第2 【事業の状況】

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、会社創設以来、お客様第一の立場を貫き通してまいりました。この間、変化する社会と、外食市場のニーズに応える商品、製品、サービス、情報を提供し続けることを使命と考え、このための経営の革新にも取り組み、「フードサービス・ソリューション・カンパニー」として、明るく信頼される会社を目指し、ハード(品揃え)とソフト(サービス)の両面におけるフルライン戦略を展開し、その成長と発展を図ってまいりました。当社は2024年度に創業90周年を迎えましたが、2034年度に迎える創業100周年に向けて、更に持続可能な企業を目指すべく、2025年4月1日に新たに策定した経営理念の実現を図ってまいります。経営理念は以下のMission、Vision、Valueを中心に構成しております。

 

Mission(ミッション) 「食の力で、想いをつなぐ。」

中間流通として、生産者、メーカー、物流会社、飲食店、その先にいる消費者の皆様などの想いをつなぎたいという思いを込めました。商品を運ぶ、届けるだけではなく、当社には双方向につなぐ役割があります。「食の力」とは、食の“魅力”や“楽しさ”など様々なものを含んでいます。

 

Vision(ビジョン)   「食を通じて 人と人がつながり 心満たされる世界。」

これからの時代、食とコミュニケーションがより大切になります。デジタル化の進展により、家族、友人、職場などでの相互理解が希薄化していく中で食を通じてお互いの理解を深めることは社会の基礎であり、基盤になると考えています。「食の力で、想いをつなぐ。」ことを続けた未来に、賑わいが生まれる、人との縁が深まる、様々な人とのつながりが生まれる、孤独を感じる人がいなくなる、世の中の人が元気になる。楽しんだり、笑顔になったりはできなくても心を満たすことはできるかもしれない。そういう未来を目指していきたいと考えています。

 

Value(バリュー)   

 頼れる食のパートナーとして、3つの価値を提供します。

  Entertainment  予想を超える楽しさを、提案します。

  Creativity   時代を先取り、価値を創造します。

  Logistics    正確で効率的に、届けます。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、計画上の指標として営業利益率2%と自己資本比率30%を掲げております。当連結会計年度は当社グループ一丸となって、既存のお客様に対する提案営業を強化し価値ある素材・商品の販売を進めるとともに、新規お取引先の開拓と輸出の拡大にも注力して売上と利益の伸張を図り、その結果、営業利益率3.0%、自己資本比率39.1%を達成いたしました。

今後も収益の拡大に努め、安定的な経営維持のために、両指標の維持向上に努めてまいります。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略

諸物価の上昇が続き国際情勢もめまぐるしく変わる中で、今後の日本経済の行方は益々不透明さを増しております。こうした環境下にあっても、当社グループは身近に食を楽しみたいという国内の飲食需要は急激に縮小するものではないと認識しており、仕入れコスト増や人手不足といった厳しい環境にあるお客様の視点に立脚し、価値ある提案を継続するとともに、あらゆる業務の効率化を図り、諸施策を推進し、業績の向上に最善を尽くして参ります。

当社グループは「持続可能で質的な成長」を果たすために、この度「中期経営計画第2フェーズ(2026年4月~2029年3月)」を発表いたしました。「成長戦略」「変革推進」「基盤強化」「リスクマネジメント」「グループシナジー」「サステナビリティ」を骨子として、それぞれの方針に従って施策を推進してまいります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社が今後の成長のために対処すべき諸課題を以下のとおり認識しております。

①物流環境の変化への対応

当社グループは、今後の成長の為に物流キャパシティの確保と物流の環境改善、物流に関わる人財の採用や育成などが課題となっています。当連結会計年度も物流の効率化・最適化のための物流拠点再整備を進めましたが、今後もお客様の要望にお応えし、基本的業務の見直しや作業環境の改善はもとより、配送の多様化や、庫内業務と配送の生産性向上、さらに物流のDX化に取り組み、中期的には物流センターへの投資も視野に入れ、物流環境の変化に対応すべきと考えています。

