第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

(1)会社の経営の基本方針

当社グループでは「お客様にとって価値のあるサービスを創りつづけ、医学・医療の発展に貢献する」を基本方針としています。また、国連の採択したSDGs(持続可能な開発目標)のうち、「3. すべての人に健康と福祉を」「9. 産業と技術革新の基盤をつくろう」「17. パートナーシップで目標を達成しよう」の3つを実現するように努めてまいります。そのために、絶えずサービスのイノベーションを図り、グループ会社間でのノウハウ共有とインフラ統合を進めていくとともに、新技術や独自のノウハウを持つ企業と幅広く連携・提携を進めていきます。

 

(2)目標とする経営指標 

当社は、企業集団の成長、並びに生産性向上を測定するうえで、売上高と営業利益を重視しています。そうした観点から、2022年6月期に連結売上高1,200億円、連結営業利益20億円を目標とします。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略 

厚生労働省が示した「地域医療構想」においては、団塊の世代が75歳以上となる2025年を念頭においた新たな医療提供体制の構築が提唱されています。これにより、近い将来において急性期医療を提供する医療機関の集約化は避けられないと考えていますが、その一方で、ロボットを使用した手術や、がんゲノム等の遺伝子解析による個別化医療が一部で実現されていることが示す通り医療技術は目覚ましく進歩しています。現在、これら最新の高度化した医療技術を安全・安心・効率的に活用していくことが、医療機関の大きな課題となっており、私どもはこうした課題に対する解決策を提案することを通じて、医療機関のサポートをしてまいります。また、当社グループが得意とする整形外科や循環器内科・心臓血管外科のような成熟した領域の深掘りはもちろんのことながら、今後の医療技術の進歩や患者のニーズによって生まれる新たな事業領域にも注目していきます。また、これまで十分に営業活動ができていなかった、クリニック(診療所)を対象としたビジネスを拡大するとともに、海外医療ツーリズムビジネス(インバウンド)についても導入を目指します。同時に、人員配置の適正化やシステム導入などによるオペレーションの合理化を図ることで生産性を向上させてまいります。

医療を取り巻く環境の変化は、顧客に最も近い存在である私ども医療商社にとって、顧客ニーズに適したサービスを開発するチャンスとなります。そのために必要な人材育成への投資を惜しまず、また、社員一人一人が生き生きと働けるように「働き方改革」に取り組みながら、社会にいっそう貢献し、国民の健康長寿に寄与してまいります。

以上を踏まえ、中長期的な方針として以下の8つを掲げています。

① 収益を多角化することで、様々なヘルスケアの課題に持続的に対応できる体制の構築
② ICTを活用したタイムリーかつ確実な製品・情報・サービスの提供

③ 正確かつ効率的な物品管理と、購買支援による合理的な仕入価格の実現

④ ものづくり企業との医工連携による、ヘルスケアの課題解決に資するような製品の開発

⑤ 国産医療機器の国内・海外展開サポートを視野に入れた販路開拓活動

⑥ 海外の最新医療機器の開発情報にもとづいたマーケティング活動

⑦ 人材育成の強化と、オペレーションの適正化による生産性の向上

⑧ 働き方改革・健康経営の推進

これらを踏まえて、2022年6月期を最終年度とする中期経営計画の骨子は以下の図のようにまとめられます。

 


 

尚、今期より中期経営計画を毎年見直し、常に最新の中期計画による目標管理を行ってまいります。

 

(4)会社の対処すべき課題

当社は、「会社の経営の基本方針」に基づき、グループ各社に対する資金・人材・インフラ事業政策等をサポートすることで企業価値の向上に努めていきます。

また、コンプライアンスの徹底、適切なリスク管理並びに適正な情報の開示を行い、グループの社会的価値を高めていきます。

 

(5)その他、会社の経営上重要な事項

該当事項はありません。

 

2 【事業等のリスク】

投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存です。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

なお、以下の記載は当社株式への投資に関連するリスクの全てを網羅するものではありません。

 

