理型ネットワーク、サイバーセキュリティなどのトータルセキュリティソリューションと、コンサルティング、システムインテグレーション、設置工事、アフターサービスまでのワンストップサービスで、"ビジネスセキュリティなら高千穂交易"を目指してまいります。

具体的には、ビジネスソリューションでは、データセンターやオフィス向けの入退室管理システム・監視カメラ、MSPサービス、サイバー・OTセキュリティに注力してまいります。リテールソリューションでは、アパレル市場向けRFIDシステムの拡販に加え、防犯クラウドサービスの立ち上げやロス対策コンサルティングを拡充してまいります。

エレクトロメカニクスセグメントでは、電子部品と機構部品の両分野に精通していることを強みに幅広い商材ラインアップと技術サービスをワンストップで提供します。

具体的には、エレクトロニクス事業では、電源・通信・センサを強みに、産業機器分野への販売を強化し、加えて単なる商品の提供だけでなく付加価値の高いソリューションビジネスを強化します。また、東南アジアなどグローバル展開を図ります。

メカニクス事業では、住宅設備市場、産業機器市場への注力、及び企画開発品を強化することで付加価値向上を目指します。

③資本の財源及び資金の流動性

a.キャッシュ・フロー

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

b.財務政策

当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、手許流動資金(現預金)のほか、金融機関からの借入等外部資金の活用も含め、最適な方法による資金調達にて対応しております。

 

④経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の達成・進捗状況

当社グループは、当連結会計年度におきましては、連結売上269億円、連結経常利益20億円を目標として、事業に邁進してまいりました。

結果、売上高は、280億98百万円となり、計画を達成いたしました。これは、クラウドサービス&サポート商品類のサブスクリプション型ビジネスの契約数の増加や、エレクトロニクス商品類の販売が好調に推移したこと等によるものです。

経常利益は、20億4百万円となり、上場来最高益を更新いたしました。

 

 

5【重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

当社グループは、システムセグメントにおいて、連結子会社であるマイティキューブ㈱が各種RFIDシステム及び特殊タグ(リネンタグ等)、セキュリティ機器及びタグを開発しております。

小売業界向けでは、動作方式の異なる複数の商品監視システムに対応する自鳴式タグ、ディスプレイセキュリティシステム、先進的な映像センシング技術を利用したセキュリティシステム、棚卸し業務を簡便化するRFID在庫管理システムなど、店舗のセキュリティ、販売促進、オペレーション効率の改善に繋がるアプリケーション開発に力を注いでおります。またデバイス分野でも顧客ニーズに基づき、当社の経験と技術を生かした独自の付加価値商品の開発に取り組んでおります。当連結会計年度における研究開発費は、54百万円(売上高比0.2%)でありました。