②人財の確保と育成及び働く環境の改善

今後、さらに少子高齢化が進み、生産年齢人口の減少により採用環境は益々厳しくなるものと予想しております。当社では2025年4月にMission、Vision、Value等からなる新しい経営理念を策定いたしましたが、この理念を実現すべく、新たに「人事方針」「人財方針」「育成方針」を定めました。同方針に基づき社員のキャリアプランの明確化と評価の適正化を進めるとともに、人財の採用・定着・育成・評価の制度の充実を図ってまいります。

また、今後も「業務改革PJ」を通じ、職場の環境改善も継続して進めてまいります。

③あらゆるコストの上昇に対する対応

昨今、燃料費等の物流関連費用をはじめ、原材料価格や人件費、水道光熱費などあらゆるコストが上昇しております。さらに中東情勢の先行きが不透明な状況にあり資材の価格高騰や供給不安が新たなリスクと認識されております。当社は、これら費用の吸収に努めるとともに、物流インフラや食材・資材の安定的な確保に努め、お客様への確実な商品供給を第一に対応してまいります。

④グループ力の結集と新たな事業展開

当社グループは業務用食材卸売事業を中心に、製造事業、生鮮事業や海外輸出にも力を入れておりますが、お客様である外食・中食市場の課題やニーズはこれまでになく多様化、高度化しており、グループ内に保有する多くの接点からお客様の課題解決と価値向上に応えたいと考えております。既存事業に加え、EC事業・物流受託事業などを通じ、さらなるビジネスチャンスの掘り起こしを進めてまいります。

⑤DX化への対応

当社グループは、お客様の利便性向上と社内の業務効率を高めるために、DX化の推進が必要であると認識しております。お客様との相互コミュニケーションを図るためのプラットフォームである「KUZEX」を更に進化させるとともに、今後も社内での議論を通じ、DX化の推進を図ってまいります。なお、2025年11月に経済産業省のDX認定を取得しております。

⑥大規模災害並びにサイバー攻撃に対する対応

当社グループは、事業継続に大きな影響を及ぼす大地震・大規模風水害等の自然災害時の対応や、昨今深刻化する外部からのサイバー攻撃に対し、発生時の影響を最小限に抑えるためにBCPを策定し備えを強化しております。サイバー攻撃に関しては、外部攻撃に対応するシステム上の強化策を講じるとともに、研修等を通じた社員の意識向上とスキルアップに努めて参ります。

 

 

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、本文の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)サステナビリティに関する考え方と取組

①サステナビリティ基本方針

当社グループにおけるサステナビリティの取組は、当社グループが「フードサービス・ソリューション・カンパニー」として、時代の変化にあわせて食と人の本質に関わる価値を提供していくことにあると考えております。よって定量的及び定性的な成長を図ることはもちろん、お客様をはじめ、仕入先や物流委託先等の取引先、株主、社員、更に地域社会の発展に貢献してまいります。そのために当社グループは「社会の発展に貢献する新しい価値・サービスの創造」、「外食・中食をはじめとするフードビジネスを支える商品の確保と安定供給、安定配送」、「全従業員がやりがいをもって、個々の力を最大限発揮できる環境づくり」を実現し、「持続可能で質的な成長」を目指し、企業価値の向上を図ってまいります。

②サステナビリティに関する当社のガバナンス体制について

「サステナビリティ基本方針」に基づき、各本部やグループ各社がリスクや問題点をリスク・コンプライアンス管理委員会に報告し、対応策や方針を決めております。グループ全体にかかわる案件は当社の取締役会にて、決定する体制をとっております。

③リスク管理について

当社グループは、リスク・コンプライアンス管理委員会において、内部統制システムの一環として、リスクや問題点の把握、課題解決の協議を行っております。グループ全体にかかわる案件の対応策の決定については、グループ常務会等で討議のうえ当社の取締役会にて行っております。

 

  ESGへの取組

当社グループは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)に関する社会課題の解決に向けて積極的な取組を推進しています。

 

環境

(Environment)

 

安全かつ高品質な商品やサービスの提供を通じ、環境負荷低減・脱炭素社会に貢献してまいります。

・食品ロス削減として、配送センターの在庫管理の徹底や賞味期限切れによる商品の廃棄削減に努めております。また、PB商品の少量パッケージ化の推進等を進めております。

・温室効果ガス削減の観点から、太陽光発電の導入や、一部社用車での電気自動車の採用、ドライアイスから環境負荷の低い保冷材への切り替え等に取組んでおります。また、配送負荷を抑えるために、配送拠点から都心のサブ拠点に商品を送り、そこから分散配送を行うサテライト物流を実施しております。

