第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

 当連結会計年度におけるわが国の経済は、政府の景気対策等もあり緩やかな景気回復基調で推移したものの、英国のEU離脱問題、米国新大統領就任後の動向等、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 当社グループが事業活動の中心としております外食・中食市場におきましては、一部特色のある飲食店による伸びはあったものの、全般的には消費者の節約志向は続いており、インバウンド需要にも頭打ち感が見えはじめ、市場の環境は依然として厳しい状況となっております。

 このような状況のもと、安定的な収益基盤の構築を最優先課題とし、中期経営計画「第3次C&G中期経営計画」(平成27年4月~平成30年3月)の2年目として、新規得意先の開拓及び既存得意先との関係強化、提案営業を重視した営業体制の一層の整備と推進、徹底した物流業務の効率化による物流費の削減、物流システムの導入をはじめとする業務の見直しによる品質向上を進め、引き続き事業ミッションに「頼れる食のパートナー」を掲げ、「お客様満足度No.1」、「三大都市圏No.1」の具体化に積極的に取り組んでまいりました。

  その結果、当連結会計年度の業績につきましては、売上高615億70百万円(前年同期比8.4%減)、営業利益5億68百万円(前年同期比29.5%増)、経常利益6億63百万円(前年同期比11.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4億87百万円(前年同期比0.3%増)となりました。

 

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

 (食材卸売事業)

 当セグメントにおきましては、新規得意先の開拓による営業基盤の拡大と既存得意先との取引深耕に努めるとともに、効率性を意識した営業を推進し、品質面や価格面で競争力のある商品の提案営業を行ってまいりました。更に経営課題である物流改善については、配送コースの組み換えによる配送効率の改善などの課題に対応し、全般的な効率化に取り組んでまいりました。

 このような結果、売上高は570億13百万円(前年同期比9.1%減)、セグメント利益(営業利益)は8億87百万円(前年同期比19.9%増)となりました。

 (食材製造事業)

 当セグメントにおきましては、引き続き自社ブランド商品の販売強化と、生産性の向上による効率化を鋭意進めてまいりました。

 このような結果、売上高は45億68百万円(前年同期比1.8%増)、セグメント利益(営業利益)は5億45百万円(前年同期比22.5%増)となりました。

 (不動産賃貸事業)

 当セグメントにおきましては、主に連結子会社を対象に不動産賃貸を行っております。当事業の売上高は1億46百万円(前年同期比0.8%増)、セグメント利益(営業利益)は1億12百万円(前年同期比1.3%増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前年連結会計年度末と比較して4億36百万円減少し、34億37百万円となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が6億63百万円、減価償却費が2億30百万円、売上債権の増加額が4億9百万円、仕入債務の増加額が1億20百万円等により、5億39百万円の収入となりました。なお、前年同期と比べ6億71百万円(前年同期は12億11百万円の収入)の減少となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出が1億35百万円、投資有価証券の取得による支出が1億47百万円、その他の投資による支出が1億15百万円等により、3億67百万円の支出となりました。なお、前年同期と比べ1億56百万円(前年同期は2億11百万円の支出)の増加となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入による収入が8億円、長期借入金の返済による支出11億78百万円等により、5億94百万円の支出となりました。なお、前年同期と比べ6億56百万円(前年同期は61百万円の収入)の減少となりました。

 

2 【生産、仕入、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

食材製造事業

2,913

0.4

合計

2,913

0.4

 

(注) 1 金額は、製造原価によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 商品仕入実績

当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

仕入高(百万円)

前年同期比(%)

食材卸売事業

46,844

△9.9

食材製造事業

217

△16.1

合計

47,062

△10.0

 

(注) 1 金額は、仕入価格によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 受注実績

当社グループは、需要予測に基づく見込み生産を行なっているため、該当事項はありません。

 

(4) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

食材卸売事業

57,013

△9.1

食材製造事業

4,568

1.8

不動産賃貸事業

146

0.8

セグメント間の内部売上高

△157

1.6

合計

61,570

△8.4

 

 

(注)主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

株式会社モンテローザ

8,023

11.9

 

1 当事業年度の株式会社モンテローザに対する販売実績はありません。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、会社創設以来、顧客第一の立場を貫き通してまいりました。この間、変化する社会、外食産業市場のニーズに応える商品、製品、サービス、情報を提供し続けることを使命と考え、このための経営の革新にも取り組み、「フードサービス・ソリューション・カンパニー」として、明るく信頼される会社を目指し、ハード(品揃え)とソフト(サービス)の両面におけるフルライン戦略を展開し、その成長と発展を図ってまいりました。このような考え方のもと、次の経営理念を掲げております。

 <経営理念>

 私達は、明るい信頼される会社にします。

 私達は、お客様の立場に立ち、最高の商品とサービスを提供します。

 私達は、たえず革新に挑戦し、たくましい会社にします。

 私達は、お客様、お取引先の繁栄と株主、社員の幸福に貢献します。

 私達は、そのために会社の成長と発展を果たします。

この経営理念のもと、社会満足、株主満足、顧客満足、社員満足を果たすことを最大の使命としております。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、中期的には営業利益率2%と自己資本比率30%を経営指標の目標に置いております。そのために、グループ各社が個々の専門性を追求するとともに、最大のシナジー効果を実現し、競争力ある久世グループの創造を目指しております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