(1)法的規制について

①償還価格制度について

健康保険法第76条第2項の規定に基づき厚生労働大臣が告示する診療報酬点数表の中に特定保険医療材料及びその材料価格基準(償還価格)が示されています。

償還価格は、およそ2年ごとに見直しが行われていますが、実勢販売価格をもとに引き下げられる傾向にあります。

 

②医療機器販売に係る届出及び許可について

当社グループは医療機器や医薬品の販売業として「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下「医薬品医療機器等法」といいます。)」の規制を受けており、所在地都道府県知事の許可等が必要となります。

当社グループ各社の取扱商品には高度管理医療機器が含まれていますので、医薬品医療機器等法に定められた要件に準拠して管理者の設置やシステムの整備を進め、高度管理医療機器を取り扱っている全ての事業所で各都道府県知事より許可を取得しました。

当該許可は6年ごとに更新をする必要があります。また医療の安全は国民国家にとって重要な課題であるため、今後、医療機器に対する新たな法規制や許認可制度が制定される可能性もあります。

 

   (注)高度管理医療機器

    多種多様な医療機器につき人体に与えるリスクに対応した安全対策を講ずるため、国際分類を踏まえ、医療機器は3つの類型(高度管理医療機器、管理医療機器、一般医療機器)に分類されています。このうち、高度管理医療機器を取り扱う販売業者については、都道府県知事の許可を得ることが必要です。なお高度管理医療機器とは、適正な使用目的にしたがって適正に使用したにもかかわらず、副作用又は機能障害が生じた場合に、人の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがある医療機器と定義されており、当社グループの取扱商品においては、人工呼吸器、人工関節、ステント、ペースメーカー等がこれに該当します。

 

③医療機器製造販売に係る許可について

当社グループは医療機器の製造販売業者として「医薬品医療機器等法」の規制を受けており、所在地都道府県知事の許可が必要となります。

当社グループでは管理医療機器の製造・販売を行うため「医薬品医療機器等法」に定められた要件に準拠して管理者の設置や品質管理ならびに製造販売後安全管理について体制を整備し、第二種医療機器製造販売業許可を受けています。

当該許可は5年ごとに更新をする必要があります。また医療の安全は国民や国家にとって重要な課題であるため、今後、医療機器に対する新たな法規制や許認可制度が制定される可能性もあります。

 

   (注)管理医療機器

    多種多様な医療機器につき人体に与えるリスクに対応した安全対策を講ずるため、国際分類を踏まえ、医療機器は3つの類型(高度管理医療機器、管理医療機器、一般医療機器)に分類されています。このうち、管理医療機器を取り扱う製造販売業者については、都道府県知事の許可を得ることが必要です。なお管理医療機器とは、高度管理医療機器以外の医療機器で、副作用又は機能の障害が生じた場合において人の生命及び健康に影響を与えるおそれがあることからその適切な管理が必要なものとして、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定する医療機器と定義されています。

 

 

④医療機器及び医薬品の使用期限に係る法的規制について

当社グループの販売する医療機器及び医薬品の一部は、使用期限が設定されています。これは医療機器等が保健衛生上の危険を生じないように安全に使用出来る期限を定めたものです。

この使用期限を経過した医療機器等を販売することは医薬品医療機器等法に違反することとなり、この場合には、保健所等により医療機器販売業等の業務の停止などの処分を受ける可能性があります。

 

⑤生物由来製品の販売に係る法的規制について

医薬品医療機器等法により、生物由来製品の販売業者は、生物由来製品を販売した際、販売先の住所・氏名その他厚生労働省令で定める事項に関する情報を、当該生物由来製品の製造承認取得者等に提供することが義務付けられています。そのため、上記法令に従って、生物由来製品の販売情報を製造承認取得者等に通知しています。

 

