当社グループは、常に時代の変化と要請を先取りし、健康で豊かな食生活創りを通じて消費者と社会に貢献することを企業理念としております。この企業理念の下、平成28年4月、「価値」を追求し、すべてのステークホルダーから「信頼」されるグッドカンパニーになることを経営ビジョンとする「中期経営計画」を策定し、定量目標として「平成33年3月期売上高1兆円、経常利益率1%」を設定いたしました。これは当社グループの持続的成長には一定の規模と利益率の確保が必要との考えから、「売上高」及び「経常利益率」を定量目標としたものであります。
食品流通業界は、少子高齢化による市場の縮小、恒常的な人手不足とこれに伴う労働・物流コストの上昇が見込まれる等、引き続き厳しい事業環境が続くものと思われます。
また、業界を取り巻く法令等の面では、「食品表示基準の一部改正(原料原産地表示制度の変更)」「酒税法の改正」等、外部環境の変化が食品流通業界に与える影響は大きいものと推測いたします。
このような状況下、当社グループは、「中期経営計画」の達成に向け、中核事業では広域及び各地方・地域に密着した既存顧客との取引深耕と新規顧客の獲得に取り組むとともに、重点分野であるギフト・酒類についてはさらに強化を図り「ナンバー1戦略」を推進いたします。また、独自性のある分野としてWEB関連・ブランド事業も引き続き積極展開いたします。加えて戦略的パートナーとの連携による卸機能の強化・新カテゴリー・販路拡大を推進することで1兆円以上の売上規模を獲得し、さらに経常利益率1%を目指してまいります。
また、これらの重点戦略を支えるため、全社的な業務改革・BPRの推進、新技術の活用、リスクマネジメント機能の強化、健全な企業活動の基礎となるコンプライアンスの徹底等、経営基盤の強化に継続して取り組んでまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあり、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項と考えております。
なお、本項に記載の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)伊藤忠商事㈱との関係について
伊藤忠商事㈱は、間接保有を含め当社議決権の52.3%を保有し、支配力基準により当社の親会社であります。
今後も当社は総合商社である伊藤忠商事㈱の食品流通の中核を担い、中間流通業としての機能分担と相互協力に努める所存でありますが、同社との関係に何らかの変化が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
(2)法的規制について
当社グループは国内で事業を遂行していく上で、酒税法、食品衛生法等様々な法的規制の適用を受けております。将来において予測できない法律の改正が行われた場合には、当社グループの事業活動が制限され、経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。
(3)災害及びシステム障害について
当社グループは全国に事業所・物流拠点を配し、コンピュータセンターで集中処理する全国的なネットワークを構築しております。また、拠点を結ぶすべての回線にはバックアップ回線を整備する等セキュリティには万全の体制をとっておりますが、大規模な災害が発生した場合の物理的障害、あるいは想定外のウイルス等によるシステム障害等により、業務全体に影響を及ぼす可能性があります。
また、将来的に大規模な震災が発生し、道路の寸断や電力供給量の低下・使用制限等により業務に支障が生じ、復旧が長期化した場合には、営業活動や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)食品安全管理について
食への安全・安心が大きく問われている中で、当社グループが取扱う酒類・食品等の品質管理を今まで以上に徹底させることは、最重要事項の一つと認識しております。当社は専門知識を有する専任者を品質保証部に配置し、当社グループの商品表示の調査・確認、委託製造先の工程調査・衛生管理及び物流センターの品質保全状況に対する監査・点検・指導等、品質管理体制の整備強化に取り組んでおります。しかしながら、外的要因による不測の事故等の発生により、当社グループの営業活動や業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は以下のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度(平成29年4月1日から平成30年3月31日まで)におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境等の改善を背景に緩やかながら回復基調で推移しましたが、不安定な国際情勢等から、依然として先行き不透明な状況が続いております。
このような状況の中、当社グループは、「中期経営計画」の2年目となる当連結会計年度のミッションを『「既存事業の深耕・拡大」と「新分野の育成」~チャレンジ&イノベーション~』とし、「営業・物流・情報・マーチャンダイジング・マーケティング・決済」という卸の基本機能を高め、並行して業務改革のさらなる推進によりローコストオペレーションを追求してまいりました。また、重点戦略として位置づけているギフト・酒類分野の強化に努めるとともに、ブランド事業では得意先と一体となった商品開発を推し進めることで販売ルートを拡大、さらにWEB関連の新たな取り組みや地域産品の販売支援にも取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高は6,608億99百万円(前年同期比4.7%増)、営業利益42億46百万円(同12.4%増)、経常利益50億32百万円(同10.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益40億31百万円(同19.5%増)となりました。
資産、負債及び純資産の分析