当社グループの属する業務用食材卸売業界は、顧客である外食・中食業界の経営環境がデフレ脱却の遅れや、消費税増税が予定されており、ますます厳しさが続く中、仕入価格の上昇や人手不足等による物流費の高騰が懸念されます。これに対応するため「安定的な収益基盤の構築」をめざして、「第3次C&G中期経営計画」(平成27年4月~平成30年3月)を策定致しました。

当社グループは同計画を実行し、収益の改善と拡大の為に、提案営業を重視した営業体制を構築し、徹底した物流業務の効率化による費用の削減、各種業務見直しによる効率化を積極的に進め、長期的には連結売上高1,000億円、営業利益率2%の実現を図ってまいります。

 

(4)会社の対処すべき課題

当社グループが事業活動分野としております外食・中食業界におきましては、長期的には人口減少にともなう市場の縮小が懸念され、今後ますます企業間の競争激化による再編・淘汰が進み、少子高齢化による人材難も顕著になってまいりました。また、消費者の節約志向や安全性に対する意識が更に高まる等、環境は依然として厳しいものと予想されます。短期的には、平成31年10月に予定されている消費税増税に向け、顧客との信頼関係の強化と、情報システムを始めとする体制構築が必要になります。

このような状況のもと、顧客のより専門化したニーズにきちんと応え、更なる顧客満足度の向上を図りつつ、人材育成に注力し、継続的な収益の確保と拡大を実現できる経営体制の確立が最重要課題と考えます。

 

(5)法令の遵守とガバナンスの強化

当社は、平成29年4月27日、公正取引委員会より下請代金支払遅延等防止法(以下「下請法」という。)に基づく勧告を受けました。

これは、当社がプライベートブランド商品の製造を委託しているお取引先様との契約に基づき「リベート」「特別条件」等としてお取引先様から金員を収受していた行為が、下請法の規定(第4条第1項第3号)に違反すると判断されたものです。

当該下請代金の減額とされた金額(50百万円)全てについて平成29年4月20日までに返還いたしました。
当社といたしましては、今回の勧告を真摯に受け止め、勧告内容を役員および全社員に周知徹底するとともに、下請法遵守に関する社内研修を実施するなどコンプライアンスの強化と再発防止に努めて参ります。

 

4 【事業等のリスク】

(1) 食材卸売事業の売上高比率が高いことについて

当社グループの売上構成比率では食材卸売事業が高く、平成29年3月期では連結売上高の92.6%を占めております。食材卸売事業は、業務用食材の全般を取り扱っており、特定商品に依存しているものではありませんが、外食産業の業況動向等により当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。

 

(2) 業績の季節変動について

当社グループの売上高は、販売先である外食産業の需要動向や顧客変動等の影響を受けます。また、業界慣行としての仕入割戻しの受入れが下半期に多くなるために、下半期の利益の増加要因となっております。

 

(3) 食品衛生について

食品衛生の問題は食品業界にとって不可避の課題であり、当社グループの衛生問題のみならず、社会環境の中の衛生問題が発生した場合にも、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。それに対し、当社グループは、品質管理部を設置して、独自のグループ安全基準を定め厳密な検査体制を整えております。また、当社及び連結子会社であるキスコフーズ株式会社、株式会社久世フレッシュ・ワンにて、ISO22000を取得し、商品の品質はもとより、営業、物流、受発注などサポート部門を含め、全ての業務品質の向上に努めております。

 

(4) 原材料や商品の仕入価格変動について

食材卸売事業、食材製造事業ともに、政情、外国為替や自然環境等の変動により商品や原料の仕入価格が上昇する場合があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 燃料費、人件費の高騰について

当社グループの中心業務である食材卸売事業は、顧客への配送業務を伴うため、燃料価格の上昇や委託会社の人件費高騰により物流委託会社への支払いコストが増加し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態の分析

  (資産)

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ2億62百万円増加し、191億30百万円となりました。この主な要因は、受取手形及び売掛金が3億61百万円、投資有価証券が1億44百万円、保険積立金が86百万円増加し、現金及び預金が4億56百万円が減少したこと等によるものであります。

  (負債)

当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ93百万円減少し、138億60百万円となりました。この主な要因は、支払手形及び買掛金が1億21百万円、未払金が1億1百万円、未払法人税等が1億3百万円増加し、一年内長期借入金が1億71百万円、長期借入金が2億6百万円減少したこと等によるものであります。

  (純資産)

当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ、3億55百万円増加し、52億70百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が4億41百万円増加し、自己株式の取得により96百万円減少したこと等によるものであります。

 

(2) 経営成績の分析

当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高615億70百万円、営業利益5億68百万円、経常利益6億63百万円、親会社株主に帰属する当期純利益4億87百万円となりました。
  外食市場は大変厳しい環境が続いているなか、首都圏、中京圏、関西圏エリアへの積極的な営業強化に取り組みましたが、一部得意先との取引解消により、売上高は8.4%減少いたしました。しかし、売上総利益率のアップによる売上総利益の増加と、販売費及び一般管理費等の減少により、前連結会計年度に比べ営業利益1億29百万円、経常利益69百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1百万円の増加となりました。

 

(3) キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 1.業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。