   (注)生物由来製品

    人その他の生物(植物を除く)に由来するものを原料又は材料として製造(小分けも含む)される医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器のうち、保健衛生上特別の注意を要するものとして、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見を聴いて指定するものを言います。当社グループの取扱商品の中には、生物由来成分を使用しているものがあるため、当該製品は生物由来製品に指定されています。

 

⑥一般建設業に係る法的規制について

手術室等に係る工事を受注するため、建設業法第3条に基づき福島県知事より一般建設業の許可を受けています。今後、法的規制の新設や適用基準の変更等があった場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦医薬品の販売に係る法的規制について

当社グループは医療機器に付帯する薬品、試薬、体外診断用検査薬等(以下、医薬品等という)を卸売販売しています。当社グループにおいては、医薬品医療機器等法に基づき卸売販売業の管理者を設置し、保管設備等の整備を行い、医薬品等を取り扱っている全ての事業所で各都道府県知事より許可を取得しています。今後、何らかの理由により医薬品医療機器等法の基準に適合しなくなった場合は、その事業所は医薬品の卸売販売業の許可を取り消される可能性があります。

 

⑧毒物及び劇物取締法について

当社グループが販売している医薬品等の一部には、毒物及び劇物取締法に基づき毒物又は劇物の指定を受けている製品があります。当社グループにおいては、毒物及び劇物取締法に基づく取扱責任者の設置、保管場所等の整備を行い、毒物又は劇物を取り扱っている全ての事業所で各都道府県知事の登録を受けています。今後、何らかの理由により毒物及び劇物取締法の基準に適合しなくなった場合、その事業所は登録を取り消される可能性があります。

 

⑨医療機器業における景品類の提供の制限に関する公正競争規約(以下、医療機器業公正競争規約という)について

医療機器業公正競争規約は、1998年11月に公正取引委員会の認定を受け、1999年4月に施行された、景品類提供の制限に関する公正競争規約です。事業者団体(医療機器業公正取引協議会)の自主規制ルールではありますが、不当景品類及び不当表示防止法(以下、景品表示法という)に基づいて制定されており、医療機器業公正競争規約に違反することは、そのまま景品表示法違反となります。

当社グループでは、営業活動において医療機器業公正競争規約を遵守し、社員への教育啓発にも努めていますが、今後当局との間で認識の違いが生じ、医療機器業公正競争規約に違反した場合は、景品表示法違反に問われ、違約金が課される等の罰則を受ける場合があります。

 

 

⑩商品の回収、販売の停止等について

医療機器及び医薬品は、医薬品医療機器等法の定めにより、その使用において保健衛生上の危害が発生し、又は拡大する恐れがあることを知った場合は、これを防止するために廃棄、回収、販売の停止、情報の提供等の措置を講じなければならないとされています。

株式会社エクソーラメディカルが製造販売する商品が不具合等により回収、販売の停止等の事態になった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、グループ外部の医療機器製造販売業者より仕入れた商品を販売する場合、直接的にはこれらの義務を負うことはありませんが、間接的には、販売する商品が不具合等により回収、販売の停止等の事態になった場合には、販売業者である当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑪福祉用具販売事業に係る介護保険法について

介護保険法では、居宅介護福祉用具購入費の支給対象となる特定福祉用具(注1)は、都道府県知事より指定を受けた特定福祉用具販売事業者(注2)又は特定介護予防福祉用具販売事業者(注3)から購入されたものであると定められています。株式会社ライフケアでは、特定福祉用具の販売に当たり、全営業拠点に管理者及び福祉用具専門相談員を設置し安全管理体制を整備して、各都道府県知事より特定福祉用具販売事業者及び特定介護予防福祉用具販売事業者の指定を受けていますが、何らかの事情により当該要件が満たせなくなった場合、その事業所に対し指定取り消し処分等が下されることにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(注1)居宅介護福祉用具購入費の支給対象となる特定福祉用具とは、腰掛便座、特殊尿器、入浴補助具、簡易
    浴槽、移動用リフトのつり具の部分の5種目をいいます。