当連結会計年度末における総資産は2,350億19百万円となり、前連結会計年度末に比べると236億51百万円の増加となりました。これは、増収ならびに当連結会計年度末が金融機関の休日であったことにより売上債権が133億1百万円増加したこと及び関係会社預け金が85億円増加したこと等によるものであります。
負債は、1,507億57百万円となり、前連結会計年度末に比べ190億91百万円の増加となりました。これは、売上債権と同様、増収ならびに当連結会計年度末が金融機関の休日であったことにより仕入債務が191億67百万円増加したこと等によるものであります。
純資産は、842億62百万円となり、前連結会計年度末に比べ45億60百万円の増加となりました。これは、利益剰余金が増加したこと及び株価上昇によりその他有価証券評価差額金が増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度における販売実績を業態別、商品分類別に示すと次のとおりであります。
(業態別売上高)
(単位:百万円)
|
業 態 |
前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
増減 |
|||
|
金 額 |
構成比 |
金 額 |
構成比 |
金 額 |
率 |
|
|
|
|
% |
|
% |
|
% |
|
卸売業 |
90,152 |
14.3 |
88,999 |
13.5 |
△1,153 |
△1.3 |
|
百貨店 |
27,323 |
4.3 |
26,719 |
4.0 |
△603 |
△2.2 |
|
スーパー |
393,058 |
62.3 |
408,199 |
61.8 |
15,140 |
3.9 |
|
CVS・ミニスーパー |
70,909 |
11.2 |
69,282 |
10.5 |
△1,627 |
△2.3 |
|
その他小売業 |
21,960 |
3.5 |
37,400 |
5.6 |
15,440 |
70.3 |
|
その他 |
27,597 |
4.4 |
30,297 |
4.6 |
2,699 |
9.8 |
|
合 計 |
631,002 |
100.0 |
660,899 |
100.0 |
29,897 |
4.7 |
(商品分類別売上高)
(単位:百万円)
|
商 品 分 類 |
前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
増減 |
|||
|
金 額 |
構成比 |
金 額 |
構成比 |
金 額 |
率 |
|
|
|
|
% |
|
% |
|
% |
|
ビール |
163,689 |
26.0 |
179,503 |
27.2 |
15,814 |
9.7 |
|
和洋酒 |
101,271 |
16.1 |
109,786 |
16.6 |
8,514 |
8.4 |
|
調味料・缶詰 |
99,281 |
15.7 |
99,299 |
15.0 |
18 |
0.0 |
|
嗜好・飲料 |
125,736 |
19.9 |
128,969 |
19.5 |
3,232 |
2.6 |
|
麺・乾物 |
44,888 |
7.1 |
44,145 |
6.7 |
△743 |
△1.7 |
|
冷凍・チルド |
25,312 |
4.0 |
24,781 |
3.8 |
△530 |
△2.1 |
|
ギフト |
48,837 |
7.7 |
49,821 |
7.5 |
984 |
2.0 |
|
その他 |
21,984 |
3.5 |
24,591 |
3.7 |
2,607 |
11.9 |
|
合 計 |
631,002 |
100.0 |
660,899 |
100.0 |
29,897 |
4.7 |
(注)発泡酒及びビール風アルコール飲料(第3のビール)の売上高は「ビール」に含んでおります。
業態別では、スーパー及びその他小売業は、組織小売業との取引拡大や販路開拓等により、酒類及び嗜好・飲料の売上が拡大したことから、スーパーは売上高が4,081億99百万円(前年同期比3.9%増)となり、その他小売業は374億円(同70.3%増)となりました。また、商品分類別では、ビールが1,795億3百万円(同9.7%増)、嗜好・飲料が1,289億69百万円(同2.6%増)、和洋酒が1,097億86百万円(同8.4%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
|
|
前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
増 減 (百万円) |
|
金額(百万円) |
金額(百万円) |
||
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
3,409 |
10,576 |
7,167 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△3,908 |
99 |
4,008 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
△2,249 |
△1,624 |
624 |
|
現金及び現金同等物の増減額 |
△2,748 |
9,052 |
11,801 |
|
現金及び現金同等物の期首残高 |
21,808 |
19,059 |
△2,748 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
19,059 |
28,112 |
9,052 |