 

社会

(Social)

社会の発展に貢献し、会社と従業員がともに成長し続けるために様々な対応を進めております。

・性別や国籍などを問わない積極的な採用を進め、多様な人材が活躍できる環境づくりに努めております。

・本社所在地の東京都豊島区のイベントやサッカーチーム、ダンスチームへの協賛など、地域とのコミュニケーションを重視した社会貢献を進めております。

・がん研究会支援自動販売機を設置し、自販機売上の一部をがん研究会へ寄付しております。

・パラリンアートの賛助会員として、障がい者アーティストの経済的な自立の支援をしております。

ガバナンス

(Governance)

 

コーポレート・ガバナンス、リスクマネジメント、コンプライアンスなど持続可能な事業に不可欠な経営基盤の強化を推進していきます。

・内部監査部を設置しており、内部統制の維持・改善に努めております。

・社内のコンプライアンス違反の早期発見のため、内部通報制度を活用しております。

・全社員対象のコンプライアンス研修を実施しております。

 

 

 

 

(2)人財の育成及び社内環境整備に関する方針ならびに取組、指標

当社グループは、ミッションに掲げる「食の力で、想いをつなぐ。」を実現すべく、2026年3月に人事方針・人財方針、育成方針を策定いたしました。

全員がリーダーシップを発揮し利他の心でチームワークを築く「One Team」の組織を創ります。

そして、個人の幸福と組織の成長を両立させ、ウェルビーイングの実現を目指します。

そのために、意欲と能力ある人財に活躍機会を提供する「適財適所」、多様な価値観を活かし創造性を発揮する「ダイバーシティ」、社員の自律的な挑戦を支援する「キャリア形成支援」により、社員一人ひとりが輝き、組織全体が持続的に成長する企業を実現します。

 

①人財育成

当社グループは、従業員一人ひとりが、常に自責の念を持ちつつ、課題解決のために行動できる参加型経営人財が集う企業集団であることを理想としております。そのため、職場でのOJTに加え、役割・職種等に応じて、能力・スキル、専門性の向上を目的にした研修を実施しております。直近ではリーダーシップの育成を重視し、リーダーとしての姿勢、言動およびスキルを開発する研修を積極的に実施しております。

 

②社内環境整備

当社グループは、あらゆる人権を尊重し、求人・雇用・昇格等において、人種・国籍・宗教・信条・性別・性的指向・年齢・障がい等による不当な差別を致しません。従業員一人ひとりがその能力を発揮し、いきいきと活躍できるような職場環境を目指し、出産・育児・介護に関する支援制度、長時間労働の削減対策(36協定違反者0)および有給休暇取得の促進(有給休暇5日以上の取得の遵守)などの働き方の多様性に向けた取組を進めるとともに、定期的な人間ドックの受診推進や禁煙推奨などの健康経営を推進しております。

 

 

 

 

3 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 食材卸売事業の売上高比率が高いことに関するリスク

当社グループの売上構成比率では食材卸売事業が高く、2026年3月期では連結売上高の90.4%を占めております。食材卸売事業の主たるお客様である外食企業については、食材を含めた諸経費の高騰や人手不足、多発する異常気象や景気後退等が業績に悪影響を及ぼす可能性があり、当社グループの業績も影響を受ける可能性があります。

 

(2) 食品衛生に関するリスク

食品衛生の問題は食品業界にとって不可避の課題であり、当社グループの衛生問題のみならず、社会環境の中の衛生問題が発生した場合にも、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。これに対し、当社グループは、品質管理部を設置して、独自のグループ品質基準を定め厳密な検査体制を整えております。また、当社及び連結子会社であるキスコフーズ株式会社、株式会社久世フレッシュ・ワンにて、ISO22000を取得し、商品の品質はもとより、営業、物流、受発注などサポート部門を含め、全ての業務品質の向上に努めております。