(注2)特定福祉用具販売事業者とは、介護保険法の要介護度1~5の要介護者を対象に特定福祉用具を販売す
    る事業者をいいます。

(注3)特定介護予防福祉用具販売事業者とは、介護保険法の要支援度1~2の要支援者を対象に特定福祉用具
    を販売する事業者をいいます。

 

⑫福祉用具貸与事業に係る介護保険法について

介護保険法では、介護保険法の支給対象となる福祉用具を貸与する事業者は、都道府県知事より福祉用具貸与事業者(注1)又は介護予防福祉用具貸与事業者(注2)の指定を受けることが義務付けられています。株式会社ライフケアでは、福祉用具の貸与に当たり、全営業拠点に管理者及び福祉用具専門相談員を設置し安全管理体制を整備して、各都道府県知事より福祉用具貸与事業者及び介護予防福祉用具貸与事業者の指定を受けていますが、何らかの事情により当該要件が満たせなくなった場合、指定取り消し処分等が下されることにより、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(注1)福祉用具貸与事業者とは、介護保険法の要介護度1~5の要介護者を対象に福祉用具を貸与する事業者
    をいいます。

(注2)介護予防福祉用具貸与事業者とは、介護保険法の要支援度1~2の要支援者を対象に福祉用具を貸与す
    る事業者をいいます。

 

(2)個人情報の管理について

当社グループでは、個人情報の管理の徹底を図っており、現在まで個人情報の流出による問題は発生していませんが、今後個人情報の流出により問題が発生した場合、当社グループへの損害賠償請求や信用低下等により、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)企業再編、企業買収、合併等について

当社グループは今後も事業の拡大や統廃合に際して、関係会社の設立や売却、合併・分割・買収・提携の手法を用いる可能性があります。そのため、これらにかかる費用等が、一時的に当社グループの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性もあります。

また、当該事業が当初の計画通りに進捗しない場合、投資価値の減損損失を行う必要が生じるなど、当社グループの経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

 

(1)経営成績

2018年4月に行われた診療報酬と介護報酬の同時改定は、様々な施策が盛り込まれた大きな改定となりました。その主眼は、来たるべき2025年へ向け、持続可能な公的医療保険制度と医療提供体制を確立することにあります。特に、超高齢化社会を目前に控え、在宅医療と地域の医療機関を連携させる地域包括ケアシステムと、高度急性期医療を効率的に運営するための病床区分見直しは、地域医療構想とあいまって我々の事業環境に大きな影響を及ぼすと考えられます。その一方で、新たな治療法や新技術等の導入によって急性期医療は日々進歩しており、医療の質の向上を求める国民の声はやむことがありません。また、昨今では医療従事者の働き方改革の認識も急速に高まってきており、これまでにないニーズが発せられる可能性もあります。

これらの外部環境変化を踏まえて、当社は、国民・行政・医療機関それぞれのニーズにしっかりと対応しながら事業を継続してまいります。具体的には一昨年より、組織体制と業務内容の見直しによる営業力強化と生産性向上に努めてまいりました。これらの取り組みにより、医療費の伸長の抑制という厳しい市場環境にありながらも、成長の軸である医療器材事業の消耗品売上高を前期比1.2%増と前期と同レベルに維持しながら、販売費及び一般管理費の伸びは対前期比0.4%増に抑制することができました。一方、前期は多額の特別利益の計上及び繰延税金資産の回収可能性の見直しによる税負担の軽減があった反面、当期は役員退職慰労金及び減損損失等、多額の特別損失の計上があったため、親会社株主に帰属する当期純利益は減少となりました。

その結果、当期の連結売上高は1,074億28百万円(前期比0.2%減)、連結営業利益13億1百万円(前期比5.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益7億75百万円(前期比26.4%減)となりました。

セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。

 

<医療器材事業>

 医療器材事業の商品分類・地域別の売上高は下記の通りです。

 

 <医療器材事業 商品分類別・地域別売上高>                        単位:百万円

 