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は、売上債権を上回る仕入債務の増加、預け金の預入による支出が減少したこと及び税金等調整前当期純利益が9億57百万円(前年同期比19.2%増)と増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ90億52百万円増加し、当連結会計年度末には281億12百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は105億76百万円(同210.2%増)となりました。主な要因は当連結会計年度末が金融機関の休日であったため、債務の一部支払いが翌期にずれたこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は99百万円(前期より40億8百万円支出減少)となりました。主な要因は、預け金の預入による支出が前期より40億円減少したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は16億24百万円(同27.8%減)となりました。主な要因は、前期に取締役会決議による自己株式の取得を5億98百万円行ったこと等によるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
(1)販売実績
当連結会計年度における販売実績を商品分類別に示すと次のとおりであります。
|
商品分類 |
金額(百万円) |
前年増減率(%) |
|
ビール |
179,503 |
9.7 |
|
和洋酒 |
109,786 |
8.4 |
|
調味料・缶詰 |
99,299 |
0.0 |
|
嗜好・飲料 |
128,969 |
2.6 |
|
麺・乾物 |
44,145 |
△1.7 |
|
冷凍・チルド |
24,781 |
△2.1 |
|
ギフト |
49,821 |
2.0 |
|
その他 |
24,591 |
11.9 |
|
合計 |
660,899 |
4.7 |
(注)1 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
㈱セブン-イレブン・ジャパン |
70,862 |
11.2 |
69,245 |
10.5 |
2 上記金額には消費税等は含まれておりません。
3 発泡酒及びビール風アルコール飲料(第3のビール)の売上高は「ビール」に含んでおります。
(2)仕入実績
当連結会計年度における仕入実績を商品分類別に示すと次のとおりであります。
|
商品分類 |
金額(百万円) |
前年増減率(%) |
|
ビール |
174,091 |
10.2 |
|
和洋酒 |
104,264 |
8.3 |
|
調味料・缶詰 |
94,375 |
0.3 |
|
嗜好・飲料 |
121,693 |
2.9 |
|
麺・乾物 |
41,795 |
△1.3 |
|
冷凍・チルド |
22,161 |
△3.4 |
|
ギフト |
46,323 |
1.8 |
|
その他 |
20,977 |
13.4 |
|
合計 |
625,682 |
5.0 |
(注)1 上記金額には消費税等は含まれておりません。
2 発泡酒及びビール風アルコール飲料(第3のビール)の仕入高は「ビール」に含んでおります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは「中期経営計画」(平成28年4月~平成33年3月)を策定し、定量目標として「平成33年3月期売上高1兆円、経常利益率1%」を設定いたしております。これは当社グループの持続的成長には一定の規模と利益率の確保が必要との考えから、「売上高」及び「経常利益率」を定量目標としたものであります。
中期経営計画の2年目である当連結会計年度の達成・進捗状況は以下のとおりであります。なお、計画比につきましては、平成29年10月23日に公表した上方修正後の計画との比較を行っております。
売上高は計画比8億99百万円増加(0.1%増)となりました。これは、組織小売業との取引拡大や販路開拓等が計画どおりに推移したことによるものであります。経常利益はローコストオペレーションを推進し販売費及び一般管理費を抑制したこと等により計画比1億32百万円増加(2.7%増)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、主に経常利益の増加により計画比1億31百万円増加(3.4%増)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、食品流通業界は、少子高齢化による市場の縮小、恒常的な人手不足とこれに伴う労働・物流コストの上昇が見込まれる等、引き続き厳しい事業環境が続くものと思われます。このような状況下、当社グループは、中期経営計画の達成に向け、中核事業では広域及び各地方・地域に密着した既存顧客との取引深耕と新規顧客の獲得に取り組むとともに、重点分野であるギフト・酒類についてはさらに強化を図り「ナンバー1戦略」を推進いたします。また、独自性のある分野としてWEB関連・ブランド事業も引き続き積極展開いたします。加えて戦略的パートナーとの連携による卸機能の強化、新カテゴリー・販路拡大を推進することで1兆円以上の売上規模を獲得し、さらに経常利益率1%を目指してまいります。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品仕入費用及び物流センター運営費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、投資を目的とした資金需要は物流センター等にかかる設備投資、システム開発投資等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することとしております。
資金運用については短期的な預金等に限定し、また、資金調達については銀行借入による方針であります。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は87億88百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は281億12百万円となっております。
当連結会計年度末現在、物流センター等にかかる設備投資を予定しており、その資金調達方法は自己資金及びリースを予定しております。
特に記載すべき事項はありません。
特に記載すべき事項はありません。