また、旭水産株式会社はFSSC22000の認証を取得しております。これはHACCPに加えて、施設・設備の衛生管理、商品のラベル・包装や保管管理、または、リコール手順なども含めた食品安全マネジメントシステムの国際規格です。

 

(3) 食のサプライチェーンおよび調達の変化に関するリスク

食材卸売事業、食材製造事業ともに、安定した食のサプライチェーンを経済活動の基盤としております。

しかしながら、今後、第一次産業従事者の減少や供給網の変化、あるいは大きな気候変動により、商品の供給不足や安定した調達が困難になれば、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)  政治経済の急激な変化に関するリスク

食材卸売事業、食材製造事業ともに、各国の政情や施策、国際紛争、外国為替等の変動により商品や原料の仕入価格が上昇する場合があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

昨今の国際紛争等に起因する原油及び石油関連製品の供給不安による、ガソリンや資材等の価格高騰も新たなリスクと認識しております。

 

(5) インフレーションに関するリスク

昨今様々なものの価格が上昇しており、仕入コストや燃料費に加え、物流委託会社への委託費も増加傾向にあります。想定を上回る急激な諸物価の高騰は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、物流インフラや食材・資材の安定的な確保に努め、お客様への確実な商品供給を第一に対応してまいります。

 

(6) 感染症に関するリスク

当社グループは、2020年2月より国内感染が拡がった新型コロナウイルス感染症により、業績に大きな影響を受けました。2023年5月の5類移行後影響はほぼ解消致しましたが、今後同様の感染症等がまん延する事態となった場合に、政府等からの行動制限要請が出され、当社が主たる顧客としている外食産業に大きな影響が出る可能性が高く、当社にとっては売上の大幅減少となるリスクがあります。当社の事業は外食依存度が高いため、中食・内食分野への取り組み強化により、当該分野の売上比率を高めることがリスク軽減に繋がると考えております。

 

 

 

(7)大規模災害に関するリスク

当社グループは、国内外の物流拠点において地震、台風、大雨、洪水などの自然災害や火災・事故などが発生した場合、お客様への商品供給に影響が出る可能性があります。当社グループでは、「大規模災害発生等危機管理対応マニュアル」を作成し、災害等の発生時には、株式会社久世の社長を対策本部長とし、グループ各社の役員や本部長、部長を中心とした危機管理対策本部を立上げ、諸々の対応を取っていくことを規定し、危機対応に備えております。

 

(8)サイバー攻撃に関するリスク

当社グループは基幹システムを含め様々なシステムを運用し稼働しておりますが、外部からサイバー攻撃を受けるリスクがあり、攻撃により最悪はお客様への商品供給に影響が出る可能性があります。当社はこれらの攻撃からの防御策を常に更新するとともに、社内教育によるリスク対策を図っております。

 

(9)海外事業に関するリスク

当社グループは、海外事業及び輸出を手掛けておりますが、進出地域の政治状況、法制度の変更、経済状況の大きな変化などにより、社会的混乱が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国の経済は、トランプ関税による影響が懸念されたものの企業業績は堅調に推移し、個人消費も力強さには欠けるものの緩やかに上昇し、景気は回復のトレンドにありました。

しかしながら原材料価格の上昇や諸物価の高騰は継続しており、さらに2月下旬に勃発した米国・イスラエルとイランとの紛争は未だ収束の見通しがつかず、ホルムズ海峡封鎖による原油価格の高騰や石油関連製品の供給不安が各産業で高まっており、景気の先行きは不透明な状況にあります。

当社グループが事業活動の中心としております外食・中食市場につきましては、訪日外国人旅行者数が過去最高を記録し、インバウンド消費の好調や法人需要の回復もあり、更に身近な贅沢としての外食需要も高まって引続き集客面は好調に推移しました。一方で仕入価格の高騰や慢性的な人手不足は続いており、今後の業界の懸念材料となっております。