中国地方

四国地方

関西地方

東北地方

 関東地方
その他

合計

消耗品

 33,091
+0.5%

 17,180
+0.6%

 13,457
+0.6%

 17,651
+3.2%

 1,895
+4.0%

 83,275
+1.2%

設備・備品

 3,461
▲5.4%

 2,739
▲18.8%

 1,037
+3.6%

 4,413
▲16.0%

 75
▲54.1%

11,726
▲12.8% 

 

※1 表の売上高は事業会社の単純合算値であり、医療器材事業の売上高とは一致しません。

※2 上段は2019年6月期における売上高を、下段は前期比を示しています。

 

消耗品売上高の内訳は下記の通りです。
 手術関連消耗品の売上高は、最もボリュームを占める中国地方において、前期比2.3%増となりました。中でも新規開拓地域と位置付けている鳥取県で前期比23.5%増と大きく業績を伸ばしています。次いでボリュームの大きい東北地方においても前期比4.1%増と順調に業績を伸ばしており、特に宮城県では額は小さいながらも前期比110.5%増と倍増しました。領域別の取り組みでは、重点領域と定めている糖尿病関連商材の売上高が全エリアで順調に推移し、前期比17.5%増と引き続き拡大しています。その結果、手術関連消耗品の売上高は前期比2.8%増となりました。

 

整形外科消耗品は、昨年の償還価格改定の影響に加え、四国地方で失注が発生しましたが、兵庫県・広島県において新規顧客の開拓があったことや、福島県における症例の増加などにより、売上高は前期比1.0%増となりました。

循環器消耗品は、昨年の償還価格改定の影響が最も大きく、売上高は前期比2.3%減となりました。その一方で、成長領域と定めているカテーテルアブレーション(心臓の脈が速くなる頻脈の原因となる心筋組織を高周波等で焼灼)に関連する製品の需要は引き続き順調に増加しており、前期比4.5%増と売上高が拡大しています。また、従前より注力している人工心臓弁(大動脈弁)を低侵襲に心臓へ留置するTAVI関連商材の売上高は、前期比49.4%増と大きく伸びており、中国地方と四国地方の業績を牽引しました。

設備・備品は、得意先のモダリティー(CTやMRI、超音波検査装置等に代表される大型画像診断機器)の更新の他、新築特需もありましたが、前期の特需規模に至らず、売上高は前期比12.8%減となりました。

また、医療器材事業の売上総利益は概ね前年並みとなったものの、販売費及び一般管理費は、貸出用医療機器の購入に伴う減価償却費の増加、前年同期に発生した貸倒引当金の戻入が当期は発生しない、等の要因もあり、増加しました。

その結果、医療器材事業は、売上高950億42百万円(前期比0.6%減)、営業利益13億66百万円(前期比8.0%増)となりました。

 

<SPD事業>

SPD事業は、一部で大口契約の終了がありましたが、新たに3施設の契約を獲得したことなどにより、売上高は165億56百万円(前期比1.3%増)となりました。また、人材配置や物流業務の最適化など経費削減に努めたことにより営業利益は77百万円(前期比29.2%増)となりました。

 

<介護用品事業>

介護用品事業の売上高は、新規開拓地域の東北地方において前期比9.9%増と順調に拡大しました。その内訳は福島県で前期比6.8%増、宮城県で前期比13.0%増でした。また、既存地域においても愛媛県で前期比7.5%増、兵庫県で8.4%増と拡大しています。セグメント別では、主力の在宅介護用品レンタル事業が前期比5.2%増と確実に成長しており、付随する物品販売においても、前期比4.6%増となりました。

一方、営業体制強化に向けた人員増等により先行投資を行った結果、売上高20億97百万円(前期比3.1%増)、営業利益92百万円(前期比19.0%減)となりました。

 

<輸入販売事業>

 輸入販売事業は、大学病院での臨床試験等新規事業に係る先行費用が引き続き発生しています。

 その結果、輸入販売事業は、営業損失91百万円(前期 営業損失27百万円)となりました。

 