当社グループはこのような状況の中、中期経営計画の第1フェーズの最終年度にあたり、下記の諸施策を推進いたしました。営業開発部の体制を強化し首都圏を中心に市場開拓を進め、2025年10月には「斎藤商業株式会社」(千葉県鴨川市)をグループ化いたしました。また、社内業務の仕組化や職場環境・体制の整備を行い、課題である物流の効率化・最適化のための物流拠点再整備に取り組むと共に、中小受託取引適正化法・物流効率化法等の法改正への対応も進めてまいりました。なお、2025年11月に経済産業省のDX認定を取得いたしました。EC事業では大手プラットフォーマーとの協業を推進したほか、2025年11月に新しい自社ECサイト「プロデポ」を正式オープンいたしました。

その結果、当連結会計年度の業績につきましては、売上高735億3百万円(前年同期比7.2%増)、営業利益は21億99百万円(前年同期比19.1%増)、経常利益は23億51百万円(前年同期比7.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は17億58百万円(前年同期比0.2%増)となりました。

資産は、前連結会計年度末に比べ17億53百万円増加し、247億22百万円となりました。

負債は、前連結会計年度末に比べ7百万円増加し、150億57百万円となりました。

純資産は、前連結会計年度末に比べ17億45百万円増加し、96億65百万円となりました。

 

 

②キャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が23億88百万円(前連結会計年度は25億79百万円の税金等調整前当期純利益)に減価償却費などの非資金項目、営業活動に係る債権・債務、棚卸資産等の増減などを加減算した結果、12億23百万円の収入(前連結会計年度は6億64百万円の収入)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出、無形固定資産の取得による支出等により6億6百万円の支出(前連結会計年度は2億11百万円の支出)となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入、長期借入金の返済による支出、配当金の支払額により、2億99百万円の支出(前連結会計年度は30億11百万円の支出)となりました。

以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して3億24百万円増加し、43億33百万円となりました。

 

③生産、仕入、受注及び販売の状況

a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

食材製造事業

4,815

5.0

合計

4,815

5.0

 

(注) 1 金額は、製造原価によっております。

 

b. 商品仕入実績

当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

仕入高(百万円)

前年同期比(%)

食材卸売事業

51,424

6.3

食材製造事業

179

△18.1

合計

51,603

6.2

 

(注) 1 金額は、仕入価格によっております。

 

c. 受注実績

当社グループは、需要予測に基づく見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

 

d. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

食材卸売事業

66,433

7.4

食材製造事業

6,920

5.0

その他事業

261

△5.4

セグメント間の内部売上高

△111

△28.4

合計

73,503

7.2

 

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

 ①経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

a.経営成績の分析

売上高は、新規のお客様の開拓と提案営業活動の強化に加え、インバウンド需要の増加や法人需要の回復もあり、食材卸売事業、食材製造事業ともに伸長し735億3百万円(前年同期比7.2%増)となりました。

利益面につきましては、売上総利益が売上高の増加等により173億52百万円(前年同期比10.4%増)となりました。一方で諸経費の高騰や物流拠点再整備に伴うコスト増により、売上原価並びに販売費及び一般管理費が増加致しましたが、当社グループ各社はコストの削減に鋭意努力し、営業利益は21億99百万円(前年同期比19.1%増)となり、営業利益率は3.0%(前連結会計年度は2.7%)となりました。

また、受取事務手数料87百万円、コミットメントライン契約関連の支払手数料28百万円、支払利息25百万円等の計上により経常利益は23億51百万円(前年同期比7.3%増)となっております。なお、政策保有株式の売却により投資有価証券売却益37百万円を特別利益に計上しております。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は17億58百万円(前年同期比0.2%増)となりました。

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。当連結会計年度より、報告セグメント区分を変更しており、比較・分析は、変更後の区分に基づいております。

(食材卸売事業)

当セグメントにおきましては、人手不足や原材料価格の高騰に対応し、コスト改善につながる商品の提案を行い、お客様の課題解決に努めました。また、グループの生鮮卸会社2社は、粗利の改善に取り組み収益の確保に努めました。その結果、売上高は664億33百万円(前年同期比7.4%増)、セグメント利益(営業利益)は25億60百万円(前年同期比6.0%増)となりました。

(食材製造事業)

当セグメントにおきましては、主に連結子会社キスコフーズ株式会社が食材製造を行っております。需給バランスの変化による原材料価格の高騰や、円安の継続により仕入れコストは上昇しましたが、原料購買の見直しや、製造工程の改善で生産性向上を図り、製造原価抑制に努めました。また、お客様へ積極的な商品提案を行い業績の向上を図りました。その結果、売上高は69億20百万円(前年同期比5.0%増)、セグメント利益(営業利益)は8億69百万円(前年同期比96.5%増)となりました。

b.財政状態の分析

当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ17億53百万円増加し、247億22百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金が3億24百万円、受取手形及び売掛金が3億18百万円、商品及び製品が4億12百万円、原材料及び貯蔵品が1億63百万円、投資有価証券が2億44百万円増加したこと等によるものであります。

当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ7百万円増加し、150億57百万円となりました。この主な要因は、1年内返済予定の長期借入金が3億58百万円、未払法人税等が2億88百万円減少し、買掛金が4億20百万円、長期借入金が2億74百万円増加したこと等によるものであります。

当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ17億45百万円増加し、96億65百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が15億64百万円増加したことによるものであります。

 

 

 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループは現在、必要な運転資金及び設備資金については、自己資金又は借入により必要資金を賄うことと致しております。当連結会計年度は運転資金及び設備資金を、取引金融機関から長期借入の形で10億円調達しております。なお、当社は従来より、取引金融機関3行との間でコミットメントライン契約を締結しております。コミットメントラインの総額は30億円で、当連結会計年度末における借入実行残高はありません。

このような状況下、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して3億24百万円増加し、43億33百万円となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、12億23百万円の収入(前年同期は6億64百万円の収入)となりました。これは税金等調整前当期純利益が23億88百万円、減価償却費が3億81百万円、売上債権の増加額が3億9百万円、棚卸資産の増加額が5億63百万円、仕入債務の増加額が4億13百万円、法人税等の支払額が9億57百万円であったことが主たる要因であります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、6億6百万円の支出(前年同期は2億11百万円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出が2億47百万円、無形固定資産の取得による支出が1億50百万円であったことが主たる要因であります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、2億99百万円の支出(前年同期は30億11百万円の支出)となりました。これは、長期借入れによる収入が10億円、長期借入金の返済による支出が10億83百万円、配当金の支払額が1億93百万円であったことが主たる要因であります。

 

 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表「注記事項」の(重要な会計上の見積り)に記載した内容と同一です。

 

 

5 【重要な契約等】

(国分グループ本社株式会社との資本業務提携)

当社は、国分グループ本社株式会社(以下「対象会社」という。)との間で、資本業務提携契約(以下「本契約」という。)を締結しておりますが、本契約には以下の「企業・ガバナンスに関する合意」を含んでおります。

契約に関する内容等は、以下のとおりであります。

契約締結日

相手先の名称

相手先の住所

合意の内容

2022年3月18日

国分グループ本社

株式会社

東京都中央区日本橋一丁目1番1号

(1)合意事項に記載のとおり

 

 

(1) 合意事項

2022年3月期の定時株主総会より、対象会社が指名する取締役候補者1名を含む取締役選任議案を上程することを合意しています。

 

(2) 合意の目的

対象会社は長期的な視点で経営を進める等の理念や価値観が当社と合致していること、また本提携により両社の緊密な関係を構築し、相互に経営資源を活用することは企業価値の向上につながること、さらに第三者割当により新型コロナウイルス感染症の影響で減少した自己資本を増強し財務基盤を強化できることから、本契約を締結することに合意しました。

 

(3) 取締役会における検討状況その他の当社における合意にかかる意思決定に至る過程

 2022年3月18日開催の当社臨時取締役会において、当該合意事項を含む本契約の締結について審議し、取締役6名全員(うち独立社外取締役1名)の賛成により承認可決しております。

 

(4) 合意が当社の企業統治に及ぼす影響

上記の合意は、当社と対象会社との資本業務提携関係の実効性を高め、両社の企業価値を継続的に向上させるためのものであります。また、当社の取締役会の人員構成並びに対象会社の当社における議決権比率を考慮いたしますと、当該合意事項が当社の企業統治に及ぼす影響は限定的であると認識しております。

 

 

6 【研究開発活動】

研究開発活動については、当社グループは主として食品製造事業においてオリジナル商品の開発を常に進めておりますが、その他特記すべき事項はありません。