 

(仕入及び販売の状況)

(1) 仕入実績

区分

金額(千円)

前期比(%)

医療器材事業

85,842,259

99.0

SPD事業

9,343,075

103.4

介護用品事業

1,202,259

102.5

輸入販売事業

合計

96,387,594

99.4

 

(注) 1 金額には、消費税等は含まれていません。

2 セグメント間の取引については相殺消去しています。

 

(2) 販売実績

区分

金額(千円)

前期比(%)

医療器材事業

88,902,837

99.4

SPD事業

16,429,773

101.3

介護用品事業

2,095,821

103.1

輸入販売事業

合計

107,428,432

99.8

 

(注) 1 金額には、消費税等は含まれていません。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

  総販売実績に対する販売割合が10%以上の相手先はありません。

3 セグメント間の取引については相殺消去しています。

 

(2)財政状態

 当連結会計年度末の総資産は337億72百万円となり、前連結会計年度末と比べ3億38百万円増加しました。主な要因は、受取手形及び売掛金が8億34百万円増加した一方で、現金及び預金が2億96百万円、投資有価証券が2億5百万円それぞれ減少したことによるものです。

 また、負債は270億1百万円となり、前連結会計年度末と比べ15百万円減少しました。主な要因は、支払手形及び買掛金が52百万円、電子記録債務が35百万円、長期借入金(1年内返済予定含む)が6億99百万円、リース債務(長期含む)が1億21百万円、長期未払金が3億12百万円それぞれ増加した一方で、短期借入金が5億円、役員退職慰労引当金が7億38百万円それぞれ減少したことによるものです。

 純資産は67億71百万円となり、前連結会計年度末と比べ3億54百万円増加しました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益により7億75百万円増加した一方で、その他有価証券評価差額金が75百万円、退職給付に係る調整累計額が80百万円、非支配株主持分が39百万円、配当金により2億24百万円それぞれ減少したことによるものです。

 この結果、自己資本比率は、1.0ポイント増加し、19.8%となりました。

 

 

(3) キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は前連結会計年度末に比べ2億88百万円減少し、10億70百万円となりました。主な増減要因は以下のとおりです。

営業活動による資金の増加は、1億36百万円(前期は3億14百万円の減少)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益により11億81百万円、減価償却費により3億61百万円、減損損失により86百万円、長期未払金の増加により3億12百万円、法人税の還付額により1億80百万円それぞれ増加した一方で、役員退職慰労引当金の減少により7億38百万円、投資有価証券売却益により76百万円、売上債権の増加により9億2百万円、たな卸資産の増加により62百万円、法人税等の支払により3億87百万円それぞれ減少したことによるものです。

投資活動による資金の減少は、3億61百万円(前期は2億69百万円の減少)となりました。主な要因は、投資有価証券の売却による収入により1億74百万円増加した一方で、有形固定資産の取得による支出により2億92百万円、無形固定資産の取得による支出により2億50百万円それぞれ減少したことによるものです。

財務活動による資金の減少は、62百万円(前期は2億27百万円の減少)となりました。主な要因は、長期借入により11億円、自己株式の売却により1億79百万円それぞれ増加した一方で、短期借入金の減少により5億円、長期借入金の返済による支出により4億円、自己株式の取得による支出により1億80百万円、当社の配当金の支払により2億24万円それぞれ減少したことによるものです。
 当社グループの運転資金需要は、商品仕入代金並びに販売費及び一般管理費の支払資金が主なものです。これに加えて、設備・システムへの投資資金需要が随時発生します。これらの資金需要に対しては内部資金を充当するほか、借入等による資金調達を行っています。

 

(4) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表の作成にあたり、必要と思われる見積りを合理的な基準に基づいて実施しています。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に記載しています。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しています。

これらのリスクに対して継続的にモニタリングを行って現状把握に努めるとともに、平時から対応策を検討し、リスクの最小化・分散化を図っていきます。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。